2007年に開始された、米国議会図書館(LC)が所蔵する米国史に関する劣化した貴重書を電子化し、オンライン上で提供するプロジェクト“Digitizing American Imprints”が、2万5千冊目の電子化を終了したと、LCが発表しています。2万5千冊目に電子化された資料は、リンカーン大統領の生涯を描いた“The Heroic Life of Abraham Lincoln”であるとのことです。この資料はすでに、Internet Archiveを通じて一般公開されています。
LCのプレスリリースでは、“Digitizing American Imprints”事業の実施体制も紹介されており、LCの施設内に設置された10台のスキャナーで、“Internet Archive”の担当者が、1週間あたり約1,000冊のペースで電子化を進めているそうです。
米国芸術基金(National Endowment for the Arts:NEA)が2009年1月12日、2008年に実施した米国の成人を対象とした文学作品の読書に関する調査結果を“Reading on the Rise”として刊行しました。2002年の同調査の報告書(2004年刊行)が“Reading at Risk”、また2008年の読書全般に関する分析報告書が“To Read or Not To Read”というタイトルで刊行されたのとは対照的に、“Rise”という語が表すとおり、文学作品を読むと回答した成人は前回比7%増と1982年の調査開始以来初めて、上昇に転じました。とりわけ、ヤングアダルト世代(同報告書では18~24歳と定義)、ヒスパニック系の米国民の上昇が注目されています。