アーカイブ - 2020年 6月 22日

Europeanaの新しいメディアプレーヤーの開発(記事紹介)

Europeana Proの2020年6月12日付け記事“Europeana Media: rolling out the new audiovisual player”において、2018年9月から2020年2月にかけて実施されたプロジェクト“Europeana Media”で開発された、Europeanaの新しいメディアプレーヤーが紹介されています。

メディアプレーヤーはオープンソースであり、コンテンツ埋め込みやアノテーション・字幕付与等のための機能を備えています。動画や音声にそれらの高度な機能を加えて提供するために、IIIFのバージョン3に基づいたIIIFマニフェストを使用している、としています。

プレーヤーの全機能は、欧州のテレビ放送アーカイブを提供する“EUscreen”のポータルサイト上において、コンテンツ・パートナーである“Istituto LUCE”のコレクションにアクセスし、MyEUscreenアカウントでログインすることにより体験可能となっています。Europeana上でも、コンテンツ・パートナー提供の視聴覚資料は全てこの新しいプレーヤーにより再生されますが、Europeanaにはユーザーのログイン機能がまだ実装されていないため、プレーヤーの機能は一部制限されている、とあります。

“IIIF Image API”、“IIIF Presentation API”のバージョン3が正式公開

2020年6月4日、デジタル画像相互運用のための国際規格であるIIIFのウェブサイトにおいて、IIIF が提供するAPIのうち、画像の取得に関する仕様“IIIF Image API”と、コンテンツの表示に関する仕様“IIIF Presentation API”について、バージョン3.0の正式公開が発表されました。

両APIにとって2017年6月公開のバージョン2.1.1以来のメジャーリリースとなります。今回のリリースにおける重要な点として、IIIF Presentation APIにおいて、画像以外に音声・動画の表示・アノテーション付与のための機能が追加されたことを挙げています。

また、その他の変更点には、アノテーションに関しこれまで採用していた“Open Annotation Data Model”に代えてW3Cの“Web Annotation Data Model”を採用したこと、JSON-LD 1.1対応のための更新を行ったことも含まれるとしています。

アイヌ文化の復興・発展のナショナルセンター「ウポポイ(民族共生象徴空間)」(北海道)が2020年7月12日に開業:空間内の「国立アイヌ民族博物館」も同日に開館

2020年6月19日、北海道白老町に所在し、公益財団法人アイヌ民族文化財団が運営するアイヌ文化の復興・発展のナショナルセンター「ウポポイ(民族共生象徴空間)」は、新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針や各種ガイドラインに基づく取組みを十分に講じた上で、2020年7月12日に開業することを発表しました。

ウポポイは、アイヌの歴史・文化を学び伝えるナショナルセンターとして、アイヌ文化の伝承・共有等のシンボル、及び、国内外、世代を問わず、アイヌの世界観、自然観等を学ぶことができるための必要な機能を備えた空間です。ウポポイ内には、文化庁が中核区域に構成される施設の一つとして設置を進めていた「国立アイヌ民族博物館」も所在しており、同館もウポポイ開業と同日の2020年7月12日に開館します。

英・Jisc、SHERPA RoMEO・Sherpa Factのリニューアル版を公開

2020年6月18日、英・Jiscのオープンアクセス(OA)チームは、JiscのサービスSHERPA RoMEOのリニューアル版を公開したことを発表しました。

SHERPA RoMEOは、世界中の出版社のOAポリシーを集約・分析し、ジャーナルごとにOAによるセルフアーカイブの許諾条件・権利条件の概要を提供するオンライン情報源です。リニューアル版では、各ジャーナルの様々なOAポリシーの概略表示など、ユーザビリティ向上に関する大きな改善が行われました。また、APIの機能拡張や、将来の迅速なサービス展開を可能にする基礎データの改善も行われています。

今回のSHERPA RoMEOのリニューアルは、OAポリシーを取り巻く環境の変化への積極的な対応として実施されました。出版社が出版プロセスのさまざまな段階で提供している複雑なOAポリシーのバリエーションをより明確に示すことができるようになっています。Jiscはリニューアル版への移行を支援するため、ユーザー向けの参考資料を多数用意しています。

なお、ジャーナルが助成機関のOAポリシーに従っているかどうかを確認するためのサービスSherpa Factについても、SHERPA RoMEOとともにリニューアル版が利用可能であることが併せて発表されています。

慈善団体チャン・ザッカーバーグ・イニシアチブ(CZI)、医学分野のプレプリントサーバーmedRxivへ200万ドルの資金提供を実施

2020年6月18日、Facebook創設者ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)氏と夫人のチャン(Priscilla Chan)氏による慈善団体チャン・ザッカーバーグ・イニシアチブ(CZI)は、医学分野のプレプリントサーバーmedRxivと提携し、200万ドルの資金提供を実施することを発表しました。

CZIのmedRxivへの支援は、新型コロナウイルス感染症に関する重要な研究を含めた、医療分野の研究を研究者へ迅速に共有することを目的に行われます。エボラ出血熱やジカ熱の流行時には、プレプリントとして共有された関連研究は全体5%程度に過ぎなかったこととは対照的に、新型コロナウイルス感染症については研究の約4分の1がプレプリントとして共有され、そのうちのほとんどの研究がmedRxiv、もしくはすでにCZIが支援している生命医学分野のプレプリントサーバーbioRxivに掲載されています。CZIはプレプリントサーバーへの支援は新型コロナウイルス感染症へ対抗するために必要であることはもちろん、プレプリントによる研究成果の迅速な共有が感染症への対応という枠を超えて、科学研究そのものを加速させるものであるという認識の下、medRxivへの支援を実施します。

学術出版協会(SSP)、学術出版界において役割ごとに必要とされる専門職としてのスキル等をマッピングしたキャリア開発のためのツール“Professional Skills Map”を公開

2020年6月17日、学術出版界の部門間のコミュニケーション促進等を目的に活動する非営利団体・学術出版協会(Society for Scholarly Publishing:SSP)は、学術出版界において役割ごとに必要とされる専門職としてのスキル等をマッピングしたキャリア開発のためのツール“Professional Skills Map”を公開したことを発表しました。

“Professional Skills Map”は、どのようなキャリア段階にいるユーザーであっても、その役割を発見し、キャリアアップに必要な要素を直接比較可能になるツールとして、学術出版界では初めての試みとして開発されました。ツールは会員メンバー等235人に対して、SSPが電子メールやソーシャルメディア上で実施した、それぞれの役割に求められる専門的技能に関する調査に基づいて作成されています。調査は、所属組織の種類、現在の役割が扱う領域、肩書き、学術出版界での所属年数や、現在までのキャリアアップと将来のキャリア開発に関連する複数の個人的特性とスキルの回答を求めて、2019年後半に実施されました。

学術図書館のラーニングコモンズは学生のニーズへどのように応えているか(文献紹介)

2020年6月15日付で刊行された、カナダ・アルバータ大学のラーニングサービス部門が出版するエビデンスに基づいた図書館及び情報実践を扱った季刊誌“Evidence Based Library and Information Practice”の第15巻第2号に、米・ネブラスカ大学リンカーン校のErica DeFrain准教授らの研究に基づく論文“Interiors, Affect, and Use: How Does an Academic Library’s Learning Commons Support Students’ Needs?”が掲載されています。

DeFrain准教授らは、学術図書館のラーニングコモンズを利用する学生の学習ニーズ・満足度、好む傾向等を明らかにすること、特にラーニングコモンズによる共同作業を促進するような環境作りが、集中した研究への取組等の支援という学術機関の目的に合致しているかどうかを明らかにするための研究を実施しました。研究は質的量的アプローチを組み合わせた混合研究法によって実施され、9,249人・59時間分の行動観察記録と302人の学生に対するアンケート、10人の学生への3回の半構造化フォーカスグループインタビューが行われています。

研究の結果として次のようなことが報告されています。

財務省財務総合政策研究所、『大蔵省史』『大蔵省百年史』『終戦直後の財政・通貨・物価対策』『資料・金融緊急措置』の全文をウェブサイトで公開

2020年6月19日、財務省財務総合政策研究所が、『大蔵省史』『大蔵省百年史』『終戦直後の財政・通貨・物価対策』『資料・金融緊急措置』の全文をウェブサイトで公開しました。

財務総合政策研究所 新着情報
https://www.mof.go.jp/pri/index.htm
※2020年6月19日欄に「「大蔵省史」、「大蔵省百年史」、「終戦直後の財政・通貨・物価対策」及び「資料・金融緊急措置」の全文を掲載しました」とあります。

『大蔵省百年史』上・下・別巻
https://www.mof.go.jp/pri/publication/mof_100history/index.htm

鹿角市立花輪図書館(秋田県)、「よるとしょソーシャルディスタンス 「本」を書こう!」を開催中:同館職員と参加者がリレー方式で「物語をつくる」企画

秋田県の鹿角市立花輪図書館が、2020年6月5日から、「よるとしょソーシャルディスタンス 「本」を書こう!」を開催しています。新型コロナウイルス感染症による新しい生活様式にともない、人の交流や絆が生まれにくくなっているとし、図書館としてできることを考え、行われるイベントです。

同館職員と一緒にリレー方式で「物語をつくる」内容で、物語の「起承転結」の「起」「結」を図書館職員が担当し、参加者は「承」「転」の部分を担当します。

タイトル(2020年 はなわんこの夏やすみ)やあらすじ・登場人物は決められており、1週間で2人から3人ずつリレー形式により書き続けられます。原稿は週1回程度の頻度で、館内と同館のFacebookで掲示・更新されていくほか、鹿角市教育委員会生涯学習課のYouTubeで読み聞かせが公開されます。

完成(全文公開)は9月15日で、作品は手作り冊子とし、執筆参加者のうち希望者へ提供されるほか、図書館資料としても所蔵されます。

大阪市立中央図書館、「本と、本屋。」展を開催中:図書館による本と本屋の応援展

大阪市立中央図書館が、2020年7月15日まで、「本と、本屋。」展を開催中です。

街の本屋が閉店するというニュースが相次ぐ中、図書館になにができるのかを考え、本と本屋を応援するため、蔵書の中から「本を読みたくなる本」「本屋に行きたくなる本」を集めた展示です。

また、主に関西に拠点がある書店・出版社・著作者といった出版関係者に行った「本屋のいいところ」「図書館のいいところ」といった「本と本屋」について考えるためのヒントとなるアンケートの結果の掲示や、「思い出の一冊」の展示も行っています。

【中央】2階図書展示「本と、本屋。」展 7月15日まで(大阪市立図書館,2020/6/19)
https://www.oml.city.osaka.lg.jp/index.php?key=jo67f2x13-510#_510