アーカイブ - 2008年 6月 10日 - car

人文・社会科学研究者の研究を効率化する便利なデジタルツール集

引用の管理、マルチメディア作品の作成、テキスト分析、他の研究者との協同など、研究者、特に人文・社会科学の研究者が研究を行う上で役に立つデジタルツールを集めたWikiサイトが立ち上がっています。

Digital Research Tools (DiRT)
http://digitalresearchtools.pbwiki.com/

June 07, 2008付けPeter Scott's Library Blogの記事
http://xrefer.blogspot.com/2008/06/digital-research-tools-dirt-wiki.html

JISC、SCOAP3に加盟

英国情報システム合同委員会(JISC)が2008年6月9日、“SCOAP3”に加わりました。

SCOAP3は、高エネルギー物理学分野のコアジャーナルの予約購読にかかっていた費用を著者の論文掲載費用(=ピアレビューの費用および編集にかかる費用)に転用し、コアジャーナルをオープンアクセス化することを目ざす、研究助成機関・研究図書館によるコンソーシアムで、JISCは14番目のパートナーとのことです。

JISC adds its support to ‘innovative’ international open access model
http://www.jisc.ac.uk/news/stories/2008/06/scoap3.aspx

09/06/2008, JISC joins SCOAP3

電子ジャーナルアーカイビングプロジェクトの比較研究(英国)

英国情報システム合同委員会(JISC)の助成のもとで行われた、6種類の電子ジャーナルのアーカイビングプロジェクト(LOCKSS、CLOCKSS、Portico、e-Depot、OCLC-ECO、英国図書館(BL)の電子ジャーナルデジタルアーカイブ)の比較研究の報告書が刊行されています。

この研究では、現行の各プロジェクトの概要に加え、

・図書館が購読をキャンセルするが、これまで購読契約していた号へのアクセスを引き続き望むケース
・電子ジャーナル本体またはその過去の号が、もはや出版社から提供されていないケース
・出版社が電子ジャーナル事業全体を辞めるケース
・出版社の運用や機器が壊滅的な状況になったケース

の各シナリオに、各プロジェクトがどのように対応可能か(または不能か)を示しています。そして、

韓国の図書館情報政策委員会、全館種対象の「図書館発展総合計画(案)」を発表

韓国の図書館情報政策委員会が、図書館法第14条に「5年毎に作成すること」と定められている「図書館発展総合計画」の草案を作成し、2008年5月28日に国立中央図書館での公聴会の場で公表しました。全文が、図書館情報政策委員会のウェブサイトで見られます。

目次は、第1章「総合計画の概要」、第2章「過去の計画の成果と限界」、第3章「環境の変化と対応」、第4章「計画のビジョンおよび目標」、第5章「図書館の政策課題」、第6章「政策課題の推進日程および所管部署」となっています。

この計画は、韓国の全館種を対象にしており、この計画に基づいて各中央行政機関、各自治体が毎年度の実施計画を策定することになっています。図書館情報政策委員会では6~7月に正式版とし、11~12月には各中央行政機関・自治体の実施計画を取りまとめるとしています。

図書館発展総合計画(案)公聴会資料集

米国の“Library of the Year 2008”発表される

Gale社とLibrary Journal誌が1992年から毎年選んでいる“Library of the Year”の2008年受賞館が、米国ワイオミング州のララミー郡公共図書館に決まりました。

同郡は州都シャイアンを含み、ワイオミング州で人口が最も多い郡ですが、同州は全米で最も人口の少ない州であり、同郡の人口も8万5千人強です。同郡は2003年、住民投票で図書館新築のための増税を可決し、2007年にララミー郡公共図書館を新築しました。同郡の住民のうち、80%以上が図書館利用カードを有しており、大学や博物館、スターバックスなどさまざまな組織とパートナーシップを結んでの活動や、子ども向けサービスなど、多くの点で住民に支持されるサービスを展開しているとのことです。

カナダ国立図書館・文書館、官報バックナンバーをデジタル化して公開

カナダ国立図書館・文書館(LAC)が、官報“Canada Gazette”のバックナンバー(1841~1997年)をデジタル化しています。1998年以後のものは、すでに政府のウェブサイトで公開されていますが、LACはそれ以前のものを対象にしています。2009年にデジタル化完了見込みとのことですが、デジタル化済みのものはすでに検索できるようになっています。

なおこのCanada Gazetteを検索できるウェブサイトは、Canada Gazetteに関する電子展示の一部として、2008年5月に構築されています。

A Nation's Chronicle: The Canada Gazette
http://collectionscanada.ca/canada-gazette/index-e.html

Canada Gazette

自治体評価方法の変更に伴い公共図書館評価も変更に(英国)

英国コミュニティ・地方自治省(DCLG)は2007年、地方自治体の新しいパフォーマンスフレームワークを定めるとともに、これまでの包括的業績評価(CPA)に代わる新しい地方自治体評価指標“National Indicator”を設定しました。各地方自治体は2008年4月から、National Indiacatorで定められている198の指標を、中央政府に毎年報告することになっています。このNational Indicatorのうち、図書館に関するものは「公共図書館の利用」という1指標のみとなっています。

トロント公共図書館の「遊び場」風児童室

カナダのトロント公共図書館のS.Walter Stewart分館は、リニューアルオープンに当たって、「遊び場」風の児童室“KidsStop”を設置しました。これは、就学前の児童を対象とするプログラムの一環で、子ども達が遊びながら自然に、図書館や読書に慣れ親しんでいけるよう、工夫されています。登って遊ぶことができ、また、側面は操り人形のシアターにもなるロケット、親子で読める大きな本、物語の読み聞かせをオンラインで利用できるサービスに接続された幼児用サイズのパソコンなどが備えられており、10万ドル(約1000万円)の費用をかけて改築したということです。

Toronto Public Library Unveils 'Playground' Literacy Center
- School Library Journal 2008/06/04付けの記事

NEA報告書“To Read or Not To Read”に関する講演、LCでとり行われる

米国芸術基金(NEA)は2007年、米国における「読むこと」の実態についての調査研究を実施し、その成果を“To Read or Not To Read: A Question of National Consequence”としてまとめていましたが、このほど、報告書の作成を担当したNEAの研究・分析室の長であるアイアンガー(Sunil Iyenger)氏が米国議会図書館(LC)で講演を行いました。その様子がウェブキャストで配信されています。

To Read or Not to Read
http://www.loc.gov/today/cyberlc/feature_wdesc.php?rec=4319

参考:
E739(No.121)「読む」ことの減少が招く危機−米国の報告書から
http://current.ndl.go.jp/e739