米・ニューヨーク州議会(The New York State Senate)に2020年1月28日付で、事業者に「合理的な条件(reasonable terms)」で電子書籍を図書館へ提供することを義務づけた法案として、“Senate Bill S7576”が上程されています。
同法案は、電子書籍が「合理的な条件」により州内の公共図書館で公平にアクセス可能となるように、ニューヨーク州の一般事業法(General Business Law)へ電子書籍のライセンスについて定めた349-G項を新設して修正することを求めたものです。同法案では「合理的な条件」の内容として、利用者の同時アクセス数の制限・利用者にアクセスを提供できる日数の制限・ライセンス外の利用を防止する技術的保護手段の採用の3点を挙げています。同時に、図書館が同じ日に購入する電子書籍のライセンス数に対する制限は「合理的な条件」に含まれないことが明記されています。
最初の取組として2つのプロジェクトが紹介されており、“Parels van Drenthe”は、ドレンテ州の住民を対象に、拡張現実(AR)といった新技術を用いての、地域の歴史や遺物の体験・実感の強化方法を調査するプロジェクトです。また、“Describing Images”は、視覚障害者が新聞・雑誌・図書の図版にアクセス可能となるための方法を調査するプロジェクトで、画像認識とクラウドコンピューティングの可能性を調査し実装することを目標としています
LCのクラウドソーシングプラットフォームである“By the People”上でテキスト化作業への参加が可能になっています。テキスト化対象には、ローザ・パークス氏の私信のほか、公民権運動において大きな役割を果たした出来事であり、同氏の逮捕がそのきっかけとなったモンゴメリー・バス・ボイコット事件に関するメモや断片的な文章等が含まれます。
今回テキスト化対象として選ばれた資料には、LCが2019年12月6日から行っている館内展示“Rosa Parks:In Her Own Words”での展示資料も多く含まれています。同展示はオンライン版も公開されているほか、LCが発行する“Library of Congress Magazine”の2020年1・2月号にも同展示の特集が掲載されています。