アーカイブ - 2011年 1月 - book

1月 20日

E1138 - 国立国会図書館における2009年度の大量脱酸性化処理試行結果

 国立国会図書館(NDL)は,2009年度に,国内で実用化されている大量脱酸性化処理の二つの処理方法を試行し,その有効性,安全性等について調査した。『国立国会図書館における平成21年度の大量脱酸性化処理試行に関する結果報告』(2010年12月)は,その試行結果を取りまとめ,NDLホームページで公開したものである。...

E1137 - OCLC,利用頻度の低い資料の共同管理に向けたレポートを刊行

 2011年1月6日にOCLCが,“Cloud-sourcing Research Collections: Managing Print in the Mass-digitized Library Environment”と題するレポートを公開した。これは,大学・研究図書館が所蔵しているあまり使われていない印刷資料の管理を,共有サービス提供機関に外部委託することについて検証したものである。なお,この研究は,OCLC Research,米国を中心とした大学による共同デジタルリポジトリHathiTrust,ニューヨーク大学Elmer Holmes Bobst図書館,印刷資料を保存するReCAP(Research Collections Access & Preservation Consortium)による共同プロジェクトである。...

E1136 - 北米の大学図書館における障害者サービスの調査結果

 北米研究図書館協会(ARL)は,2010年12月に,報告書シリーズ“SPEC Kit”の第321号として,研究図書館・大学図書館における,障害のある利用者向けのサービスについての調査結果報告書を刊行した。ARLのウェブサイトで公開されている要約部分を基に,その概要を紹介する。...

E1135 - Wikileaksに対する図書館界の反応

 2010年12月3日,米国議会図書館(LC)は,米国政府の機密情報等を公開しているウェブサイト“Wikileaks”への館内からの利用者・職員によるアクセスを制限する措置を講じた。LCのブログには,その理由について,「法律により連邦機関は機密情報を保護する義務があり,不認可の暴露行為は機密状態を変化させるものではない」と記されている。この件に対する図書館界の反応を紹介する。...

E1134 - LJ誌がライブラリアン・オブ・ザ・イヤー2011を発表(米国)

 2011年1月15日付けのLibrary Journal誌で,2011年のライブラリアン・オブ・ザ・イヤーが発表された。選ばれたのは,公共図書館勤務を経て,現在は公共ラジオ局“National Public Radio”や地方のテレビ番組等のメディアでの活動や,自身のウェブサイトや著作等を通じて読書振興のために多彩な活動を行っている,パール(Nancy Pearl)氏である。...

E1133 - 電子書籍貸出サービスを開始した堺市立図書館にインタビュー

 2011年1月8日に,大阪府堺市立図書館が電子書籍の貸出提供サービスを開始した。このサービスの導入までの検討経緯,利用状況,そして今後の目標と課題等について,同館の担当者にインタビューを行った。...

1月 11日

4. 2. 国家デジタル図書館の発展構想

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4. 2. 国家デジタル図書館の発展構想

 国家デジタル図書館の現況と将来構想について、2009年11月に行われた国家図書館と当館との業務交流で中国側から報告があった。その報告資料(20)の要点を以下に紹介する。

 

デジタル資源の構築

 デジタル資源の構築に関する我々(筆者注:国家図書館)の全体目標は、中国語デジタル資源を網羅的・系統的に収集・組織化・統合し、中国語デジタル資源のメタデータ登録・高価値化・創出センターを構築し、中国語デジタル資源の調達・長期保存・サービスセンターとなることであり、また、必要な外国語デジタル資源を選択的に購入・所蔵し、サービスを提供することである。

4. 1. 電子図書館業務

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4. 1. 電子図書館業務

 電子図書館事業は、国家図書館が近年特に重点的に取り組んでいる事業の一つである。国家図書館では長らく、パッケージ系電子出版物、ネットワーク系電子出版物、デジタル化事業、ホームページ管理など、電子図書館事業関連の業務を担当する部署が複数に分散していた。2007年末の機構改革により、新たにデジタル資源部が設置され、電子図書館に関するこれらの業務は、全てデジタル資源部に集約された。電子図書館関連業務を一元的に担当するデジタル資源部は、その後も人員増など業務体制の強化が図られている。本節では、デジタル資源部の業務の概況を紹介する。

3. 3. 立法・行政に対するサービス

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3. 3. 立法・行政に対するサービス

 

3. 3. 1. 業務体制

 

 国の立法及び政策決定に必要な文献情報や各種レファレンスサービスの提供は、国家図書館が一貫して重要なサービス項目の一つと位置付けてきたものである。国家図書館は1998年の全館的な機構改革を機に、担当部局を一元化しサービスを大きく進展させた。

3. 2. レファレンスサービスと文献提供

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3. 2. レファレンスサービスと文献提供

 

3. 2. 1. レファレンスサービス

 一般利用者に対するレファレンスサービスは、参考レファレンス部に属する総合レファレンス組、社会科学レファレンス組、科学技術レファレンス組の3組によって行われている(6)

 

(1) 総合レファレンス

 総合レファレンス組は、総合レファレンスカウンターで来館利用者の振り分けや簡単なレファレンスを行うほか、電話レファレンスや、インターネットを通じたバーチャル・レファレンスを担当している。

3. 1. 閲覧サービスと閲覧室

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3. 1. 閲覧サービスと閲覧室

 

3. 1. 1. 利用資格と利用手続き

 国家図書館は満16歳以上を利用対象としている。ただし、少年児童図書館の利用対象は満6~15歳である。

 週末の連休及び法定祝祭日には、中学・高校生、保護者同伴の小学生以下の子どもも館内見学ができる。小中高生の団体見学は常時可能である。

 閲覧室に入室するとき、サービスポイントでサービスを受けるときは、いずれも国家図書館利用者カードが必要となる。満16歳以上の中国国民は、第二代身分証(1)の提示により開架閲覧室での閲覧が可能である。少年児童図書館入館には少年児童図書館利用者カードが必要となる。利用者カード所持者は国家図書館資料利用規則その他関係規則を遵守しなければならない。また、高齢者や障害者には利用に際して優遇措置が講じられている。

 利用者カードの種類と機能、発行手続きは表3.1のとおりである。

2. 2. 中国国家図書館における中国語資料の収集と組織化

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 本節では、中国国家図書館における中国語資料(図書、雑誌、新聞、学位論文、非正式出版物)の収集・組織化について、担当部署である中国語収集整理部【中文采編部】での業務内容を詳しく紹介する。

 同部内の組織構成と業務分担は次の通りである。図書の収集業務は中国語図書収集組が、目録作成業務は中国語図書書誌データ組が、装備は中国語図書装備組がそれぞれ担当する。逐次刊行物の収集整理業務は、中国語逐次刊行物収集整理組が行い、雑誌と新聞で担当グループが分かれている。学位論文は学位論文収集整理組が、非正式出版物は中国語資料組が担当している。その他、台湾・香港・マカオの出版物の収集整理を行う台湾・香港・マカオ文献収集整理組、著者名典拠や件名典拠のコントロールを行う典拠及び件名標目組、2.1.で述べた全国図書館聯合編目センターを運営する総合目録組、ISSNセンターを運営するISSN組、データ遡及を担当する遡及書誌データ組がある。

 

2. 2. 1. 図書

 

2. 1. 中国における書誌作成と中国国家図書館の役割

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2. 1. 中国における書誌作成と中国国家図書館の役割(1)

 

2. 1. 1. はじめに-CIPと全国書誌-

 CIP(Cataloging In Publication)とは、出版者から提供される事前情報に基づいて全国書誌の作成機関などが作成した書誌データあるいはその提供元情報を、出版物の標題紙裏などに印刷して出版することである。世界の多くの国々で導入され、アジア地域においても既に8か国で実施されている(2)

 一方、全国書誌は1つの国における出版物についての包括的な記録の集積であり(3)、多くの場合、納本制度で収集された資料に基づいて、国立図書館など国を代表する書誌作成機関によって作成される出版物の最終的なリストである。

1. 中国国家図書館概況

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1. 1. 役割・機能

 中国国家図書館は中華人民共和国唯一の国立図書館であり、文化部(「文化省」に相当する。)が所管する。

 その機能としては、「国の総書庫」「国家書誌センター」「国家古籍保護センター」の3つが掲げられている。このうち「国家古籍保護センター」機能は、国の重点政策として2007年から推進されている「中華古籍保護計画」と連動する形で新たに加えられたものである。

 3つの機能は、より具体的には次のように説明されている(1)

0. はじめに

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 急成長する中国と共に、中国国家図書館は急成長を続けている。電子図書館サービスをはじめ、新たなサービスを次々と打ち出し、大胆に、かつ融通無碍にそれを実現する。中国国家図書館の取組みとその成果は、国外からの注目度も極めて高い。国立図書館のあり方を考える上でも、我が国の図書館サービスについて考える上でも、参考になる点が少なくない。

 国立国会図書館(以下、「当館」という。)は1981年から毎年、中国国家図書館との間で業務交流を実施している。約30年にわたる業務交流を通じて、中国国家図書館の業務やサービスについて多くの情報を入手してきた。人的交流の実績も豊富である。中国国家図書館について当館が蓄積している情報は、単なる文献調査や一過性の参観見学では得られない信頼性を有していると言えるだろう。当館では今後、その蓄積をより広く共有できるようにしていきたいと考えている。本書では、そのような取組みの一環として、中国国家図書館の現況と最近の動きを、実地調査報告と最新の公表資料により紹介する。