アーカイブ - 2021年 2月 16日

京都大学図書館機構、粗悪学術誌啓発リーフレット「見極めるチカラ」を公開

2021年2月15日、京都大学図書館機構は、粗悪学術誌啓発リーフレット「見極めるチカラ」を作成したことを発表しました。日本語版及び英語版が公開されています。

同リーフレットは、研究者が投稿・査読・編集等を通じハゲタカジャーナル(Predatory Journals)と呼ばれる粗悪学術誌とかかわりを持つことを防ぐために作成されたものであり、次のコンテンツが含まれています。

・粗悪学術誌 その本当のリスク
・体験談 狙われる京都大学の研究者
・粗悪学術誌への投稿を防ぐ 確認すべき4つのポイント
・粗悪学術誌を見極めるためのチェックリスト

【図書館機構】粗悪学術誌に関する注意喚起について(京都大学図書館機構, 2021/2/15)
https://www.kulib.kyoto-u.ac.jp/bulletin/1388639

東京大学大学院人文社会系研究科・文学部、作家・大江健三郎氏による自筆原稿の寄託を受けたことを発表:「大江健三郎文庫」(仮称)の設立を予定

2021年2月12日、東京大学大学院人文社会系研究科・文学部は、ノーベル文学賞を受賞した同大学出身の作家・大江健三郎氏の自筆原稿等のコレクションを受け入れたことを発表しました。大江氏の自筆原稿がまとまったかたちで公的機関に寄託されるのは初めてであり、同学部が文学者の自筆原稿を中心としたコレクションを受入れるのも初めてです。

大江氏の家族から同氏を代理して寄託を受けたものであり、自筆原稿や校正ゲラなど約 50 点からなります。自筆原稿は合計1万枚を越えており、同一作家による自筆原稿のコレクションとしては屈指の規模とあります。

同学部は、寄託資料の基礎的な整理と研究・管理体制を整えた後、適切な形で研究資料としての公開を検討しています。そのための組織として「大江健三郎文庫」(仮称)の設立を予定しており、大江氏の文学を中核とする日本近代文学の世界に向けた研究拠点として位置づけたいと述べています。

科学技術・学術審議会情報委員会ジャーナル問題検討部会、報告書「我が国の学術情報流通における課題への対応について(審議まとめ)」を公表

2021年2月12日、科学技術・学術審議会情報委員会ジャーナル問題検討部会が、報告書「我が国の学術情報流通における課題への対応について(審議まとめ)」を文部科学省のウェブサイト上で公表しています。

同報告書は、2020年1月におけるジャーナル問題検討部会(第1回)の開催以来、同部会で行われてきたこれまでの議論をとりまとめたものです。

我が国の学術情報流通における課題への対応について(審議まとめ)(文部科学省)
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu29/001/mext_00650.html

国立情報学研究所(NII)、公開前の研究データを組織的に管理・共有するための研究データ管理基盤「GakuNin RDM」の本運用を開始

2021年2月15日、国立情報学研究所(NII)のオープンサイエンス基盤研究センター(RCOS)は、公開前の研究データを組織的に管理・共有するための研究データ管理基盤「GakuNin RDM」の本運用を同日から開始したことを発表しました。機関利用の申請受付も開始されています。

「GakuNin RDM」は、NII研究データ基盤(NII Research Data Cloud)を構成する管理・公開・検索の3基盤のうち「データ管理基盤」に当たる、研究者のデータの管理を支援するサービスです。

「GakuNin RDM」では、共同研究者間での組織を越えてのデータ管理・共有や、多様なクラウドサービス、研究ソフトウェアとの連携が可能となっています。また、学術認証フェデレーション(学認)に参加しており、テレワークや出張先からでも普段と同じ環境にログインして利用可能とあります。

北海道大学附属図書館、公式noteアカウントを開設

2021年2月16日、北海道大学附属図書館は、公式noteアカウントの開設を発表しました。

同館のnoteアカウント上の記載によれば、「北海道大学附属図書館で働く図書館員たちが、日々の業務のこと、大学図書館員としてふと考えたことなどを紹介」する内容です。2021年2月16日現在、1記事が公開されています。

公式noteアカウントの開設について(北海道大学附属図書館, 2021/2/16)
https://www.lib.hokudai.ac.jp/2021/02/16/88133/

北海道大学附属図書館 -Hokkaido University Library(note)
https://note.com/hu_library

【イベント】大学図書館研究会京都地域グループDXセミナー「アフターコロナ時代の出版と図書館」(2/13-2/22、2/23・オンライン)

2021年2月13日から2月23日にかけて、大学図書館研究会京都地域グループDXセミナー「アフターコロナ時代の出版と図書館」がオンラインで開催されます。

追手門学院大学の湯浅俊彦氏を講師とし、電子出版がもたらす読書の変容や出版コンテンツの利活用について、追手門学院の取組事例を紹介しながら、解説が行われます。

事前に講演内容をインターネットで視聴し、質問を受け付け、その後ライブ講演を行い質問に回答するという方法で開催されます。なお、ライブ講演の内容は、文字起こしをし、同大学が採用している電子図書館サービス「LibrariE」で後日公開される予定です。

参加費は無料であり、ライブ講演への参加を希望する場合は事前申込(定員50人)が必要です。

内容は以下の通りです。

■2月13日から2月22日まで:「アフターコロナ時代の出版と図書館」動画視聴
・アフターコロナ時代の出版と図書館-問題の所在
・学びが変わる・図書館が変わる-追手門学院の挑戦
・図書館運営のダイナミズム-動画・電子書籍をプロデュースする図書館へ
・電子書籍制作システムRomancerによる『本を紹介する本』制作実演

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)、調査資料「プレプリントの利活⽤と認識に関する調査」を公開

2021年2月12日、科学技術・学術政策研究所(NISTEP)が、[調査資料-301]として、「プレプリントの利活⽤と認識に関する調査」を公開したことを発表しました。

同調査は、プレプリントの公開・利活用が広まる中で、今後の学術情報流通政策に資することを目的に、2020年8月から9月にかけてオンラインで実施され、1,448人から回答が寄せられました。

回答者の52.1%はプレプリントの入手経験があり、そのうち、入手先はarXiveが58.0%と最も割合が高かったことが述べられています。その他、信頼性の判断基準としては「著者情報」が最も多かったこと、プレプリントの入手経験がある回答者の内、39.1%がプレプリントの公開経験を持つこと等がまとめられています。

プレプリントの利活⽤と認識に関する調査[調査資料-301]の公表について(NISTEP, 2021/2/12)
https://www.nistep.go.jp/archives/46661

琉球大学、Elsevier社発行電子ジャーナルの契約をパッケージ契約から個別タイトルごとの契約へ変更:契約外タイトルの論文は「トランザクション形式」の利用へ変更

2021年2月12日、琉球大学附属図書館は、2021年4月からElsevier社が発行する電子ジャーナルについて、利用方法が変更されることを発表しました。

利用方法の変更は、琉球大学が同社の電子ジャーナル契約を、ほとんどのジャーナルを無制限に利用できるパッケージ契約から利用率の高い93タイトルのジャーナルのみ購読する個別契約へと切り替えたことによるものです。2021年4月以降、琉球大学の構成員は、購読契約外の同社の電子ジャーナルに掲載された論文について、「トランザクション形式」により、大学が前払いで購入した論文ダウンロード権の範囲内で利用することができます。

また、契約の変更に伴い、琉球大学の構成員はElsevier社の提供する文献管理ツールMendeleyの機関版が利用できなくなり、2021年4月以降、自動的に無料版へと切り替わります。

エルゼビア社の論文利用方法の変更について(琉球大学附属図書館,2021/2/12)
https://www.lib.u-ryukyu.ac.jp/?p=30980

葛飾区(東京都)、2021年6月開設予定の東京かつしか赤十字母子医療センター内に「にいじゅく地区図書館」を設置

東京葛飾区が同区ウェブサイトで2021年2月5日に公開した「令和3年度葛飾区予算案概要」によると、2021年6月に移転・開設される東京かつしか赤十字母子医療センター(現:葛飾赤十字産院)内に「にいじゅく地区図書館」を開設する費用として1億1,800万円が計上されています。

産院内に設置する区立図書館という特性を踏まえ、子育て関連の書籍や乳幼児向け絵本の充実、産院との連携事業で出産前の読書支援事業を行うなど、特色ある図書館をめざすとしています。

施設面積は約246平方メートルで、蔵書数2万冊程度とされています。

富山県立図書館、企画展示「県内高校図書館の活動紹介」を開催中

2021年2月9日から3月7日まで、富山県立図書館が、同館1階の閲覧室で企画展示「県内高校図書館の活動紹介」を開催しています。

同企画は富山県内の高等学校8校の協力の下で開催されています。2月7日から21日までの前期には、桜井高等学校・魚津高等学校・富山商業高等学校・富山南高等学校の4校が、2月23日から3月7日の後期には、滑川高等学校・富山工業高等学校・富山いずみ高等学校・呉羽高等学校の4校が取り上げられ、各高校図書館の取り組みや生徒に読まれている本、各校における企画展・読書活動の風景写真、生徒や教職員による作成物などを紹介しています。また、「全国高等学校ビブリオバトル2020 富山県大会」で高校生が紹介した本や、同館が所蔵する学校図書館関係資料の展示も行っています。

企画展示「県内高校図書館の活動紹介」<2月9日(火)~3月7日(日)>(富山県立図書館,2021/2/7)
https://www.lib.pref.toyama.jp/info/svInfoDtl.aspx?servno=1109

IFLA Journal、2020年12月号が発行

2021年2月8日、国際図書館連盟(IFLA)が刊行する“IFLA Journal”の第46巻第4号(2020年12月)が公開されました。

大学図書館におけるプライバシーとプライバシーリテラシーの教育、国際連合の「持続可能な開発のための2030アジェンダ」における公共図書館の役割、環境持続可能性の推進者としての公共図書館の役割、イランの公共図書館による無形文化遺産の保護・普及の取組、第4次産業革命後の社会で求められる技能・リテラシー等の文献レビューに関する論考が掲載されています。

Out Now: December 2020 issue of IFLA Journal(IFLA,2021/2/8)
https://www.ifla.org/node/93620

フィンランド国立図書館、2021年から2030年までの新戦略を発表

2021年2月2日、フィンランド国立図書館は、2021年から2030年までの同館の新戦略を発表しました。

フィンランド国立図書館は、オープンサイエンスの推進や運営・サービス開発等における「オープン(Openness)」、図書館サービスの質・利用者志向性・公平性の改善などの「刷新(Renewal)」、情報への平等なアクセスと学術研究成果の普及を基盤とした「教養(Bildung)」を2021年から2030年までの図書館運営の基礎にすることを、同戦略の中で表明しました。オープンな図書館運営で、様々な領域で刷新を図ることにより、フィンランド社会における教養の地位の強化を目指して、次の4領域を戦略的選択と開発に取り組む分野としています。

1. 公共の利益のための文化遺産
2. 学術コミュニティの中心としての国立図書館
3. 教養・学習基盤としての国立図書館
4. ネットワーク連携を通した強靭な専門知のハブの創出

新戦略の全文は、フィンランド国立図書館が運営するリポジトリ“Doria”で公開されています。

米国の博物館・図書館サービス機構(IMLS)、アフリカ系米国人の歴史・文化の発展を目的とした博物館助成プログラムについて15年間の取り組みを総括した報告書を公開

2021年2月1日、米国の博物館・図書館サービス機構(IMLS)は、アフリカ系米国人の歴史・文化を紹介する博物館への助成プログラム“Museum Grants for African American History and Culture Program”について、15年間の取り組みを総括した報告書を公開しました。

IMLSは同プログラムにより、アフリカ系米国人の歴史・文化を紹介する博物館に対して、組織的な能力構築、専門家の育成の支援等を目的として、2006年からの15年間で31州110の団体に合計約2,250万ドルの助成を実施しています。米国の非営利の社会経済問題研究機関であるUrban Instituteが、行政データの分析や関係者へのインタビュー、アンケート調査等により、同プログラムの目標達成度の総合的な評価を行って報告書を作成しました。

米国デジタル公共図書館(DPLA)、図書館を対象とした電子書籍作成サービスの提供開始

2021年2月11日、米国デジタル公共図書館(DPLA)が、図書館を対象とした電子書籍作成サービスの提供開始を発表しました。

Digital Divide Data社と連携して提供するもので、パブリックドメイン、もしくは、著作権を保持する冊子体資料を用いて、図書館が、EPUB形式の電子書籍を簡単かつ安価に作成できるサービスです。同サービスは、昨年末にメリーランド州・セントメアリーズ郡図書館において開始していました。

これにより、図書館は、地域資料等多様なコンテンツをコレクションに統合し、電子書籍アプリSimplyEを通じて図書館の利用者に提供するとともに、DPLAの無料電子書籍コレクションOpen Bookshelfを通じて一般にも公開することができるとしています。

DPLA now offering ebook creation service(DPLA,2021/2/11)
https://dp.la/news/dpla-now-offering-ebook-creation-service

国際図書館連盟(IFLA)、“IFLA/Systematic Public Library of the Year Award 2021”への応募受付開始

2021年2月15日、国際図書館連盟(IFLA)の公共図書館分科会が、“IFLA/Systematic Public Library of the Year Award 2021”への応募の受付開始を発表しました。同賞は、同分科会および図書館建物および設備分科会、大都市図書館分科会で運営されています。

今回は、2019年および2020年に新築もしく図書館として改築された館が対象となります。応募の締め切りは5月1日です。

8月にオンラインで開催されるIFLAの年次大会で授賞式が行われます。

Call for IFLA/Systematic Public Library of the Year 2021 is open!(IFLA,2021/2/15)
https://www.ifla.org/node/93634

REALM Project、新型コロナウイルスの除染手段としての自然減衰に関する第7回目・第8回目のテスト結果を公表:気温によるウイルスの減衰率の差を調査

2021年2月11日、博物館・図書館・公文書館の職員や利用者への新型コロナウイルスへの影響を軽減するための資料の取扱方法について、科学的根拠に基づいた情報を作成・普及させることを目的とするREALM Projectが、新型コロナウイルスの除染手段としての自然減衰に関する第7回目・第8回目のテスト結果を公表しました。

第7回目・第8回目の調査は、低温(1度から4度)と温暖(28度から29度)な環境下での新型コロナウイルスの自然減衰の差をテストしたものです。テスト素材には、ハードカバーの表紙、ソフトカバーの表紙、プラスチック製の保護カバー、発泡ポリエチレンが用いられ、ウイルスを付着させ乾燥させた後、外光や空気のない環境制御された装置にいれて実験されました。

調査結果として、低温下での減衰率は温暖下でのものと比べて著しく遅く、検出可能なレベルのウイルスが10日後でも存在したと紹介されています。一方で、温暖な環境下では、プラスチック制の保護カバー以外の全ての素材で6日目までには検出されなくなりました。これは常温下よりもやや速いと説明されています。