2012年2月29日、英国情報システム合同委員会(JISC)が、組織改革を行い、8月1日から保証有限責任会社(company limited by guarantee)になると発表しました。この組織改革は、英国の厳しい財政事情を受け、英国高等教育助成会議(HEFCE)の委任によってJISCが2011年2月に公表した提言に拠るものとされています。新会社は、当初は持ち株会社として設立され、その後徐々に現在JISCが行っている業務を移行して予定とのことです。新JISCが焦点を当てる領域として、ネットワークやクラウドサービス等の「インフラサービス」、データホスティングやデータ管理等の「データ及びコンテンツサービス」、教育・研究支援や機関経営を中心とする「ソリューションサービス」の3つが挙げられています。
2012年2月29日、欧州のオープンアクセス(OA)推進団体“Open Access Publishing in European Networks”(OAPEN)が、OAの単行書のダイレクトリである“Directory of Open Access Books”(DOAB)のベータ版を2012年春に公開する予定だと発表しています。当初は限定されたタイトル数で開始するようです。このDOABは、OA誌のダイレクトリ“Directory of Open Access Journals”(DOAJ)の管理者であるLars Bjørnshauge氏とSalam Baker Shanawa氏によるアイディアだとされています。
2012年3月1日に、カナダのオンタリオ州にある21の大学図書館からなるコンソーシアムOCUL(Ontario Council of University Libraries)が、地理空間データディスカバリツール“Scholars GeoPortal”を公開しました。これは、オンタリオにある大学の学生や研究者が、OCULの持つ地理空間データを活用するために開発されたものです。ポータルサイトでは、オンタリオ州の大学図書館がライセンスを持つ、土地活用や輸送ネットワーク、国勢調査の境界、地質学、医療や教育等の位置情報等に関するデータセットについて、検索・閲覧・ダウンロードすることができるようです。
オーストラリア国立図書館(NLA)が、福島第一原子力発電所事故に対する社会的な動きに関するウェブサイトのアーカイブコレクション“Japan, Social movements after the Fukushima Nuclear Power Station explosion, March 11, 2011”を公開しました。Internet Archiveによるウェブアーカイブサービス“Archive-It”が利用されており、現在151のサイトが登録されているようです。