2018年1月,オープンアクセス学術出版協会(OASPA),Directory of Open Access Journals(DOAJ),出版倫理委員会(COPE),世界医学雑誌編集者協会(WAME)の出版関連4団体が「学術出版における透明性の原則と優良事例」(Principles of Transparency and Best Practice in Scholarly Publishing)の第3版を公開した。初版は2013年12月に公開されている。同原則は16の項目からなり,出版者が4団体に加盟する際の評価基準と位置付けられている。また,加盟後に原則を満たしていないことが判明した場合,4団体は当該出版者と連携してその事項に対処することとなっている。もし,当該出版者が対応不可能,あるいは,対応することを望まない場合,会員資格の停止や取り消しといった措置が取られる。本稿では,今回発表された第3版の概要を紹介するとともに, 2015年6月に公開された第2版との主な違いについてもあわせて触れておく。なお,第3版と第2版には項番にも大きな変更があることから,第3版の項目名の後に,丸括弧と算用数字を記載し,第2版における項番を示した。