アーカイブ - 2020年 2月

2月 26日

国立文化財機構、新型コロナウイルス対策として国立博物館等の臨時休館を発表

2020年2月26日、独立行政法人国立文化財機構は、同機構が運営する国立博物館等の臨時休館を発表しました。同日に行われた政府の新型コロナウィルス感染症対策本部の会合で示された、大規模イベントに関する政府方針を踏まえた措置とあります。

臨時休館する施設、臨時休館の期間は以下のとおりです。

〇臨時休館する施設
東京国立博物館
京都国立博物館
奈良国立博物館
九州国立博物館
奈良文化財研究所の公開施設(飛鳥資料館、平城宮跡資料館、藤原宮跡資料室)

〇臨時休館の期間
2020年2月27日から3月15日まで
(3月16日以後の予定は今後の状況を踏まえ改めて発表)

独立行政法人国立文化財機構の国立博物館等の臨時休館について(独立行政法人国立文化財機構, 2020/2/26)
https://www.nich.go.jp/infomation/news/rinji-kyukan/

奈良文化財研究所、研究報告『デジタル技術による文化財情報の記録と利活用2』を公開

2020年2月26日、奈良文化財研究所は、奈良文化財研究所研究報告24『デジタル技術による文化財情報の記録と利活用2』を、奈良文化財研究所学術情報リポジトリ上で公開したことを発表しました。

「凡例」によれば、同研究所が開催した以下の研究集会・研修における講義内容に各講師が加筆・修正を行ったものと、関連する新たな論考1編、余録1編を収録しています。

・考古学・文化財データサイエンス研究集会「考古学ビッグデータの可能性と世界的潮流」(2019年9月開催)
・令和元年度文化財担当者専門研修「遺跡GIS課程」(2019年9月開催)
・令和元年度文化財担当者専門研修「文化財デジタルアーカイブ課程」(2020年1月開催)

内容は、「1. 文化財情報のオープン化・ネットワーク化」「2. 文化財デジタルデータの保管と活用」「3. 文化財情報と知的財産権」「4. 文化財調査におけるGISの活用」「5. 文化財報告書の電子公開」の5部構成となっています。

米国化学会(ACS)の出版部門とオーストリア学術図書館コンソーシアム(KEMÖ)、3年間の“Read & Publish”契約を締結

2020年2月21日、米国化学会(ACS)は、ACSの出版部門とオーストリア学術図書館コンソーシアム(Kooperation E-Medien Österreich : KEMÖ)が試験的なオープンアクセス(OA)出版への「転換契約(transformative agreement)」として、“Read & Publish”契約を締結したことを発表しました。

契約期間は2020年1月1日から2022年12月31日までの3年間です。契約期間中、オーストリア国内の11研究機関に所属する著者は、自身が責任著者である査読済論文を無料でACSの60タイトル以上の雑誌でOAにより公開することができます。またこれらの機関に所属する研究者は、ACSの刊行する学術誌、及びACSが発行する最新の化学ニュースに関する情報誌“Chemical & Engineering News”に掲載された全ての記事へアクセス可能になります。

米・カリフォルニア大学バークレー校バンクロフト図書館の日系アメリカ人強制収容に関する50万点以上のデジタル化資料(記事紹介)

2020年2月19日付で、米・カリフォルニア大学バークレー校図書館が、同校バンクロフト図書館の日系アメリカ人強制収容に関するデジタル化資料を紹介する記事を公開しています。

米国では、第二次世界大戦中の1942年春に約12万人の日系アメリカ人について強制収容所への収容が行われました。この日系アメリカ人の強制収容については、1945年9月に強制収容と収容所の監督を担当する戦時転住局(War Relocation Authority:WPA)が写真・報告書や被収容者の手紙等を含む、強制収容に関する広範な記録の写しをバークレー校へ提供しています。また、1940年代後半には、日記やインタビュー、収容所を訪れた学生による現地調査報告等で構成された、同校の社会学者トマス(Dorothy Swaine Thomas)教授による別の大規模コレクションが同校の図書館へ提供されています。こうした経緯を経てバンクロフト図書館は、世界有数の日系アメリカ人強制収容に関する資料を包括的に所蔵する機関となりました。

北海道七飯町、新型コロナウイルス対策として図書室を含む町内社会教育施設を臨時休館

2020年2月26日、北海道の七飯町教育委員会は、新型コロナウイルス対策として、文化センター、歴史館、図書室などの町内の社会教育施設を2020年2月27日から3月8日mで、臨時休館とすることを発表しました。

同町内では新型コロナウイルスの感染者が発生しています。

新型コロナウイルス対策に係る町内社会教育施設の臨時休館について(七飯町教育委員会、2020年2月26日)
https://www.town.nanae.hokkaido.jp/education/detail/00007753.html

参考:
アサヒビール大山崎山荘美術館、新型コロナウイルス感染症感染拡大防止のため当面の間臨時休館
Posted 2020年2月20日
https://current.ndl.go.jp/node/40284

日本科学未来館、特別企画「「震災と未来」展 ~東日本大震災9年~」を開催

東京都江東区にある日本科学未来館が、2020年3月7日から4月5日まで、同館及びNHK主催の特別企画「「震災と未来」展 ~東日本大震災9年~」を開催します。

東日本大震災にまつわる記録や今後の災害を想定した報道などNHKがこれまで蓄積してきた映像や資料や、同館が実施してきた災害に関する科学コミュニケーション活動の成果、行政機関が発信してきた防災情報などを、映像や大型立体模型といったさまざまな展示により紹介するものです。

特別企画 「震災と未来」展 ~東日本大震災9年~(日本科学未来館)
https://www.miraikan.jst.go.jp/spexhibition/disaster/

参考:
「NHK東日本大震災アーカイブズ」が公開
Posted 2012年3月1日
https://current.ndl.go.jp/node/20286

トロント大学がKarger社とオープンアクセス転換契約を締結

2020年2月24日、カナダのトロント大学が、Karger社との間でオープンアクセス(OA)転換契約を締結したことを発表しました。カナダの研究機関で、Karger社との間でOA転換契約を結んだ例はこれが初めてとのことです。

トロント大学の研究者はKarger社の電子ジャーナルへのアクセス権に加え、同社が刊行するすべての雑誌で、追加のAPCなしで論文をOAとして公開することができるようになります。契約期間は試行期間として、2020年の1年間のみの予定とのことです。

イングランド芸術評議会(ACE)、2020年から2030年までの戦略“LET'S CREATE”を公開:同戦略の遂行の中心的役割を果たす公共図書館への投資を促進

2020年1月27日、イングランド芸術評議会(ACE)が、2020年から2030年までの戦略“LET'S CREATE”を公開しました。2年間をかけて、アーティスト・キュレーター・図書館員・文化機関の指導者・政府や教育界のパートナー等の6,000人以上からの意見を聴取し、2年をかけて策定されたものです。

同戦略は、2030年までに、イングランドを、個人の創造性が評価され活躍する機会が与えられ、誰もが優れた高品質な文化体験ができる国にすることをビジョンとして掲げており、達成すべき成果として“Creative People”、“Cultural Communities”、“A Creative & Cultural Country”の3点を設定しています。

同戦略の中で、ACEは、イングランドの公共図書館ネットワークを、同国の創造性の開発と文化の促進にとって重要な資源であると指摘しており、同戦略の遂行の中心的役割を果たす公共図書館への投資を、今後10年間増やすとしています。

ビッグディール契約中止の経緯と対応、中止の影響:フロリダ州立大学の場合(記事紹介)

米SPARCのウェブサイトに、2019年3月にElsevier社とのビッグディール契約を中止したフロリダ州立大学(FSU)の図書館長と契約チームに対し、契約中止に至った経緯や中止決定にあたっての対応、中止の影響等を尋ねた記事”Elsevier Exit: Q&A with Florida State University about their Big Deal Cancellation(s)”が掲載されています。

契約中止にあたってどのように教員を巻き込みつつ意思決定を行っていったかといった経緯に加え、円滑に契約中止への理解を得るために必要なことや、中止によってどの程度の予算の節約ができたのか、中止の影響は、といった内容がまとめられています。同記事によれば、購読契約中止によって100万ドル程度の予算の節約につながり、従来は購入できなかった人文社会系のコンテンツ拡充等につながっているとされています。また、契約中止への対応として記事送信サービスReprint Deskを導入したものの、意外に従来通りの文献複写サービスがよく利用されていると述べられています。

米・スミソニアン協会、所蔵作品の画像等約280万点をCC0で公開

2020年2月25日、米・スミソニアン協会が、既に公開している同協会の470万点を超すデジタルコレクションのうち約280万点の著作権による利用制限を解除し、“Smithsonian Open Access”においてCC0で公開したと発表しています。

同コレクションには、同協会の博物館・研究所・図書館・アーカイブズ・動物園が提供した高精細の2D・3D画像のほか、研究データ、メタデータも含まれます。

今後も同取組は継続され、2020年後半までに300万点を超す画像がCC0で公開される予定です。

Smithsonian Releases 2.8 Million Free Images for Broader Public Use(Smithsonian Institute, 2020/2/25)
https://www.si.edu/newsdesk/releases/smithsonian-releases-28-million-free-images-broader-public-use

県立長野図書館、新型コロナウイルス感染症拡大防止対策のため当面の間臨時休館

2020年2月26日、県立長野図書館は当面の間臨時休館することを発表しました。

2020年2月25日に長野県内で初めて新型コロナウイルス感染者が確認されたため、県の指針に基づき、新型コロナウイルス感染症拡大防止対策として実施されるものです。再開日については感染症拡大の状況を見て判断するため未定である、としています。

県立長野図書館は図書館業務システム更新により2020年3月3日まで、収蔵資料検索などのWeb上のサービスや同館ウェブサイトの運用も停止しています。3月4日以降に「インターネット予約」サービスを再開して予約本受取窓口を設置するため、資料の利用は可能となる予定です。

当面の間「臨時休館」します(※新型コロナウィルス感染症拡大防止対策のため)(よむナガノ 県立長野図書館ブログ,2020/2/26)
https://blog.nagano-ken.jp/library/2020/02/26/osirase/

千代田区立図書館、新型コロナウイルス感染拡大防止対策として、サービス縮小を発表

2020年2月26日、千代田区立図書館は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、サービスを縮小するとともに、イベントなどの事業を当面の間、延期または中止すると発表しました。

対象となるのは千代田図書館、日比谷図書文化館などの4館で、イベントが中止・延期となるほか、資料の閲覧(書架への立ち入り)、座席利用、レファレンスサービス、展示の閲覧などができなくなります。予約した資料の受け取りや、資料の返却、Webサービス等は利用可能です。

新型コロナウイルス感染拡大防止対策としてサービスを縮小します。(千代田区立図書館、2020/2/26付け)
https://www.library.chiyoda.tokyo.jp/information/news-20200226-post_85/

岩手県、米・ハーバード大学ライシャワー日本研究所と相互のアーカイブに関する連携・協力についての覚書を締結

岩手県が、米・ハーバード大学エドウィン・O・ライシャワー日本研究所と相互のアーカイブに関する連携・協力についての覚書を2020年2月5日に締結したことを公表しました。東日本大震災津波の記録・記憶・教訓を広く伝え、後世に受け継ぐためとしています。

岩手県知事の動き 令和2年2月3日から令和2年2月9日(岩手県, 更新日2020年2月18日)
https://www.pref.iwate.jp/governor/yotei/1019100/1026884.html
※2月5日の項に記載があります。

参考:
宮城県教育委員会、米・ハーバード大学ライシャワー日本研究所とデジタルアーカイブに関する連携協定を締結
Posted 2020年2月20日
https://current.ndl.go.jp/node/40286

2月 25日

中国科学院(CAS)、「新型コロナウイルス感染症」に関する最新の研究成果をワンストップで発見するためのプラットフォームとしてDigital Science社のDimensionsを推奨

Digital Science社が2020年2月21日付のブログ記事において、「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)」に関する最新の研究成果を、出版社を問わずにワンストップで発見するためのプラットフォームとして、中国科学院(Chinese Academy of Sciences:CAS)が同社のディスカバリープラットフォームDimensionsを推奨していることを紹介しています。

ハンガリーのコンソーシアムEISZ、Taylor & Francis社との”read & publish”契約を打ち切る 契約を終了した場合のコンテンツへのアクセス権の扱いで対立

2020年2月14日、ハンガリーのコンソーシアムEISZ(Electronic Information Service National Programme)は、Taylor & Francis社との間で結んでいた”read & publish”契約を更新しないことを発表しました。

EISZとTaylor & Francis社は2018年に”read & publish”契約を締結しており、その中には電子ジャーナルへのアクセス権、論文のOA出版権に加え、契約期間中のコンテンツに対しては、契約を打ち切った場合でもアクセスできる権利(archival rights)も含まれていました。

しかし2020年のTaylor & Francis社の提案には、デフォルトではこのarchival rightsが含まれておらず、希望する場合には追加料金を求める内容になっていたとのことです。EISZは条件の見直しを求めましたが、再提出された提案でも改善が認められなかったため、コンソーシアム参加機関等との協議の結果、契約打ち切りを決定したとされています。

独・De Gruyter社と米ミシガン州立大学図書館が”read & publish”契約締結

2020年2月18日、独・De Gruyter社と米国のミシガン州立大学(MSU)図書館は、両者が”read & publish”契約を締結したことを発表しました。

契約期間は2020年から2022年の3年間で、MSUの研究者はDe Gruyter社の雑誌に発表する論文が基本的にオープンアクセス(OA)となるほか、De Gruyter社の全ての電子ジャーナルへのアクセス権も得ます。

De Gruyter社の発表によれば、同社が北米の研究機関と同種の契約を結ぶのはこれが3例目とのことです。また、国際的にはこれまでに9つの国家規模でのOA契約を結んでいるとしています。

米国化学会(ACS)がルイジアナ州立大学との間で”read & publish”契約締結 ACSと北米の機関との間での同種の契約は初

2020年2月24日、米国化学会(ACS)がルイジアナ州立大学(LSU)との間で”read & publish”を締結したことを発表しました。LSUの研究者らはACSのすべての雑誌へのアクセス権を得るほか、自身が責任著者である論文について、CC-BYライセンスの下でオープンアクセス(OA)として投稿・公開できるようになります。

ACSの発表によれば、同学会が北米の機関と同種の契約を締結するのは初めてとのことです。

日本出版販売株式会社・株式会社トーハン、2020年中に雑誌返品業務について物流拠点を統合

2020年2月21日、日本出版販売株式会社(日販)と株式会社トーハンは、雑誌返品業務について物流拠点を統合することの基本的な合意に達したことを発表しました。

これは2018年11月に両社が締結した物流協業の検討を開始する旨の基本合意書に基づく両社間の物流協業の第1弾として実施されるものです。2020年中に物流拠点統合に伴う雑誌返品処理業務の業務提携開始を目指すこと、提携後の雑誌返品処理業務は埼玉県蓮田市の出版共同流通株式会社蓮田センターで実施しトーハン東京ロジスティックスセンターの雑誌返品業務を順次移管すること、できるだけ早期に共同運営体制へ移行することの3点が合意されています。

両社は書籍返品業務・書籍新刊送品業務・雑誌送品業務の協業については、協業実行委員会および各担当委員会で引き続き検討する、としています。

物流協業に関するお知らせ(日販,2020/2/21)
https://www.nippan.co.jp/news/20200221/

英・Jiscと米・ロックフェラー大学出版、2年間の“Read and Publish”契約を締結

2020年2月18日、米・ロックフェラー大学出版(Rockefeller University Press:RUP)は、英・Jiscと“Read and Publish”契約を締結したことを発表しました。

契約期間は2020年3月から2022年2月までの2年間で、RUPの発行するハイブリッドジャーナル“Journal of Cell Biology”、“Journal of Experimental Medicine”、“Journal of General Physiology”の3誌が対象となります。契約にオプトインした英国の高等教育研究機関は、公開直後から全てのコンテンツへ無制限にアクセス可能になります。また、契約参加機関に所属する著者は、自身の研究成果をRUPのジャーナルで無制限にCC BYライセンスで即時オープンアクセス(OA)化できると同時に、米国国立医学図書館(NLM)の運営するPubMed Central(PMC)へ直接登録することができます。

プレスリリースによると、米国に拠点を置く大学出版社とJiscとのOA出版モデルへの「転換契約(transitional agreement)」締結は、今回のRUPの事例が初めてとなります。

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