Google Book Searchでの著作権保護期間内書籍の扱いに関する、Google社と著作者団体“Authors Guild”および米国出版社協会(AAP)との間で成立する見込みの和解・合意について、当初からGoogle Book Searchに参加してきたハーバード大学図書館が、このプロジェクトに不参加の意を示したと報じられています。同じくGoogle Book Searchに参加しているカリフォルニア、スタンフォード、ミシガンの3大学が歓迎の意を示したのとは対照的な反応です。
北米研究図書館協会(ARL)が、ネットワーク情報連合(CNI)と協同で開催したフォーラム「サイエンス・ライブラリアンシップを改革する:未来のためのモデル(Reinventing Science Librarianship: Models for the Future)」の会議録として、発表資料と講演録音を公開しています。eサイエンス、データキュレーション、バーチャル組織の支援、ヘルスサイエンスライブラリアンの経験(教訓と新しい役割)、新しい役割のための教育:サイエンス図書館/情報専門家が知るべきこと・するべきことは何か?、という5つのテーマが扱われています。
Association of Research Libraries :: Reinventing Science Librarianship: Models for the Future, October 2008
カナダ・オンタリオ州のトロント公共図書館、ハミルトン公共図書館、キングストン・フロンティナック公共図書館が協同で、オンタリオの地域史を中学生が学ぶ/中学生に教えることを支援するためのデジタルアーカイブ「オンタリオ・タイムマシン(Ontario Time Machine)」を構築・公開しています。これは、カナダ国立図書館・文書館も後援しているカナダ文化オンラインプログラムの一環としてなされたもので、オンタリオ州からも資金が提供されています。
米国の発行部数監査会(Audit Bureau of Circulation)によると、米国の新聞紙の発行部数が2007年と比べ、4.7%減(日刊紙と日曜版合わせて)となったそうです。中には、10%以上部数を減らしている新聞もあります。その一方で、米国では主要ニュースサイトの利用者が大幅に増えており、新聞社系のニュースサイトのユニークユーザー数は2桁の伸びを示しています。
米国のインターネット関連の研究機関“Center for Democracy and Technology”は、MozillaのFirefox、MicrosoftのInternet Explorer、GoogleのChrome、AppleのSafariという、人気が高いブラウザソフトを対象に、それぞれの個人情報保護対策(プライバシーモード、Cookie管理、オブジェクトコントロール)を比較する報告書を発表しました。報告書によると、各社は個人情報保護対策にそれぞれ熱心に取り組んでおり、今では利用者は、自分が好む個人情報管理を行っているブラウザを選択することができるようになっているということです。
Internet Browsers Increasingly Competing on Privacy Controls
これにより、Google Book Searchには、新たに「購入」というオプションが加わります。購入により、著作権保護期間内にある書籍についても全文にアクセスできるようになります。図書館や大学等の機関単位での購読契約オプションもあります。この購入オプションは、さしあたっては米国のみとなっていますが、Google社は「将来的には各国の業界団体や個々の権利者と協力して、この契約がもたらすメリットを世界中のユーザーに広めたいと考えています」としています。