2011年9月15日、米EBSCO社が、2012年における学術雑誌の価格上昇の予測値についてまとめた“Serials Price Projections for 2012”を公表しました。それによると、全体として4~6%の上昇になるとのことです。これは外国為替レートを考慮しない場合の数値で、考慮に入れたものはp.3に掲載されています。予測値は大小の出版社からの情報や過去の価格データなどから算出されているそうです。
2011年9月12日、ワールド・ワイド・ウェブ財団(World Wide Web Foundation)が“World Wide Web Index”というプロジェクトを発表しました。Google社から100万米ドルの助成を受けているそうです。プレスリリース文によると、これは、ウェブと、その世界中の人々への影響を測る、世界で初めての多元的な評価指標であり、政治的、経済的、社会的、開発指標、Webへの接続やインフラ、といった様々な観点から構成されているとのことです。最初のバージョンは2012年初めにリリースされる予定で、以後、最低5年間は毎年発表されるそうです。
D-Lib Magazineの2011年9/10月号に掲載された論文“MapRank: Geographical Search for Cartographic Materials in Libraries”で、スイスの大学図書館・国立図書館の総合目録“SwissBib”に収録された地図資料を、地図・年代・縮尺によって検索する“Kartenportal”というウェブサイトが紹介されていました。地図上をドラッグして探したい範囲を選び、年代と縮尺を設定すると、サイト右側に検索結果が表示されます。論文によると、これは、スイスの電子図書館プロジェクトe-lib.chの下で、SwissBibに含まれる13万点の地図資料(2011年7月時点)を直感的なユーザインタフェース検索するために開発されたシステムで、SwissBibの書誌レコードをOAI-PMHでハーベストした後に書誌レコード(MARC21フォーマット)の034及び255フィールドを利用して検索インデクスを作成しているようです。また、地図による検索のためにMapRankというアルゴリズムも使用されているようです。
国立国会図書館は、2011年10月18日に、フランス国立視聴覚研究所(L'Institut national de l'audiovisuel: INA)の調査研究部長のダニエル・テルッジ氏による講演会を東京本館で開催します。INAはラジオ、テレビなどの視聴覚資料のアーカイブであり、コンテンツの収集、保存、利用を推進するとともに、調査研究活動や研修教育プログラムの提供も行っています。講演に引き続き、テルッジ氏、大路幹生氏(株式会社 NHKエンタープライズ)、長尾真国立国会図書館長による鼎談を予定しています。
Internet Archiveのサイトから無料でダウンロードできる電子書籍の数が300万点を突破したそうです。300万点目はカナダのトロント大学の貴重書コレクションに含まれているガリレオの小冊子だったそうです。Internet Archiveは、2005年のデジタル化スタート以降約200万点をデジタル化してきており、その他の100万点はProject Gutenbergといったデジタル化プロジェクトによってアップロードされたものなどだそうです。発表記事には以下の統計も紹介されています。