2011年9月29日、米国国立医学図書館(NLM)と医学図書館全米ネットワーク(National Network of Libraries of Medicine)が共同で、印刷媒体の医学系学術雑誌を共同で保存するプログラム“MedPrint”を開始すると発表しました。保存と長期的なアクセスの保証を目的としたこのプログラムには、米国の医学図書館で使われている相互貸借(ILL)メッセージングシステム“DOCLINE”に加わっている米国の図書館であれば参加可能のようです。第一段として保存対象となっているのは約250の雑誌で、MedPrint参加館は1つもしくは複数のタイトルの対象雑誌を今後25年間、2036年まで保存するよう協力が求められているようです。
2011年09月29日、欧州の公共図書館政策担当局による国際NGO組織であるNational Authorities for Public Libraries in Europe(NAPLE)が、NAPLE加盟国の公共図書館を対象とした「シスターライブラリープログラム」を発表し、参加を呼びかけています。「シスターライブラリー」という取り組みは、すでに米国図書館協会(ALA)や国際図書館連盟(IFLA)等で導入されているようです。NAPLEの「シスターライブラリープログラム」は、共通の関心をもつテーマについて図書館間の協力関係を支援するもので、NAPLE加盟国である、ベルギー、クロアチア、チェコ、フィンランド等10か国の公共図書館が対象になっています。このプログラム実施の背景には、欧州各国における多文化化の進行があり、シスター関係を結んだ他国の図書館から、多文化サービスの支援を受けられるようにすることが狙いにあるようです。
米国議会図書館(LC)が、2011年9月24日と25日にワシントンD.C.のナショナルモールで開催された全米ブックフェスティバルの記録を公開しています。2011年は初めて2日間開催し、参加者は20万人だったそうです。電子書籍ベンダのOverDrive社による、公共図書館での電子書籍の利用を体験できる「デジタル移動図書館」(The Digital Bookmobile)などの催しが行われたとのことです。
英国のロンドン大学ロイヤル・ホロウェイ校(Royal Holloway, University of London)と英国図書館(BL)、そして英国情報システム合同委員会(JISC)が、BLの所蔵している初期の印刷資料である楽譜資料300点以上をデジタル化し、“Early Music Online”というウェブサイトで一般公開を始めたようです。公開された資料は16世紀の資料が中心で、Josquin des Prezによる教会音楽、Thomas TallisやWilliam Byrdの英国音楽の他、ニュルンベルグの乾杯の歌(drinking-songs)等が含まれているようです。
Twitterを運営している、自分の好きな図書館についてTwitter上で紹介し、フォローを促すイベント“Follow a Library Day”が、昨年に引き続き、2011年10月1日に開催されるようです。2011年はテーマが設定されており、主催者は、ハッシュタグ(#followalibrary)だけでなく(#myfavoritebook)も使用して、好きな本の紹介をしあうよう参加者に呼び掛けています。