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3月 4日, 2021

E2359 - 令和2年度東日本大震災アーカイブシンポジウム<報告>

国立国会図書館(NDL)は,東北大学災害科学国際研究所との共催により,2021年1月11日に, Zoomを用いて,「令和2年度東日本大震災アーカイブシンポジウム-これまでの10年とこれからの10年-」を開催した。本シンポジウムは,2011年度から東北大学災害科学国際研究所が中心となって開催されてきたもので,2013年度からはNDLも主催者に加わった。例年1月に開かれ,さまざまな機関の震災アーカイブについての情報交換の場として貴重な機会となっている。2020年度は新型コロナウイルス感染症感染拡大防止のため,初めてオンラインで開催され,例年より多い215人の参加が各地からあった。

E2364 - 学術図書館における電子書籍コレクション構築の動向(ACRL)

米国の大学・研究図書館協会(ACRL)の出版部門Choiceは2020年9月,米・メリーランド大学カレッジパーク校のノヴァク(John Novak)氏らの調査・執筆によるホワイトペーパー“Ebook Collection Development in Academic Libraries: Examining Preference, Management, and Purchasing Patterns”を公開した。入手には氏名等の登録が必要だが,同内容が本報告書の助成機関であるOverDrive社のウェブサイトでも公開されており,こちらからは登録なしで入手が可能である。

E2360 - East Asia Digital Library(EADL)β版公開と今後の展望

East Asia Digital Library(EADL)は,東アジアの文化・学術資源を対象とするポータルサイトである。韓国国立中央図書館(NLK)が主体となって構築・運営しており,国立国会図書館(NDL)は参加館として協力している。本稿では,2020年12月17日にβ版を公開したEADLの構築に至る背景,構築体制,機能概要,今後の展望について紹介する。

E2361 - 英・デジタル保存連合と「デジタル保存賞」の来し方

英国のデジタル保存連合(Digital Preservation Coalition:DPC)は2001年に結成されたデジタル保存に関する啓蒙普及団体である。法的には非営利の保証有限責任会社という位置づけで,公式な設立年は英国下院で発足イベントが行われた2002年と公表されてきた。設立を牽引した一人ビーグリー(‪Neil Beagrie‬)氏によれば,その契機は1999年に英・ウォリックで開催されたデジタル保存に関するワークショップでまとめられた提言にさかのぼるという。設立の背景的要因として,公共・民間部門を問わず,資金提供者や社会にデジタル保存の意義を訴えていくには単独機関だけでは限界があり,技術的・組織的な課題の大半は共同して解決していく方が効率的・効果的であることなどが関係者間で共有されていたことを指摘できる。‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬

E2363 - 欧州のオープンサイエンス・インフラストラクチャーの現状

2020年10月,SPARC Europeが,欧州のオープンサイエンス・インフラストラクチャー(以下「OSI」)の現状に関するアンケート調査の結果をまとめた報告書“Scoping the Open Science Infrastructure Landscape in Europe”を公開した。

E2362 - 第22回灰色文献国際会議(GL2020)<報告>

2020年11月19日,第22回灰色文献国際会議(Twenty-Second International Conference on Grey Literature:GL2020)が,GreyNet(E2108参照)主催で開催され,24か国から約60人が参加した。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で,会場は当初予定していたイタリアのローマから初の試みとなるオンライン会議へと変更になり,会期も2日間から1日に短縮された。また今回から,会議の略称表記のGL+開催回数(2019年の第21回はGL21)がGL+西暦に変わり,GreyNetの運営元で出版事業も担うTextReleaseが会議出版物の発行責任は維持しつつも編集を外部委託に移行するなど,現体制になった2003年の第5回から続いてきたものが変化した一つの節目の年でもあった。

3月 3日

2月 18日

E2354 - アンフォーレと安城市図書情報館の挑戦

2017年にオープンした「安城市中心市街地拠点施設アンフォーレ(以下「アンフォーレ」)」およびその中核施設である安城市図書情報館(愛知県)は,この度「Library of the Year 2020」のオーディエンス賞を受賞した。本稿では,特に評価されたポイントを中心に,当館の取組みを紹介したい。

E2358 - ロックダウン下の英国公共図書館レポートに見る図書館の貢献

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染拡大により,英国では2020年3月から6月まで最初のロックダウン体制が敷かれ,公共図書館も少なくとも4か月の休館を余儀なくされた。ロックダウン期間中の公共図書館サービスについて,図書館関連慈善団体であるLibraries ConnectedおよびCarnegie UK Trustが調査レポートを公開した。本稿では両レポートについて概要を紹介する。

E2355 - アマビエでつながる地域と図書館:信頼性のある情報発信

くまもと森都心プラザ図書館は,新型コロナウイルス感染症感染拡大防止のため2020年2月29日から5月20日までの82日間,休館を余儀なくされた。来館者サービスが実施できない中,「アマビエという妖怪について詳しく知りたい」という問い合わせの電話をきっかけに様々なサービスを開始した。これらのサービスは,当館の所蔵資料から得られる情報等に基づいたサービスという点等が評価され,2020年11月4日に第6回図書館レファレンス大賞文部科学大臣賞を受賞した。以下では,コロナ禍に当館で行った取り組みを紹介する。

E2353 - みんなで翻刻:歴史資料の市民参加型翻刻プラットフォーム

新しい知識・情報の創造という図書館・ライブラリーが果たす役割を実現していることや,古文書を読める世代を失いつつある結果,それらを死蔵しかねない状況の図書館にとって存在意義が大きいとしてLibrary of the Year 2020 の大賞を受賞した『みんなで翻刻』は,インターネットを通じて誰もが参加できる歴史資料の翻刻プラットフォームである。「翻刻」とは歴史学の用語で,古文書や古典籍など歴史文献資料に書かれた文字を活字に起こし,史料集として刊行したり,データベース化してオンライン公開したりする作業のことを指す。日本には江戸時代以前から伝来する大量の文献資料が保存されており,近年はこれら資料のデジタル化も急速に進められている。しかしテキスト化された歴史資料は全体のごく一部に過ぎないため,全文検索が適用できないなど効果的な利活用が困難な状況にある。『みんなで翻刻』は,多数の参加者の協力を募ることでこれら文献資料の大規模なテキスト化を実現し,歴史資料の利活用促進につなげることを目的としたプロジェクトである。翻刻されたテキストはCC BY-SAライセンスで公開され,出典を明示すれば自由に利用できる。

E2356 - コロナ禍におけるオンライン学会:日本図書館情報学会の場合

日本図書館情報学会では,春季研究集会と研究大会の年2回,会員に対して研究発表の場を設けている。学会発表は会員それぞれの研究成果を発表し,質疑応答を経て研究の内容を改善した上で,学会誌への論文投稿へとつなげていく場である。特に研究発表を学位取得論文へとつなげる必要がある若手研究者にとっては,より重要な場であるといえる。しかし2020年度は新型コロナウイルス感染症感染拡大の影響から,大会会場となる大学の施設使用が制限されるだけでなく,参加者の感染リスクを考えて会員を一か所に集合させての開催を避ける必要が生じた。

E2357 - ウィズ・コロナ時代の北米の大学図書館サービス<報告>

2020年12月10日,私立大学図書館協会オンラインセミナー「ウィズ・コロナ時代の大学図書館サービス~北米の現場から~」が協会加盟館の所属者を対象に開催された。筆者が所属する,本協会の国際図書館協力委員会では,例年,海外の図書館等を訪問し見識を深める海外認定研修を実施しているが,新型コロナウイルス感染症感染拡大の影響により,2020年度は中止となったため,その代替として実施したものである。企画・運営に関しては,丸善雄松堂株式会社様の多大なるご協力をいただいた。全国から135人の参加があり,また,東亜図書館協会(CEAL)日本語資料委員会のメンバーからも,特別に参加の希望があった。

2月 17日

1月 29日

図書館利用者の情報行動の傾向及び図書館に関する意識調査(令和2年度)


 国立国会図書館では、令和2年度「図書館利用者の情報行動の傾向及び図書館に関する意識調査」を実施し、調査により得られたデータを公開した。
 

調査の概要


 調査の目的は、図書館を利用していない人々も含めた情報行動の傾向及び図書館に関する意識について把握し、主に、図書館政策立案者、各図書館及び図書館情報学研究者等へ今後の図書館の在り方の検討に資する基礎的な情報を提供することである。同様の調査は2019(令和元)年度にも行ったが、2020(令和2)年度は、新型コロナウイルス感染症の流行が情報行動に与える影響を把握するという意図のもとに一部質問項目を変更して実施した。
 
 調査の内容は、情報行動の傾向、公共図書館の利用状況、公共図書館への意識の三つを柱としている。質問項目は全45問である。なお、公共図書館の利用状況に関する質問項目のうち3問を、以下の新型コロナウイルスの流行が公共図書館の利用に与える影響を測る内容とした。

1月 28日

E2352 - 米国国立公文書館(NARA)のソーシャルメディア新戦略

2020年9月,米国国立公文書館(NARA)は2021年度から2025年度までのソーシャルメディア戦略を公表した。この戦略はNARAの使命「高い価値をもつ政府記録への市民のアクセスを通じ,開放性を向上させ,市民参加を促進し,国の民主主義を強化する」を達成する鍵として位置づけられており,同館が館全体で定める以下4つの戦略目標とも密接に関連している。

E2350 - 「探究的な学び」を支える鳥取東高等学校の図書館活動

鳥取県立鳥取東高等学校は,理数科および普通科を擁し,2020年度現在,生徒843人,教職員83人が所属している。生徒の大多数が大学進学を目指している,いわゆる「進学校」である。

E2349 - 専門図書館と公共図書館の連携はなぜ進まないのか<報告>

2020年11月2日,第9回情報ナビゲーター交流会(以下「交流会」)が開催された。全国の公共図書館員と主に都市部の専門図書館員の館種を超えた交流を目的とした同会(E2244参照)は,ビジネス支援図書館推進協議会および一般財団法人機械振興協会経済研究所が主催し,文部科学省および専門図書館協議会の後援を受け,新型コロナウイルス感染症感染拡大の影響によりオンラインで行われた第22回図書館総合展のイベントのひとつとして実施された。「専門図書館と公共図書館の連携はなぜ進まないのか」をテーマとした交流会は,5つのプレゼンテーション,プレゼンターによるパネルディスカッションで構成され,全国から述べ96人(登壇者,スタッフ含む)の参加者があった。5つのプレゼンテーションは以下の通りである。

E2347 - マンガ『夜明けの図書館』完結記念インタビュー

2010年11月に連載を開始した『夜明けの図書館』が,2020年11月に完結を迎えた。公共図書館でのレファレンスサービスをテーマとしたマンガであり,「暁月市立図書館」の新米司書「葵ひなこ」を主人公とし,利用者の様々な疑問・ニーズを出発点に「本と人」「人と人」をつなげていく様子が描かれている。また,同作品は,2020年の第23回文化庁メディア芸術祭マンガ部門で,審査委員会推薦作品の一つに選出された。10年にわたる連載は完結したが,2021年1月30日に加西市立図書館(兵庫県)でのトークライブイベント,2021年2月17日には第7巻(最終巻)刊行を予定している。完結を記念して,作者の埜納タオさん,監修者として司書の立場から協力した吉田倫子さんにお話をうかがった。

E2348 - 公民連携ブックストアとの連携協力:大阪市立港図書館の取組

2020年10月18日,大阪市港区に,ブックストア「KLASI BOOKs(クラシ・ブックス)」がオープンした。地元の公共施設として大阪市立港図書館が連携協力している。本稿では,蔵書約7万冊の小さな港図書館が取り組む公民連携について,大阪市立図書館において地域図書館の統括部署に所属する筆者が,その経過や意義を紹介する。

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