アーカイブ - 2020年 7月 27日

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オーストラリア図書館協会(ALIA)、新型コロナウイルス感染症感染拡大による外出規制中の公共図書館の活動に関する調査結果を公開

2020年7月21日、オーストラリア図書館協会(ALIA)は、新型コロナウイルス感染症感染拡大による外出規制が行われた2020年4月における、公共図書館の活動に関する調査結果についての記事を掲載しました。

同調査は、2020年5月18日から7月10日にかけて、同国内の公共図書館を対象としたものであり、4つの州および2つの地域から93件の回答がありました。

報告書には、多くの館で電子書籍の貸出件数が増加したこと、大半の館で閉館期間中はアウトリーチサービスが拡充されたこと、ミステリーボックスをはじめとした資料提供の工夫が行われたこと、イベントがオンライン開催に移行したこと等の内容が記載されています。その他、調査時に寄せられたコメントについて、サービスのデジタル提供への移行等のトピックごとにまとめられています。

報告書は、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスのCC BY-NC-SAで公開されています。

新型コロナウイルス感染症感染拡大下のアフリカ系アメリカ人に関するコンテンツのガイド(記事紹介)

2020年7月17日、米国・ハーバード大学の学生新聞である“Harvard Crimson”に、同大学図書館が、新型コロナウイルス感染症感染拡大のアフリカ系アメリカ人への影響に関するオープンアクセスのコンテンツを収集し、新たな調べ方ガイドのページを公開したという記事が掲載されました。

記事によると、同大学教育大学院や同大学内の多様性に関する組織“President's Office for Diversity, Inclusion, and Belonging”、人種差別解消に取り組む“Charles Hamilton Houston Institute for Race and Justice”と協力し作成されたものであり、公開以降のアクセス数は8,000以上です。同ガイドは、19のトピックについての記事やポッドキャストをはじめとしたコンテンツを集めたものです。トピックには、「労働と経済(Labor & Economy)」、「メディア、テレビ、劇場、映画(Media, Television, Theater, & Film)」等があります。

米・ブラウン大学デジタル出版イニシアティブ、同大学初のボーンデジタルの学術単行書を米・ヴァージニア大学出版局から出版

2020年7月21日、米・ブラウン大学は、同大学デジタル出版イニシアティブ(Digital Publications Initiative)作成のボーンデジタルの学術単行書“Furnace and Fugue”が、米・ヴァージニア大学出版局から出版されたことを発表しました。

発表によると、同大学にとって初のボーンデジタルの学術単行書であり、テキストと画像、楽譜、音声が含まれています。同出版局は、同書をオープンアクセスで公開する予定としています。

また、同大学では、デジタルでの単行書の出版について、新たな学術的形式の構築および検証が行われています。同イニシアティブは、2021年にボーンデジタルの単行書1冊を米・スタンフォード大学出版局から出版予定であり、アンドリュー・W・メロン財団の助成を受けて、今後6年間で4つから5つの新たなプロジェクトの追加を計画しています。

デジタル保存に関するイベント“#WeMissiPRES”が2020年9月にオンラインで開催:無料で参加可能

英・電子情報保存連合(DPC)のウェブサイトで、デジタル保存に関するイベント“#WeMissiPRES”の開催が紹介されています。

“#WeMissiPRES”は、オランダデジタル遺産ネットワーク(Dutch Digital Heritage Network)、DPC、中国科学院文献情報センターの主催により、2020年9月22日から24日にかけてオンラインで開催されます。2020年9月に中国・北京で開催予定であった第17回電子情報保存に関する国際会議(iPRES)が、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により2021年10月に延期されたことを受け、iPRES2019以降の進捗の共有やコミュニティ間での意見交換等を行う場として設けられるものです。

2020年8月19日までの期間、予め提示されている3テーマのいずれかに沿った発表の応募を受け付けているほか、2020年9月2日には参加登録が開始されます。なお、参加は無料となっています。

#WeMissiPRES(DPC)
https://www.dpconline.org/events/wemissipres

内閣府、「統合イノベーション戦略2020」を公表

内閣府が2020年7月17日に閣議決定された「統合イノベーション戦略2020」を公表しています。

「統合イノベーション戦略2020」は、新型コロナウイルス感染症の拡大や大規模災害の発生、イノベーションをめぐる覇権争いの激化など、国内外の状況が著しく変化したこと、また、第201回国会において、人文・社会科学やイノベーションの概念を追加する改正科学技術基本法が成立したことを踏まえて、重点的に取り組むべき施策として策定されました。以下の4点が戦略の柱として盛り込まれています。

① 新型コロナウイルス感染症により直面する難局への対応と持続的かつ強靭な社会・経済構造の構築
② スタートアップ・エコシステム拠点都市の形成やスマートシティの実現と国際展開などの推進
③ 研究力を強化するための若手研究者の挑戦支援や、大学等の間での連携による世界に伍する規模のファンドの創設、人文・社会科学の更なる振興
④ AI、バイオ、量子技術、マテリアルといった基盤技術や、感染症や自然災害などに対する安全・安心に関する科学技術、環境エネルギーなど重要分野の取組の強化

米・ネバダ大学リノ校図書館、1870年から1988年までに作成されたネバダ州の土地測量図約3,000点をデジタルアーカイブコレクションに追加

2020年7月13日、米国のネバダ大学リノ校は、1870年から1988年までに作成されたネバダ州の土地測量図(plat map)約3,000点を同校図書館がデジタルアーカイブコレクションに追加したことを発表しました。

同館の追加した土地測量図は大半が1930年以前に作成されたものであり、同州の土地区画整理のための土地測量士による手書き・着色の跡が保存されています。同校のお知らせでは、ネバダ州の歴史とともに地図製作の技術の記録された貴重な資料群であることが紹介されています。同校の図書館は資料群のデジタルアーカイブへの追加にあたって、各土地測量図のメタデータの充実を図り、ユーザーは測量区画や測量士等による検索フィルターの利用が可能となっています。

これらの土地測量図は、同館デジタルアーカイブ内のネバダ州公有地管理局の地図類を収録したコレクション“State Land Office Maps”で利用できます。

韓国・文化体育観光部、新型コロナウイルス感染症対策のための図書館分野の第3次補正38億7,900万ウォンの内容を発表:非対面サービスの拡充・障害者用資料の作成

2020年7月23日、韓国・文化体育観光部は、新型コロナウイルス感染症対応のための図書館分野の第3次補正38億7,900万ウォンの内容を発表しました。

社会的に距離を置く、生活防疫という政府の措置に準拠する事を目的に、公共図書館での非対面サービスを重点的に支援するために25億6,500万ウォンが支出されます。ドライブスルーでの貸出、郵送貸出、予約貸出、地域書店希望図書貸出担当者の育成支援による安全な図書館利用環境の整備や国民の文化享受機会の拡大への寄与に加え、雇用創出による新型コロナウイルス感染症により沈滞した地域経済の活性化が期待されています。

また、非対面学習の拡大に対応するため、障害のある児童・生徒・学生用オンラインコンテンツの作成用として13億1,400万ウォンが支出されます。小・中・高等学校の必読図書や教科書掲載の文学作品など約2,000件の手話映像図書や電子書籍の作成が予定されています。また、作成にあたっては、就職が困難な、結婚や出産・育児などを理由に仕事を辞めた女性や障害者などを採用することで雇用を創出することも意図されています。

米国出版協会(AAP)、2020年5月期の参加出版社の収益を公表:出版業界全体としては前年同期比12.1%減の約10億ドル、電子書籍・オーディオブックの収益は増加

2020年7月13日、米国出版協会(AAP)は2020年5月期の参加出版社の収益を反映した統計レポートを公表しました。

統計レポートでは、2020年5月の総収益は約10億ドルで2019年5月期から12.1%減少し、1月から5月までの累積収益についても約43憶ドルで2019年の同時期から4.5%減少したことが報告されています。また、分野別の動向として、主に以下のことが報告されています。

・消費者向け出版物(Trade)については、前年同期比で7.9%減の6億3580万ドル、1月から5月までの累積収益でも、2019年の同時期と比較して1.5%減の28億ドルであった

・2020年5月期は、ハードカバーの収益が前年同期比18.5%の減少、ペーパーバックの収益が前年同期比16.9%の減少となったことをはじめ、1月から5月までの累積収益も含めて紙媒体の書籍の収益は全て2019年の同時期を下回った

・2020年5月の電子書籍の収益は前年同期比39.2%の増加となる1億1,300万ドルに達し、1月から5月までの累積収益でも2019年から7.3%の増加となった

Public Knowledge、図書館による自由な電子書籍の購入・貸出等の法制化を求めるキャンペーン“Tell Congress to Let Libraries Fight Back”を開始

オープンなインターネット空間促進のために活動する米国の非営利の公益団体Public Knowledgeは、2020年7月1日付のブログ記事において、図書館による自由な電子書籍の購入・貸出等の法制化を求めるキャンペーン“Tell Congress to Let Libraries Fight Back”の開始を発表しました。

Public Knowledgeは、購入・貸出等を通した図書館の使命と著作権システムとは、数世紀にわたって良好な共存関係を築いていたものの、電子資料の普及によって従来の関係の維持が困難となり、利用可能な期間や購入可能なタイトルに著しい制限の付いたタイトルを消費者価格の3倍から5倍の価格で図書館が購入しなければならないなど、出版社に有利な状況に傾いていることを指摘しています。また、冊子体書籍の貸出について、図書館が所蔵資料をデジタル化し“Controlled Digital Lending”技術によって「一部1ユーザー」で貸出する動きがInternet Archive(IA)を中心に進展しており、これは新型コロナウイルス感染症拡大に伴う物理的な図書館の相次ぐ閉館で表面化したように、低所得者などコミュニティの周縁に属する人々への情報アクセス手段として不可欠なものとなっていることを紹介しています。

稲城市立中央図書館(東京都)、「Zoomでミニビブリオバトル」を開催

2020年8月10日、東京都の稲城市立中央図書館が、ウェブ会議サービスZoomを使ってビブリオバトルを行う「Zoomでミニビブリオバトル」を開催します。

定員は5人で、参加にはビデオ通話のできる環境が必要です。参加申込者に対して招待メールが送られます。

【中央】Zoomでミニビブリオバトル(稲城市立図書館,2020/7/23)
http://www.library.inagi.tokyo.jp/index.php?key=joapuw1c1-554#_554

Zoomでミニビブリオバトル 進め方[PDF:1ページ]
http://www.library.inagi.tokyo.jp/?action=common_download_main&upload_id=5517

全国歴史資料保存利用機関連絡協議会(全史料協)、「令和2年7月豪雨関連ページ」を開設

2020年7月22日、全国歴史資料保存利用機関連絡協議会(全史料協)が、「令和2年7月豪雨関連ページ」を開設しました。

九州・長野・岐阜地区の資料保存利用機関等の状況確認結果や、資料保全活動に役立つ情報へのリンクが掲載されています。

全史料協 新着情報
http://www.jsai.jp/
※2020.7.22欄に「令和2年7月豪雨関連ページを公開しました」とあります。

令和2年7月豪雨関連(全史料協) 
http://www.jsai.jp/rescueA/202007rain/index.html

参考:
日本図書館協会(JLA)図書館災害対策委員会、令和2年7月豪雨に関する情報を掲載
Posted 2020年7月15日
https://current.ndl.go.jp/node/41503