アーカイブ - 2021年 4月 30日

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英国物理学会出版局(IOP Publishing)、著者名等の表記変更に関する新方針を発表:著者の求めに応じて発表済文献の表記を更新可能に

2021年4月21日、英国物理学会出版局(IOP Publishing)は、著者名等の表記変更に関する新方針について発表しています。オープン・協力的・包摂的な研究環境の実現に向けた同社の取組の一環として、研究コミュニティとの協議を経て策定されたものです。

新方針では、著者の求めに応じて、発表済文献における著者名、代名詞、著者の写真、電子メールのアドレス(アドレスが著者名を反映している場合)の変更が可能となります。雑誌論文、プロシーディング、電子書籍を含め、同社が出版した全コンテンツに適用されます。

また、プライバシーに関する著者の権利を尊重するため、著者名の変更を公示(public notice)なしに行うことが可能となっています。さらに、変更の申請に当たり、申請理由を示す必要や、氏名の変更を証明する書類を提出する必要もないと述べています。

米・カリフォルニア州立図書館、デジタル保存戦略を公表

2021年4月27日、米・カリフォルニア州立図書館がデジタル保存戦略を公表しました。

デジタル保存戦略の本文によれば、同館におけるデジタル保存プログラムの運営・管理・範囲を規定した文書であり、デジタル資料の信頼性、真正性、長期アクセスを保障するための指針を示しています。また、技術面、インフラ面、運用面での今後の進展を反映し、内容の更新を行う可能性についても言及しています。

Press Releases(California State Library)
https://www.library.ca.gov/about/press-releases/
※2021年4月27日付のプレスリリースに“California State Library Digital Preservation Strategy”とあります。

米・イェール大学図書館、同館所蔵の旧式のCD-ROMを利用できるエミュレーションビューワを公開:同大学の学生と研究者が利用可能

2021年4月28日、米・イェール大学図書館が、旧式のCD-ROMを現行のコンピュータシステムで利用できるようにしたエミュレーションビューワの公開を発表しています。同大学の学生と研究者は、当該CD-ROMの目録情報からのリンクをクリックすればコンテンツを利用できます。

同ビューワは、Andrew W. Mellon財団とAlfred P. Sloan財団の助成を受けた、同館のデジタル保存チームおよびソフトウェアへの長期アクセスのための団体Software Preservation Network等によるEaaSI(Emulation-as-a-Service Infrastructure) プログラムが提供しているもので、現在、同館が所蔵する5,000点以上のCD-ROMのうち約150点がアップロードされています。作業は現在も継続中ですが、全てのCD-ROMが利用できるようにするには約3年かかるとしています。

皇學館大学、「皇學館大学デジタルアーカイブ」を公開

2021年4月30日、皇學館大学が、「皇學館大学デジタルアーカイブ」を公開しています。

同アーカイブは、同大学が所蔵する皇室文化・神道・国学・文学・語学・歴史学・館史(大学史)などの文献資料の公開、保存管理を目的に構築されたものです。

現在、山城淀藩士福富家に伝来した資料群「福冨家文書」、および、羽前大瀧家に伝来した、幕末の国学者・鈴木重胤に関する資料群が公開されています。

皇學館大学デジタルアーカイブ公開のお知らせ(皇學館大學,2021/4/30)
https://www.kogakkan-u.ac.jp/information/detail.php?mdid=5930

皇學館大学デジタルアーカイブ
https://trc-adeac.trc.co.jp/WJ11C0/WJJS02U/2420355100

※デジタルアーカイブの公開日を修正しました(2021/5/11)。

近畿病院図書室協議会、会誌『病院図書室』を創刊号から共同リポジトリ「KINTORE」で公開

2021年4月27日、近畿病院図書室協議会が、会誌『病院図書室』の創刊号からの記事を、共同リポジトリ「KINTORE」で公開したことを発表しました。

4月30日時点では、後継誌である『病院図書館』も合わせて、1980年3月に刊行された1巻1号から、2017年11月に刊行された35巻2号までが掲載されています。

お知らせ(近畿病院図書室協議会)
http://www.hosplib.info/
※2021年4月27日付で、「会誌「病院図書室」創刊号から公開しました」とあります。

病院図書館(KINTORE)
http://kintore.hosplib.info/dspace/kiyo/k450

国文学研究資料館、「データ駆動による課題解決型人文学の創成プロジェクト」のウェブサイトを開設

2021年4月1日、国文学研究資料館が、「データ駆動による課題解決型人文学の創成プロジェクト」のウェブサイトを開設していました。

同プロジェクトは、「日本語の歴史的典籍の国際共同研究ネットワーク構築計画(歴史的典籍NW事業)」の後継です。文部科学省の「学術研究の大型プロジェクトの推進に関する基本構想ロードマップの策定ーロードマップ2020ー」の一環として、2020年9月に策定されました。

人文学分野の研究を他分野と共有するためにデータ駆動型に再構築し、データインフラストラクチャーを築き、他分野と協働し課題解決型の人文学研究を創成することを目的としています。

実施内容として、以下の項目が挙げられています。

1.データインフラストラクチャーの構築
2.コンテンツ解析からの展開
3.マテリアル分析・解析
4.人文系データ分析技術の開発
5.データ駆動型人文学研究の展開

仙台高等専門学校、「新入生課題解決型オリエンテーション」を開催:図書館の課題では蔵書検索・貸出手続き等を実行

2021年4月28日、仙台高等専門学校が、「新入生課題解決型オリエンテーション」を、4月7日に開催したことを発表しました。

「掲示板」「学務係」「図書館」等の校内のいくつかのポイントにおいて、「読解力」「英語力」「実行力」「団結力」を問う課題を解決しながら、チームでゴールを目指すものです。

図書館の課題では、文学作品名の回答に加え、館内の端末での蔵書検索、貸出手続きが行われたとあります。

学生の活動(仙台高等専門学校)
https://www.sendai-nct.ac.jp/category/news/college/
※2021年4月28日付で、「新入生課題解決型オリエンテーションを開催しました」が掲載されています。

新入生課題解決型オリエンテーションを開催しました(仙台高等専門学校)
https://www.sendai-nct.ac.jp/20210428-2/

Springer Nature社、「気候変動対策に関する誓約(The Climate Pledge)」に署名:2040年までにネットゼロカーボン達成を目指す

2021年4月21日、Springer Nature社が、2019年にAmazonと気候危機に関する取組を行うGlobal Optimismが発表した「気候変動対策に関する誓約(The Climate Pledge)」に署名したことを公表しました。

同誓約は、パリ協定で設定されている目標の2050年よりも10年早く、2040年までにネットゼロカーボン(炭素排出量実質ゼロ)を達成するために、対策を行うことを公約するものです。2021年4月30日時点で、105団体が署名しています。

発表の中では、出版社では初の署名であると述べられています。温室効果ガス排出量の計測と報告、脱炭素戦略の遂行、排出量に見合った温室効果ガスの削減活動への投資「カーボン・オフセット」等に取り組むとしています。

韓国国立中央図書館(NLK)、「国家文献保存館」の国際建築設計競技を開始:平昌オリンピック・パラリンリック競技大会の国際放送センターを改修

2021年4月28日、韓国国立中央図書館(NLK)は、新たに設置する「国家文献保存館」の国際建築設計競技を4月29日から開始すると発表しました。参加登録は5月21日までで、作品の受付は7月27日までとなっています。

同事業は、持続的で体系的なデジタル資源の保存や、国に知識情報データプラットフォームとして、2023年の完成を目指して進められており、30年間で約1,400万点の資料を保存することでができるとしています。

敷地面積14万5,297平方メートル、延床面積37万246平方メートルの規模で、平昌オリンピック・パラリンリック競技大会の国際放送センターを改修して設置されます。建築費は610億ウォンで、新築した場合と比べて1,000億ウォン以上の削減が見込まれています。

設計の基本方針として、

・国内で初めて建設される国家文献保存館の象徴性
・江原道地域との連携性
・媒体別の保存書庫としての機能性
・既存施設の再利用にともなう安全性への考慮

が掲げられており、同競技には、海外の建築家も参加できますが、韓国国内の建築事務所を共同で参加する必要があります。

国立大学法人大阪大学が指定管理者として運営する箕面市立船場図書館(大阪府)、2021年5月1日にオープン:緊急事態宣言の発出にともない5月11日までは臨時休館

大阪府の箕面市立船場図書館が、2021年5月1日の13時にオープンすると発表されました。ただし、大阪府への緊急事態宣言の発出にともない、他の箕面市立図書館と同じく5月11日まで休館であり、入館・貸出はできませんが、ウェブ・電話・ファクスでの予約の受付、図書の返却等は可能となっています。

同館は、国立大学法人大阪大学が指定管理者として運営する図書館で、箕面市立図書館の蔵書11万冊と多言語・多文化研究に係る大阪大学の蔵書60万冊を備えています。箕面市の蔵書がある2階フロアは「にぎやかエリア」と「一般エリア」に分かれており、3階・4階には、大阪大学の蔵書が配置されています。

【お知らせ】船場図書館は5/1(土)13時にオープンします(ただし、5/11(火)までは入館・貸出ができません)(箕面市立船場図書館,2021/4/27)
https://www.library.osaka-u.ac.jp/news/20210427a_minohsemba/

公共図書館への資金拠出の近隣の子どもの成績や住宅価格に与える影響:米・シカゴ連邦準備銀行による調査(文献紹介)

米・シカゴ連邦準備銀行(Federal Reserve Bank of Chicago)が、2021年4月付で、調査結果報告書“The Returns to Public Library Investment”を刊行しました。

米国では、1万5,000館の公共図書館の運営のため、毎年120億ドル以上の資金が地方政府から支出されており、また、毎年50%を超す国民が図書館を利用しているものの、コミュニティや子どもに与える図書館の影響に関する調査が少ないことから、米国の公共図書館のほぼすべてのデータを用いて、資金の拠出の、図書館資源・住民の利用・子どもの成績・地域の住宅価格に与える影響を調査したものです。調査は、差分の差分法(difference-in-difference approach)を用いて行われました。

調査の結果、図書館に拠出する資金を増加させると、図書館でのイベントへの子どもの参加が18%、子どもの資料の貸出が21%、来館数が21%増えることを示したとしています。