アーカイブ - 2012年 9月 - car

9月 26日

オープンアクセスの定義は?―多様な“オープンさ”を6つの観点で整理した文書のドラフト版をSPARCらが公開

米国のSPARC、PLOS、オープンアクセス学術出版社協会(OASPA)の三者が共同で“HowOpenIsIt?”という資料を作成し、そのドラフト版を公表しました。2012年10月8日までパブリックコメントを募っています。最終版は今年のオープンアクセスウィーク(10月22日~28日)に公開される予定です。

この短い文書ではオープンアクセスの定義がテーマになっています。オープンアクセスと一口に言っても、刊行後すぐに論文が公開されるものや、6か月間や12か月間の禁止期間(エンバーゴ)を経て公開が許可されるものなど、その“オープンさ”は様々です。ここでは、そういった多様な“オープンさ”を、「読者の権利」「再利用に係る権利」「著作権」「投稿に係る著者の権利」「自動的な投稿」「機械可読性」という6つの観点から、その強弱を各5段階に分けて整理しています。

HowOpenIsIt?(PDF:2ページ)
http://www.arl.org/sparc/bm~doc/howopenisit_open-review.pdf

How Open Is It? - Request for Public Comment(SPARC 2012/9/25付け情報)

スウェーデン図書館協会、電子書籍に対する協会の考えをまとめた資料の英訳版を公開

2012年9月11日付けのLibraries.fiの記事よると、スウェーデン図書館協会による、電子書籍に関する問題と図書館の役割についての資料“Say hello to your new librarian”の英語訳が公開されたとのことです。

Say hello to your new librarian (PDF)
http://www.biblioteksforeningen.org/wp-content/uploads/2012/08/Say-hello-to-yor-new-librarian-120906.pdf

電子ジャーナルも紙の雑誌のように“書架”でブラウジング―iPadアプリ“BrowZine”がリリース

米国の図書館系システム会社のThird Iron社が、“BrowZine”という名のiPadアプリをリリースしました。このアプリは、従来利用者が図書館で行っていたような、“書架”に並べられた学術雑誌をブラウジングし、論文や雑誌を読むという行動を電子ジャーナルについても実現するというものです。自分のよく読む雑誌だけを揃えた“書架”を作る機能や、ZoteroやDropbox等の外部サービス連携も可能とされています。現在BrowZineは、Elsevier、Springer、SAGE、Wiley、ACS、ACM、IEEE、Nature Publishing等のジャーナルに対応しているようです。利用者がBrowZineをフルに使用するためには図書館側で同社と契約を行う必要がありますが、オープンアクセス論文だけに限定したアクセスであれば試すことができるようです。

Third Iron Announces Release of BrowZine(Third Iron 2012/9/25付けプレスリリース)
http://thirdiron.com/2012/09/26/third-iron-announces-release-of-browzine-press-release/

How BrowZine™ Works(Third Iron)

カンタベリー大学、ニュージーランド地震デジタルアーカイブ“QuakeStudies”を公開

2012年9月26日、ニュージーランドのカンタベリー大学が、2010年と2011年に現地で発生したカンタベリー地震に関するあらゆるタイプのコンテンツを登載したデジタルアーカイブ“QuakeStudies”を公開しました。これは、既に公開されているCEISMICプロジェクトの一部として位置づけられているもので、“QuakeStudies”では、地震に関するものだけでなく、地震後の復興に関する資料等も提供されているようです。

QuakeStudies: Leading Earthquake Research
https://quakestudies.canterbury.ac.nz/

QuakeStudies digital archive launched (University of Canterbury 2012/9/26付けの記事)
http://www.comsdev.canterbury.ac.nz/rss/news/?feed=news&articleId=544

参考:
ニュージーランド地震のデジタルアーカイブ“CEISMIC”、検索機能強化
http://current.ndl.go.jp/node/20808

ニュージーランド地震のデジタルアーカイブ“CEISMIC”公開

日本図書館協会(JLA)、「第2期教育振興基本計画について(審議経過報告)」に対する意見を公表

2012年9月26日、日本図書館協会(JLA)が、「「第2期教育振興基本計画について(審議経過報告)」に対する意見」(2012年9月19日付け)を公表しました。「第2期教育振興基本計画について(審議経過報告)」は中央教育審議会教育振興基本計画部会によって取りまとめられ、8月に公表されたものです。

「第2期教育振興基本計画について(審議経過報告)」に対する意見(PDF:5ページ)
http://www.jla.or.jp/Portals/0/data/kenkai/20120919.pdf

第2期教育振興基本計画について(審議経過報告)(文部科学省)
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo9/sonota/1325020.htm

日本図書館協会(JLA)、「公立図書館の設置及び運営上の望ましい基準」改正案についての意見を公表

2012年9月26日、日本図書館協会(JLA)が、「「公立図書館の設置及び運営上の望ましい基準(改正案)」についての意見」(2012年9月21日付け)を公表しました。

「公立図書館の設置及び運営上の望ましい基準(改正案)」についての意見(PDF:8ページ)
http://www.jla.or.jp/Portals/0/data/kenkai/20120921.pdf

日本図書館協会(2012/9/26付けお知らせに「「公立図書館の設置及び運営上の望ましい基準(改正案)」についての意見を掲載しました」とあります)
http://www.jla.or.jp/

参考:
専門図書館協議会、「公立図書館の設置及び運営上の望ましい基準」改正案に対するパブリックコメントを公表
http://current.ndl.go.jp/node/21886

オンライン学習プラットフォーム“edX”の一講義に対してElsevierが教科書のオンライン版を無償提供

2012年5月に発表されたオンライン教育プラットフォーム“edX”には、現在、米国のハーバード大学やマサチューセッツ工科大学(MIT)、カリフォルニア大学バークレー校が参加しています。そのうち、MITが提供する講義のひとつ「電子回路と電子工学」(6.002x: Circuits and Electronics)に対して、Elsevier社が教科書に指定された“Foundations of Analog and Digital Electronic Circuits”のオンライン版を無償提供すると発表されました。また、ダウンロード版及び紙書籍版については40%割引となるようです。

Elsevier Collaborates with edX, Not-for-Profit Venture Offering Interactive Study Via the Web(Elsevier 2012/9/25付けニュース)
http://www.elsevier.com/wps/find/authored_newsitem.cws_home/companynews05_02475

6.002x: Circuits and Electronics - MITx
https://www.edx.org/courses/MITx/6.002x/2012_Fall/about

国立国会図書館、被災した「吉田家文書」の本格修復を実施へ

国立国会図書館が、東日本大震災復興支援活動の一環として、2012年10月1日から2014年9月30日までの2年間の予定で、被災した岩手県指定有形文化財「吉田家文書」の本格修復を行います。作業の進捗状況については10月1日からFacebookページを通じて紹介されます。吉田家文書を所蔵する岩手県陸前高田市立図書館は津波によって全壊しましたが、書庫に収められていた同文書の多くは流出を免れることができ、現在、岩手県立博物館で保管されています。今後は100冊余りの文書が2回に分けて国立国会図書館東京本館へ搬送され、カビの除去や損傷部分の補てん等の修復作業が行われます。

東日本大震災で被災した古文書の修復を実施します(付・プレスリリース)(国立国会図書館 2012/9/26付けニュース)
http://www.ndl.go.jp/jp/news/fy2012/1196080_1827.html

Facebookページ
http://www.facebook.com/yoshidakeshufuku

参考:
津波で全壊した岩手県・陸前高田市立図書館の建物の解体作業が始まる
http://current.ndl.go.jp/node/21184

岩手県陸前高田市立図書館が7月の仮設図書館オープンに向けた準備を進行中

第30回目となる「禁書週間」が始まる(米国)

2012年9月30日から10月6日まで、米国で今年の「禁書週間」(Banned Books Week)が行われます。これは、図書館員、書店、出版社、ジャーナリスト、教師、読者など本に関わる全ての人々を巻き込んで、例年9月の最終週に行われる、読書や情報アクセスの自由をテーマとしたイベントです。

禁書週間は今回で30回目となります。それを記念して、米国図書館協会(ALA)の知的自由部(Office for Intellectual Freedom)により、全米の機関から読書の自由を祝う動画を募集する“50 State Salute”という企画が行われます。また、一般の読者を対象とした企画として、“禁書”となった書籍を読んでいる動画を投稿する“Banned Books Virtual Read-Out”も昨年に引き続いて行われるということです。

Banned Books Week
http://www.bannedbooksweek.org/

50 State Salute(米国図書館協会)
http://www.ala.org/advocacy/banned/bannedbooksweek/calendarofevents/50statesalute

Timeline: 30 Years of Liberating Literature(米国図書館協会)

日本図書館協会、図書館における指定管理者制度の導入の検討結果についての2012年調査報告書を公表

日本図書館協会(JLA)が、都道府県立および市区町村立図書館における指定管理者制度の導入の検討結果について2012年4月~6月に調査した結果をまとめた報告書を公開しました。また、2011年度までに指定管理者制度を導入した市区町村立図書館のリストが別表としてつけられています。

図書館における指定管理者制度の導入の検討結果について2012年調査(報告)(PDF:2ページ)
http://www.jla.or.jp/Portals/0/images/committe/torikumi/sitei2012.pdf

別表(PDF:3ページ)
http://www.jla.or.jp/Portals/0/images/committe/torikumi/sitei2012appendix.pdf

図書館振興財団、2013年度振興助成事業の募集を開始

財団法人図書館振興財団が、2013年度(平成25年度)振興助成事業の募集を開始しました。対象事業は、「電子図書館システム導入によるサービスの整備に対する助成」「特定コレクションに基づく図書館サービスの向上に対する助成」「図書館職員の専門性向上に資する事業に対する助成」の3つです。募集期間は2012年9月28日より2012年11月12日までとなっています。

なお、同財団では「郷土資料・貴重資料(図書資料)等のデジタル化および公開事業」への助成対象者も募集中です(10月31日まで)。

振興助成事業(図書館振興財団)
http://www.toshokan.or.jp/shinko_josei.php

参考:
図書館振興財団、2012年度「郷土資料・貴重資料(図書資料)等のデジタル化および公開事業」への助成を公募
http://current.ndl.go.jp/node/21706

9月 25日

米OverDrive社、2012年1月~8月における電子書籍サービスへのアクセス統計を公表

世界中の19,000館の公共・学校図書館等に電子書籍サービスを提供している米国のOverDrive社が、そのオンラインカタログについて2012年1月~8月の期間における統計を公表しました。

・訪問者数:3,480万人
・ページビュー:18.2億回
・訪問者あたりの平均ページビュー:13.82回
・訪問者あたりの平均滞在時間:9分46秒
・ブックカバー画像表示回数:54億回(推定)

Browsing eBooks Grows Exponentially in Libraries and Schools(OverDrive 2012/9/24付けプレスリリース)
http://www.overdrive.com/News/Browsing-eBooks-Grows-Exponentially-in-Libraries-and-Schools

シンガポール国立図書館委員会、Civica社製の図書館システム及びディスカバリサービスを導入へ

シンガポール国立図書館局(National Library Board:NLB)がCivica社製の図書館システム“Spydus LMS”およびディスカバリサービス“Sorcer”、法定納本のためのシステムを導入すると発表されました。2013年の稼働開始が予定されています。

Civica to implement new library systems at National Library Board in Singapore(Library Technology Guides 2012/9/24付け記事)
http://www.librarytechnology.org/ltg-displaytext.pl?RC=17232

Spydus - Civica Library & Learning
http://civicalld.com/our-services/spydus

日立製作所、石英ガラスを用いたデジタルデータ保存の実用化に向けた記録・再生技術を開発 数億年以上の保存が可能に

2012年9月24日、株式会社日立製作所が、京都大学工学部の三浦清貴研究室と共同で、石英ガラスの内部にCD並みの容量のデータを記録・再生する技術を開発したと発表しました。

データの記録にはレーザーを、その再生には光学顕微鏡を使用するということです。また、高温劣化加速試験の結果、劣化無くデータを再生できることが確認でき、数億年以上にわたるデータの長期保存が可能であることが示されたとしています。

日立製作所は、2009年に石英ガラスがデジタルデータを記録するストレージとして有用であることを示していました。今回発表された技術は、その実用化に向けて、石英ガラスへの高速・高密度なデータ記録および簡便な再生を可能とするものということです。

石英ガラスの内部にCD並み容量のデジタルデータを記録・再生する技術を開発(日立製作所 2012/9/24付けニュースリリース)
http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2012/09/0924.html

数億年のデータ保存が可能に 石英ガラスのストレージ、日立と京大が開発(ITmediaニュース 2012/9/24付け記事)
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1209/24/news066.html

参考:

“9.11”をきっかけに生まれたGoogleニュースが10周年

2012年9月22日でGoogleニュースが10周年を迎えました。Googleニュースは、2011年9月11日の米国同時多発テロの際にたくさんの人々が最新の情報を求めてニュースを検索したという経験をもとに開発され、それから1年後の2002年9月22日に開始されました。現在では、30の言語による72種類のバージョンに対応し、5万以上の情報源からニュースを検索できるようになっており、週に10億人が利用しているということです。記事ではこれまでの歩みをたどる年表も掲載されています。

Google News turns 10(Official Google Blog 2012/9/23付け記事)
http://googleblog.blogspot.jp/2012/09/google-news-turns-10.html

米国歴史学協会、著者支払いモデルによる学術雑誌のオープンアクセス化を憂慮する声明を発表

2012年9月4日付けで、米国歴史学協会(American Historical Association)が、学術雑誌のオープンアクセス(OA)化の議論を憂慮する声明を発表しました。

声明の前文では、学術雑誌の価格高騰により論文へのアクセスに不公平が生じており、それを回避すべくOA化の議論が進められている現状が指摘されています。そして、学術雑誌の支払いモデルを、これまでの購読料モデルから著者支払モデルへ転換することを提言している、英国のフィンチレポートを紹介しています。

米国歴史学協会は、この著者支払モデルが、特に人文・社会科学における学術出版に対して深刻な問題を引き起こすものであるとし、アクセスの不公平の代わりに、資金の潤沢にある大学あるいは研究者と資金の乏しい若手研究者や研究機関との間に別の不公平をもたらすのではないか等とする、4項目の憂慮を表明しています。米国歴史学協会はこの声明に対する議論を呼び掛けています。

AHA Statement on Scholarly Journal Publishing(AHA Today 2012/9/24付けの記事)
http://blog.historians.org/news/1734/aha-statement-on-scholarly-journal-publishing

インプレスR&Dが『電子コミックビジネス調査報告書2012』を刊行、2011年度の電子コミック市場規模は514億円

株式会社インプレスR&Dのシンクタンク部門であるインターネットメディア総合研究所が、2012年9月27日に『電子コミックビジネス調査報告書2012』を販売開始すると発表しました。同報告書では、電子コミックの市場概要や最新動向、ユーザ調査の分析などがまとめられています。発表文では以下の結果が紹介されています。

・日本の2011年度の電子コミック市場規模は514億円で、調査開始以来初めて前年を下回った
・購読している電子コミックのジャンルは「青年マンガ誌系」が49.3%と最も高い
・電子コミックを買っても、紙のコミックの購入量は「変わらない」が全体の6割

日本の電子コミック市場規模は2011年度で514億円 今年で7年目を迎える業界の定番資料 『電子コミックビジネス調査報告書2012』 9月27日発行(インプレスR&D 2012/9/25付けニュース)
http://www.impressrd.jp/news/120925/ecomic2012

日本の電子コミック市場規模は514億円、インプレスR&Dが調査(INTERNET Watch 2012/9/25付けニュース)
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20120925_562089.html

参考:

国立国会図書館調査局、総合調査報告書『技術と文化による日本の再生』を刊行

2012年9月25日、国立国会図書館(NDL)調査及び立法考査局が、総合調査報告書『技術と文化による日本の再生』を刊行しました。バブル崩壊後20年余りの停滞に加え、東日本大震災の深刻な影響も受けた日本経済をテーマに、今後の進路と成長に必要な方策について、インフラ産業やコンテンツ分野の海外展開を中心に考察したものです。調査論文を掲載した報告書本編と、国内外の専門家を招いて開催した2011年度国際政策セミナー「世界経済の動向と日本の成長戦略―東日本大震災後の課題―」の講演記録との2分冊から構成されています。同局では、長期的・分野横断的な国政課題についてプロジェクトチームを編成して総合調査を実施しています。

総合調査報告書『技術と文化による日本の再生』を刊行しました(付・プレスリリース)(国立国会図書館 2012/9/25付けニュース)
http://www.ndl.go.jp/jp/news/fy2012/1196050_1827.html

Google、電子書籍サービス「Google Playブックス」を日本向けに提供開始

2012年9月25日、Google社が、3月にオープンした「Google Play」において電子書籍サービス「Google Playブックス」を日本向けにも開始しました。同サービスで購入した電子書籍は、Androidアプリで利用できるほか、EPUBまたはPDF形式のファイルをウェブブラウザや各種電子書籍リーダーを使って読むことも可能です。iOSアプリは後日される予定ということです。

Google Playブックス
https://play.google.com/store/books

Google Play ブックス、本日より提供開始(Google Japan Blog 2012/9/25付け記事)
http://googlejapan.blogspot.jp/2012/09/google-play.html

米Google、電子書籍販売ストア「Google Playブックス」をオープン、Nexus 7タブレットも日本から購入可能に(hon.jp DayWatch 2012/9/25付け記事)
http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=3725

Google Playに書籍ストア、日本でも電子書籍販売スタート(INTERNET Watch 2012/9/25付け記事)

3.11震災伝承研究会、第1回目の震災遺構保存対象リスト46件を公表

2012年9月24日に、3.11震災伝承研究会が、第2次提言として震災遺構保存対象物第1回選考結果を発表しました。研究会が公表した資料によると、宮城県内の沿岸自治体15市町にある全46件が、東日本大震災の「震災遺構」としての保存が望まれるとされています。その内訳は、被災建物・被災集落跡などが22件、その他(大型船、仮埋葬跡地など)が24件で、被災建物22件の中には被災した学校が7校が含まれています。研究会の公表資料には具体的な対象物名称や選考理由等が示されています。

「3.11震災伝承研究会」第2次提言―震災遺構保存対象物第1回選考結果― (PDF) (3.11震災伝承研究会 2012/9/24付けの報道発表資料)
http://www.tsunami.civil.tohoku.ac.jp/hokusai3/J/shinsaidensho/pdf/20120924teigen2.pdf

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