アーカイブ - 2020年 5月 14日

日本図書館協会(JLA)、ウェブページ「COVID-19に向き合う」を掲載

2020年5月5日、日本図書館協会(JLA)の図書館の自由委員会は、新型コロナウイルス感染症への対応に関する情報をまとめたウェブページ「COVID-19に向き合う」を掲載したと発表しています。

5月14日現在、同ウェブページには、5月4日に改定された「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」を受けて図書館の再開を検討する際に参考となる資料や、感染防止対策として来館記録を収集することは同委員会としては推奨しないという見解が記載されています。どうしても来館記録が必要な場合には、利用者への通知、プライバシー保護について明確な取り扱い方法を決める必要があるとしています。また、来館者に感染者が出た場合の対応等についても触れられています。

COVID-19に向き合う(JLA, 2020/5/5)
http://www.jla.or.jp/committees/jiyu///tabid/854/Default.aspx

中国国家図書館、2020年5月12日から段階的に再開館:事前予約制による入館者数の制限等を実施

2020年5月8日、中国国家図書館(NLC)は、2020年5月12日から段階的に再開館することを発表しました。同館は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、2020年1月24日から臨時休館していました。

5月12日時点では総館南区のみの開館となっており、月曜日は休館とするなど、通常より開館時間も短縮されています。また、毎日正午から午後1時までの時間は利用者サービスを休止し、サービスポイントと閲覧室の消毒が行われます。

入館は事前予約制となっており、国家図書館のWechat(微信)公式アカウントや電話を通じて予約する必要があります。入館者数の制限もあり、一日あたり1,200人(午前・午後各600人)となっています。

入館時には、予約情報や利用者の健康状態を示す「健康コード」の提示が必要となるほか、体温検査も実施されます。マスクの着用、一か所に集まらないこと、他者と1メートル以上の距離を保つことも求めています。

尼崎市立地域研究史料館(兵庫県)、Web版『たどる調べる尼崎の歴史』を公開

2020年5月14日、兵庫県の尼崎市立地域研究史料館は、尼崎市が2016年に刊行した『たどる調べる尼崎の歴史』のWeb版公開を発表しました。

『たどる調べる尼崎の歴史』は尼崎市制100周年記念刊行物です。1996年に事業を開始した新「尼崎市史」を完結するとともに、1962年以来の市史編集事業の集大成として刊行されました。

同館のウェブサイト上で、刊行物版の組版データをもとに作成されたPDF版が、Web版『たどる調べる尼崎の歴史』として公開されています。

オーテピア高知声と点字の図書館、プリントディスアビリティのある人のための「新型コロナウイルスに関するパンフレット(マルチメディアデイジー版)」を製作・公開

2020年5月12日、オーテピア高知声と点字の図書館は、書籍・新聞等の活字情報へのアクセスが困難な人々へ新型コロナウイルス感染症に関する正しい知識と情報を提供するために、「新型コロナウイルスに関するパンフレット(マルチメディアデイジー版)」を製作したことを発表しました。

高知みらい科学館の制作したパンフレット「科学館が 科学の視点で わかりやすく伝える 新型コロナウイルス」を原本として、マルチメディアデイジー版のパンフレットは製作されました。高知みらい科学館制作のパンフレットの内容に加えて、付録として「ご存じですか?バリアフリー図書」、「又吾とえんこう」の2点の付録が収録されています。

マルチメディア版パンフレットのパソコン閲覧用データは、オーテピア高知声と点字の図書館のウェブサイトからダウンロードすることができます。またApple社のApp StoreやGoogle Playからダウンロードして、スマートフォン・タブレットで閲覧することもできます。

OCLC、ILL借用中資料の安全な返送が可能となるように各図書館のクラウドソーシングによるサービスステータスの一覧を提供

2020年5月12日、OCLCは、ILL借用中資料の安全な返送を目的として、各図書館のクラウドソーシングによるサービスステータスの一覧を提供していることを発表しました。

OCLCは、新型コロナウイルス感染症の影響が顕在化した時点で、同館のILLシステムWorldShare ILLのネットワークを介して、40万点近くの現物資料が5,674館に貸出されていることを発表しています。これらの資料を借用中の図書館は、感染症の影響による臨時休館が終了しサービスを再開した後、所蔵館へ資料を返送する必要がありますが、返送先の図書館が休館中であった場合には、資料の紛失・破損のリスクの増大や、配達不能となった資料の返送に対する追加料金の発生が懸念されます。このため、ILL担当者は借用中資料を所蔵館へ返送してよいかどうか、いつ返送すればよいかを把握する必要があります。

英・Jiscと米・LYRASIS、米国の機関リポジトリへ全国規模で標準利用統計Institutional Repository Usage Statistics(IRUS)を導入するため提携

2020年5月5日、英・Jiscと米国の図書館等のネットワークLYRASISは、米国において全国規模で機関リポジトリの標準利用統計であるInstitutional Repository Usage Statistics(IRUS)を導入するため提携することを発表しました。

IRUSは米国のリポジトリについての標準的な利用統計を提供する初めてのサービスとなり、米国のリポジトリに関する比較可能なデータの提供・収集が可能となるほか、利用統計の国際的な比較の際の基準を提供するものになることが見込まれています。

米国の大学及び研究機関は、2020年7月1日からLYRASISの担当者に連絡することでIRUSへの登録が可能になります。

『カレントアウェアネス-E』390号を発行

E2257 - 「国立国会図書館関西館書庫棟」の竣工

国立国会図書館は,納本制度に基づき,国内で刊行された出版物を網羅的に収集しており,収集した資料は,東京本館(1,200万冊収蔵可能),関西館本館(600万冊収蔵可能),国際子ども図書館(105万冊収蔵可能)の3施設に分散して保存している。所蔵資料の増加に対応した書庫の確保は,国立国会図書館の重要な課題となっているが,2002年の関西館開館から18年が経過し,東京本館,関西館ともに書庫の収蔵能力が限界に近づいてきたため,関西館第2期施設整備事業として,「関西館書庫棟」(以下「書庫棟」)を関西館本館(以下「本館」)の南側敷地に建設し,2020年2月に竣工した。

E2255 - 分散型のオープンな出版フレームワーク“Pubfair”

1665年のオルデンバーグ(Henry Oldenburg)による英語圏で最古の学術雑誌Philosophical Transactionsの出版から355年,学術出版の形態は大きく変わることなく現在も続いている。1994年,ハーナッド(Steven Harnad)は「転覆提案(The Subversive Proposal)」を公表し,学術出版に係るコストの適正化を目的に,ギンスパーグ(Paul Ginsparg)によるプレプリントサーバー(後のarXiv.org)を参考にした,インターネットを活用した既存の学術出版システムに依存しない新たな学術出版のあり方を提案した。ハーナッドの提案は,その後のオープンアクセス(OA)運動に大きな影響を与え,学術論文などの研究成果物を保存・公開する数多くのリポジトリを生み出したが,学術雑誌を中心とした学術出版の変革までには至らなかった。Pubfairは,この旧態依然の学術出版を取り巻くシステムを,機関とそのリポジトリによるリポジトリネットワークとそこにあるコンテンツを利用して構築される,分散型のオープンな出版フレームワークに置き換えることを目指している。Pubfairに関するホワイトペーパーの初版は2019年9月に,第2版は同年11月に公開された。

E2254 - 蔵書2,000冊 書店による企業主導型保育所「本のほいくえん」

2020年2月,株式会社今井書店は,島根県松江市に企業主導型保育所「本のほいくえん」を開所した。「なぜ,書店が保育所を?」と思う人も多いだろう。もちろん当社グループの従業員の働きやすさの向上や,松江市の待機児童の課題に貢献する目的もあるが,実はそこには当社の創業者の思いが大きく反映されている。

E2253 - 「自主学習できる図書館」への沖縄県立図書館の取組

沖縄県立図書館では,これまで閲覧室での自主学習を認めていなかった。自主学習への対応を本格的に検討し始めたのは,ある出来事がきっかけである。当館は2018年12月に新館へ移転し(E2114参照),座席数は全体で約500席と,約2倍になった。さらにバスターミナルと商業施設との複合施設となったため,来館者が増加した。その増加のピークとして,2019年2月,一日の来館者が約7,000人を記録した日があった。その日は開館前に150人は下らない人数がエントランスホール入口前に待機し,開館時には職員の制止の声も聞かずになだれ込み,館内を走り回って座席を確保していく。まるでバーゲンセールかのような有り様に,本格的な対策を考えなければならないと職員一同が感じたのである。

日本図書館協会(JLA)、「図書館における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン」を公表

2020年5月14日、日本図書館協会(JLA)は、「図書館における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン」を公表しました。

新型コロナウイルス感染症対策専門家会議「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」において示されたガイドライン作成の求めを踏まえ、図書館における新型コロナウイルス感染予防対策として実施する際に参考となる基本的事項を整理したものです。

同ガイドラインは、「1. はじめに」「2. 趣旨」「3. 感染拡大予防のための基本」「4. リスク評価」「5. 図書館サービスの実施に際して適切な処置を講じるべき具体的な対策」「附記」からなります。「5. 図書館サービスの実施に際して適切な処置を講じるべき具体的な対策」では、以下に関する指針が示されています。

・総論
・来館者の安全確保のために実施すること
・従事者の安全確保のために実施すること
・資料利用及び情報サービスに当たって特に留意すべきこと
・読書会等の開催に当たって特に留意すべきこと
・施設管理
・広報・周知

三木市立図書館(兵庫県)、夏休みに配布している「自由研究ヒントカード」をウェブサイトで公開:臨時休校中に自宅で簡単にできる「実験」「観察」のテーマを紹介

2020年5月12日、兵庫県の三木市立図書館が、夏休みに図書館で配布している「自由研究ヒントカード」をウェブサイトで公開しました。

新型コロナウイルス感染症対策のための臨時休校で学校に登校できない小学生に、自宅で簡単にできる「実験」「観察」のテーマを紹介する事を目的に公開したものです。

5月11日から同館の中央図書館・吉川図書館では臨時窓口を開設し、予約された本の貸出も行っていることから、「自由研究ヒントカード」に紹介されている「おたすけBook」を利用することもできます。

家ですごす時間をもっと楽しく!「ためしてみよう!自由研究ヒントカード」(三木市立図書館, 2020/5/12)
https://www.city.miki.lg.jp/site/library/23302.html

日本図書館協会(JLA)、「視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する基本的な計画(案)」のパブリックコメントに意見を提出

2020年5月13日、日本図書館協会(JLA)は、「視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する基本的な計画(案)」のパブリックコメントに意見を提出したと発表しています(5月12日付)。

読書バリアフリー法に基づく基本的な計画の策定を評価するとともに、学校図書館の整備が遅れている特別支援学校の支援体制への配慮、肢体不自由や寝たきり状態などの理由で図書館への来館が困難な視覚障害者等のために無料で配送ができる制度の工夫などを提案しています。

「視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する基本的な計画(案)」への意見提出について(JLA, 2020/5/13)
http://www.jla.or.jp/home/news_list/tabid/83/Default.aspx?itemid=5305