2011年3月23日,英国の研究情報ネットワーク(RIN)と英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)は共同で“Value of Libraries for Research and Researchers”と題するレポートを公表した。レポートの目的は,英国の大学等による研究を支援するために図書館が備えている重要な特徴を明らかにすることにある。レポートでは,研究者に対して図書館が提供するサービスと,図書館が属する機関の行っている研究に対して図書館が果たす貢献の,それぞれの価値について体系的に分析されており,その結果として以下の10項目が挙げられている。...
米国のLibrary Journal誌が2011年4月1日号でヴァンダービルト大学のブリーディング(Marshall Breeding)氏による米国内の図書館システム市場調査レポート“Automation Marketplace”の2010-2011年版を発表した。これは図書館における主要ツールの新たな展開について紹介したシリーズ“LJ Explores the Big Tools”の一編で,他に5編の記事がある。...
1995年にユネスコは,読書や出版,著作権を通じた知的財産保護の促進を目的に,毎年4月23日を「世界図書・著作権の日」(World Book and Copyright Day)と定めた。4月23日とされたのは,シェイクスピアやセルバンテス等の歴史上有名な作家が死去したとされる日にあたり,またスペイン・カタルーニャ地方で「サン・ジョルディの日」(サン・ジョルディとは聖人)として,本やバラを贈りあう日であることに因んでいる。日本でも,2001年に施行された「子どもの読書活動の推進に関する法律」によって,同日は「子ども読書の日」と定められている。各国では例年この日に,本や読書等に関連したイベントが開催されている。以下では,ユネスコによる「世界本と著作権の日」のポータルサイトに掲載された情報やインターネットニュース等の記事を基に,4月23日の各国でのイベントの様子をいくつか紹介する。...
それに対して、21世紀の世界の図書館の障害者サービスは、1996年にIFLA(International Federation of Library Associations and Institutions:国際図書館連盟)のSLB(Section of Libraries for the Blind:盲人図書館分科会)の6会員団体によって結成されたDAISY コンソーシアムが開発したDAISY(Digital Accessible Information System:アクセシブルな情報システム)を軸にした発展を遂げていることが特徴である。
2011年3月1日に米国のマサチューセッツ州ケンブリッジにおいて,「米国デジタル公共図書館」(Digital Public Library of America:DPLA;E1105参照)に関する初めてのワークショップが開催された。ハーバード大学バークマンセンターが主催したこのワークショップには,公共図書館・研究図書館の関係者や出版関係者等約50名が参加し,DPLAに登載するコンテンツと対象について話し合われた。このワークショップの概要について,DPLAのプロジェクトWikiサイトに掲載された報告資料に基づいて紹介する。...