アーカイブ - 2021年 6月 21日

米国議会図書館(LC)、同館のコレクションを活用したデジタル人文学研究を支援する“Computing Cultural Heritage in the Cloud”プロジェクトの開始を発表

2021年6月17日、米国議会図書館(LC)が、“Computing Cultural Heritage in the Cloud”プロジェクトの開始を発表しています。

同プロジェクトは、LCのコレクションと最先端の技術を組み合わせた大規模なデジタル人文学研究を支援するものです。アンドリュー W.メロン財団からの100万ドルの助成を受けて、デジタル人文学・コンピュータ科学の3人の研究者と同館の主題専門家・技術専門家が協力して以下の取組を行います。

・Lincoln Mullen氏(ジョージ・メイソン大学美学美術史学部准教授)
同館のコレクション全体から聖書の引用箇所を検出する“America’s Public Bible: Machine-Learning Detection of Biblical Quotations Across LOC Collections via Cloud Computing”

中国文物保護基金会・中国国家図書館(NLC)・バイトダンスが古典籍保存のため協力:バイトダンスからの寄付により特別基金を設立

中国国家図書館(NLC)は、2021年6月18日付けのお知らせにおいて、6月17日にNLCで開催された、NLCと中国文物保護基金会とのパートナーシップ締結及びバイトダンス(字節跳動)による古典籍保存特別基金の設立を記念するセレモニーの様子を紹介しています。バイトダンスは中国のIT企業であり、動画投稿アプリ「TikTok」の運営元としても知られています。

NLCと中国文物保護基金会は、今回のパートナーシップ締結を通じ、古典籍の保存・研究・デジタル化・人材育成・利活用等の面で協力を深めます。このパートナーシップによる成果創出を促進するために、中国文物保護基金会はバイトダンスと協力し、古典籍保存のための特別基金を設立しました。バイトダンスは、同基金への初回寄付分として1,000万元を提供しています。

中国新聞網による2021年6月18日付けの記事でも、同セレモニーの開催を報じています。記事では、今回の基金が「インターネット企業」(互聯網企業)による資金援助を受けた初の古典籍保存基金であることや、初回寄付分1,000万元が、NLC所蔵『永楽大典』をはじめとした古典籍の修復と、古典籍修復の専門人材育成に活用されることを紹介しています。また、バイトダンスが、同社のサービスを活用し古典籍の保存・文化の継承を支援することにも言及しています。

IFLA/PACスリランカセンター、パームリーフ(貝多羅葉)文書の保存に関するベストプラクティスをまとめたレポートを公開

2021年6月18日、国際図書館連盟(IFLA)は、スリランカ国立図書館内に設置されたIFLA/PACスリランカセンターが、パームリーフ(貝多羅葉)文書の保存に関するベストプラクティスをまとめたレポート“Report on the best practices for conservation of Palm-Leaf Manuscripts in Sri Lankan Libraries”を公開したと発表しています。

発表では、パームリーフの文書を所蔵する世界中の機関、または同文書の保存方法に関心のある保存修復家にとって非常に有益な内容であると述べています。

PAC Sri Lanka Publishes a New Report on Best Practices for the Conservation of Palm-Leaf Manuscripts(IFLA, 2021/6/18)
https://www.ifla.org/node/93959

オランダデジタル遺産ネットワーク、動的コンテンツを含むウェブサイトの収集手法を調査したレポート“Server-Side Web Archiving”を公開

英・デジタル保存連合(DPC)は、2021年6月14日付けのお知らせで、オランダデジタル遺産ネットワーク(The Dutch Digital Heritage Network:DDHN)が新たなレポート“Server-Side Web Archiving”を公開したことを紹介しています。レポートの筆者は、オランダ視聴覚研究所のEoin O'Donohoe氏です。

同レポートでは、動的コンテンツを含むウェブサイトの収集手法を調査しています。ウェブアーカイブサービスConifer(以前の名称はWebRecorder)、実験・作業の再現を可能にするためのツールReprozipを使用し、実際に2つのウェブサイトを対象に収集テストを行い、その結果と推奨事項をまとめています。

米国図書館協会(ALA)、図書館員のコア・コンピテンシーを示した“ALA's Core Competences of Librarianship”の改訂版の草案を公開

2021年6月17日、米国図書館協会(ALA)が、図書館員のコア・コンピテンシーを示した“ALA's Core Competences of Librarianship”の改訂版の草案の公開を発表しました。

“ALA's Core Competences of Librarianship”は2009年に策定されたものであり、ALAの教育委員会(Committee on Education)により2017年から改訂作業が行われていました。発表の中では、図書館情報学教育、図書館におけるキャリアの初期等で得られる基本的な知識を反映していると述べています。また、今回の改訂で、社会正義・公正・多様性・包摂性を組み込んだとあります。

公開された草案について、フィードバックの募集が行われています。

特別なニーズのある人々へのコロナ禍における図書館サービスに関する調査(記事紹介)

2021年6月20日、国際図書館連盟(IFLA)が、コロナ禍における特別なニーズのある人々に対する図書館サービスに関する調査結果の公開を発表しました。調査結果は、米国図書館協会(ALA)の国際関係小委員会(International Relations Roundtable)が刊行する“International Leads”に掲載されています。

同調査は、IFLAの特別なニーズのある人々に対する図書館サービス分科会(LSN)が2020年秋に実施したものであり、カナダ、ベルギー、米国、ニュージーランド等から49件の回答が寄せられました。

記事の中では、コロナ禍における取組の事例として、視覚障害やディスレクシアをはじめとしたプリントディスアビリティがある人、聴覚障害を持つ人、移民、高齢者、ホームレスを対象としたサービスや、刑務所におけるサービス、オンラインリソースやWi-Fiの提供等が紹介されています。

韓国・城南市、自律走行図書館ロボットの開発・運用を行うと発表

2021年6月15日、韓国・京畿道の城南市が、自律走行図書館ロボットの開発を行うと発表しています。韓国ロボット産業振興院が公募した「2021年サービスロボット活用実証事業」に選ばれたことによるもので、総事業費3億3,000万ウォン(うち、国費2億3,000万ウォン)を投資して行われます。

ロボットの大きさは、長さ1.8メートル・高さ0.6メートル・幅1メートルで、障害物を感知するライダー(LIDAR)センサーと、衛星航法自律走行アルゴリズム等を備え、年内にロボットによる貸出の実証を行うとしています。

2022年初頭から、市内の炭川の1.2キロメートルの区間において、サービスポイントを3か所設定して試験運用が行われます。ロボットには100冊の本が搭載され、サービスポイントでは、一定の時間留まって、貸出サービス(1人2冊、2週間以内/同市の公共図書館発行の図書館カードが必要)を実施します。サービスポイントには、屋外読書空間や休憩空間を整備するとしています。

市の担当者は、2024年までの3年間の試験運用の後、2030年までに、公園や住宅街、団地など市の全域へと運行を拡大する予定と述べています。

俳優・故加藤剛氏の出身地区の町内会が、御前崎市立図書館(静岡県)において、同氏の遺族から譲り受けたゆかりの品の展示会を開催中

静岡県の御前崎市立図書館2階の展示室にて、2021年7月15日まで、市内の新神子区の町内会主催による、同市出身の俳優・故加藤剛氏ゆかりの品の展示会が開催されています。

地元紙の報道によると、同氏の出身地区の住民が遺品の寄贈を希望して、遺族から譲り受けたものとのことで、メモが書き込まれた台本やアルバム、自筆の書等が展示されています。

『加藤剛さんゆかりの品展示会』を開催しています(御前崎市立図書館,2021/6/12)
https://library.maotv.ne.jp/info?1&pid=233

台本、アルバム… 加藤剛さんゆかりの品々 故郷・御前崎で公開(静岡新聞,2021/6/12)
https://www.at-s.com/news/article/shizuoka/914387.html

吹田市立博物館・茨木市(大阪府)、2021年度のミニ巡回展として「流行病と新型コロナ~100年後の人たちへ~」を実施

大阪府の吹田市立博物館と茨木市民文化部人権・男女共生課が共同で、2021年度のミニ巡回展として「流行病と新型コロナ~100年後の人たちへ~」を実施します。吹田市立図書館と茨木市人権センターも共催しています。

吹田市立博物館が2020年2月から収集を進めている新型コロナウイルス感染症に関する現代資料に加え、流行病についての歴史資料も展示するものです。

巡回展示の会場は以下の通りで、入場料は無料です。

・6月26日から7月10日まで:茨木市立沢良宜いのち・愛・ゆめセンター

・7月17日から7月31日まで:茨木市立総持寺いのち・愛・ゆめセンター

・8月2日から8月13日まで:茨木市役所

・8月21日から9月4日まで:茨木市立豊川いのち・愛・ゆめセンター

・9月13日から9月24日まで:吹田市役所

・10月2日から10月17日まで:吹田市立中央図書館

・10月23日から11月7日まで:吹田市立千里山・佐井寺図書館

・11月15日から11月19日まで:吹田市立子育て青少年拠点 夢つながり未来館