アーカイブ - 2014年 7月 24日 - book

E1589 - 100周年を迎えた米国議会図書館議会調査局

 2014年,米国議会図書館(Library of Congress:LC)の議会調査局(Congressional Research Service:CRS)は,その前身となる組織の設立から100周年を迎えた。本稿では,“Library of Congress Magazine”の2014年5-6月号に掲載されたCRS100周年特集記事等を基に、CRSについて紹介する。なお,1948年に当時の立法考査局(Legislative Reference Service:LRS)をモデルに設立された国立国会図書館調査及び立法考査局では,当館刊行物により,これまでもCRSの歴史等について伝えてきている。あわせて参照されたい。...

E1588 - 労働者階級女性の図書館利用:ハダスフィールドの事例から

<文献紹介> 本論文は,これまで読書史において看過されがちであった労働者階級女性の読書傾向について,ヨークシャー州ハダスフィールドの女子教育機関(Female Educational Institute)付属図書館の記録をもとに考察したものである。...

E1587 - 創意工夫を促す大学図書館の取組:職員向け小額助成金制度

 米国のヒューストン大学図書館において、職員向けの小額助成金を提供することにより,職員の自発的なアイデアの創出を促し,業務における改善や新しい企画の実現を後押しする取組が行われている。2006年度に開始されたこの制度は,“Strategic Direction Microgrant Program”(戦略的方針小額助成金制度)という。米国のLibrary Journal誌による,2014年度の「図書館界を動かした人,揺るがせた人」(Movers & Shakers)に選ばれたバチェク(Rachel Vacek)氏もこの制度により企画を生み出してきた人物である(E1546参照)。この制度について,起源や内容を紹介する文献がLibrary Innovation誌に掲載されたので,その内容を紹介する。...

E1586 - HathiTrust訴訟,第二審でフェアユースが一部認められる

 米国作家協会(Authors Guild),オーストラリア,カナダ等の著作権団体などが, HathiTrust(CA1760参照)と,これに参加していた大学図書館5館(コーネル大学,ミシガン大学,カリフォルニア大学,ウィスコンシン大学,インディアナ大学)に対して起こしていた著作権侵害訴訟で,ニューヨークにある連邦第二巡回区控訴裁判所が2014年6月10日に,判決を出した。同裁判所は,HathiTrustにおける著作物の利用の一部について,米国著作権法の第107条に規定されるフェアユース(Fair Use)に当たり,著作権団体側による著作権侵害の主張を否定する等の判断をした。...

E1585 - 「忘れられる権利」をめぐるEUの裁定とGoogleの対応

 欧州連合(EU)の欧州司法裁判所(Court of Justice)は,2014年5月13日に,EUデータ保護指令,EU基本権憲章の規定により,検索エンジンの運営者は,EU市民の過去の個人情報へのリンクを検索結果から削除すべき義務を負う旨の裁定を行った(E1572参照)。本稿では,Google検索結果の意義を踏まえ,なぜGoogleが義務を負うこととなったかという,検索エンジンという主体に関する裁定部分,すなわち,EUデータ保護指令第2条(b)(個人データの処理の定義),同条(d)(管理者の定義)の解釈等と,これを受けたGoogleの対応を紹介する。...

E1584 - 進化する学術レコードと変わりゆくステークホルダーの役割

「それは全ての学問領域で既に書かれたもの……安定したグラフィック情報の集合であり,その学問領域における議論の基盤となり,その学問領域の進展を測るもの」,コーネル大学の図書館員アトキンソン(Ross Atkinson)氏は学術レコードをこう定義している。しかしこの抽象的すぎる定義では,残していくべき学術レコードとそうでないものを識別するという実務上の課題に十分に応えることはできない。...