2012年5月9日に、W3Cが、ウェブにおけるLinked Dataの利用を促進することを目的として「Linked Data Platformワーキンググループ」を立ち上げたことを発表しました。Linked Dataを扱うためのRESTfulなAPI等から構成されるLinked Data Platformに関するW3C勧告(recommendation)を2014年3月に公開するという目標に向けて活動を行うそうです。
2012年2月にインドで開催されたブックセラピー(Book Therapy)に関する国際会議の報告が、国際子ども図書館のウェブサイトに掲載されています。日本代表として同会議に参加した翻訳家の野坂悦子氏によるものです。同会議は、インド児童文学作家イラストレーター協会(Association of Writers and Illustrators for Children)及び国際児童図書評議会インド支部(IBBY India)が主催するもので、世界各国から200名が参加したそうです。ブックセラピーとは、本を通して精神の回復をめざし、心と体のヒーリングを実現するものだといいます。野坂氏は、「『二度と』―紙芝居と平和」と題した講演のなかで原爆の悲惨さと平和への祈りを描いた紙芝居「二度と」を紹介したほか、東日本大震災被災地支援を行なう「<子どもたちへ>あしたの本プロジェクト」の活動を紹介する発表も行ったそうです。
オーストラリアの国立図書館及び州立図書館の連合であるNSLA(National and State Libraries Australia)によると、西オーストラリア州で、資料の有料宅配サービスを試験的に開始したとのことです。料金は1冊当たり10ドルとなっており、西オーストラリア州下の図書館で所蔵されていない資料についても、相互貸借により他の図書館等から入手したうえで宅配するとのことです。
IFLA(国際図書館連盟)の“特別なニーズのある人々に対する図書館サービス分科会”(Library Services to People with Special Needs:LSN)より、8月10日エストニアにおいて、「ホームレスと図書館-すべての人のための情報と知識の権利」をテーマとするサテライトミーティングを開催するとのアナウンスが出ています。
2012年6月23日に、学習院大学大学院アーカイブズ学専攻と京都大学大学文書館の共催で、国際セミナー「デジタル記録とアーカイブズ」が、京都大学の芝蘭会館別館2階研修室において開催されます。このセミナーでは、電子記録管理論の第一人者で、国際的研究プロジェクト“International Research on Permanent Authentic Records in Electronic Systems”(InterPARES)の代表者でもある、ルチアナ・デュランチ(Luciana Duranti)博士による“Trusting Digital Records: the Major Findings of the InterPARES Project”「デジタル記録の信頼性確保に向けて ―インターパレス・プロジェクトの成果―」と題した講演が行われるとのことです。参加費は無料で、参加申込も不要となっています。
2012年5月7日、ProQuest社が、研究図書館を利用できない個人をターゲットとして、査読雑誌論文や新聞記事などの学術コンテンツや、関連ツールを提供するクラウドサービス“Udini”を発表しました。現在、Springer、Nature Publishing Group、the Economist、The New York Timesなどの3,800社と提携し、合計1億5千万件のフルテキストを収録しています。また、PDFファイルをアップロードしたりウェブページを保存して管理するツールや、文献にメモ書きしたりマーカーを引いたりする機能も提供しています。Udiniの料金プランは、月額料金は無料で文献単位の課金である“Pay as you go”、2週間で30ドルの“Project Pass”、1か月で30ドル(最低利用期間は2か月以上)の“Subscription”の3種類が用意されています。