アーカイブ - 2022年 8月

8月 29日

米国大統領府科学技術政策局(OSTP)、連邦政府から助成を受けた研究の成果の即時公開を求める政策指針を発表

2022年8月25日、米国大統領府科学技術政策局(OSTP)が、連邦政府から助成を受けた研究の成果の即時公開を求める政策指針を発表しました。

発表によると、各省庁・政府機関に対する覚書の中で、税金が使用されている出版物や研究をエンバーゴや費用なしで一般市民がアクセス可能とするよう、パブリックアクセス方針を更新することを求めています。

また、2023年半ばまでに各政府機関のパブリックアクセスやデータ共有計画の見直しが行われ、2025年末までにすべての政府機関が新たなパブリックアクセス方針を適用することを想定していると述べられています。

今回の発表に関して、北米研究図書館協会(ARL)や米・SPARC、米国国立衛生研究所(NIH)、米国国立医学図書館(NLM)、cOAlition S等が、今後の対応や賛成を示す声明を発表しています。

英語・日本語に対応したオープンリサーチ出版サービス「筑波大学ゲートウェイ」、“Japan Institutional Gateway”としてリニューアル:他機関も参加可能に

2022年8月23日、F1000は、「筑波大学ゲートウェイ」が、“Japan Institutional Gateway”(JIG)としてリニューアル公開されたことを発表しました。

「筑波大学ゲートウェイ」は、F1000 Researchの出版モデルを採用した、英語・日本語に対応したオープンリサーチ出版サービスです。発表によると、同ゲートウェイへの参加を希望する大学が出たことを受け、リニューアルが行われました。

日本の研究機関向けにJIGでの研究成果の発表を可能とする「JIG Affiliate(提携)プログラム」を開始しており、現在参加機関を募集しているとあります。

World’s first dual language (English/Japanese) open research Gateway expands to other research institutions(F1000, 2022/8/23)
https://f1000.com/first-dual-language-gateway-jig/

国際博物館会議(ICOM)、博物館の新たな定義を採択

2022年8月24日、国際博物館会議(ICOM)が、同日チェコのプラハで開催された第26回ICOM総会における臨時総会で、博物館の新たな定義を採択したと発表しました。

同定義は、126か国の国内委員会から専門家数百人が参加した、18か月に及ぶ検討プロセスにより作成されました。発表の中では、包括性、コミュニティ参加、持続可能性の重要性を踏まえたものであり、博物館の役割における主要な変化を反映していると述べられています。

ICOM approves a new museum definition(ICOM, 2022/8/24)
https://icom.museum/en/news/icom-approves-a-new-museum-definition/

8月 26日

一般社団法人日本動画協会の『アニメNEXT_100』プロジェクト、日本のアニメ総合データベース「アニメ大全」を公開

2022年8月25日、一般社団法人日本動画協会の『アニメNEXT_100』プロジェクトが、日本のアニメ総合データベース「アニメ大全」を公開したと発表しました。

『アニメNEXT_100』は、日本のアニメーション100周年である2017年を起点に、文化プロジェクトを提案し、日本のアニメーション文化の基盤構築つなげることを目指すプロジェクトです。

「アニメ大全」は、アニメ産業・文化の基盤を歴史的に網羅し、アニメの力を過去・現在・未来へとつなぐことを目指したデータベースです。主に、1917年から現在までに発表された日本の商業アニメーション作品の情報が蓄積されており、8月25日付のNHKの記事によると、約1万5,000作品の公開時期やスタッフ、声優等の情報がまとめられています。

現在も調査収集・精査を続けており、今後も随時更新を行ってデータ拡充を図るとあります。

@AnimeNext100(Twitter, 2022/8/25)
https://twitter.com/AnimeNext100/status/1562666104027172867

相模原市、「子ども読書資料循環制度」と「小中学校及び義務教育学校と連携した電子書籍サービスの提供」を9月から開始

2022年8月24日、相模原市は、「子ども読書資料循環制度」と「小中学校及び義務教育学校と連携した電子書籍サービスの提供」を2022年9月から開始することを発表しました。

「子ども読書資料循環制度」は、図書館スタッフが厳選した児童書約4,600冊を新規購入し、30冊程度ずつ156セットに分け、保育園等の子ども関連施設約120か所に「おすすめ児童書セット」として送付し、2か月ごとに循環させる取り組みとあります。

「小中学校及び義務教育学校と連携した電子書籍サービスの提供」では、学校と図書館が連携し、児童生徒がタブレット端末等から利用できる電子書籍の閲覧・貸出サービスが提供されます。市立小中学校と義務教育学校の児童生徒は利用申請不要で1人あたり2点まで1週間借りられ、一般利用者も申請を行えば利用可能と述べられています。

【相模原市】電子書籍・読書資料循環制度の導入で子どもの読書を応援!(PR Times, 2022/8/24)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000106.000072959.html

【イベント】講演会「最新情報から考える 感染症の流行とこれからの生活様式 ~Withコロナ時代の図書館の医療・健康情報サービス」(10/2・境港、オンライン)

2022年10月2日、鳥取県立図書館の主催により、くらしに役立つ医療・健康情報サービス普及啓発事業講演会として、「最新情報から考える 感染症の流行とこれからの生活様式 ~Withコロナ時代の図書館の医療・健康情報サービス」が開催されます。

事前の申し込みが必要であり、鳥取県の境港市民交流センターでの会場参加(定員40人)と、Zoomによるリモート参加(上限300台 )の二つの参加方法があります。

当日の内容は以下の通りです。

・講演「新型コロナウイルスと共生するための生活様式と知識」
景山誠二氏(鳥取県新型コロナウイルス対策専門家チームメンバー、鳥取大学医学部教授・副学部長)

・報告「図書館の医療・健康情報サービス」
高橋真太郎氏(境港市民図書館副館長)

大学図書館コンソーシアム連合(JUSTICE)、「電子リソースに関するJUSTICEの成果と今後の活動の方向性について」を公開

2022年8月24日、大学図書館コンソーシアム連合(JUSTICE)が、「電子リソースに関するJUSTICEの成果と今後の活動の方向性について」を公開しました。

科学技術・学術審議会情報委員会ジャーナル問題検討部会が2021年2月12日付で公開した「我が国の学術情報流通における課題への対応について(審議まとめ)」を受けて作成した、JUSTICEのこれまでの活動の成果と今後取り組むべき内容・活動の方向性を示す文書とあります。

「電子リソースに関するJUSTICEの成果と今後の活動の方向性について」を掲載しました(JUSTICE, 2022/8/24)
https://contents.nii.ac.jp/justice/news/20220824

OCLC、WorldCatをリニューアル:ユーザーエクスペリエンスの改善等

2022年8月24日、OCLCが、WorldCatをリニューアルしたことを発表しました。

1万を超える図書館のコレクションとリソースへのアクセシビリティの向上を目的としたリニューアルで、新たなWorldCatはモバイルフレンドリーであり、ユーザー調査に基づいた直感的なユーザーエクスペリエンスを実現しているとあります。

新たな機能として、関心のあるトピックの探索用ページ、地域関連情報を特集した図書館の情報ページ、お気に入りの図書館のコレクションから資料のリストを作成し、電子メールやSNSで共有する機能、近隣の図書館やリソースに基づく検索結果等が挙げられています。

オーストラリア図書館協会(ALIA)、学校図書館への支援に関し教育大臣宛に書簡を送付

2022年8月24日、オーストラリア図書館協会(ALIA)が、オーストラリア学校図書館デー(Australian School Library Day)に合わせ、教育大臣であるJason Clare議員宛に、学校図書館職員に関する支援を求める書簡を送付したと発表しました。

発表の中では、学校における有資格の司書教諭、司書等の人数は危機的状況であり、高齢者・女性が司書教諭の大部分を占め、かなりの割合が10年以内に引退すると予想されると指摘しています。

書簡の中で教育大臣に求めている内容として、資格取得と研修受講に関する教員と図書館員への支援、学校図書館と学校図書館職員向けのリソース、ニーズのある分野の把握や人員計画の支援のための学校図書館と人員配置の全国調査への出資が挙げられています。

北米研究図書館協会(ARL)、著作権に関する情報をまとめたウェブサイト“KnowYourCopyrights.org”をリニューアルし公開

2022年8月24日、北米研究図書館協会(ARL)が、著作権に関する情報をまとめたウェブサイト“KnowYourCopyrights.org”をリニューアルし公開しました。

発表によると、同ウェブサイトは、当初、高額化・有料化する研究へのアクセスを公平なものにするために、研究成果における権利保持の重要性について研究者を教育することを目的とした、著者向けの情報源として作成されました。リニューアル後の“KnowYourCopyrights.org”では、より幅広い人を対象に、米国の著作権法下で図書館に与えられた権利が、どのように情報への公平なアクセスを促進し得るかについて情報を提供するとあります。

また、図書館がデジタル化した資料を「1部1ユーザー」の制限の下貸し出す“Controlled Digital Lending”(CDL)や、ストリーミングコンテンツの使用等についての新たな論文も掲載されていること等が述べられています。

国立国会図書館(NDL)関西館、第30回関西館資料展示「巨大書庫には何がある?-関西館資料展示を振り返る-」を開催

2022年9月22日から10月18日まで、国立国会図書館(NDL)関西館が、第30回関西館資料展示「巨大書庫には何がある?-関西館資料展示を振り返る-」を開催します。

関西館開館20周年と資料展示30回という二つの節目を迎え、これまで出展した約2,500点から、見どころとされた資料、アジア言語資料や博士論文などの特色ある資料を中心に約180点を展示します。

また、1995年度から1996年度にかけて実施された関西館建築設計競技の応募作品の受賞作の一部の展示もあります。

第30回 関西館資料展示「巨大書庫には何がある?-関西館資料展示を振り返る-」
https://www.ndl.go.jp/jp/event/exhibitions/kansai_202209.html

関西館は2022年で20周年(NDL)
https://www.ndl.go.jp/jp/kansai_20th/index.html

8月 25日

EPUBのアクセシビリティに関するJIS規格「JIS X 23761」が制定

2022年8月22日、経済産業省は、電子書籍のアクセシビリティを評価する日本産業規格「JIS X 23761」を制定したことを発表しました。

発表によると、2019年に日本が提案したEPUBアクセシビリティの仕様が2021年に国際規格ISO/IEC 23761として規格化されたことを受け、これに対応する JIS規格として制定したとしています。

「JIS X 23761」は、EPUB書籍がアクセシブルであるために必要な要件と、要件をどこまで満たしたかを示すためのメタデータの定義を規定しているとあります。今回の制定により、出版側はEPUB電子書籍がどこまでアクセシブルかを意識する機会になるとともに、印刷された書籍が読めない人がアクセシブルな電子書籍を入手することが容易になることが期待されるとしています。

日本産業規格(JIS)を制定・改正しました(2022年8月分)(経済産業省, 2022/8/22)
https://www.meti.go.jp/press/2022/08/20220822001/20220822001.html

公立小松大学(石川県)の「地域ブランディング論」の履修生が研究成果を発表:「未来型図書館」が題材

2022年8月19日、小松市(石川県)が、公立小松大学の「地域ブランディング論」の履修生による研究成果発表が行われたことを発表しました。

発表によると、 同学の朝倉由希准教授が担当する「地域ブランディング論」の履修生が、「未来型図書館」を題材に小松市の場所や資源等をどのようにブランディングできるかについて、6月下旬から約1か月間にわたり調査・研究を行ってきたとしています。

研究成果発表は、7月28日に6グループに分かれて行われ、その内容は、小松市ウェブサイトで公開されています。

公立小松大学「地域ブランディング論」研究成果発表(小松市, 2022/8/19)
https://www.city.komatsu.lg.jp/soshiki/seishounenikusei/mirai/14311.html

【イベント】国立国会図書館(NDL)、令和4年度アジア情報研修を開催(12/1-2・京都)

国立国会図書館(NDL)は、2022年12月1日、2日に、NDL関西館において、アジア情報研修を開催します。

日本貿易振興機構(ジェトロ)アジア経済研究所との共催により実施し、テーマは「韓国を調べよう!~法令と統計~」です。

対象は各種図書館、調査・研究・教育機関、中央省庁・地方公共団体の所属者、大学院生等で、 定員は20人(原則、1機関につき1人)です。参加費は無料ですが、事前の申込・事前課題への回答が必要です。

新型コロナウイルスの感染拡大の状況によっては、Web会議システムによるリモート開催に変更します 。

主な内容は以下の通りです。

・12月1日
科目1 法令を調べる
講師:河村真澄、廣田美和(NDL関西館アジア情報課)

講演 韓国の社会経済データの収集と分析
(講師 : 渡邉雄一氏(アジア経済研究所地域研究センター))  

・12月2日 
科目2 統計を調べる
講師:二階宏之氏(アジア経済研究所学術情報センター図書館情報課)

フィリピン国立図書館(NLP)、最近5年間の取り組みをまとめた本を出版

フィリピン国立図書館(NLP)が、創立135周年を記念して“Beyond National Library: The National Library of the Philippines from 2017-2022”を2022年8月11日に発行したことを、同館のウェブサイトで発表しました。

「館長の活動」「組織管理」「施設」「活動」「進行中のプロジェクトと将来の計画」の5章からなります。2017年3月に、ダバオ市の公務員であったアドリアノ氏(Cesar Gilbert Quizo Adriano)が、ドゥテルテ大統領(当時)から館長に任命されて以降の取り組みがまとめられています。

Book Launching of Beyond National Library: The National Library of the Philippines from 2017-2022(NLP)
http://web.nlp.gov.ph/nlp/?q=node/10917
※NLPのウェブサイトで2022年8月に掲載された記事です。

韓国・文化体育観光部、「第3次定期刊行物振興基本計画(2022~2026)」を発表

2022年8月9日、韓国・文化体育観光部が、「第3次定期刊行物振興基本計画(2022~2026)」を発表しました。

同計画は、「雑誌等定期刊行物の振興に関する法律」第7条の規定に基づき策定されるもので、「革新的な主体の育成」「成長動力の確保」「グローバル進出の拡大」「文化的価値の拡散」という4大推進課題のもと、9つの重点課題を示しています。

「成長動力の確保」として、歴史的資料として定期刊行物資料を保存・蓄積・活用するためのデジタルアーカイブの構築が掲げられているほか、「文化的価値の拡散」として、図書・新聞等と同様に雑誌購入費も所得控除の対象とするよう法改正を目指すとしています。

매력 있는 정기간행물로 문화선도국가 도약한다(문화체육관광부, 2022/8/9)
https://mcst.go.kr/kor/s_notice/press/pressView.jsp?pSeq=19618

米国公共図書館協会(PLA)、公共図書館の職員と多様性に関する2021年版レポートを公開

2022年8月23日、米国公共図書館協会(PLA)が、公共図書館の職員と多様性に関する2021年版の調査レポート“Public Library Staff and Diversity Report”を公開しました。

発表によると、同調査は、意思決定やアドヴォカシーに利用できるデータを提供することを目的とした、公共図書館の役割やサービス、リソースに関する3つの全国調査の2つ目です。新任図書館員と図書館長の給料、職員の伝統的な役割と新たな役割、職員の多様性・採用・維持、公共図書館における公正・多様性・包摂性(equity, diversity, and inclusion:EDI)に関する目標や活動の情報をまとめているとあります。

発表や要約の中では、以下をはじめとした調査結果が紹介されています。

・95%の公共図書館が、少なくとも1つのEDIに関連する活動に関わっていると回答した。27%の公共図書館では正式なEDI計画があり、25%がEDI専任の職員がいると述べた。

・伝統的な職員の役割が最も一般的であるが、ソーシャルメディアやデジタルによるアウトリーチ(74%)、労働力や中小企業の発展(18%)等が増加しており、公共図書館におけるプログラムやサービスの範囲が拡大している。

四万十町(高知県)、文化施設情報システム構築に関する情報提供依頼を掲載:図書館を含む複合施設の建設に向けて

2022年8月12日、四万十町(高知県)が、文化的施設情報システム構築に関する情報提供依頼(RFI)を掲載しました。

同町では、2024年度中の開館を目指して「文化的施設(仮称)」(図書館、美術館、展示、コミュニティの4つの機能を持つ複合施設)の建設準備を進めています。その中で、既存の図書管理システムの再構築、「図書館情報システム」「美術館収蔵品管理システム」「デジタルアーカイブ公開システム」を中心とする同町および文化・芸術に関する情報ポータルサイトの立ち上げ、デジタルサイネージの導入を計画していると説明しています。

RFIは、その参考とするための提案や情報提供を公募しているものであり、今後、寄せられた提案や情報を元にヒアリングや意見交換も行うと述べています。また、RFIは構築する新システムと予算を検討するための手段であって契約を前提としたものではないと説明しています。

【イベント】大学図書館研究会第53回全国大会(9/17-19・オンライン)

2022年9月17日から19日にかけて、大学図書館研究会の第53回全国大会がオンラインで開催されます。

9月17日には会員総会や研究発表等、9月18日には8つの課題別分科会等、9月19日にはシンポジウム「「司書」養成の現在地」等が開催されます。

参加を希望する場合は事前の申込が必要であり、参加費は会員無料、非会員3,000円です。

大学図書館研究会第53回全国大会(オンライン)
https://www.daitoken.com/research/annual_conference/2022/

参考:
【イベント】大学図書館研究会第52回全国大会(9/18-20・オンライン)
Posted 2021年8月27日
https://current.ndl.go.jp/node/44693

8月 24日

英・デジタル保存連合(DPC)、デジタル保存されたコレクションへのコンピュータによるアクセスに関するガイドを公開

2022年8月23日、英国のデジタル保存連合(DPC)が、デジタル保存されたコレクションへのコンピュータによるアクセスに関するガイド“Computational Access: A beginner's guide for digital preservation practitioners”を公開したことを発表しました。

ガイドでは、“Computational Access”は、ユーザーがデジタル保存リポジトリ内のコレクションへ、API等の機械可読な方法でアクセスし、データマイニングやテキストマイニングといった手法で資料の分析・調査・抽出を行えることに関係する用語であるとされています。

発表によると、デジタル保存関係者に“Computational Access”に関する基本的な知識を提供することを目的としたガイドです。主な用語の定義やコミュニティ内で使用されている手法の説明、事例の紹介を行い、技術の利用に関する長所・短所や個人・組織が取り組むうえでの実践的ステップを説明しているとあります。また、参考となる情報源やケーススタディについてもまとめていると述べられています。

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