アーカイブ - 2008年 8月 - car

8月 28日

RoMEO、論文の出版者版・pdf版を機関リポジトリに登録できる出版者の調査結果を公表

英国のSHERPA/RoMEOプロジェクトが、学術機関リポジトリへの、出版者版(publishers' version)またはpdf版のセルフ・アーカイブを認めているかどうかについて、出版者414社を対象に調査をおこない、その結果を公表しています。その結果、

・特に制限を設けていない出版者          :50社
・何らかの公開猶予期間(embargo)を設けている出版者:16社
・公開猶予期限と追加料金を設けている出版者    :2社

プレス・リリースによると、これらの出版者からは、約1,300誌の学術雑誌が刊行されているとのことです。

Publishers allowing the deposition of their published version/PDF in Institutional Repositories

オバマ候補の「過去」にも関係のある特別コレクション、イリノイ大学図書館が一般公開を決定

米国民主党の次期大統領候補に選出されたオバマ(Barack Obama)上院議員が、かつて理事会の議長を務めていたシカゴの教育支援団体“Chicago Annenberg Challenge”の資料の一般公開可否を巡る問題が、米国イリノイ大学図書館で起こりました。

RDAの新しいところは何?-CILIPが簡潔な解説を掲載

RDAについて、何が新しいのか、その特徴、今後の予定、誰が作っているのかなどを簡潔に説明した記事を、英国図書館・情報専門家協会(CILIP)の機関紙“Update”が掲載しています。執筆者は、バース大学UKOLNのチャップマン(Ann Chapman)氏です。

RDA: a cataloguing code for the 21st century - CILIP
http://www.cilip.org.uk/publications/updatemagazine/archive/archive2008/september/rdachapman.htm

August 26, 2008付けCataloging Futuresの記事

ARL、研究図書館での記録管理に関する調査結果を発表

北米研究図書館協会(ARL)が“SPEC Kit”305号として、米国・カナダの研究図書館における記録管理(record management)に関する調査結果を公表しています。回答率は50%で、回答館のうち61%が、記録管理を担当する部門を図書館内に有していると回答しています。また記録管理業務に携わるスタッフ、資金、対象資料、管理システムなどの詳細について調査されています。エグゼクティブ・サマリーは無料で見ることができます。

Records Management: SPEC Kit 305 Published by ARL
http://www.arl.org/news/pr/spec305-27aug08.shtml

Amazonの電子書籍リーダー“Kindle”、次期バージョンは大学生向け?

2007年11月の登場以来、24万台が売れたと言われている米Amazon社の電子書籍リーダー“Kindle”の次期バージョン(2009年発売予定?)が、大学生向けになると米Seattle Post-Intelligencer誌で報じられています。大学の授業用テキストを扱うということで、サイズが少し大きくなるとともに、メモを書き込んだりする機能が追加されるのではないかと、技術系ブログでは予想されています。

なおKindle向けの書籍は16万点を超えており、この中にはすでに、大学の授業用テキストも含まれています。

Andrea on Amazon.com and the business of online retail - seattlepi.com
http://blog.seattlepi.nwsource.com/amazon/archives/146874.asp

英国DCC、キュレーションおよび保存実験の企画・評価の方法論を文書化

英国のデジタルキュレーションセンター(DCC)は、“PLANETS Testbed”という実験環境で、デジタルコンテンツのキュレーション・保存のツールや戦略の科学的なテスト・評価を行っています。このほどDCCが、このような実験環境の企画・評価の方法論に関するフレームワークを文書化し、公表しました。

DCC Methodology for Designing and Evaluating Curation and Preservation Experiments V1.0
http://www.dcc.ac.uk/docs/publications/TestBedMethodV1.1.pdf

PLANETS Testbed
http://gforge.planets-project.eu/gf/project/ptb/?action=index

8月 27日

BL、戦後の劇場史に関するアーカイブの構築を記念した展示を開催(英国)

英国図書館(BL)は2003年からシェフィールド大学とともに、芸術人文科学研究委員会(AHRC)の助成を受けて、華やかだった戦後(1945~1968)の英国の劇場史に、観客/実践者(演じ手・作り手等)の両方の視点から再び光を当てるべく、劇場関連資料の整備、(BLに納本されていない)台本の発掘、オーラルヒストリーの記録の3点を柱としたプロジェクト“Theatre Archive Project”を行ってきました。このほどBLが、このプロジェクトが5年の期限を終えるにあたっての記念展示“The Golden Generation British Theatre 1945 – 1968”を行うことを発表しました。

The Golden Generation British Theatre 1945 – 1968

紙もデータも混在している個人文書に、オックスフォード大はどのように立ち向かうのか?

現代の政治家・作家・科学者・知識人の個人文書は、紙媒体によるノートや手紙ばかりでなく、電子メールやワープロのデータ、画像データなど、デジタル形式の記録が混在しています。
英国オックスフォード大学のボードリアン図書館(Bodleian Library)は、アンドリュー・メロン財団(Andrew W. Mellon Foundation)から50万ポンド(約1億円)の資金援助を得て、電子と紙が混在する「ハイブリッド」な個人資料の収集・管理・保存・利用をおこなうシステムを開発するプロジェクト“futureArch”を、3年計画で開始すると発表しています。
このプロジェクトでは、利用者提供サービスの改善も検討しており、具体的に、デジタル化とアーカイブへのアクセスによる資料の提供、紙媒体とデジタル資料の統合検索、資料のメタデータ提供を計画しています。

南アフリカ国立図書館、行政首都プレトリアに新館をオープン

南アフリカ国立図書館が2008年8月1日、従来から立法首都のケープタウンに設置していた旧館に加え、新たに行政首都プレトリアに新館をオープンさせました。新館建設には3億ランド(約42億円)を超える資金が投じられたほか、IT設備にはカーネギー社からの資金200万ドル(約2億2千万円)が充てられたとのことです。

New building official opening - National Library of South Africa
http://www.nlsa.ac.za/NLSA/News/Events/new-building-official-opening

allAfrica.com: South Africa: National Library to Open in August

この6年間にみる、ヒューストン大学図書館ライブラリアンの人的な流動性

ウェブサイト“Digital Scholarship”を主宰するベイリー(Charles W. Bailey, Jr.)氏が、2007年までの勤務先であるヒューストン大学図書館におけるライブラリアンの転職状況について、2003年から2008年までのウェブサイトの記録をもとに分析し、同氏のブログ“DigitalKoans”に結果を公表しています。
ベイリーによると、次の変化が起こっているとのことです。

・2003年1月7日時点で、42名のライブラリアンが勤務
・2003年から現在まで、引き続き勤務しているのは18名
・1名は在任中に死亡し、残る23名はすでに退職した
・ただし、2003年以降就職して、すでに退職したライブラリアンが、14名いる
・従って、2003年以降ヒューストン大学を退職したライブラリアンは、37名になる

図書館員のためのスクリーンキャスト・クイックガイド(米国)

PCの画面上での操作を動画として記録する「スクリーンキャスト」について、利用者教育等の場で用いる図書館員向けのわかりやすい説明資料、フリーソフト、事例等を紹介するクイックガイドを、ブログ“iLibrarian”が作成しています。

A Quick Guide to Screencasting for Libraries - iLibrarian
http://oedb.org/blogs/ilibrarian/2008/a-quick-guide-to-screencasting-for-libraries/

アイルランドも、公的助成による研究成果をOA化へ

アイルランド高等教育局(Higher Education Authority;HEA)は、同局または州から財政支援を受けた研究の成果物について、オープンアクセス化を義務付けると発表しました。主要な条件は、次の通りです。

・著者は各機関の学術機関リポジトリに、査読済み(もしくは出版社版原稿)論文とともに、掲載される論文のメタデータを登録する
・論文は雑誌や会議録に受理された時点で登録し、ただちにメタデータを公開する。
・実際の刊行もしくはオンラインでの公開後6か月以内に、全文をオープンアクセス化する
・研究成果が図書や図書の一部分の場合は、図書の絶版か刊行4年後かのいずれか早い次期に、出版者が増刷もしくは6か月以内のオンライン化を予定していない場合、著者は研究成果を、オンラインでオープンアクセス化する。

BLの2008‐2011のデジタル化戦略が公表

英国図書館(BL)が、2008年から2011年にかけてのデジタル化戦略を公表しています。
下記の6点について、簡潔にまとめられています。

1. イントロダクション
2. 今後3年のわれわれの活動の動因と優先順位
3. 指針となる原則
4. 実施上の留意点
5. 戦略の見直し
6. 成果の評価

Digitisation Strategy 2008-2011
http://www.bl.uk/aboutus/stratpolprog/digi/digitisation/digistrategy/index.html

Amazon.com、LibraryThingの株式取得に続き、LibraryThingのライバルも買収

2008年8月1日、Amazon.comは、LibraryThingの株式の40%を保有するAbeBooks(古書や稀覯本専門のオンライン書店)を買収したのに引き続き、8月25日には、LibraryThingと競合関係を築いている読書家向けSNS“Shelfari”を買収したということです。

Shelfari joins the Amazon.com family(Shelfariの発表)
http://shelfari.typepad.com/my_weblog/2008/08/shelfari-joins-the-amazoncom-family.html

News you can... discuss
- LibraryThing Blog 2008/8/26付けの記事

8月 26日

図書・OA文献・雑誌論文を対象とした新しい学術情報検索サービス“Lalisio Literature”

研究者が未刊行論文などの灰色文献を共有できる、研究者のためのソーシャル・ネットワーキング・サービスを提供しているLalisioが、新しく図書・OA文献・雑誌論文を対象とした学術情報検索サービス“Lalisio Literature”を公開しました。検索機能として、ファセット方式による絞り込み機能が備わっています。現在は、OA文献としてarXivとPubMed Central、雑誌論文としてIngentaConnect、図書としてAmazon、Abebooksなど5社のデータ、合計約600万の書誌情報が対象ですが、今後拡大していく予定であり、すでにOCLCとは交渉中とのことです。

筑波大学大学院図書館情報メディア研究科、2007年度のプロジェクト型研究の成果報告書を公開

筑波大学大学院図書館情報メディア研究科が、2007年度のプロジェクト型研究の成果報告書を公開しています。

平成19年度 図書館情報メディア研究科プロジェクト型研究 - 筑波大学大学院 図書館情報メディア研究科
http://www.slis.tsukuba.ac.jp/grad/kenkyo/projH19/

参考:
「公共図書館の経営に関する調査」結果報告(日本)
http://current.ndl.go.jp/node/8023
(※同研究科のプロジェクト型研究の1つとして行われています。)

デンバー公共図書館、民主党全国大会にあわせ図書館の日常を記録したビデオを作成

2008年8月25日、米国の民主党全国大会が始まりましたが、これにあわせて開催地のコロラド州・デンバー公共図書館が、市民200人以上に図書館について語ってもらうとともに、図書館の日常の活動をも記録するというエスノグラフィック(民族誌的)ビデオ“I Am - The Library”を作成しています。これは、社会学者と編集プロダクションの指揮のもと、地元のテレビ局と協同して行ったプロジェクトで、ウェブサイトではその模様を紹介するビデオ動画が公開されています。

I Am - The Library
http://denverlibrary.org/programs/fresh/index.html#library

フランス語圏電子図書館のプロトタイプが公開

フランス国立図書館(BnF)が中心となり事業を、カナダ・ケベック州立図書館・文書館がシステム構築を進めてきたフランス語圏電子図書館(RFBNN)のプロトタイプが公開されています。2008年8月26日現在では、フランス、ケベック、ベルギー、カンボジア、カナダ、エジプト、ハイチ、ルクセンブルク、マダガスカル、モロッコ、チュニジアの11か国・地域の国立図書館がデジタル化した図書・雑誌・新聞・デジタルアーカイブ等を検索・閲覧することができます。

Bienvenue sur le Réseau francophone des bibliothèques nationales numériques (RFBNN)
http://www.rfbnn.org/

参考:
E809 - フランス語圏電子図書館の現在
http://current.ndl.go.jp/e809

デジタルリポジトリの監査・認証に関するWiki

デジタルリポジトリの監査・認証のための国際標準規格を策定しようと試みている人々による、デジタルリポジトリの監査・認証に関する情報を集めたWikiサイトが立ち上がっています。

Digital Repository Audit and Certification Wiki
http://wiki.digitalrepositoryauditandcertification.org/

August 20, 2008付けPeter Scott's Library Blogの記事
http://xrefer.blogspot.com/2008/08/digital-repository-audit-and.html

言語のデジタルアーカイブ構築を目指す“Rosetta Project”

言語学者によると、22世紀までに、世界の多様な言語の90%が失われる可能性があるということですが、“Rosetta Project”は、将来に渡って言語という人類の文化遺産を維持していくため、言語に関する資料のデジタルアーカイブを構築しています。この取組みは、ロングナウ財団のプロジェクトで、世界中の言語の専門家、ネイティブスピーカーが協力しています。2004年に、全米科学財団(NSF)電子図書館プロジェクト(National Science Digital Library: NSDL)のコレクションとなって以降着実にコンテンツを増やし、現在では2,500を超える言語に関する10万ページ近い資料を提供しています。

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