アーカイブ - 2009年 2月 - car

2月 5日

継続教育・高等教育機関が「持続可能なICT」に向けてすべきこと(英国)

継続教育・高等教育において、ICT技術はすでに欠くことのできないものとなっており、障害を持つ人々などのアクセシビリティを向上させられる、物理的な会議の開催を減らせるなど、その環境・社会的な利点も大変大きいのですが、その反面で、環境・社会的コストをも生み出しています。例えば、英国の大学・カレッジ全体のICT機器(PC147万台、サーバ24万台、プリンタ25万台)の電力使用により、50万トンの二酸化炭素が排出されています。ICT技術を使うことで節約される部分も少なくないとはいえ、英国全体として二酸化炭素排出量を1990年の水準から2020年までに26%削減することが目標となっており、英国の継続教育・高等教育機関もこれに取り組む必要があります。

SPARC、「アイデアや情報の共有」の意義を示す学生対象動画コンテスト“Sparky賞”受賞作品を発表

米国SPARCは2007年から、学生を対象とした、各種のアイデアや情報の共有の意義・価値を「2分以内で」端的に示す動画コンテスト“Sparky Award”を実施しています。その第2回、2008年の受賞者・受賞作品が、2009年1月24日の米国図書館協会(ALA)冬季大会会場にて発表されました。受賞作品にはトロフィーと賞金1,000ドル、佳作2点には賞金500ドルが授与されます。SPARCのウェブサイトでは、各受賞者(特別賞1名も含む)のコメントも掲載されています。

ちなみに、作品のナレーションは英語、ライセンスはクリエイティブ・コモンズのライセンス(表示、表示-非営利、表示-非営利-継承、表示-継承、パブリックドメインのいずれか)でなければならないと定められています。

SPARKY AWARD WINNERS ANNOUNCED
Student videos offer unique views on information sharing
http://www.arl.org/sparc/media/09-0203.shtml

Sparky Awards
http://sparkyawards.org/

参考:
SPARC、情報共有の価値を訴える動画に贈る“SPARKY賞”の受賞者を発表

コーネル大学図書館、デジタル化した蔵書8万点以上をAmazon.comのサービスでオンデマンド提供へ

米国コーネル大学図書館が2009年2月3日、Amazon.com社のサービス“Print on Demand”を利用して、デジタル化した蔵書8万点以上を2009年末までにオンデマンド出版することを発表しました。同館はすでに、およそ6,000タイトルを同サービスからオンデマンド出版しており、これを拡大するものです。提供するのはすべて米国でパブリック・ドメインになっているものであり、かつ、その多くは現在絶版になっています。

2月 4日

文部科学省、「学校における携帯電話等の取扱い等に関する調査」の結果を発表

文部科学省が2009年1月30日、「学校における携帯電話等の取扱い等に関する調査」の結果を発表しています。これによると、学校への携帯電話の持込みを原則禁止としている学校が小学校の約94%、中学校の約99%、高校の約20%だったとのことです。

「学校における携帯電話等の取扱い等に関する調査」の結果について:文部科学省
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/21/01/1234723.htm

またこの結果を踏まえて、各都道府県教育委員会教育長等に宛てて、学校における携帯電話の取扱い、学校における情報モラル教育の取組、「ネット上のいじめ」等に関する取組の徹底、家庭や地域に対する働きかけを求める通知を発信しています。

学校における携帯電話の取扱い等について(通知):文部科学省

ARL、報告書「デジタルリポジトリサービスにおける研究図書館の役割」を刊行

北米研究図書館協会(ARL)加盟館を取り巻くデジタルリポジトリのトレンド、状況を分析・評価することを使命としていたARLデジタルリポジトリ問題タスクフォースが2009年2月3日、最終報告書「デジタルリポジトリサービスにおける研究図書館の役割」を刊行しました。

この報告書では分析に基づき、研究図書館が取るべきアクションとして、新しいパートナーシップ・連盟の構築、自機関のニーズを実際に評価した上でのサービス開発戦略の策定、リポジトリの「初期受容者」(early adopters)をリポジトリ関連サービスの開発に取り込むためのアウトリーチ・マーケティング戦略の開発などが提言されています。

BL館長、政府の「デジタル・ブリテン」戦略ビジョンに物申す!

英国では2008年10月17日、カーター(Stephen Carter)コミュニケーション・技術・放送担当政務次官の指示のもと、デジタル/コミュニケーションに係る政府・産業界のビジョンを描く「デジタル・ブリテン」レポートを策定することが発表されています。2009年春に刊行予定というこのレポートで取り上げるトピックは、すでに同政務次官の属する文化・メディア・スポーツ省(DCMS)から発表されていますが、これに英国図書館(BL)のブリンドリー(Lynne Brindley)館長が注文をつけました。

DCC、新マニュアル「ウェブ資源のアーカイビング」と新ブリーフィングペーパー「データベースのアーカイビング」を刊行

英国のデジタルキュレーションセンター(DCC)が、新しいデジタルキュレーションマニュアル「ウェブ資源のアーカイビング」および新しいブリーフィングペーパー「データベースのアーカイビング」を刊行しています。

Curation Manual: Archiving Web Resources
http://www.dcc.ac.uk/resource/curation-manual/chapters/archiving-web-resources/

Digital Curation Centre: Resource Centre: Briefing Papers: Database Archiving
http://www.dcc.ac.uk/resource/briefing-papers/database-archiving/

オランダのSURF、インターネットを介して知識伝達を促進する12プロジェクトに助成

オランダの高等教育・研究機関の協同組織SURFが、“SURFshare”プログラムの名称で、インターネットを介して知識伝達を促進する12プロジェクトに助成を行うと発表しています。

Focus on user in projects for knowledge dissemination via the Web
http://www.surffoundation.nl/smartsite.dws?fs=&ch=ENG&id=14077

学術情報の取得動向と電子ジャーナルの利用度に関する調査(日本)

佐藤義則・東北学院大学教授を委員長とする学術図書館研究委員会(SCREAL)が、「学術情報の取得動向と電子ジャーナルの利用度に関する調査(電子ジャーナル等の利用動向に関する調査2007)」を実施し、その結果をまとめた報告書を発表しています。

24大学の研究者・大学院生約3000名を対象に、主に電子ジャーナルの利用に焦点をあてて訊いています。結果の概要によると、「化学、生物学、医歯薬学の分野では、半数以上が電子ジャーナルを「ほぼ毎日」使っている」「人文社会系でも電子ジャーナルの利用者は2001年調査の4倍以上」「利用は年齢による差がほとんどない」「電子的な文献は、電子的に発見される」「e-bookの利用も今後期待される」といったことが分かる結果となっています。

報道発表のタイトルでは「電子ジャーナルなしではわが国の学術研究は成り立たない」とまとめられています。

BL、個人のデジタル生活に関する「研究会議 2.0」の開催を発表

英国図書館(BL)は2007年からユニバーシティ・カレッジ・ロンドン、ブリストル大学と共同で、人々がどのようにデジタル情報を所有・作成・保存しているかという「デジタル生活」(Digital Lives)に関する2年間の調査研究を行っています。この調査研究の一環として、このほど、研究者・専門家から一般の「デジタル生活者」までを対象とした参加・協力型の「研究会議 2.0」(Research Conferences 2.0)を2月9~11日に開催すると発表されています。

世界最多の有料購読者を有する消費者向け製品情報サイト、EBSCO社が図書館向けに提供開始

世界最多の有料購読者(330万人)を有するとされる、米国の非営利消費者団体Consumers Unionによる消費者向け製品情報(製品のレビュー、評価、欠陥情報等)サイト“ConsumerReports.org”と、EBSCO社とが提携して、図書館向けに有償で同サイトを提供すると発表されています。

Consumer Reports.org Now Available to Libraries from EBSCOhost
http://support.ebscohost.com/support_news/detail.php?id=509

Find Product Reviews and Ratings from Consumer Reports
http://www.consumerreports.org/cro/index.htm

経済危機を受け、英国でも図書館利用が急増

経済不況の中、米国で図書館利用が急増しているニュースが頻繁に紹介されていますが、英国でも同様の状況が起こっているそうです。英国図書館・情報専門家協会(CILIP)がブログで報道をまとめています。それによると、

・グラスゴー図書館の12月の貸出数は12%増加。特にノンフィクションは26%の増加。PCを利用しに来る人も多いとのこと。
・カンブリア図書館の登録利用者数は39%増加。特に貸し渋り(credit crunch)に関する資料の貸出が多い。

このほかにも、いくつかの図書館の例が挙がっています。おもちゃを貸し出す図書館や、エネルギー・メーターを貸し出す図書館も人気になっているとのことです。

Library & Information Update blog : ‘Libraries Change Lives’ – in a recession?

2月 3日

ALAもTwitterでのニュース配信を開始

これまでイベントの際の速報等でTwitterを使っていた米国図書館協会(ALA)ですが、このほどALAおよび米国の図書館関連ニュースの配信でも、Twitterを利用する、と発表しました。

Twitter / alanews
http://twitter.com/alanews

ALA | ALA News now available through Twitter
http://www.ala.org/ala/newspresscenter/news/pressreleases2009/january2009/alanewstwitter.cfm

参考:
LC、公式Twitterを開始
http://current.ndl.go.jp/node/11584

図書館におけるJPEG 2000フォーマットの利用に関する調査(米国)

電子情報を保存する標準として有力視されている“JPEG 2000”について、図書館でどのように使われているのか、使っていない場合の理由、作成・ワークフロー等で利用しているソフトウェア、その利点と課題等について、米国コネチカット大学が調査したレポートを公開しています。

Digital Project Staff Survey of JPEG 2000 Implementation in Libraries
http://digitalcommons.uconn.edu/libr_pubs/16/

January 28th, 2009付けDigitalKoansの記事

17・18世紀のニュースコレクション、オンラインで高等教育機関に無料開放(英国)

英国情報システム合同委員会(JISC)の子会社JISC Collections社は、17世紀から18世紀にかけてのイギリス、アイルランド、スコットランド、米国とアジアの英国植民地の新聞、パンフレットなどの資料1,270点を集約した“The Burney Collection”のオンライン版を購入したことを発表しました。これにより、英国の高等/継続教育機関の学生、研究者は無料で“The Burney Collection”を利用することができます。今回の新たな資料の購入により、JISC Collections社が提供するデジタルアーカイブ“JISC Collection UK National Academic Archive”は、18世紀と19世紀の英国の新聞、19世紀の英国の雑誌、17世紀から18世紀の英国の新聞・雑誌、といった資料を、英国学術界に無料開放したことになります。

本への愛を寄付で表現―BLのバレンタイン企画

英国図書館(BL)では、修復が必要な貴重書について資料単位で寄付を募る試み“Adopt a Book”(本を養子に)を、2009年のバレンタインデーにも実施しています。バレンタインデーにぴったりの貴重書がラインナップされており、参加者は自分の好きな資料に対して、25ポンド、75ポンド、150ポンド、250ポンド、500ポンドの金額を選び、寄付することができます。

A Valentine's gift for all (book) lovers...(BLのプレスリリース)
http://www.bl.uk/news/2009/pressrelease20090202d.html

Adopt a Book for Valentine's Day
http://adoptabook.bl.uk/

参考:
BL、資料単位で寄付を募る試み・第2弾

「レファレンスサービスに関する60秒アンケート調査」の結果(米国)

米国コロラド州立図書館の図書館研究サービスが、60秒アンケート「レファレンスサービス-どこへ向かうのか?」と題する調査をオンラインで実施しました。1,500名以上の図書館職員、図書館ブログ・メールマガジン読者等から回答があり、

・今日の情報環境で図書館員が支援する検索サービスが「大変必要とされている」と答えた人が51%、「必要とされている」と答えた人が48%。
・図書館の生き残りのために、レファレンスサービスが「大変重要である」と答えた人が64%、「重要である」と答えた人が34%。

NII、機関リポジトリとeサイエンスに関する文献の日本語訳を公開

国立情報学研究所(NII)が、英国ロンドン大学における機関戦略へのデジタルリポジトリの組み込みの事例を紹介した文献と、北米研究図書館協会(ARL)による各大学学長・ディレクター等向けにeサイエンスの論点を解説した文献とを日本語訳し、公開しています。

未来を見つめて:ロンドン大学にデジタルリポジトリを組み込む(SHERPA-LEAPコンソーシアムへの報告書)
http://www.nii.ac.jp/irp/2009/01/sherpaleap.html

管理職のためのeサイエンスの論点
http://www.nii.ac.jp/irp/2009/01/post_8.html

参考:
戦略的に機関リポジトリを運営する―意思決定者向けの報告書
http://current.ndl.go.jp/node/9154

DLF、メタデータ管理ツールの改善点に関するレポートを刊行

電子図書館連合(DLF)が、メタデータのマッピングや修正、充実化などのための既存の管理ツール・サービスを調査し、その改善点・望ましいサービスに必要な機能等を分析したレポート“Future Directions in Metadata Remediation for Metadata Aggregators”を刊行しています。

Future Directions in Metadata Remediation for Metadata Aggregators
http://www.diglib.org/aquifer/dlf110.pdf

February 2nd, 2009付けDigitalKoansの記事

オープン化された教育資源(OER)へのアクセスに関するオンラインディスカッション(ユネスコ)

ユネスコに2005年から設置されている「オープン化された教育資源(OER)関心コミュニティ」が、2009年2月7日から27日までの3週間にわたり、OERへのアクセスをテーマとした、誰でも参加できるオンライン・ディスカッションを開始するとして参加者を募集しています。第1週は、OERへのアクセスに関する問題点の特定とその分類、第2週・第3週は参加者が経験を持ち寄って、その問題点を解決する方法についてディスカッションする、という形が想定されています。

New discussion on Open Educational Resources to start next week: UNESCO-CI
http://portal.unesco.org/ci/en/ev.php-URL_ID=28159&URL_DO=DO_TOPIC&URL_SECTION=201.html

ページ