アーカイブ - 2021年 9月 16日

令和3年度全国公共図書館研究集会(サービス部門 総合・経営部門)、動画配信により開催:研究主題は「デジタルアーカイブの構築と活用法」

福岡県立図書館のウェブサイト上に、令和3年度全国公共図書館研究集会(サービス部門 総合・経営部門)の開催要項が掲載されています。

今回の研究主題は「デジタルアーカイブの構築と活用法」であり、先人が残した史料を保存・公開し、現在にいかし未来へつないでいくために、図書館が構築するデジタルアーカイブはどうあるべきかがテーマとされています。主催は公益社団法人日本図書館協会公共図書館部会、福岡県教育委員会、福岡県公共図書館等協議会、福岡県図書館協会で、主管は福岡県立図書館です。

2021年11月25日から12月9日まで、YouTubeによる動画配信が行われます。参加費は無料で事前の申し込みが必要です。

内容は以下の通りです。

・情勢報告
植松貞夫氏(公益社団法人日本図書館協会理事長)

・基調講演「デジタルアーカイブと図書館サービスの新段階」
福島幸宏氏(慶應義塾大学文学部准教授)

・調査報告「新型コロナウイルス感染症の図書館対応状況について」
大谷康晴氏(青山学院大学コミュニティ人間科学部教授)

・事例発表①「とっとりデジタルコレクション」の取組み -他機関との連携による地域資料の公開-
野沢敦氏(鳥取県立図書館資料課長)

九州大学附属図書館、同館所蔵の「濱文庫」に含まれる中国芝居番付コレクションを電子化しオンライン公開

2021年9月15日、九州大学附属図書館は、同館所蔵の「濱文庫」に含まれる戯単(中国の演劇における芝居番付・プログラム)等190点を電子化し、「九大コレクション」上でオンライン公開したことを発表しました。

「濱文庫」は、同大学の故・濱一衛名誉教授が蒐集した中国戯劇関係の和漢書939点(約2500冊)からなります。今回公開された戯単コレクションでは、1934年から1939年頃の北京を中心とした、中国各地の劇場の戯単・ポスター等及び映画館の小冊子を収録しています。

資料の目次欄に演目及び主なキャストを表記することで、演目・演者等からの検索も可能とするなど、研究者の利便性向上のための工夫も図られています。

中国芝居番付コレクション 画像一挙公開(九州大学附属図書館, 2021/9/15)
https://www.lib.kyushu-u.ac.jp/ja/news/43184
※公開資料のリストも掲載されています。

英・Emerald社、同社のプラットフォームEmerald Insightに機関外からの簡便なアクセス認証を提供するサービス“SeamlessAccess”を導入

2021年9月14日、英・Emerald社は、同社の提供する学術文献のオンラインプラットフォームEmerald Insightに、“SeamlessAccess”を導入したと発表しました。

SeamlessAccessは、ユーザーの所属機関による既存のシングルサインオン(SSO)基盤を活用し、個人情報とプライバシーを保護しつつ、機関外からの簡便なアクセス認証を提供するサービスです。

同サービスは、過去にユーザーが機関認証を行った際に選択した機関情報を保持する仕組みとなっており、再度Emerald Insightにログインする際に機関名を検索・入力しなおす手間を省略できます。また、同サービスを導入している全ての出版社プラットフォームで機能するため、一度機関認証を受けたユーザーがサービス導入済みの別プラットフォームに移動した場合も、自動的に当該機関のメンバーとして識別されます。

英・ケンブリッジ大学図書館職員による、電子書籍に関する学生の利用状況等の調査結果が公開

2021年9月15日、英国ケンブリッジ大学図書館を拠点として同大学の学生や教職員に電子書籍提供を行うチームebooks@cambridgeのウェブサイトに、同館職員が実施した、学生の電子書籍の利用状況や電子書籍に対する意識についての調査の結果が掲載されました。

調査は、ポストコロナにおける電子書籍への支出に関する今後の判断の参考とすることを目的として行われました。学部生と講義主体の修士課程の学生を主な対象とし、2021年5月31日から7月16日にかけて実施され、751件の回答が寄せられました。

調査結果の要約には、量的調査の結果として、2020/21年度の電子書籍利用頻度について、62%が毎日または1週間に数回、17%は月に1回または全く利用しないと回答したとあります。また、大学の講義が対面式に戻った場合の電子書籍の利用について、60%は調査時点と同程度、16%は増加、24%は減少すると思うと回答したこと等が指摘されています。

軽井沢高原文庫(長野県)、立花隆氏旧蔵の立原道造関連書籍等の受贈を発表

2021年9月15日、長野県の軽井沢高原文庫が、ジャーナリスト・評論家の故・立花隆氏が所蔵していた、詩人・立原道造関連書籍等(段ボール2箱)を、立花隆事務所から受贈したと発表しています。

寄贈については、もともと立原道造記念会の会長宛にあったものの、同会長の紹介により同館に寄贈されたと説明されています。立花氏による書き込みもあるとのことです。

立花隆氏旧蔵の立原道造関連書籍等を受贈(軽井沢高原文庫,2021/9/15)
https://ameblo.jp/kogenbunko/entry-12698119928.html

参考:
【イベント】立花隆の著書に書き込みを!東京大学附属図書館が「重ね書きの本棚~東大総合図書館利用者が読む立花隆~」を実施中
Posted 2013年5月2日
https://current.ndl.go.jp/node/23443

『カレントアウェアネス-E』420号を発行

『カレントアウェアネス-E』420号を発行しました。

■E2421■ 子どもの読書活動における電子書籍活用の現状
専修大学文学部・野口武悟

■E2422■ ライセンスは誰のために:電子書籍をめぐる米国州法の動向
調査及び立法考査局国会レファレンス課・辻慎太郎

■E2423■ 図書館におけるメディアリテラシー教育のガイド(米国)
調査及び立法考査局国土交通課・落合翔

■E2424■ オープンアクセス出版状況のモニタリングに関する推奨事項
東京大学附属図書館・立原ゆり

■E2425■ 2021年IIPC総会・ウェブアーカイブ会議<報告>
関西館電子図書館課・高峯康世

E2423 - 図書館におけるメディアリテラシー教育のガイド(米国)

信頼性の欠ける「事実」に基づいたレファレンスの相談を受けたとき,あなたは図書館員として何ができるだろうか? 米国図書館協会(ALA)がウェブサイトで2020年12月に公開したガイド“Media Literacy in the Library: A Guide for Library Practitioners”は,冒頭でこう問いかける。これはあくまで仮定の状況だが,似たような場面を経験したことがある本稿読者もいらっしゃるのではないだろうか。 

E2421 - 子どもの読書活動における電子書籍活用の現状

文部科学省では,2014年度から毎年度,「子供の読書活動の推進等に関する調査研究」を実施している。2020年度の同調査(以下「2020年度調査」)では,「電子書籍や電子メディアを活用した読書活動の推進及び言語活動の充実に関する施策について,詳細な実態把握とその分析を行い,今後の子供の読書活動の推進に向けた一助とすること」を目的として,全国の都道府県と市町村の教育委員会(以下「自治体」)を対象としたアンケート(2020年11月)と,先進事例を対象としたヒアリング(2020年12月から2021年2月)を行っている。文部科学省では,2018年度にも「子供の電子メディアの利用実態を把握し,読書活動等の関係を捉えること」を目的に子どもとその保護者を対象とした調査を実施しており(E2171参照),2020年度調査はその継続研究といえる。調査にあたっては,秋田喜代美氏(東京大学教授(当時))を座長とする委員会が組織され,筆者も委員として参画する機会を得た。本稿では,2020年度調査の主な結果を概観する。

スコットランド国立図書館(NLS)、コロナ禍に関するオンライン上の誤情報(misinformation)や健康情報をウェブアーカイブするプロジェクトの実施を発表

2021年9月14日、スコットランド国立図書館(NLS)は、ウェルカムトラストからの助成を受けて、12月から同館を中心としたパートナーシップによるプロジェクト“The Archive of Tomorrow: Health Information and Misinformation in the UK Web Archive”を開始すると発表しました。期間は14か月です。

健康情報や、コロナ禍に関するオンライン上の誤情報(misinformation)・フェイクニュースを倫理的に保存し後世に伝えること、ウェブ情報の保存に関するベストプラクティスを調査すること、健康に関する研究にとってウェブアーカイブをより典型的で開放的なものとすることが目的とされており、英・ケンブリッジ大学図書館、エジンバラ大学図書館、オックスフォード大学ボドリアン図書館が参加し、英国図書館(BL)もサポートするとしています。

過去18か月分の公式・非公式の健康関連の1万件のウェブサイトを収集し、BLが運営するウェブアーカイブUK Web Archive内で“Health and misinformation collection”として公開されます。