アーカイブ - 2009年 10月 - book

10月 14日

E981 - オープンアクセス誌にとっての10の課題

“Open Access News”のズーバー(Peter Suber)氏が記した「オープンアクセス誌にとっての10の課題」と題する論考が,SPARC Open Access Newsletterの138号に掲載された。2009年9月14日から16日にかけてスウェーデンのルンド市で行われた,オープンアクセス学術出版社協会(OASPA;E849参照)主催の「オープンアクセス学術出版に関する第1回会議」でのプレゼンテーションを基に作成されたものである。・・・

E984 - 中国国家図書館創立100周年記念式典の概要<報告>

2009年9月9日,中国国家図書館(CA1640,E755参照)は,その前身である京師図書館が開館した1909年から数えて,創立100周年を迎えた。これを記念して,9月9日・10日に,創立100周年記念式典と,「図書館の国際化:グローバルな知識共有の促進」をテーマとする国際シンポジウムが,北京の同図書館で開催された。...

E983 - 図書館ウェブサイトを「デジタル分館」にするには<文献紹介>

この文献は,米国カンザス州の公共図書館で「デジタル分館・サービス」部門を担当するキング氏が,自身の経験を踏まえ,図書館の「デジタル分館」を構築するためのアドバイス等をまとめたものである。...

E980 - 米国の公共図書館におけるITサービスの現況

2009年9月に,米国の公共図書館のITサービスと運営資金の現状についての調査報告書“Libraries Connect Communities 3”が米国図書館協会(ALA)により公表された。この調査は,ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団の支援を受けて毎年実施されているもので,今回が3回目となる・・・

E979 - ジャンヌネー氏講演「インターネットと文化:チャンスか危機か」

国立国会図書館では,2009年9月15日と17日に,前フランス国立図書館長ジャン-ノエル・ジャンヌネー(Jean-Noël Jeanneney)氏を招き,講演会を開催した。東京本館で行われた15日の講演会では,長尾真国立国会図書館長との対談も行われた。17日の講演会は,同館関西館を会場として開催された。...

10月 5日

CA1692 - ニューヨーク・タイムズ紙が報ずる「読むことの将来」 / 影浦 峡

1. はじめに ニューヨーク・タイムズ紙は、2008年7月から2009年2月にかけて、電子メディアをめぐる三つの記事を、シリーズ「読むことの将来」(The Future of Reading)として掲載した。「リテラシー論争:オンラインって、本当に読んでいるの?」(“Literacy Debate: Online, R U Really Reading?” 2008年7月27日)(1)、「読者を釣るおとりとしてのテレビゲーム」(“Using Video Games as Bait to Hook Readers” 2008年10月5日)(2)、「ウェブ時代、図書館業務も更新」(“In Web Age, Library Job Gets Update” 2009年2月15日)(3)である。今後もシリーズは続くかもしれないが、現段階(2009年6月末時点)でこれらの記事を紹介しよう。...

CA1696 - 動向レビュー:デジタル情報資源の管理・保存にいくらかかるのか?-ライフサイクルコストを算出する試み“LIFE” / 村上浩介

図書館が電子資料やデジタル形式の録音・映像資料を蔵書とし、また図書館の活動の中に所蔵資料のデジタル化やウェブ上の情報の収集・蓄積などを加えるようになってから、短くはない年月が経過した。この時の経過につれて、このようなデジタル情報資源を長期に保存し、また利用に供していくことに関する、紙の資料とは異質の多くの課題が顕在化してきている。たとえば、多くの図書館が所蔵しているであろうレーザーディスク(LD)の場合、再生装置の生産が2009年に終了した(1)。また、かつてのワープロ専用機で作成された文書の場合、今日の標準的なパソコンの環境ではもはや読むことができない、と言った具合に。...

CA1695 - 動向レビュー:データ分析による『カレントアウェアネス』レビュー / 芳鐘冬樹

はじめに 前号をもって本誌『カレントアウェアネス』(以下、CA)は300号を数え、そして、1979年8月の創刊から30年が経過した。途中、頒布範囲の拡大(1989年6月に国立国会図書館(以下、NDL)外への頒布を開始)や刊行頻度の変更(2002年6月に月刊から季刊に変更)を経て、掲載記事を充実させながら「図書館に関する最新情報の速報による提供」を続けている(1)

CA1694 - 動向レビュー:今日のトップ・ニュース「米国の新聞が絶滅危惧種に指定されました!?」 / 水野剛也

はじめに 本稿の目的は、最近の米国新聞界の動向、とくに現在ある「新聞」という形式の媒体が深刻な危機に直面している現状を、いくつかの具体的事例やデータにもとづき、できるだけ簡素に報告することである。

 現状報告(本稿執筆時は2009年6月末)であるため、普遍性のある学術的知見を示すことはできないが、それでも米国における新聞産業の苦境を本誌で紹介する意義はけっして小さくない。それは、大きく以下の3つの理由による。...

CA1693 - 動向レビュー:オープンアクセスは被引用数を増加させるのか? / 三根慎二

1. オープンアクセス効果は神話か オープンアクセス(以下、OA)を支持・推進する論拠の一つとして、「OA論文は非OA論文よりも頻繁に引用される」というものがある。つまり、インターネットに接続可能であれば誰でも読むことができる論文は、オンライン上に無いあるいは契約上読むことができない論文よりも頻繁に読まれ引用される、という主張である(ここでは、これを「オープンアクセス効果(以下、OA効果)」と呼ぶことにする)。分野に関わらず研究者が電子ジャーナル(以下、EJ)で学術雑誌論文を入手するようになったこと(1)、EJの閲読可能性は所属機関の図書館の契約状況に依存しかつ機関間格差があることを考慮すれば、この主張は一見理にかなっているように思われる。...

CA1691 - 学術情報プラットフォームとしてのCiNii / 大向一輝

1. はじめに 国立情報学研究所(以下、NII)が運営する論文情報ナビゲータCiNii(サイニィ)は、サービス開始から5年目を迎えた2009年4月に新しいシステムの導入を行った(図1)。

 筆者が携わった今回のシステム導入では、学術情報プラットフォームとしてのCiNiiの立脚点を明確にし、それに沿ったCiNiiの再設計・開発を行った。本稿では、システム導入の概要について述べるとともに、その背景にある学術情報流通プラットフォームの考え方について概説する。...