アーカイブ - 2013年 - book

7月 11日

E1447 - 目録カードをアート作品へ

かつて,図書の排架場所を示すカード目録は図書館の中心にあった。インターネットとコンピュータの台頭とともに,カード目録の多くは封印され,地下室や倉庫,あるいはゴミ箱へと追いやられていった。しかし,使われなくなった目録カードを廃棄せず“アート作品”として再生する試みも存在する。...

E1446 - 島根県の学校図書館の現状―学校司書等配置率100%

島根県議会6月定例会の知事答弁を受けて,6月18日付中国新聞に「図書館司書 全校に配置 県 全国初 推進事業実る」の記事が掲載された。厳密に言えば,島根県内の分校を除くすべての市町村立小中学校(315校),県立高等学校(35校),特別支援学校(12校)に,正規職員,非常勤職員,有償ボランティアのいずれかが配置された。なお,小中学校の多くは司書資格を有する者が配置されたというわけではない。...

6月 27日

CA1797 - 動向レビュー:米国および日本におけるグリーンライブラリーの事例紹介 / 岩見祥男

1972年にストックホルムで開催された国際連合人間環境会議に代表されるように、環境問題は国際社会において取り上げられて久しく、政治、経済、産業、社会など、あらゆる局面において議論されている。それは図書館界においても例外ではなく、国際図書館連盟の年次総会において、環境問題や持続可能な社会などがテーマとして頻繁に取り上げられている(1)。...

CA1796 - 動向レビュー:次世代DAISY規格と電子書籍規格EPUB3 / 濱田麻邑

読みたいときに読みたい本を、その場で検索して購入し、すぐに読める時代になっている。電子書籍に、読み上げツールですぐにアクセスできるとしたら、これまで読めなかった人々にとって、世界は変わる。...

CA1795 - 動向レビュー:大学図書館における学生協働について-学生協働まっぷの事例から- / 八木澤ちひろ

本稿は、国内各地で活発になっている大学図書館における学生協働の活動形態や動向を明らかにすることを目的としている。学生協働とは、「図書館業務の一端を、職員とともに、利用者でもある学生が担う活動」と定義する。各活動によって、内容も組織形態もさまざまであるが、「自発的・自律的に学習支援に関与し、図書館スタッフの一員としての働きをする学生スタッフ」(1)が、学生アシスタントや学生サポーターなど様々な名称で呼ばれている。ここではそうした学生協働に関与する学生を、総称して学生スタッフと呼ぶ。...

CA1794 - 地方議会図書室に明日はあるか―都道府県議会図書室を例に― / 塚田洋

 本誌の読者は、地元の議会図書室を訪れたことがあるだろうか。先頃、国立国会図書館(NDL)主催イベントで行われた北川正恭氏(早稲田大学大学院教授、元三重県知事)の講演(1)を聴いて、初めて議会図書室に関心を持った方もいるかもしれない。講演の中で北川氏は、知事時代に行った県議会図書室の改革(2)を例に、図書館関係者のミッションをとらえ直す必要性について指摘した。住民自治への貢献を、広く図書館関係者全体のミッションと位置付ければ、全国の議会図書室の活性化は劇的に進み、そして、このような取組こそが「社会を創る図書館の力」であると述べた。改革できない理由を探す「他責文化」から脱し、図書館の明日につながる一歩を踏み出してほしいとの激励も印象的であった。...

CA1793 - 歴史学研究のためのデジタル・アーカイブ―情報発見のために必要なものとは― / 後藤真

本稿では、情報歴史学の立場から、歴史学研究のためのデジタル・アーカイブの現状・検索モデルの課題を通じてデジタル・アーカイブの利用を考えることとする。事例を具体的にするために歴史学研究に関わるものを対象として選ぶが、そこからさまざまな場面でのデジタル・アーカイブの広範な利用へとつながると考えている(1)。...

CA1792 - 市政専門図書館における関東大震災関連資料構築の軌跡 / 田村靖広

東日本大震災の発生から2年が経過したが、被災地の復興のために自分(自館)は何ができるだろう、という思いは常に抱いてきた。あの巨大な地震動により市政専門図書館では蔵書の約6分の1にあたる2万冊程が書架から落下し、書架や照明器具の破損・ズレなどの被害があった。自館の復旧作業をしている最中にも、外部からは関東大震災に関連する資料の問い合わせが多く寄せられ、可能な限り対応してきた。人々が過去の災害復興の経験から何かを学ぼうと考え、当館で所蔵する関東大震災関連資料に対して利用要望があり、当館にはそれに応える任務と責任があることがより一層はっきりしたのだ。以下では、当館が所蔵する関東大震災関連資料のこれまでの構築の経過と今後について述べる。...

6月 20日

E1445 - 高等教育における図書館サービスの個人化<文献紹介>

本書は2011年3月に開催された国際シンポジウム「高等教育における個人化図書館サービス(Personalised Library Services in HE)」の発表をまとめたもので,最近の英国の大学図書館における経済状況の悪化を反映した組織の統合・再編成やサブジェクト・ライブラリアン削減に対するサブジェクト・ライブラリアンからの異議申し立てと捉えることができる。編者のプリーストナー(Andy Priestner)はケンブリッジ大学ジャッジ・ビジネス・スクールの情報図書館サービスマネージャー,もう一人の編者であるティリー(Elizabeth Tilley)はケンブリッジ大学英文学科図書館員であり,先述の国際シンポジウムを組織した人物でもある。15名の執筆者はほとんどが英国の大学図書館員だが,ロシア,オーストラリア,米国の大学図書館員も寄稿している。...

E1444 - 10周年を迎えたWebJunction

OCLCが運営する図書館員向けオンライン学習コミュニティWebJunctionは,2003年5月12日にビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団の支援を受けて始まり,10周年を迎えた。この10年,WebJunctionは図書館員のスキルアップや業務上の学習ニーズの変化に応えて発展してきた。これまでに米国各地や海外から80,000人以上の図書館員が,WebJunctionのトレーニングプログラムなどを利用してきた。また,米国の公共図書館のほぼ70パーセントがWebJunctionを活用してきたという。...

E1443 - 司書課程でまち歩き 電子書籍「お散歩e本」制作プロジェクト

文学散歩や吟行などに代表される「まち歩き」のワークショップは,参加者がそれぞれの地域の特色を相互に学び合う上で有効な手法である。例えば京都まちづくりカフェの「図書館から始める文学まち歩き」における京都市東山図書館のように,「まち歩き」の取り組みに図書館が主体となってかかわる事例がある。このような状況を鑑みるに,司書課程のなかの教育プログラムのひとつとして,「まち歩き」を取り上げることも重要だろう。...

E1442 - “将来の図書館を想像する”ACEの研究プロジェクト

将来の公共図書館の姿について研究するプロジェクトが,イングランド芸術評議会(ACE)により,2012年から取り組まれてきた。“Envisioning the library of the future”と題するプロジェクトである。このプロジェクトでは,公共図書館ができることは何なのか,公共図書館はどうあるべきなのかについて理解するために,以下のようなことが調査されてきた。すなわち,(1)今後10年の公共図書館を形作るであろう近年の革新的取り組みその他の動向,(2)これらの変化の影響に関する図書館の専門家の考えや,図書館に関心の高い人たちの見方,(3)一般公衆の意見,である。...

E1441 - 図書館が私の人生を変えた:みんなで綴る図書館のストーリー

2013年4月,米国の2人の図書館員によって,“Libraries Changed My Life (LCML)”というTumblrサイトが立ち上げられた。発案者であるニューヨーク市の児童サービス担当の図書館員イングリッドと,フロリダのシステム担当の図書館員ナタリアは,このサイトを,人々が実際に経験した図書館についての前向きなストーリーを語り,図書館の価値に疑問を持つ人々にその素晴らしい影響力を伝える場所にしたいとしている。ストーリーは,サイトのメールフォームから,もしくは郵送で投稿することができる。また,テキストだけでなく,写真,動画,アート作品も受け付けられている。...

E1440 - 東日本大震災後の図書館等をめぐる状況(2013/6/19現在)

東日本大震災後の図書館等をめぐる状況について,本誌での既報(E1422ほか参照)に続き,2013年4月中旬から6月中旬にかけての主な情報をまとめた。...

6月 6日

E1439 - トリニティ・カレッジ・ダブリン図書館の300年<文献紹介>

本書はアイルランド,トリニティ・カレッジ・ダブリン旧図書館の300周年記念論文集である。50本もの論文が収められた大部の著作であるが,ここでは昨今の研究動向に鑑みてとりわけ重要と思われる論文を3点紹介する。...

E1438 - 地域の自立的発展のための“図書館”を作るREAD Global

ネパール等で,農村地域の自立的発展のため“図書館”を作る活動を行っている非営利組織READ Global(以下READ)に対して,2013年4月14日,米国のペンシルバニア大学とそのビジネススクールであるウォートン・スクール(Wharton School)が“Lipman Family Prize”を贈った。READの代表者であるシアビカ(Tina Sciabica)氏は受賞に際しインタビューに応じ,その活動の概要や考え方を語った。...

E1437 - 政府情報のオープンデータ化に関する大統領令制定(米国)

米国オバマ大統領が,2013年5月9日,政府情報のオープンデータ化を義務付ける大統領令“Executive Order - Making Open and Machine Readable the New Default for Government Information”を制定した。またあわせて,科学技術政策局(OSTP),行政管理予算局(OMB)等が,オープンデータに関する新たな覚書“Open Data Policy-Managing Information as an Asset”を公表した。これにより政府機関は,作成するデータについて,法律に従いプライバシーや機密情報,国家の安全保障に関わる情報の保護に配慮しつつ,オープンかつ機械判読可能な形式で公開することが基本となった。...

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