アーカイブ - 2021年 7月 29日

韓国・ソウル図書館、社会問題の解決のための活動を支援する図書館の新たな役割・サービスを検討するイシューペーパー“Voice Of Citizen”を発刊

2021年7月21日、韓国・ソウル図書館は、イシューペーパー“Voice Of Citizen”を試験的に発刊すると発表しています。社会が直面する懸案事項や問題を発掘し、その解決を支援することができる図書館の新しい役割・サービスを検討するためのものです。専門家・当事者・司書が共同で企画・刊行します。

2020年からのコロナ禍により、「コロナブルー」「孤立」「生活の格差」が深刻化していることや、学業・職業・生活と全般にわたってデジタル機器と技術を保有していることの重要度が高まったことから、“Voice Of Citizen”では、このような変化に適用しなければならない青少年にとって重要な3つの問題(青少年心理・将来の職業環境・デジタルメディア)を選定し、各問題に関する、専門家の意見・青少年(当事者)のニーズ・司書が提案するサービスについての“Voice Of Citizen”を各々発刊します。

7月に専門家による3つの問題に関する“Voice Of Citizen”が順次発行された後、3週間の間隔で、同テーマでの青少年と司書による“Voice Of Citizen”が発刊されます。

オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)、リポジトリの現代化のための国際戦略の開始を発表

2021年7月19日、オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)が、リポジトリの現代化のための国際戦略の開始を発表しています。

アフリカ・オーストラリア・カナダ・中国・日本・韓国・欧州・ラテンアメリカ・米国からの参加者により開催された7月6日の会合において開始されたもので、学術コミュニケーションのなかでリポジトリが新しく幅広い役割を担えるようすることを目的としています。

同戦略では、参加国・地域における各々の状況にあわせ、各国・地域における最も顕著で重大な課題に対処するために、個別に計画が策定される予定です。戦略と計画は7月から9月にかけて策定される予定で、その後、COARでは、各国・地域がそれらを実施するにあたっての支援を行うとしています。

東京子ども図書館、ボローニャ絵本館を併設する板橋区立中央図書館と連携協定を締結

2021年7月28日、東京子ども図書館が、ボローニャ絵本館を併設する板橋区立中央図書館と連携協定を締結したと発表しています。

両館ではこれまでも交流がありましたが、より積極的に連携を図ることを目的に連携協定を締結したとしています。

ニュース(東京子ども図書館)
https://www.tcl.or.jp/%e3%83%96%e3%83%ad%e3%82%b0/
※「板橋区立中央図書館と連携協定を結びました! 2021年7月28日」とあります。

日本図書館協会(JLA)、総務大臣・文部科学大臣等宛に「令和4 (2022)年度予算における図書館関係地方交付税について(要望)」を提出

日本図書館協会(JLA)が、2021年7月28日付で、総務大臣・文部科学大臣・図書議員連盟会長・学校図書館議員連盟会長宛に「令和4 (2022)年度予算における図書館関係地方交付税について(要望)」を提出しています。

感染症等による新たな生活様式対応の維持経費、公立図書館関係経費の改善、
学校図書館関係費の改善、会計年度任用職員の適正な任用、が要望されています。

令和4 (2022)年度予算における図書館関係地方交付税について(要望)(JLA,2021/7/28)
http://www.jla.or.jp/demand/tabid/78/Default.aspx?itemid=5895

文部科学省、令和2年度「学校図書館の現状に関する調査」の結果を公表

2021年7月29日、文部科学省が、令和2(2020)年度「学校図書館の現状に関する調査」の結果を公表しました。

学校図書館への司書教諭や学校司書の配置状況、図書の整備状況、学校図書館の活用及び読書活動の状況等を調査したものです。

「学校司書」を配置している学校の割合は小・中学校は前回より増加したが高等学校は減少した、学校図書館図書標準を達成している学校の割合は小・中学校で増加しているもののその割合はいまだ十分ではない、学校に新聞を配備している学校の割合は前回より増加した、といった調査結果のポイントが紹介されています。

また、今後の対応として、以下の3点があげられています。

(1)学校司書、図書及び新聞については、「学校図書館図書整備等5か年計画」に基づき、地方財政措置が講じられており、引き続き、計画的な整備を進める。
(2)学校図書館を活用した授業改善や読書活動の推進のための学校司書の配置等による効果的な取組事例の横展開などを行う。
(3)学校においては、校長のリーダーシップの下、「学校図書館ガイドライン」を参考に学校図書館の適切な運営や利活用など学校図書館の充実を促していく。

次回調査は、令和7(2025)年度が予定されています。

国立科学博物館、「南方熊楠デジタルアーカイブ」を公開:IIIFに対応した高精細画像・翻刻データと電子展示で構成

2021年7月27日付で、国立科学博物館が、「南方熊楠デジタルアーカイブ」の公開を発表しました。

発表によると、同館が所蔵する「南方熊楠菌類彩色図譜」に含まれる49点の高精細画像とその翻刻データを、関連資料や菌類の生態・多様性を紹介する画像21点とあわせて、IIIFに対応した形式で公開しています。また、南方熊楠の生涯や「南方熊楠菌類彩色図譜」の画像等を紹介する電子展示「南方熊楠 菌類図譜 ~その整然と混沌~」も公開されています。

「南方熊楠 菌類図譜 ~その整然と混沌~」 標本資料からみた情報提供者としての熊楠の物語を Web で公開 [PDF:2ページ] (国立科学博物館, 2021/7/27)
https://www.kahaku.go.jp/procedure/press/pdf/672486.pdf

南方熊楠デジタルアーカイブ
https://dex.kahaku.go.jp/kumagusu

米国図書館協会(ALA)、「図書館員の倫理綱領」(Code of Ethics)を改訂:人種的・社会的正義に対処するための原則を追加

2021年7月28日、米国図書館協会(ALA)が、「図書館員の倫理綱領」(Code of Ethics)を改訂したと発表しました。

今回の改訂では、人種的・社会的正義に対処するための原則が9つ目に追加されました。改訂は、ALAの「専門職の倫理綱領委員会」(COPE)が知的自由委員会(Intellectual Freedom Committee)等と協力して行いました。草案に対する意見募集を経て、6月29日にALAの年次大会で承認されました。

追加された第9原則では、全ての人の尊厳と権利を尊重すること、アドヴォカシーや教育をはじめとした活動を通して不平等と弾圧への対抗等に取り組むことが述べられています。

米・ブリガムヤング大学、女性向け新聞に掲載された広告の画像を検索・閲覧できるデータベースを公開

2021年7月20日、米国のブリガムヤング大学(Brigham Young University:BYU)が、女性向け新聞“Woman's Exponent”に掲載された広告のデジタル化画像を検索・閲覧できるデータベース“Exponent Advertisements”の公開を発表しました。

“Woman's Exponent”は、1872年から1914年にかけてユタ州のソルトレークシティで発行された新聞であり、地域や一般のニュース、家事のコツや教育に関する情報を掲載していました。

データベースでは、約4,000の広告画像について、キーワード等による検索、年・広告を出している事業者・産業ごとにまとめられた画像の閲覧、広告画像数の経年変化を示したグラフの表示といった機能が提供されています。画像はパブリックドメイン、グラフや検索結果等の画像以外のコンテンツはクリエイティブ・コモンズ・ライセンスCC BYで公開されています。

『カレントアウェアネス-E』417号を発行

E2407 - 神奈川大学における貸出スマートフォンアプリの導入について

   神奈川大学みなとみらい図書館では,館の開設に合わせてスマートフォンアプリ(以下「スマホアプリ」)を使用した図書の貸出サービスを導入した。以下,そのサービスについて紹介する。

E2410 - デンマークの公共図書館による新たな図書館評価手法の提案

緊縮財政下において継続的に公共図書館を運営するにあたり図書館評価が重視されている。そのような中,2020年の秋,デンマークのロスキレ中央図書館,およびコンサルタント会社のSeismonautが新たな図書館評価手法による調査“The Impact of Public Libraries in Denmark: A Haven in Our Community”を実施した。調査結果は同名の報告書に示されている。本稿では,ロスキレ中央図書館による調査および報告書について概要を紹介する。

E2406 - 佐賀県における「チーム司書ネットワーク等推進事業」の取組

佐賀県では,2020年度から「県立図書館司書が中心となって市町立図書館司書(市町立図書館には,公民館図書室も含む。以下同じ。)とのネットワークを強化し,市町立図書館支援の充実および県内司書のレベルアップを図ることにより,県民が本に親しむ環境づくりの充実を図る」ことを目的とした「チーム司書ネットワーク等推進事業」に取り組んでいる。

E2409 - 日本の学術機関に向けた研究データ管理サービスGakuNin RDM

●国立情報学研究所の研究データ管理(RDM)サービス

   GakuNin RDMは,2021年2月15日に国立情報学研究所(NII)がサービス提供を開始した,全国の学術機関に向けた研究データ管理(RDM: Research Data Management)サービスである。研究データ公開基盤JAIRO Cloud,検索基盤CiNii Research(E2367参照)と合わせて,NIIの研究データ基盤NII Research Data Cloud(NII RDC)における提供サービスの一つという位置づけである。

E2408 - 「中村哲著述アーカイブ」の公開と今後の展望

   1984年にパキスタン北西部のペシャワールに赴任して以来35年余,常に現地の目線に立ち,アフガニスタン・パキスタン両国にまたがる医療・灌漑・農業事業で多くの人々の命を救った故中村哲医師(1946年-2019年。本学医学部卒,特別主幹教授)の志を次代に伝えるため,九州大学附属図書館では,氏の著述をデジタルデータで収集・保存・発信する「中村哲著述アーカイブ」を,2021年3月に公開した。

   本稿では,アーカイブ構築に至った経緯と概要,今後の展望などについて紹介する。