アーカイブ - 2011年 8月 - car

8月 16日

作品がいつパブリックドメインになるかを調べることができる“Public Domain Calculator”(欧州)

EU圏で現在著作権等で保護されている作品等がいつパブリックドメインとなるかを調べることができる“Public Domain Calculator”というツールが公開されています。これは、EuropeanaConnect projectの一部として開発されたもので、利用者は調査したい作品の著作権の状況について、EU及びスイス、アイスランド、ノルウェーの30か国を対象に調べることができるようです。

Public Domain Calculator
http://www.outofcopyright.eu/

OutOfCopyright.eu makes Public Domain Calculators available for the entire European Union (Open Knowledge Foundation Blog 2011/8/15付けの記事)
http://blog.okfn.org/2011/08/15/outofcopyright-eu-makes-public-domain-calculators-available-for-the-entire-european-union/

参考:
パブリックドメインの豊かな世界を紹介するサイト“The Public Domain Review”

オランダ国立公文書館、第二次世界大戦中の旧日本軍によるオランダ兵捕虜登録カード約26,000点をオンライン公開

2011年8月15日に、オランダ国立公文書館(Nationaal Archief)は、第二次世界大戦中に旧日本軍の捕虜となったオランダ兵の捕虜登録カード約26,000点を、同館の”gahetna.nl”でデジタル化公開したようです。この捕虜カードには、収容所、番号、氏名、階級、生年月日、所属部隊、捕虜とされた場所とその日付、職業等の情報が記載されているようです。オランダ国立公文書館には、捕虜カードのコレクションが48,000点近くあるとのことですが、プライバシーを守るため、すでに死去した方のカードのみをこの度公開したとのことです。

gahetNA: Japanse Interneringskaarten KNIL en Marine
http://www.gahetna.nl/collectie/index/nt00425

Interneringskaarten Nederlandse krijgsgevangen online (Nationaal Archief 2011/8/15付けの記事)
http://www.nationaalarchief.nl/actueel/persberichten/interneringskaarten-nederlandse-krijgsgevangen-online

8月 15日

Twitterの「ハック」を目指して 8月10日にスペイン語圏で#bibliotecaが一斉にツイートされる

2011年8月10日に、中南米を中心としたスペイン語圏の図書館関係者の間で、ハッシュタグ“#biblioteca”(スペイン語で「図書館」の意味)を使用したツイートを一斉に行い、“#biblioteca”を世界のツイートのトレンドにしようという活動が行われたようです。これは、Twitterのトレンドに“#biblioteca”を表示させることで、図書館の存在を広め、社会における図書館の重要性を再評価してもらうこと等を目的としたもののようです。2011年の今年で3回目の試みとのことで、開始1時間でスペイン語圏のトレンドでは2位になったようですが、残念ながら目標は達成できなかったようです。なお、すでに次回の開催も決定しており、2012年8月10日に行われるようです。

#biblioteca en Twitter...
http://bibliotecaentwitter.blogspot.com/

#biblioteca 3ra ed. primeras conclusiones (MaoLibrarian 2011/8/10付けの記事)
http://maolibrarian.blogspot.com/2011/08/biblioteca-3ra-ed-primeras-conclusiones.html

講談社、人文系学術書シリーズ「講談社選書メチエ」「講談社学術文庫」の電子書籍版をリリース開始

講談社が人文系学術書シリーズ「講談社選書メチエ」「講談社学術文庫」の電子書籍版を購入・閲覧できるiPhone/iPad用アプリ「選書メチエ&学術文庫」を無料で公開開始したそうです。INTERNET Watchの記事によると、人文学術系書籍を集めたアプリの配信は国内初とのことです。

選書メチエ&学術文庫(iTunes)
http://itunes.apple.com/jp/app/id445525307

講談社「選書メチエ」「学術文庫」を電子書籍化、iOSアプリを配信 (INTERNET Watch 2011/8/12付けニュース)
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20110812_467372.html

北米研究図書館協会(ARL)、大学図書館における新人の「社会化」についての調査結果を発表

2011年8月10日、北米研究図書館協会(ARL)が、報告書シリーズ“SPEC Kit”の323号として“Socializing New Hires”を刊行しました。本文は有料ですが、目次・要約部分は無料公開されています。同報告書は、新人図書館員の社会化(報告書の要約部分によると、社会化とは「図書館員が、図書館、大学、職業人の文化、価値観、視点を吸収すること」)をテーマとして取り上げています。ARL加盟館に対して、オリエンテーション、メンター制度、スタッフ・ディベロップメントなどの社会化プログラムの実施状況などについて調査したそうです。報告書の終わりには、オリエンテーション用のウェブサイトや社会化プログラムの内容などの参考情報も付されているようです。

Socializing New Hires (PDF:15ページ、目次・要約のみ)
http://www.arl.org/bm~doc/spec-323-web.pdf

Socializing New Hires, SPEC Kit 323, Published by ARL
http://www.arl.org/news/pr/spec323-10august11.shtml

参考:
北米研究図書館協会(ARL)、大学図書館における障害のある利用者向けサービスについての調査結果を発表

米国ミネソタ大学図書館における研究データマネジメント支援の取組み(記事紹介)

2011年8月8日付けのLibrary Journalに、“Librarians at University of Minnesota Make an Impact with Data Management Program”と題する記事が掲載されています。記事では、米国ミネソタ大学図書館での“Managing Your Data”というプログラムについて紹介しています。これは、同館が大学所属の研究者に対して、データマネジメントプランの作成を支援するというもので、記事によると、プログラムではベストプラクティスを学ぶワークショップやオンラインチュートリアルの公開、研究助成機関が策定しているデータ共有ポリシー等に関する情報提供、研究データの共有や保存等に関する質問対応等を実施しているようです。同館ではこの取組みを通じて、大学組織内での図書館の存在意義をアピールする狙いがあるようです。

Librarians at University of Minnesota Make an Impact with Data Management Program (Libray Journal 2011/8/8付けの記事)

英国ロンドンをめぐる「自転車図書館」

英国ロンドンに二階建てバスを改装した「自転車図書館」があるようです。自転車に乗って本を貸し出しているのではなく、文字通り自転車を貸し出す「図書館」とのことで、スタッフである「ライブラリアン」に相談しながら、自分に合った自転車を借りたり、気に入ればそのまま購入することも可能のようです。また、バスの2階には、サイクリングに関する図書や雑誌等も設置されているようです。

Bicycle Library
http://215w11.com/bicyclelibrary/

The bicycle library (LONDONCYCLIST 2011/8/8付けの記事)
http://www.londoncyclist.co.uk/cycling-london/the-bicycle-library/

The Bicycle Library Invites Londoners to “Borrow” Bikes Inside a Converted Double Decker Bus (Inhabitat 2011/7/12付けの記事)

研究データ長期保存の効果分析ツール“KRDS-I2S2 Toolset”のバージョン2が公開

英国情報システム合同委員会(JISC)の助成による“KRDS-I2S2 Digital Preservation Benefits Analysis Tools Project”プロジェクトが、研究データの長期保存の効果分析ツール“KRDS-I2S2 Toolset”のバージョン2を公開しました。ここで、効果としては「新しい研究機会」「研究の生産性向上」「研究助成に対する義務の遂行」などが想定されているようです。

このツールセットには“KRDS Benefits Framework (Tool 1)”と“Value-chain and Benefits Impact tool (Tool 2)”の2つが含まれており、Tool 1は入門的(これ単独で使用することも可能)、Tool 2は発展的なツールという位置づけのようです。同プロジェクトのページから、ツールセット全体のガイド、各ツールのガイド及びワークシート(Tool 1用に1種類、Tool 2用に2種類)をダウンロードすることができます。

KRDS/I2S2 Digital Preservation Benefit Analysis Tools Project
http://beagrie.com/krds-i2s2.php

素材選びから販売体験まで 札幌市立中央図書館、中高生が編集員となって作る『さっぽろ街図鑑』プロジェクトを実施

札幌市中央図書館が「子ども読書チャレンジプロジェクト」の一環として、中高生が編集員となって『さっぽろ街図鑑』と題した本と電子書籍を作成するプロジェクトを実施するそうです。現在、編集員を募集しているとのことです。編集員は、「街に流れる時間」というテーマに対して札幌市民から投稿された写真・コメント文の中から素材を選定して、デザインやレイアウトを決めるなどして書籍を制作していくだけでなく、最後は書店店頭で完成した本の販売体験も行うそうです。

さっぽろ街図鑑(さっぽろっこ出版体験)(さっぽろ市中央図書館キッズページ)
http://www.city.sapporo.jp/toshokan/kids/charenge/syuppan/syuppan.html

カナダの公共図書館における電子書籍の現状と公共貸与権の導入可能性に関するレポート

元バンクーバー公共図書館長でカナダ図書館協会会長も務めたホイットニー(Paul Whitney)氏による、“Ebooks and Public Lending Right in Canada”というレポートが2011年6月付けで公開されています。このレポートは2011年3月から5月にかけて執筆されたもので、カナダの公共図書館における電子書籍の購入や貸出の現状について調査を行い、電子書籍に対する公共貸与権(紙の書籍に対しては1986年に導入)の導入可能性について検討されているようです。レポートの要約部分によると、カナダでは公共図書館向けの電子書籍市場が未発達で、特に、フランス語の電子書籍は図書館による購入も少なく公共貸与権が適用できるような段階ではないと指摘されています。また、2012年中にはDe Marque社が大規模な電子書籍プラットフォームを立ち上げる予定で、大量の電子書籍が公共図書館で利用できるようになるだろうとも記されています。

Ebooks and Public Lending Right in Canada (PDF:51ページ)
http://www.plr.ca/PLR/documents/FinalreportinEnglish.pdf

Public Lending Right Commission

自転車図書館でホームレスに本を貸す「ストリートライブラリアン」(記事紹介)

米国オレゴン州のポートランドに住む作家のモールトン(Laura Moulton)氏が、週2回小さなカートをつけた自転車に乗って市街まで行き、ホームレスの人々などに本を貸す“Street Books”という活動をしているそうです。彼女は、図書館の利用者カードを作成できない人たちに本を提供したいという動機から、2011年6月に活動をスタートしたそうです。“Street Books”では貸出カードを作るのに身分証明書や居住証明書などは必要なく、返却期限は設定されてないそうですが、図書カードを使って貸出状況を管理しているそうです。“Street Books”のサイトには、本を借りた人たちの写真やその本を選んだ動機などが紹介されています。

Street Books
http://streetbooks.org/

Street Books | a short film by Travis Shields (YouTube)
http://youtu.be/UgSlp4yckvg

Portland's Street Librarian Brings Books to the Homeless (Library Journal 2011/8/12付け記事)

電子書籍リーダーに関する情報源サイト集

“Internet Public Library”上で電子書籍リーダーに関する以下のような情報源がまとめられていました。

・電子書籍リーダー(ハードウェア)
・電子書籍リーダー(ソフトウェア)
・電子書籍リーダー(子ども用)
・DRMと電子書籍フォーマット
・電子書籍リーダー製品のレビューと比較
・電子書籍ライブラリー
・ブログとニュース

eReader Resources (Internet Public Library)
http://ipl.org/div/ereader/

参考:
レファレンスのための情報源サイト集LII、IPLに移行
http://current.ndl.go.jp/node/9005

Googleブックスに関する英語文献リスト“Google Books Bibliography”の第7版が公開

2011年8月15日、Googleブックスに関する英語文献リスト“Google Books Bibliography”の第7版が公開されました。第6版が公開された2010年4月以降のものが追加された325本以上の文献が収録されており、そのうち2011年に発表された文献は30本のようです。

Google Books Bibliography
http://digital-scholarship.org/gbsb/gbsb.htm

Google Books Bibliography, Version 7 (Digital Koans 2011/8/14付け記事)
http://digital-scholarship.com/digitalkoans/2011/08/14/google-books-bibliography-version-7/

EDUCAUSE、「ゲーミフィケーションについて知っておくべき7つの事柄」を公開

2011年8月12日、米国のNPO・EDUCAUSEが、「ゲーミフィケーションについて知っておくべき7つの事柄」と題したレポートを公開しました。ゲーミフィケーション(ゲーム化:gamification)とは、ゲーム以外の場面において動機付けや活性化を目的としてゲーム的な要素を持ち込むことだそうで、高等教育業界でも広まってきているそうです。レポートでは、ゲーミフィケーションとは何か、それはどのような機能か、なぜ重要で、それは教育や学習にどのように関わってくるか等の7項目がコンパクトに2ページでまとめられています。

7 Things You Should Know About Gamification (PDF:2ページ)
http://net.educause.edu/ir/library/pdf/ELI7075.pdf

New ELI 7 Things... Explores Gamification (EDUCAUSE 2011/8/12付けニュース)
http://www.educause.edu/blog/pkurkowski/NewELI7ThingsExploresGamificat/233856

参考:
EDUCAUSE、「ラーニングコモンズについて知っておくべき7つの事柄」を公開

ケニアの政府機関のデータを公開するサイト“opendata.go.ke”

ケニアが政府機関のデータを公開するポータルサイト“opendata.go.ke”を立ち上げました。現在、2009年国勢調査や国家予算などを含む160以上のデータセットが収録されており、これらのデータは商用・非商用を問わず誰でも無料で使えるそうです。このサイトは、米国政府の“DATA.gov”などの開発にも関わっている米シアトルのSocrata社のシステムを利用しており、Socrata Open Data APIを通じてデータを利用できるとのことです。なお、Google Public Policy Blogの記事によると、アフリカの国家で政府機関のデータを制約なしに公開したのはケニアが初だとのことです。

KENYA openData
http://opendata.go.ke/

Kenya Launches Socrata-powered Open Data Site (Socrata 2011/7/8付けプレスリリース)
http://www.socrata.com/newsroom/press-releases/kenya-launches-socrata-powered-open-data-site/

8月 12日

米インディアナ大学、HathiTrustのコンテンツを利用した非消費的研究のためのプロジェクトを開始

2011年8月9日、米国インディアナ大学のData To Insight(D2I)センターが、米国等の大学による共同デジタルリポジトリ“HathiTrust”のコンテンツを利用した非消費的研究(non-consumptive research)に関する研究プロジェクトを開始するそうです。同プロジェクトはアルフレッド・スローン財団から60万ドルの助成を得ており、パートナーとして、HathiTrust Research Centerとミシガン大学電気工学・計算機科学部が加わっています。

非消費的研究とは、人間がデジタルコンテンツを読んだり(消費)するのではなく、コンピュータプログラムによってテキストマイニングや画像分析などを行うといった研究のことを意味しているそうです。こういった非消費的研究を安全に行うことができる計算機環境を構築することが同プロジェクトの目的のようです。

なお、現在HathiTrustに収録されている860万点のデジタルコンテンツのうち、220万点(26%)がパブリックドメインになっており、非消費的研究に利用することが可能だそうです。

図書館ウェブサイトの寄付フォームを悪用したクレジットカード詐欺事件(米国)

米国ミシガン州のブライトン地区図書館で、同館のウェブサイトに設置されているオンライン寄付フォームを利用してクレジットカード番号を割り出すという事件が発生したそうです。様々な組み合わせの名前とクレジットカードによって寄付フォームから少額の寄付を試み、その成功をもって組み合わせの正しさを確認するという手法だと見られています。同館が攻撃に気付いたのは7月末で、ログによると3月から攻撃が始まっており、10ドルの寄付が7回成功していたそうです。対策として、同館は、同一のIPアドレスから1時間に3回アクセスがあった場合はブロックする、アクセス元と見られるパキスタンを含むアジアとオーストラリアのIPアドレスからのアクセスを遮断するよう設定したとのことです。

電子ジャーナルの利用統計を一元的に取得できるポータルサイト“Journal Usage Statistics Portal”(英国)

電子ジャーナルの利用統計を一元的に取得することができるポータルサイト“Journal Usage Statistics Portal”(JUSP)の参加館が100を超えたそうです。JUSPは、英国情報システム合同委員会(JISC)の助成のもと、JISC Collections、マンチェスター大学のMimas、バーミンガム・シティ大学とく欄フィールド大学のEvidence Baseから成るコンソーシアムによって運営されているサービスです。通常、電子ジャーナルの利用統計を取得するには、図書館員が各出版社のサイトを訪問してデータをダウンロードする必要がありますが、JUSPはその負担を減らしてくれるものだそうです。

Journal Usage Statistics Portal (JUSP)
http://jusp.mimas.ac.uk/

JUSP参加図書館・出版社のリスト
http://jusp.mimas.ac.uk/participants.html

JUSP紹介動画
http://jusp.mimas.ac.uk/about.html

100 universities making use of new journal evaluation service – are you signed up? (JISC 2011/8/11付けニュース)

パブリックドメインの豊かな世界を紹介するサイト“The Public Domain Review”

非営利団体Open Knowledge Foundationが、パブリックドメイン(著作権切れ)になった著作物を紹介する“The Public Domain Review”というサイトを立ち上げたそうです。このサイトは、パブリックドメインになったフィルム・写真・文章・音声などについて研究者・作家・芸術家・図書館員などが執筆した紹介記事を掲載するもので、コンテンツは毎週更新されるそうです。同サイトでは、あまり知られていない作品に光を当てたり、有名な作品に対して新たな見方を提供するなどして、読者にパブリックドメインの豊かな世界を紹介したいとしています。

The Public Domain Review
http://publicdomainreview.org/resources/

地図作製者の言語から中世地図資料を読み解く試み 英国オックスフォード大学ボードリアン図書館の“Gough Map”デジタル化プロジェクト

2011年8月2日、英国オックスフォード大学ボードリアン図書館が、“Gough Map ”という英国中世の地図資料をデジタル化して行う研究プロジェクトについて紹介しています。“Linguistic Geographies”と呼ばれるこのプロジェクトは、中世に作成された“Gough Map ”で使用されている言語に着目して、これまでほとんど知られることのなかった、この資料の起源や目的を明らかにしようというもののようです。その成果として、これまで1360年ごろの作成と考えられていた“Gough Map”が1375年頃のものであること等が明らかになったようです。プロジェクトのウェブサイトでは、“Gough Map ”が高精細画像で提供されており、現代の地名・中世の地名等で検索できるようです。

Linguistic Geographies: The Gough Map of Great Britain
http://www.goughmap.org/

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