アーカイブ - 2020年 8月 12日

国立教育政策研究所教育図書館、戦後教育資料デジタルアーカイブを公開

2020年8月6日、国立教育政策研究所教育図書館が、戦後教育資料デジタルアーカイブを公開したことを発表しました。

同デジタルアーカイブでは、1945年の第二次世界大戦終戦から1952年の講和条約までの教育改革に関する資料のうち、著作権調査等が完了した約1,200点の資料が公開されています。

ニュース(国立教育政策研究所教育図書館)
https://www.nier.go.jp/library/
※2020年8月6日付で、戦後教育資料デジタルアーカイブの公開に関するお知らせが掲載されています。

戦後教育資料デジタルアーカイブ
https://www.nier.go.jp/library/sengo/index.html

国際図書館連盟(IFLA)、歴史的な建物の図書館への再利用に関する書籍をオープンアクセスで出版予定と発表

2020年8月7日、国際図書館連盟(IFLA)が、歴史的な建物を図書館として再利用することに関する書籍“New Libraries in Old Buildings: The Creative Reuse of Disused Structures”を、2020年にオープンアクセスで出版予定であることを発表しました。

同書は、IFLAの環境・持続可能性と図書館(ENSULIB)に関する専門部会と、図書館建物および設備分科会(Library Buildings and Equipments:LBES)の協力により作成されたものです。

発表の中では、歴史的な建物を図書館として再利用することは、持続可能性だけでなく、魅力的で効率的な図書館のデザインを行う上で有効であることが、同書が扱う事例により示されているとしています。

Can old buildings be turned into libraries? A sneak peek into ENSULIB’s upcoming open access book(IFLA, 2020/8/7)
https://www.ifla.org/node/93231

saveMLAK、新型コロナウイルス感染症の影響による国立大学図書館の休館状況に関する調査結果を公開中

saveMLAKが、新型コロナウイルス感染症の影響による国立大学図書館の休館状況に関する調査結果を公開しています。

同調査は2020年2月28日分から結果が公開され、最新の数値は8月7日のもので、調査対象の80館のうち休館率は7%です。

調査のデータは、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスのCC0で公開され、saveMLAKのウェブページからダウンロードができます。

covid-19-survey(saveMLAK)
https://savemlak.jp/wiki/covid-19-survey

参考:
E2283 - 現在(いま)をアーカイブする:COVID-19図書館動向調査
カレントアウェアネス-E No.395 2020.07.30
https://current.ndl.go.jp/e2283

ベルリン国立図書館(ドイツ)、利用者行動研究プロジェクト“StaBi 2030”の一環として行われた利用者16人による図書館滞在中の日記記録実験の報告書を公開

ドイツのベルリン国立図書館(Staatsbibliothek zu Berlin)は、2020年8月5日付で公開したブログ記事において、利用者行動研究プロジェクト“StaBi 2030”の一環として2020年初頭に同館が実施した、利用者16人による図書館滞在中の日記記録実験の結果を紹介しています。

ベルリン国立図書館は、築40年以上が経過した建物の大規模改修において、利用者の要望やニーズを十分に反映させるための利用者行動研究プロジェクト“StaBi 2030”を2019年10月から2021年9月までの2年間実施しています。同プロジェクトの一環として、2020年初頭に図書館滞在中の様子を日記(Tagebuch)形式で利用者に記録させる実験が行われました。公募で集まった16人の利用者が実験に参加し、それぞれ3日間の図書館滞在中の「日記」を残しています。同館は「日記」の内容から得られた結果として、以下のようなことを紹介しています。

・ベルリン国立図書館は静かな雰囲気を湛えた勉強のための場所としての評価が高いが、自由に電話ができるスペースの要望など、改善のためのアイデアも数多く見られた

ジョージ・イーストマン博物館(米国)、フィルム撮影された映画23タイトルをデジタル化しオンライン公開

米国CBS系列の放送局WROC-TVの公式ウェブサイト“RochesterFirst.com”の2020年7月28日付けニュースとして、ニューヨーク州ロチェスターに所在するジョージ・イーストマン博物館(George Eastman Museum)が、フィルム撮影された映画23タイトルをデジタル化しオンライン公開したことが報じられています。

同館がデジタル化した映画はウェブサイト上で自由に視聴することが可能で、ほとんどの作品について内容の紹介文が付されています。公開された作品には、20世紀前半の映画製作者で『風と共に去りぬ(Gone with the Wind)』等に携わったセルズニック(David O. Selznick)の作品のスクリーンテストや、世界的な写真用品等のメーカーでロチェスターに本拠を置くイーストマン・コダック社に関する映画“Highlights and Shadows”などが含まれています。

同館は、このフィルム撮影された映画のオンライン公開事業について、2010年に50タイトル以上の公開を行ったものの、事情により終了したウェブサイトを引き継いだ新プロジェクトとして実施していることや、保存されたフィルムのみをデジタル化公開することで同館の保存事業のショーケースの役割を担っていることなどを説明しています。

アディクション医学研究の透明性と再現可能性の検証(文献紹介)

2020年7月15日付で、依存症の関わるテーマを主に扱ったElsevier社刊行の査読誌“Addictive Behaviors”第112巻(2021年1月)に掲載予定の論文として、米国の医学研究者による共著論文“An evaluation of the practice of transparency and reproducibility in addiction medicine literature”が公開されています。

同論文はアディクション医学(addiction medicine)分野の研究における透明性・再現可能性の検証の結果を報告する内容です。著者らは、米国国立医学図書館(NLM)の目録上で「物質関連障害(substance-related disorder)」の件名が付与された雑誌に、2014年から2018年までに出版された文献をPubMedで検索し、これらの文献群から無作為抽出した300件の文献を検証の対象としました。検証の結果から次のようなことを報告しています。

・半数以上の文献はオープンアクセス(OA)で出版されていた

英国図書館(BL)におけるデジタル保存の評価フレームワーク(記事紹介)

英・電子情報保存連合(DPC)の2020年8月11日付けブログ記事において、英国図書館(BL)におけるデジタル保存の評価フレームワークが紹介されています。筆者はBLのDigital Collections ConservatorであるSimon Whibley氏です。

BLは、デジタル保存における進捗状況のベンチマークや存在するギャップの特定のため、いくつかの評価フレームワークを使用してきました。本記事ではBLが過去に使用した評価フレームワークとその際に得た教訓を紹介しており、2015年に実施したISO 16363(Audit and certification of trustworthy digital repositories)に基づく自己評価、2017・2018年に実施したDPCによる外部評価(CoreTrustSeal認証フレームワークのカスタマイズ版に基づく)、2020年に実施したCoreTrustSeal認証フレームワークに基づく自己評価を取り上げています。

国際図書館連盟(IFLA)、会長・事務局長名でレバノン・ベイルートの図書館等への支援に関する声明を発表

2020年8月11日、国際図書館連盟(IFLA)は、8月4日にレバノン・ベイルートで起きた大規模な爆発によりベイルートに多大な被害が発生していることを受け、会長・事務局長名で、ベイルートの図書館等への支援に関する声明を発表しました。

声明では、人道的対応や負傷者・避難民へのケア、爆発の影響を受けた人々への支援は急務であるとしつつ、レバノン国立図書館やベイルートの公共図書館、その他の文化機関や文化遺産にも被害が発生していること、人々が困難な状況においてコミュニティを再建し普段の生活を取り戻す上で重要な役割を担う、図書館が受けた被害の調査もまた急務であることを述べています。

IFLAは、レバノンの加盟機関やユネスコやブルーシールド等とも連携しつつ支援を行うとし、優先的に取り組む事項として、ベイルートの図書館及びスタッフへの復興に向けた支援と、そのコレクションの保全を挙げています。

Statement by the IFLA President and Secretary General: IFLA Stands with Beirut(IFLA, 2020/8/11)
https://www.ifla.org/node/93240

英・アラン・チューリング研究所、データサイエンスと人文科学との学際研究における推奨事項をまとめたホワイトペーパーを公開

2020年8月4日、英・アラン・チューリング研究所は、データサイエンスと人文科学との学際研究における推奨事項をまとめたホワイトペーパー“Challenges and prospects of the intersection of humanities and data science: A white paper from The Alan Turing Institute”の公開を発表しました。同研究所はデータサイエンス及び人工知能に関する研究を行う英国の国立研究機関であり、本部はロンドンの英国図書館(BL)内に置かれています。

今回公開されたホワイトペーパーは、英国の国立公文書館(TNA)、BL、スコットランド国立図書館を含め様々な大学・文化機関の研究者からなる、同研究所のHumanities and Data Science special interest groupにより作成されました。データサイエンスと人文科学との学際的研究における以下7領域での推奨事項についてまとめています。

(研究プロセス)
・方法論的枠組みと認識的文化(epistemic culture)
・コンピューター・ツールの使用と評価におけるベストプラクティス
・再現可能でオープンな研究

オランダの遺産機関におけるデジタル保存ツールの使用状況(記事紹介)

英・電子情報保存連合(DPC)の2020年8月10日付け記事において、オランダデジタル遺産ネットワーク(DDHN)のAnia Molenda氏による、オランダの遺産機関におけるデジタル保存ツール使用状況の調査報告書“The Use of Preservation Tools among Dutch Heritage Organizations”(2020年5月20日付け)が紹介されています。

2018年、DDHNのJoost van der Nat氏らは、オランダの遺産機関が自機関で利用できるデジタルアーカイブ又はデジタルリポジトリを有しているかを調査しました。Molenda氏は、この調査で「有している」と回答した27機関を対象として2019年に後継調査を行い、その結果を今回の報告書にまとめました。

後継調査は2種類の方法で行われました。一つ目はオンラインアンケートによるもので、デジタルコレクションの収録資料、提供方法、使用規格、保存ツールと協力に関する組織のニーズ、現在の課題、についての情報収集が行われました。二つ目はスプレッドシートのテンプレートを用いて行われ、ワークフローの各段階における使用ツール及びその使用目的等が調査されました。一つ目の調査には27機関中22機関が回答し、二つ目の調査には27機関中18機関が回答しました。