2012年9月13日、米国博物館・図書館サービス機構(IMLS)が、「米国デジタル公共図書館(DPLA)」の構築支援のため、25万ドルの資金提供を行うと発表しました。これは、DPLAが取組んでいる、米国の既存の電子図書館インフラを国レベルの永続的な電子図書館システムにまとめるためのプロジェクト“Digital Hubs Pilot Program”の立ち上げを支援するものとのことです。
2012年9月12日、米国のコーネル大学図書館が、American Philological Association(APA)と共同開発した“Classical Works Knowledge Base”を発表しました。
これは、古代ギリシア語やラテン語で書かれた古典作品のメタデータから、それらに対応する様々なオンライン版資料へとナビゲートするリンクリゾルバと、その背後のデータベース(ナレッジベース)から構成されています。その収録範囲としておおよそホメロス(紀元前8世紀)から聖ビード(紀元後8世紀半ば)までと紹介されています。リンクリゾルバのソフトウェアについてはEducational Community Licenseというライセンスで公開されています。
Ex Libris社のディスカバリサービスPrimo Centralのインデクスに、オーストラリア国立データサービス(Australian National Data Service:ANDS)の保管する研究データのメタデータが収録されることになったと発表されました。
Ex Libris and the Australian National Data Service Expand Access to Research Data(Ex Libris 2012/9/12付けプレスリリース) http://www.exlibrisgroup.com/?catid={916AFF5B-CA4A-48FD-AD54-9AD2ADADEB88}&itemid={4999B3E3-ADC1-4552-81D5-AD41F4B9EF9A}
米国のジョージメイソン大学ロイ・ローゼンツヴァイク歴史とニューメディアセンター(RRCHNM)が運営している“September 11 Digital Archive”が、2012年9月11日に開設から10年を迎え、これまでを振り返る記事をウェブサイトに掲載しています。
記事では、まだインターネットが「見る」ためのプラットフォームであった10年前に、9.11デジタルアーカイブは、利用者から9.11に関するボーンデジタル資料の投稿を受け付ける、いわばWeb2.0の“走り”だったとあります。そして、この成功を受けてRRCHNMは、スタンドアローンで動作する、デジタルコレクションの収集と保存を行うソフトウェア“Omeka”の開発や、その成果を利用したハリケーン「カトリーナ」等のデジタルアーカイブ“Hurricane Digital Memory Bank”等の作成を行ったとのことです。現在、RRCHNMは、9.11デジタルアーカイブに登録された15万点のデジタル資料について、より安定したOmekaのプラットフォームへ移す作業を実施しているとのことです。