アーカイブ - 2014年 - book

9月 11日

E1604 - ディスカバリーサービスの透明性向上のためになすべきこと

 Summon,WorldCat Local,Primo Central,EBSCO Discovery Service。膨大な学術情報をセントラルインデクスと呼ばれるデータベースに集積することで,高速な検索を可能にしたウェブスケールディスカバリーサービス(CA1772参照)が登場してはや5年になる。...

E1603 - 庭先の本棚 “Little Free Library”,世界へ,そして日本へ

2009年,米国のウィスコンシン州の田舎町ハドソンのとある家の庭先に,鳥の巣箱のような小さな本箱が設置された。設置したのはトッド・ボル氏。学校の教師であった母へ捧げるものだった。当初ボル氏は,この本箱をたくさん作るつもりなどなかった。しかし翌年庭でガレージセールを開いた時,地域の人たちが気に入ってくれたのを目にした。これはマジックのようなものだと感じ,地域に広めることを決意した。その非営利の活動は,地域へ,そして世界75か国以上へとひろがった。今や設置された本箱の数は20,000個を超え,なお増え続けている。...

E1602 - 黒板による広報の可能性:京都大学吉田南総合図書館の事例

 2013年2月,京都大学吉田南総合図書館では新たな広報手段として閲覧室入口前に黒板を設置した。60×90cm,カフェなどの飲食店でよく見られる ものである。イベントの告知やお知らせを中心に,日々のことを綴っている。原則毎日更新し,内容はその日の担当者の裁量で決めている。図書館の風景に変化 を持たせるため,全く同じものは再現できないという黒板ならではの良さを活かした広報を行っている。...

8月 28日

E1601 - 米国議会図書館が長期保存に適したフォーマット仕様を公開

 

米国議会図書館(Library of Congress:LC)は2014年6月23日,所蔵コレクションの長期保存を実現するため,幅広い種類の創作物を対象とした推奨フォーマット仕様“Library of Congress Recommended Formats Specifications 2014-2015”を公開した。LCには,「米国民の利益のため,知識や創造性の進化を推し進める」という使命がある。この使命を遂行するための根幹となる活動の1つが,知識や創造性を具現化する,巨大なコレクションを構築することである。多様なデジタル形式の創作物が現れる中,このようなコレクションを構築しさらに何世代にもわたる利用を保証するためには,収集や長期保存に適したフォーマットを,幅広い種類の創作物について特定し,運用することが求められてきた。その必要性に応えるものが今回の仕様である。...

E1600 - 電子書籍サービスで変わる大学図書館の業務と展望<報告>

電子書籍サービスで変わる大学図書館の業務と展望<報告>

2014年6月26日と27日の両日,オーストラリアのブリスベンにおいて,アジア・オセアニアの大学図書館員や研究者を対象に,エルゼビア社主催のeBooks Forum 2014が開催された。今回はChallenging the "norm"? Future Directions for eBooks (“規範”への挑戦:電子書籍の将来展望)をテーマに,日本,オーストラリア,ニュージーランド,カナダの大学図書館の事例報告や,エルゼビア社による取り組みの説明が行われた。本稿では,利用者のリクエストによって購入を決定するPDA/DDA(CA1777,E1310参照)による電子書籍のコレクション構築,および電子書籍の発見可能性(discoverability)とディスカバリーサービス(CA1772,E1563参照)について紹介する。...

E1599 - エルゼビア社のテキスト・データ・マイニング方針とその論点

2014年1月31日,エルゼビア社が,テキスト・データ・マイニング(TDM)に対する方針の更新を発表した。これに対して,7月には欧州の図書館関連団体等が方針の取り下げを求める質問状を送付し,同社はこれに回答を示した。本稿では一連の動きとその論点を紹介する。...

E1598 - 公共図書館によるローカルミュージック・プロジェクト始まる

地域のミュージシャンによる音楽作品を収集し,公共図書館のウェブサイトに掲載して,図書館カードの保有者に提供するプロジェクトが,米国の複数の公共図書館で進められている。その活動は,近年充実してきている図書館のウェブ上のサービスを発展させるだけでなく,地域のアーティストの理解を得つつ,地域の音楽シーンを豊かにすることが目指されている。その端緒となったのは,アイオワシティ公共図書館(アイオワ州)の“Local Music Project”である。2012年6月に,Library Journal(LJ)誌で取り上げられ,注目を集めた。その後,デンバー公共図書館(コロラド州)やマディソン公共図書館(ウィスコンシン州)が,これをモデルとしたプロジェクトを開始している。...

E1597 - 2014年学校図書館法一部改正:学校司書法制化について

2014年6月20日の参議院本会議の可決をもって,学校図書館法の一部を改正する法律(以下「改正法」)が成立した。本稿では,改正法及び附帯決議の内容,成立までの経緯と制定前後の動きについて記載する。...

E1596 - MOOCを活用した図書館での大学レベルの学習機会の提供

MOOCとは,大規模公開オンライン講座の総称である(CA1811参照)。大学レベルの講義動画をウェブ上に公開することで,どこでも,誰でも,無料で受講できる。しかしまだ課題はある。無料とはいえ受講するにはコストがかかるのである。それは,ウェブに接続するコストや受講機材を手に入れるコスト,機材を使うスキルを習得するコストである。これらのコストが学びの障壁となっている。...

8月 7日

E1595 - 国立世宗図書館開館と韓国の政策情報サービス

 2014年7月8日から15日にかけて韓国国立中央図書館(NLK)から代表団4名が来日し,国立国会図書館(NDL)にて第17回日韓業務交流が行われた。この業務交流は,NDLとNLKが1997年から毎年交互に代表団を派遣し,実施してきたものである。今回の業務交流では,韓国国立世宗図書館政策資料課長の崔有珍(チェ・ユジン)氏から,国の行政機関の移転に伴いNLKが進めている政策情報サービス再構築の取組について報告がなされた。主に,政策情報サービスの新たな拠点として開館した国立世宗図書館(以下,世宗図書館)の概要と,そのサービス及び課題について説明が行われた。本稿では,この報告に基づき,NLKの政策情報サービスの最新動向を紹介する。...

E1594 - 電子書籍を長期保存するために:論点整理

 米国をはじめとして,公共図書館,また大学図書館においても,電子書籍の提供が広がりを見せている(E1233E1465参照)。図書館における電子書籍の提供については,多くの事例を踏まえて論点が整理されてきている(CA1816E1293参 照)。このうち,特に電子書籍への長期的なアクセスを確保するという視点から,電子書籍の長期保存の課題について論点を整理したレポート “Preserving eBooks”が2014年7月3日,電子情報保存連合(Digital Preservation Coalition)によって公開された。レポートでは,論点を次の7つに整理し,電子書籍のフォーマットやメタデータ,識別子の技術的な動向,事例をま とめた上で,出版者および図書館等の保存機関のそれぞれに対して提言を行っている。ここでは,整理された論点を中心に紹介する。...

E1593 - Altmetricsに関するNISOプロジェクト第1期のまとめ

 2014年6月9日,米国情報標準化機構(NISO)は,Altmetricsに関する研究開発プロジェクト“NISO Alternative Assessment Metrics Project”(代替的な評価指標プロジェクト:AAMP)の第1期の成果をまとめたホワイトペーパー(ドラフト版)を公開した。

E1592 - 少年院法改正の経緯と条文における「読書」への言及について

第186回通常国会において,少年院と少年鑑別所の根拠法である少年院法の改正法案が2014年6月4日に参議院本会議で可決され,6月11日に公布された。今回の改正は,同法が1948年に制定されて以来,初めての抜本的改正であり,読書等に関する条文も新たに追加されている。本稿では,改正の経緯や改正内容等について,読書等に関する部分を中心に紹介する。...

E1591 - 大震災と小松左京が遺したもの

 2014年6月21日,宮城県図書館でトークイベント『小松左京が遺したもの-震災の記憶・未来へのことば-』が開催され,100名を超える参加があっ た。宮城県図書館は震災11ヶ月後には,東日本大震災文庫の原点となった震災の記録等を紹介する特別展を行った。以降,震災支援や復興の道のり,震災記録 の伝承に関する特別展を断続的に続けている。本イベントは,阪神淡路大震災の取材を通して震災記録に関する提言を行ったSF作家,小松左京氏の軌跡を紹介 した東日本大震災文庫展IVの関連企画として行われたものである。作家の瀬名秀明氏,東北大学教授で作家の圓山翠陵氏,小松氏の元マネージャーの乙部順子 氏が,震災の経験を防災・減災に役立てるためのアーカイブのあり方について,小松氏の取組みを交えて語った。...

E1590 - 東日本大震災後の図書館等をめぐる状況(2014/8/4現在)

 東日本大震災後の図書館等をめぐる状況について,本誌での既報(E1555ほか参照)に続き,2014年4月中旬から8月上旬にかけての主な情報をまとめた。...

7月 24日

E1589 - 100周年を迎えた米国議会図書館議会調査局

 2014年,米国議会図書館(Library of Congress:LC)の議会調査局(Congressional Research Service:CRS)は,その前身となる組織の設立から100周年を迎えた。本稿では,“Library of Congress Magazine”の2014年5-6月号に掲載されたCRS100周年特集記事等を基に、CRSについて紹介する。なお,1948年に当時の立法考査局(Legislative Reference Service:LRS)をモデルに設立された国立国会図書館調査及び立法考査局では,当館刊行物により,これまでもCRSの歴史等について伝えてきている。あわせて参照されたい。...

E1588 - 労働者階級女性の図書館利用:ハダスフィールドの事例から

<文献紹介> 本論文は,これまで読書史において看過されがちであった労働者階級女性の読書傾向について,ヨークシャー州ハダスフィールドの女子教育機関(Female Educational Institute)付属図書館の記録をもとに考察したものである。...

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