米国の大学・研究図書館協会(ACRL)が刊行している“College & Research Libraries News”(C&RL News)の2012年6月号に,2012年における大学・研究図書館の10のトレンドを紹介した記事“2012 top ten trends in academic libraries”が掲載されている。記事は,ACRLの研究計画審査委員会(ACRL Research Planning and Review Committee)が作成したもので,同様の記事が隔年で掲載されている。以下,各トレンドについて簡単に概要を紹介する。...
図書館情報学において,エビデンス(研究により得られた根拠)に基づいた実践の重要性が唱えられて久しい(CA1625参照)。その実現にあたり課題となるのが,研究論文に示されたエビデンスを査定するプロセスであるとして,季刊誌“EBLIP”(Evidence Based Library and Information Practice)が創刊され,研究論文の要約とエビデンスの査定を行う“エビデンスサマリー”の取組が開始された。その取組は2006年の創刊以来毎号積み重ねられている。...
欧米の図書館界でアドヴォカシー(advocacy)という言葉が頻繁に聞かれるようになって久しい(CA1646参照)。国際図書館連盟(International Federation of Library Associations and Institutions:IFLA)の「戦略計画2010-2015」(1)においてもその重要性が強調されており、各国の代表的な図書館団体のウェブサイトでもアドヴォカシーが主要な項目として取り上げられている(2)。本稿では、その代表的な事例として2010年度以降の英国の緊縮財政に対する図書館界の動向について、アドヴォカシーという観点からその概略を述べる。...
2012年5月27日,東北大学において,「図書館総合展フォーラム2012 in 仙台 図書館政策フォーラム2012『東日本大震災とMALUI連携』」が開催された。このフォーラムは,東日本大震災の記録を今後の防災・減災につなげるための,M(博物館),A(文書館),L(図書館),U(大学),I(企業)による連携および各機関による震災アーカイブ構築の推進について検討することを目的として開かれた。...
米国の大学・研究図書館協会(ACRL)が,大学・研究図書館の価値について発信していくための提言等をまとめた白書“Connect, Collaborate, and Communicate: A Report from the Value of Academic Libraries Summits”(2012年6月付)を刊行した。...