アーカイブ - 2022年 1月

1月 31日

茨城県、県立図書館等のネーミングライツ・パートナーを募集

2022年1月31日、茨城県が、県立図書館を含む県有施設のネーミングライツ・パートナーの募集を行うと発表しました。

募集期間は1月31日から3月1日までです。

県立図書館についての契約期間は3年以上で、最低希望金額は年間910万円とあります。

ネーミングライツ・パートナーの募集について (茨城県, 2022/1/31)
https://www.pref.ibaraki.jp/somu/kanzai/koyu/meimei1.html

茨城県ネーミングライツ・パートナー募集要項 [PDF:9ページ]
https://www.pref.ibaraki.jp/somu/kanzai/koyu/documents/bosyuuyoukou.pdf

【イベント】シンポジウム「学術コレクションと大学-保存と活用-」(3/6・オンライン)

2022年3月6日、京都工芸繊維大学附属図書館が主催するシンポジウム「学術コレクションと大学-保存と活用-」がオンラインで開催されます。ML(Museum & Library)連携企画とあります。

このシンポジウムでは、大学の教育・研究に資する個人コレクションと、同大学の前身校の一つである京都高等工芸学校の歴史を示す初期教員に関する資料類などを包括する概念として「学術コレクション」と定義するとしています。その上で、同大学の学術コレクションの意義や価値を確認するとともに、大学の図書館、ミュージアムの学術コレクションの受け皿として機能の利点、課題等について議論し、その保存と活用について考えるとあります。

当日参加、後日視聴が可能で、事前申し込みが必要です。

主なプログラムは以下の通りです。

・基調報告「学術コレクションと大学 — 京都工芸繊維大学の場合 —」
並木誠士氏(京都工芸繊維大学美術工芸資料館館長)

「ユニヴァーシティミュージアムの新しい戦略 ―よみがえる時代の記憶と美意識―」
橋爪節也氏(大阪大学文学部教授)

「大学コレクションの行方」
五十嵐公一氏(大阪芸術大学芸術学部教授)

三重県伊賀市、「デジタルミュージアム 秘蔵の国 伊賀」を全公開:「伊賀市の文化財」「歴史探訪」の2テーマを追加

2022年1月29日、三重県の伊賀市図書館は、「デジタルミュージアム 秘蔵の国 伊賀」が全公開されたと発表しました。

「デジタルミュージアム 秘蔵の国 伊賀」は5つのテーマで構成され、尾芭蕉の真筆や伊賀ゆかりの俳人の資料に関する「芭蕉と俳諧の世界」、忍者に関する資料を収録した「伊賀流忍者」、地域の歴史資料を収録した「郷土資料」が先に公開されていました。

全公開に際しては、指定・登録文化財の画像や解説を閲覧できる「伊賀市の文化財」、市内各地に残された史跡や文化財、芭蕉遺蹟等を地図からたどる「歴史探訪」が追加で公開されています。

伊賀市の図書館図書室
https://www.iga-library.jp/
※2022年1月29日付で「「デジタルミュージアム 秘蔵の国 伊賀」全公開~インターネットで、いつでも どこでも 無料で見ることができます~」と掲載されています。

シンガポール国立図書館委員会(NLB)、無印良品(シンガポール)と連携し俳句を用いた読書促進活動を展開

シンガポール国立図書館委員会(NLB)は、2022年1月22日付けのTwitterにおいて、同国のショッピングモール“Plaza Singapura”やチャンギ空港内の複合施設“Jewel Changi Airport”にある、無印良品の店舗と連携した『俳句の壁』(The Wall of Haikus)の取組について発表しています。

投稿では、この取組について動画で説明されています。動画では、”The Wall of Haikus”と書かれた店舗の壁に、日本の木版画の影響を受けた絵が描かれた30種類のしおりが掲げられています。それぞれのしおりに、特定の本のタイトルについてのヒントが隠された俳句とシンガポール国立図書館の電子書籍にリンクするQRコードが掲載されており、店舗を訪れた人に読書を促進する形となっています。

また、今回の取組は2025年までのNLBのロードマップ“Libraries and Archives Blueprint 2025(LAB25)に基づく取組であると紹介すると同時に、コンテンツと知識を予想外に興味深い場所に持ち込む方法だとしています。

フランス・オープンサイエンス委員会、フランスにおけるオープンサイエンスの実践についての報告書を公開

2022年1月付けで、フランス・オープンサイエンス委員会が、フランスにおけるオープンサイエンスの実践についての報告書“State of open science practices in France (SOSP-FR)”を公開しています。

フランスの学術コミュニティにおける電子ツールや研究データに関する実践を把握することを目的に、2020年6月から9月まで行われたアンケート調査を基にしています。同調査には、1,089件の回答が寄せられました。

報告書では、研究者が使用しているオープンサイエンス関連の電子ツール、ソフトウェアやプログラミング言語、研究の成果とデータの共有・流通・活用をはじめとした内容についてまとめられています。要約の箇所では、研究者のソーシャルネットワークがオープンサイエンスに関する実践や活用に影響を及ぼしていると思われること等が述べられています。

2021年の紙と電子を合算した出版市場、前年比3.6%増の1兆6,742億円で3年連続のプラス成長:全国出版協会・出版科学研究所の調査

2022年1月25日、全国出版協会の出版科学研究所が、『出版月報』2022年1月号において2021年(1月期から12月期の累計)の出版市場規模を発表しています。

同日付のプレスリリースで、紙と電子を合算した出版市場(推定販売金額)は、前年比3.6%増の1兆6,742億円で、3年連続のプラス成長となったと発表されています。

紙市場(書籍・雑誌合計)は前年比1.3%減の1兆2,080億円です。雑誌が同5.4%減と厳しい状況が続いている一方で、書籍は児童書、文芸書等の売れ行きが好調で、2006年以来のプラス成長(2.1%増)になったとあります。

電子出版市場は前年比18.6%増の4,662億円です。特に電子コミックが同20.3%であり、電子市場における占有は9割に迫る勢いとあります。また、出版市場全体における電子出版の占有率は27.8%で、前年の24.3%から3.5ポイント上昇し、3割に迫っているとしています。

お知らせ(出版科学研究所)
https://shuppankagaku.com/
※2022年1月25日付のお知らせに「2021年出版市場(紙+電子)を発表しました」とあります。

米国国立衛生研究所(NIH)、NIHから助成を受けた研究データへのアクセス改善のためのイニシアチブを開始

2022年1月26日、米国国立衛生研究所(NIH)のOffice of Data Science Strategyが、新たなイニシアチブ“Generalist Repository Ecosystem Initiative(GREI)”を開始することを発表しました。

発表の中では、イニシアチブの目的として、NIHから助成を受けた研究の成果であるデータへのアクセス改善、データの発見可能性・再現性・利活用可能性の向上、特定分野に特化したデータリポジトリの補完等を挙げています。データの発見性・活用における汎用リポジトリの役割に関するNIHのワークショップや、2019年から2020年にかけてのFigshareとの連携事業の成果を基にしているとあります。

DryadやDataverseをはじめとした6つの汎用リポジトリが参加し、一貫したメタデータの確立、データ共有のユースケース作成、FAIR原則やデータ共有の重要性に関する研究者の教育等に共同で取り組むと述べています。

1月 28日

これからの学術情報システム構築検討委員会、「新NACSIS-CAT/ILL」の変更点を公開

2022年1月27日、これからの学術情報システム構築検討委員会が、2022年度リプレースに向けた「新NACSIS-CAT/ILL」の変更点の公開を発表しました。

今回公開されたのは2021年12月末時点の変更点であり、「新規データのプレフィックス変更」「RELATIONの提供様式の変更」等の5点について、内容、図書館システムや参加機関で必要な対応がまとめられています。

2022年度リプレイスに向けた「新NACSIS-CAT/ILL」の変更点を公開しました(これからの学術情報システム構築検討委員会, 2022/1/27)
https://contents.nii.ac.jp/korekara/news/20220127-0

英国図書館(BL)と英・ウェストミンスター大学、英国のブラック・ミュージックに関する共同研究を実施:2024年に展示を開催

2022年1月10日、英国図書館(BL)が、英・ウェストミンスター大学と、英国のブラック・ミュージック(black British music)に関する共同研究を実施することを発表しました。

ブラック・ミュージックの歴史を探求する展示を実施することを目的としており、ジャマイカの音楽の英国への影響に関する同大学のプロジェクト“Black Music Research Unit”に基づいて行われます。

発表の中では、BLは同プロジェクトと共に所蔵資料の調査を行い、アフリカ音楽が英国にもたらした影響を明らかにする作業を進めていると述べられています。展示は、2024年にBLで行われる予定であるとしています。

Press releases(BL)
https://www.bl.uk/press-releases
※2022年1月10日付で“British Library and University of Westminster announce major research collaboration into black British music”が掲載されています。

米国政府印刷局(GPO)、連邦政府刊行物寄託図書館制度の全面デジタル化の実現可能性に関するタスクフォースを設置

2022年1月26日、米国政府印刷局(GPO)が、連邦政府刊行物寄託図書館制度(FDLP)の全面デジタル化の実現可能性に関するタスクフォースを設置したと発表しました。

発表によると、連邦政府刊行物は97%がボーンデジタルであることを踏まえ、同タスクフォースでは、FDLPの全面デジタル化が必要かどうかについて検討が行われます。また、全面デジタル化が必要な場合、スコープを定義し、実施・運営についての推奨事項を策定すると述べられています。

連邦政府寄託図書館評議会(DLC)や政府関係機関、図書館関連組織等の代表者23人により構成されており、2022年12月までに最終報告書をGPO理事に提出する予定であるとしています。

カナダ研究知識ネットワーク(CRKN)、件名標目“Indians of North America”を“Indigenous peoples”に置き換え

2022年1月25日、カナダ研究知識ネットワーク(CRKN)が、件名標目“Indians of North America”を“Indigenous peoples”に置き換えたと発表しました。また、フランス語の件名標目“Indiens d’Amérique—Amérique du Nord”についても“Autochtones”に置き換えたとしています。

CRKNが運営する“Canadiana Collections”の内、デジタル化された歴史的出版物1,900万ページ以上が含まれる“Canadiana collection”のメタデータを対象に置き換えが行われました。発表によると、今回の取組はメタデータの脱植民地化(decolonizing)の第一段階であり、第二段階として、各コミュニティを指す件名標目から“Indian”を削除し、名称と用語を更新する取組が現在行われています。

また、置き換えを行う件名標目の暫定的な一覧を公開していること、不適切な件名標目・記述に対する国家的な取組等の必要性を認識していること、先住民との協議の増加・継続が優先事項であること等が述べられています。

ベルギーのルーヴェン・カトリック大学図書館、研究データリポジトリ“RDR”を公開

2022年1月20日、ベルギーのルーヴェン・カトリック大学図書館は、研究データリポジトリ“RDR”の公開を発表しました。

RDRは、同大学の研究者が大学職員のサポートを受けてFAIR原則に沿った形で研究データをアップロード・共有するためのワンストップのプラットフォームです。オープンソースのデータリポジトリ“Dataverse”上に構築されています。

RDRでは、アップロードしたデータセットの公開レベルを設定することができるほか、DOIの付与等も可能です。今後、発見性を高めるためにOpenAIREやGoogle Dataset Searchなどの他のプラットフォームとの連携も検討されています。

リリース文の中で、RDRは同大学の研究の可視性を高め、長期的にデータを保存するためのものであると述べられています。また、研究データ管理についての説明ページやQ&Aセッション、支援部署の連絡先等へのリンクも案内されています。

LAUNCH RDR(KU LEUVEN, 2022/1/20)
https://www.kuleuven.be/rdm/en/rdr/launch-rdr

1月 27日

【イベント】脚本アーカイブズシンポジウム2022「脚本の創造性とデジタルアーカイブの未来」(2/13・オンライン)

2022年2月13日、文化庁と一般社団法人日本脚本アーカイブズ推進コンソーシアムの主催により、脚本アーカイブズシンポジウム2022「脚本の創造性とデジタルアーカイブの未来」がオンラインで開催されます。

定員は300人で、事前の申し込みが必要です。

当日の主なプログラムは以下の通りです。

・基調講演「脚本を残すという事」
池端俊策氏(脚本家・日本脚本アーカイブズ推進コンソーシアム代表理事)

・座談会「脚本の中の幕末と明治維新」
大森美香氏(脚本家)
黒崎博氏(NHK演出家)
司会:岡室美奈子氏(早稲田大学演劇博物館館長)

・パネルディスカッション「脚本アーカイブズが目指す「デジタル脚本ミュージアム」」
福井健策氏(弁護士)
高野明彦氏(国立情報学研究所教授)
その他ミュージアム関係者
司会:吉見俊哉氏(東京大学大学院情報学環教授)

米・フィラデルフィア美術館ら、マルセル・デュシャンに関するデジタル化資料のポータルサイト“Duchamp Research Portal”を公開

2022年1月24日、米国のフィラデルフィア美術館が、美術家のマルセル・デュシャンに関するデジタル化資料のポータルサイト“Duchamp Research Portal”の公開を発表しました。

同ポータルサイトは、同館とフランスのポンピドゥー・センター、フランスの非営利組織Association Marcel Duchampによる、7年間のパートナーシップの成果であると述べられています。目的として、デュシャン関連の資料や作品を集約し、研究コミュニティ、学者、一般市民にとってアクセス・発見・利用可能なものとすることが挙げられています。

発表時点で、書簡、写真、展覧会のエフェメラ資料、新聞の切り抜きをはじめとした、マルセル・デュシャンの作品や生涯に関係する資料1万8,000点以上のデジタル化画像約5万件が閲覧可能とあります。

米・ミシガン大学出版局、オープンアクセス出版物に読者がアノテーションを付与する参加型プロジェクトを開始

2022年1月23日、米国のミシガン大学出版局は、同出版局が刊行するオープンアクセス(OA)出版物250タイトル以上に、読者がアノテーションを付与する参加型プロジェクト“UM Press Annotates”を開始すると発表しました。

読者が学術的な対話に参加できるようにする取組であり、ウェブアノテーションツールHypothesisで無料のアカウント登録を行えば参加できます。プロジェクトの参加者には、異なる視点の理解に努めること、敬意を持ったコミュニケーションを行うこと等を求めています。

また、同出版局はテーマを設けてOA出版物を共同で読み、アノテーションを付与するイベントを行うとしています。最初のテーマは“COVID 3.0”であり、発表の中では、コロナ禍の3年目を迎えるにあたり、Holly Jarman氏の論文“State Responses to the Covid-19 Pandemic: Governance, Surveillance, Coercion, and Social Policy.”にアノテーションをつけ、パンデミックの影響等について会話を行うことを呼び掛けています。

『カレントアウェアネス-E』429号を発行

『カレントアウェアネス-E』429号を発行しました。

■E2466■ 図書館・博物館のソーシャル・ウェルビーイングへの貢献
筑波大学大学院人間総合科学学術院・五十嵐智哉

■E2467■ BIPOC図書館員の労働を白人が盗用することへの抗議声明
利用者サービス部政治史料課・吉家あかね

■E2468■ 大学における研究データポリシーの策定について<報告>
文部科学省科学技術・学術政策研究所・林和弘

■E2469■ 第26回情報知識学フォーラム<報告>
大阪大学附属図書館・甲斐尚人

■E2470■ 第46回ISSNセンター長会議<報告>
収集書誌部逐次刊行物・特別資料課・幡谷祐子,柳澤健太郎

E2468 - 大学における研究データポリシーの策定について<報告>

 

カレントアウェアネス-E

No.429 2022.01.27

 

 E2468

大学における研究データポリシーの策定について<報告>

文部科学省科学技術・学術政策研究所・林和弘(はやしかずひろ)

 

  2021年11月2日,文部科学省科学技術・学術政策研究所(NISTEP)により,科学技術・学術政策研究所講演会「大学における研究データポリシーの策定について」がオンライン開催された。

E2467 - BIPOC図書館員の労働を白人が盗用することへの抗議声明

  図書館の労働環境においても“equity(公平性),diversity(多様性),inclusion(包摂性)”(以下「EDI」)が謳われ,たとえば米国でも白人以外の図書館員を積極的に登用することにより,その実践が試みられている昨今だが,2021年9 月3日,有色人種の(主に女性)図書館員から成るオンライン上の組織であるWOC+LIBから「黒人・先住民・有色人種による労働を,白人が盗用することへの抗議声明(Statement Against White Appropriation of Black, Indigenous, and People of Color’s Labor)」が発表された。本稿ではその概要を紹介する。

E2470 - 第46回ISSNセンター長会議<報告>

   2021年11月17日から19日まで,第46回国際標準逐次刊行物番号(ISSN)センター長会議(以下「センター長会議」)が,ドイツ国立図書館(DNB)をホストとしてオンライン形式で開催された。会議には,ベケ(Gaëlle Béquet)ISSN国際センター長,シュッツ(Christian Schütz)ISSNドイツセンター長ほか各国センター長,ISSN国際センタースタッフをはじめ,最近1年間に新規にISSNネットワークに加盟した3か国のセンター(オーストリア,ペルーおよびウクライナ)からなど,75人以上が参加した。国立国会図書館(NDL)からは第44回以来2年ぶりの参加であり,筆者2人が11月17日のみ出席した。他の日程については,ISSNネットワークに提供された録画や資料により内容を把握した。

E2469 - 第26回情報知識学フォーラム<報告>

   2021年12月18日,京都大学桂図書館において,第26回情報知識学フォーラムがハイブリッド形式で開催され,「研究データの管理・オープン化・利活用にどのように対応すべきか」をテーマとした講演やパネルディスカッション等が行われた。筆者は現在,大学図書館でオープンサイエンス推進業務に携わっており,本フォーラムに参加したので,当記事にて内容を紹介する。冒頭,実行委員長から開催趣旨について説明があり,研究データの多様性や管理・利活用,研究データ管理支援人材の育成などについて,人文社会学系を中心とした分野の第一線で活躍する京都大学の研究者の経験と知識の共有を図るとともに,それらの課題について議論を深め,研究データの管理,公開,利活用への理解を深めるとのことだった。

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