2011年のIFLA(国際図書館連盟)の「国際マーケティング賞」(IFLA International Marketing Award )において、ドイツの国立医学図書館が第1位となったとのことです。同図書館の、MEDPILOTやGREENPILOTという検索ポータルの広報活動等について評価されたようです。第2位はカナダのエドモントン公共図書館、第3位は米国のジョージア工科大学図書館とのことです。
米コーネル大学のデイビス(Philip M. Davis)氏の論文 "Open access, readership, citations: a randomized controlled trial of scientific journal publishing" がThe Journal of the Federation of American Societies for Experimental Biology(オンライン版 2011/3/30付け)に掲載されています。この論文では、オープンアクセスの論文がそうでないものより多く引用されるかという問題が取り上げられています。複数の分野の計36タイトルの雑誌に収録された論文の一部を無作為にオープンアクセスにし、その結果ダウンロード数と被引用数がどうなったかを調査したところ、オープンアクセスにした論文は非常に多くダウンロードされたもののより多く引用されたとは言えなかったと結論づけています。著者はその理由を、研究者の多くは大規模大学に属していて豊富なオンライン文献へアクセスできるためオープンアクセス化による影響を受けないからではないかと説明しています。
米国議会図書館(LC)の共同目録プログラムProgram for Cooperative Cataloging(PCC)のポリシー委員会(Policy Committee)が、目録規則RDA(Resource Description and Access)の実装に関するディスカッションペーパーを2011年4月5日付けで公表しています。PCC関係者間での議論のための提案として、次のようなことが示されています。
・現在行われている、LC等の国立図書館によるRDA実装テストの結果や、RDA実装についての国立図書館の判断に関わらず、PCC参加機関はRDAを採用すべき
・PCC参加機関による実装について期限は設けないため、RDAとその他の規則によるデータが併存する「ハイブリッド環境」となる
東日本大震災をテーマにした電子書籍"2:46: Aftershocks: Stories from the Japan Earthquake"が2011年4月11日にAmazon.comとAmazon.co.ukで発売になったそうです(英語のみ)。この書籍は、Our Man in Abikoという日本在住の英国人がTwitter上で呼びかけたことがきっかけとなり、オノ・ヨーコ氏ら多数のボランティアが参加して完成されたとのことです。売上の100%が日本赤十字社を通じて被災者支援に充てられるそうです。