英国情報システム合同委員会(JISC)が実施してきた、大学・研究図書館の課題と将来像について幅広く議論しようというキャンペーン“Libraries of the Future”が2009年4月2日、オックスフォード大学で開催された有識者によるディベートをもって終了しました。このディベートは、ライブラリアン、公共セクター、研究者、Google、市民のそれぞれの立場から、情報ニーズ、図書館とのかかわり、図書館に求める(図書館が求められている)サービスなどについて論じたものです。その様子は、JISCのウェブサイトで動画で公開されています。
英国シェトランド諸島の公共図書館は2009年2月から、地元の詩人の活動を支援する活動“Bards in the Bog(沼地の中の詩人)”を行っています。これは、“Bog”が俗語として「トイレ」を意味しているとおり、地元の詩人から詩の応募を受け付け、その中から選んだ6点を、シェトランド諸島中の公衆トイレ(と同館のウェブサイト)に掲示するというものです。「人々がこの掲示を読んで、図書館に来て詩集を借りてくれるかもしれない」と図書館の担当者は語っています。作品の公募、選定は今後も3か月に1回行われる予定とのことです。
経済協力開発機構(OECD)の出版部門が2009年4月20日、データセット・データ表のメタデータ、引用方法、リンキングに関する標準化の必要性を提起する文書“We Need Publishing Standards for Datasets and Data Tables”を発表しました。OECDの統計データ類がどのように学術文献で引用されているか、その問題点、OECDデータセットについての図書館目録レコードやメタデータの現状と問題点などをもとに、望ましいメタデータ、引用方法、リンキングについて提言を行っています。
Green, T (2009), “We Need Publishing Standards for
Datasets and Data Tables”, OECD Publishing White Paper,
OECD Publishing.
doi: 10.1787/603233448430 http://dx.doi.org/10.1787/603233448430