2020年7月20日、ドイツの電子情報長期保存プロジェクトnestorはTwitterアカウントによる投稿で、同プロジェクトが刊行するnestor-materialienシリーズの新しいタイトルとして“Grundsätze zur SIP-Bildung”を公開したことを発表しました。
“Grundsätze zur SIP-Bildung”は、OAIS参照モデルの情報生産者からアーカイブへの提出用情報パッケージであるSubmission Information Package(SIP)の形成において、その具体化のための原則を示した手引きとして、nestorのワーキンググループが作成しました。電子情報の長期保存においてSIP提出後の処理を容易化するために、オリジナルの情報パッケージとSIPとが近似し、かつ標準的な形で設計されることが望ましいとして、これを達成するための原則として以下の5つを挙げています。
米国では、果物・野菜・ハーブ・花などの種子を貸出等によってコミュニティに提供し、健康で持続的な発展を促す「シードライブラリー」の取り組みが、公共図書館を中心に広く展開されています。公開された論文では、これまで学術文献上で言及の少なかった学術機関の図書館の取り組みに着目し、テネシー州の第3都市ノックスビルに所在するペリシッピ・ステート・コミュニティ・カレッジ(Pellissippi State Community College:PSCC)と、同州を代表する研究機関であるテネシー大学ノックスビル校の2大学の図書館における「シードライブラリー」が採りあげられています。同論文の目的は、同一都市内の規模や使命の異なる2大学の取り組みを事例として紹介することで、食料へのアクセス、持続的なコミュニティの形成、学生の学習等に貢献する「シードライブラリー」の他の高等教育機関での設立の検討に資するようなケーススタディを提供することである、と説明されています。