アーカイブ - 2022年 8月

8月 19日

【イベント】第27回情報知識学フォーラム「人文学テキストを通じた研究データ共有」(12/18・東京、オンライン)

2022年12月18日、第27回情報知識学フォーラム「人文学テキストを通じた研究データ共有」が、国立情報学研究所(東京都千代田区)での現地参加とオンライン配信により開催されます。

同フォーラムは、Text Encoding Initiative(TEI)に取り組んできた人を中心とする講師が、最新の研究動向や実践例を紹介し、参加者との議論を通じて、人文学研究の発展と変革に資する機会とするとあります。また、「人文学と情報に関する諸問題」をテーマとして、公募によるポスターセッションが行われます。

第27回情報知識学フォーラム「人文学テキストを通じた研究データ共有」(情報知識学会)
http://www.jsik.jp/?forum2022

参考:
E2469 - 第26回情報知識学フォーラム<報告>
カレントアウェアネス-E No.429 2022.01.27
https://current.ndl.go.jp/e2469

一般財団法人出版文化産業振興財団、「本だなプロジェクト」を実施

2022年8月16日、一般財団法人出版文化産業振興財団が、「本だなプロジェクト」を実施すると発表しました。

国際連合(UN)の「持続可能な開発目標(SDGs)」の「誰一人取り残さない」を実現することを目的としたプロジェクトであり、書店や読書ボランティアの協力による、子ども食堂等の施設での定期的な読み聞かせ、施設における本棚・本の設置を行うとしています。期間は、2022年10月から2023年2月までです。

9月15日まで、企画に賛同し参加する施設の募集が行われています。

本だなプロジェクト 実施施設募集中!(一般財団法人出版文化産業振興財団, 2022/8/16)
https://www.jpic.or.jp/topics/2022/08/16/170000.html

国立情報学研究所(NII)、商品・サービスの口コミデータ約16万件を研究者向けに提供開始

2022年8月18日、国立情報学研究所(NII)が、株式会社マイスタースタジオと提携し、同社が運営する「みん評」に投稿された商品・サービスの口コミデータを、研究者向けに「みんなの評判口コミデータセット」として提供すると発表しました。

発表によると、「みん評」のデータの内、2017年1月16日から2022年7月12日までに投稿された約4,700の商品・サービスに対する口コミ約16万件が対象です。情報学研究データリポジトリ(IDR)を通じて提供されます

約16万件の商品・サービスの口コミデータを学術研究目的に無償で提供開始(2022/8/18)
https://www.nii.ac.jp/news/release/2022/0818.html

みんなの評判口コミデータセット(IDR)
https://www.nii.ac.jp/dsc/idr/minhyo/

SAGE社、サル痘に関連する研究論文のコレクションを公開

2022年8月17日、SAGE社が、サル痘及びオルソポックスウイルス属に関連する研究論文のコレクションを公開したと発表しました。

発表の中では、医学と社会科学・行動科学の2つのカテゴリに分けて、本文へのリンクと共に研究論文が列挙されています。後者では、エイズや新型コロナウイルス感染症、ジカ熱等、他の感染症から得られた知見に関する論文をまとめているとあります。

SAGE Shares Open Research Related to Monkeypox(SAGE, 2022/8/17)
https://group.sagepub.com/blog/sage-shares-open-research-related-to-monkeypox

サル痘とオープンアクセス(OA):cOAlition Sの考え(記事紹介)

2022年8月16日、cOAlition Sが、ブログ記事“Monkeypox and open access: time to change the narrative”を公開しました。

過去7年でジカ熱、エボラ出血熱、新型コロナウイルス感染症、サル痘の4回、科学技術コミュニティのリーダーは感染症に関する研究のOA出版を呼びかけており、研究成果への即時アクセスは公衆衛生危機における国際的対応を促進するとみなされていることが指摘されています。

一方で、こういった対応は一時的なものである場合があることを述べ、OAは感染症の緊急性によってではなく、全ての研究に適用されるべきであるとしています。また、研究助成機関は、助成を行った研究の成果について、出版時にクリエイティブ・コモンズ・ライセンスCC BYの下公開することを要求する必要があること等を述べています。

米・Schools, Health & Libraries Broadband Coalition(SHLB)、学校や図書館を通した学生等へのインターネット接続サービス提供に関する経済分析の報告書を公開

2022年8月17日、米・Schools, Health & Libraries Broadband Coalition(SHLB)が、学校や図書館を通した学生等へのインターネット接続サービス提供に関する経済分析結果をまとめた報告書“The "To and Through" Opportunity: An Economic Analysis of Options to Extend Affordable Broadband to Students and Households via Anchor Institutions”を公開したと発表しました。

発表の中では、学校や図書館といったアンカー機関(anchor institution)を通してブロードバンドネットワークを構築することは、地方やサービスが行き届いていない地域の学生にインターネット環境を提供する上で、最も費用対効果や財政的持続可能性が高い場合が多いことがわかったと述べられています。

また、経済分析結果の報告書の他に、学校・図書館・自治体がアンカー機関としてネットワーク接続サービスを提供している事例12件をまとめたケーススタディも公開されています。

8月 18日

スペイン国立図書館、SNS上でバーチャル読書会を開催:EPUBコレクションを利用した読書チャレンジを実施

2022年8月3日、スペイン国立図書館(BNE)が、SNS上でバーチャル読書会を実施することを発表しました。BNEのEPUBコレクションからタイトルを選び、毎月読書チャレンジを行うとしています

読書の推奨に加えて、BNEのEPUBコレクションの普及とPR、ユーザーとの交流等を目的として、ハッシュタグ「#RetoLectorBNE」と「#ClubdeLecturaBNE」を利用して読書チャレンジが実施されるものです。

BNEは毎月EPUBコレクションから2作品を提案し、最後の数日間には読者が回答するための質問を投稿し、SNS上での交流を促進するとあります。また、ユーザーからは、デジタルコレクションや目録の中から、EPUBコレクションに追加したいタイトルを提案してもらうとあります。

このバーチャル読書会は、夏休みの読書を推進することを目的としていますが、少なくとも年末までは続けられるとあり、毎月異なる読書チャレンジが行われる予定です。

PLOS ONEが、査読操作があったとされた100 以上の論文を撤回(記事紹介)

2022年8月3日、論文撤回監視サイトRetraction Watchに、PLOS ONEが、査読が操作されていたという理由により100 以上の論文を撤回した事例を紹介する記事“Exclusive: PLOS ONE to retract more than 100 papers for manipulated peer review”が掲載されました。

記事によると、調査対象論文は当初50本でしたが、最終的にオーサーシップや利益相反に関する懸念がある2020年以降に投稿された論文300本以上に拡大し、そのうち100本は出版済みであり、それらの撤回処理を進めたとしています。一部の著者は撤回に反対していること等も述べられています。

記事で紹介されている事例は、著者と学術編集者が、最近共同研究を行った、または同じ研究機関で研究を行った等の潜在的な利益相反を開示しなかったほか、学術編集者が、一部の著者と非公開の関係を持つ査読者を招待していることにより査読の過程が操作されたとしています。また、オーサーシップに関して、著者資格を満たさない著者や不審なほど大量に出版している著者が含まれていること等が判明したとしています。

中国国家版本館が落成:出版物の保存と継承を担う

新華網の2022年7月25日付記事で、7月23日に中国国家版本館が落成したことが報じられています。

それによると、中国国家版本館は、中国の出版物の保存と継承を担う施設として設置され、北京市の中央本館文瀚閣、西安市の西安分館文済閣、杭州市の杭州分館文潤閣、広州市の広州分館文沁閣からなるとしています。

なお、国家版本館について、中国政府の長期目標である「中華人民共和国国民経済・社会発展の第 14 次五か年計画および 2035 年までの長期目標綱要」内のコラム「社会主義文化繁栄発展プロジェクト」において、重大文化施設の建設として挙げられています。

中国国家版本馆落成(新华网, 2022/7/25)
http://www.news.cn/culture/20220725/fc8940d86c96472cadda802ed2d6757a/c.html

中国国家版権局、「利用しやすい様式による視覚障害者への作品提供に関する暫定規定」を発表

2022年8月9日、中国国家版権局が、著作権法とマラケシュ条約を効果的に推進するために、「利用しやすい様式による視覚障害者への作品提供に関する暫定規定」を公表したことを発表しました。

発表によると、中国では5月5日にマラケシュ条約が発効したとしています。また、暫定規定は、著作権法とマラケシュ条約に基づき、利用しやすい様式による視覚障害者向け作品の提供に関する重要な概念、ルール・要件、主体資格、コンプライアンス管理を定め、利用しやすい様式の作品の制作と提供に具体的なガイドラインを示すものであるとしています。

暫定規定は8月1日に施行されたとしています。

国家版权局印发暂行规定推动著作权法和《马拉喀什条约》有效实施(国家版权局, 2022/8/9)
https://www.ncac.gov.cn/chinacopyright/contents/12227/356876.shtml

『カレントアウェアネス-E』441号を発行

『カレントアウェアネス-E』441号を発行しました。

■E2525■ 慶應義塾大学のHathiTrustへの加盟
慶應義塾大学三田メディアセンター・関秀行

■E2526■ BOAIが20周年を記念して新たな推奨事項をリリース
図書館総合研究所・岡部晋典

■E2527■ 米国図書館協会による図書館職員向けプライバシーガイド
利用者サービス部サービス運営課・五百藏謙

■E2528■ パンデミック下の図書館と著作権法に関するIFLAの研究報告書
調査及び立法考査局行政法務課・宇都宮美咲

■E2529■ 個人向けデジタル化資料送信サービスの開始
電子情報部電子情報企画課・木村祐佳

E2529 - 個人向けデジタル化資料送信サービスの開始

  国立国会図書館(NDL)は,2022年5月19日から「個人向けデジタル化資料送信サービス」(以下「個人送信」)を開始した。これは,NDLがデジタル化した資料のうち,絶版等の理由で入手困難なもの(以下「絶版等資料」)を,インターネットを通じて個人の端末で閲覧できるサービスである。国内在住のNDL登録利用者は,本サービスの利用規約に同意することで,国立国会図書館デジタルコレクション上で絶版等資料を閲覧することができる。

E2528 - パンデミック下の図書館と著作権法に関するIFLAの研究報告書

●はじめに

  2022年5月,国際図書館連盟(IFLA)は,“How well did copyright laws serve libraries during COVID-19?”(以下「報告書」)を公開した。報告書は,途上国において図書館を通じたデジタル情報へのアクセスを推進しているElectronic Information for Libraries(EIFL;CA1800参照)と共同で作成されたもので,第42回世界知的所有権機関(WIPO)著作権等常設委員会(SCCR)に先立って公表された。報告書は,2022年2月から3月にかけて行われた調査の結果に基づいており,パンデミック下の図書館において生じた著作権法をめぐる諸問題を通して,図書館サービスへの法的保護を求めている。本稿では報告書の主要なポイントを紹介する。

E2527 - 米国図書館協会による図書館職員向けプライバシーガイド

  2022年3月,米国図書館協会(ALA)がプライバシーに関するガイド“Privacy Field Guides”(以下「本ガイド」)を発表した。ALAは2019年に「図書館の権利宣言」(Library Bill of Rights)にプライバシーと機密性保持の条項を追加するなど,近年,図書館における利用者のプライバシー保護を重視している。そして,図書館職員が実際に行うことができる具体的対応についてまとめられたのが本ガイドである。なお,完全版である“The Ultimate Privacy Field Guide: A Workbook of Best Practices”は2022年秋に刊行予定である。

E2525 - 慶應義塾大学のHathiTrustへの加盟

●はじめに

 

athiTrust(以下「ハーティトラスト」;E1389CA1760 参照)に加盟した。本稿ではその経緯と加盟による利点について報告する。

E2526 - BOAIが20周年を記念して新たな推奨事項をリリース

  BOAIは最初期にOAについて定義し,理論的基盤を与えた団体・運動である。BOAIは2001年にOA関係者を集めた会議からスタートし,2002年にOAに関する宣言(ブダペスト宣言)を公開した。BOAIはOAに関する明快な指針と運動のための十分な活動資金を持ち,また,他の諸団体と比較し,強い影響力を持っていた。

【イベント】第454回機振協セミナー「何があるの?東京タワーのふもとの謎の図書館 三康図書館の魅力を伝える広報」(9/9・オンライン)

2022年9月9日、機械振興協会(機振協)経済研究所BICライブラリの主催により、第454回機振協セミナー「何があるの?東京タワーのふもとの謎の図書館 三康図書館の魅力を伝える広報」がオンラインで開催されます。

講師は、積極的に広報活動を行っている、公益財団法人三康文化研究所附属三康図書館の司書の新屋朝貴氏です。

定員は90人(先着順・要事前申込)で、参加費は無料です。

WEB講演会開催 第454回機振協セミナーのご案内 「何があるの?東京タワーのふもとの謎の図書館 三康図書館の魅力を伝える広報」(機振協)
http://www.jspmi.or.jp/system/seminar.php?ctid=120306&smid=241

米国国立公文書館(NARA)、沿岸測地測量船の500以上の航海日誌をデジタル化し公開

2022年8月16日、米国国立公文書館(NARA)が、沿岸測地測量船の航海日誌をデジタル化し、同館のデジタルアーカイブ“National Archives Catalog”で公開したことを発表しました。

発表時点では、海図作成のため米国の海岸線調査を行っていた7隻の船について、1874年から1942年までの航海日誌500件以上が公開されていると述べられています。公開されたコレクションには、乗組員や当日の気象に関する情報といった系図学者・歴史学者・気候学者向けの情報や、船内での生活等に関する情報が含まれているとあります。

オープンアクセス(OA)論文の流通・利用についての国家間の違い(文献紹介)

2022年8月9日付で、オープンアクセス(OA)誌“PLoS ONE”の17巻8号に、カナダ・モントリオール大学のMarc-André Simard氏らによる共著論文“National differences in dissemination and use of open access literature”が掲載されました。

Web of Science(WoS)に収録されている、2015年から2019年までに出版された論文やレビューを対象に分析を行ったとあります。OAステータスの確認には、データベースUnpaywallが使用されました。

結果として、OA論文の出版・引用の割合は平均すると低所得国で高い一方、高中所得国や高所得国では平均よりも低く、背景として、低所得国では論文処理費用(APC)が免除される場合が多いこと等が挙げられています。また、オープン・スカラシップの広がりを支援するために、機関・国・国際レベルでさらなるOA化の取り組みが必要であると述べられています。

8月 17日

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