アーカイブ - 2020年 11月

11月 16日

米・ミシガン大学出版局、学術出版社として初めて査読付きのラップ・アルバム“i used to love to dream”をリリース

米・ミシガン大学図書館が2020年11月3日付のお知らせで、同大学出版局が学術出版社として初めて査読付きのラップ・アルバム“i used to love to dream”をリリースしていることを紹介しています。

“i used to love to dream”は、米・バージニア大学(UVA)でヒップホップ文化やグローバル・サウス問題を研究するカーソン(A.D. Carson)准教授による音楽アルバムです。マイノリティの出自から研究キャリアを重ねる同准教授の個人的かつ学術的なエッセイをラップで表現した8曲で構成されています。

2020年10月5日付のInside Higher Educationの記事では、ミシガン大学出版局のデジタル出版に適した最先端のプラットフォームFulcrum運用が同大学出版局への企画提案の決め手であったこと、同准教授の研究実践やその重要性及び可能な限り幅広く受容される示し方を中心とした査読が行われたことなどが紹介されています。

“i used to love to dream”はFulcrum上で、音楽アルバム、イントロダクション・歌詞・ライナーノーツの収録されたデジタルブック、及び制作過程を記録した短編ドキュメンタリー映像が、全てオープンアクセスにより公開されています。

文化庁、「図書館関係の権利制限規定の見直し(デジタル・ネットワーク対応)に関する報告書」を公表:「図書館関係の権利制限規定の在り方に関するワーキングチーム」がとりまとめを実施

2020年11月13日、文化庁は、「図書館関係の権利制限規定の見直し(デジタル・ネットワーク対応)に関する報告書」を公表しました。

文化審議会著作権分科会法制度小委員会の「図書館関係の権利制限規定の在り方に関するワーキングチーム」が、2020年11月9日の第5回会合における報告書(案)についての議論、同会合後のワーキングチーム各委員による確認を経て、とりまとめを行ったものです。

同ワーキングチームでは、新型コロナウイルス感染症の流行に伴う図書館の休館等による、図書館資料へのインターネットを通じたアクセスへの需要の顕在化等を受け、著作権制度の改正等の検討を進めていました。報告書では「国民の情報アクセスの充実」と「権利者・出版社の利益保護」とのバランスに配慮した対応策が示されており、文化庁は、今後これに基づき関係者の意見や出版市場への影響等を考慮しながら検討を深めていくとしています。

日本図書館協会(JLA)、著作権法第31条における「図書館等」の範囲に学校図書館を含めることの意義等を示した資料を公表

2020年11月13日、日本図書館協会(JLA)は、著作権法第31条「図書館等」の範囲に学校図書館を含めることの意義等を示した資料2点を公表しました。

1点目は、「文化審議会著作権分科会での「図書館関係の権利の見直し(デジタル・ネットワーク対応)について」における学校図書館の扱いについて」です。2020年10月14日にJLAが文化庁著作権課及び全国学校図書館協議会と打合せを行った際の提示資料であり、学校図書館を著作権法第31条「図書館等」に含めることに関する意義及び留意事項等を示しています。

2点目は、「著作権法第31条第1項の図書館等に学校図書館を含めることについて 学校図書館において想定される具体的な活動内容」です。JLAの学校図書館部会が中心となって作成した文部科学省総合教育政策局地域学習推進課あての資料であり、1点目の資料で示された意義の各項目に対応するかたちでまとめられています。

日本博物館協会、令和元年度「日本の博物館総合調査」の報告書を公開

2020年11月12日、公益財団法人日本博物館協会は、令和元年度「日本の博物館総合調査」の報告書の刊行を発表しました。印刷版は有料頒布ですがPDF版は無料で公開されています。

報告書の「はじめに」によれば、「博物館の運営実態をデータとして表し、日本の博物館の実情を把握するとともに課題を整理し、過去の調査結果と比較することにより、経年変化を明らかにすることを主眼」とした調査です。今回は10回目の実施であり、前回の実施は平成25年度(2013年度)でした。

調査の対象は、日本博物館協会のデータ・ベースに登載されている館園4,178館であり、2019年10月から11月にかけて郵送及びオンラインの2方式で実施されました。有効回答館数は2,314 館となっています。

報告書の主な章立ては以下のとおりです。

・はじめに
・「博物館総合調査」委員会 委員名簿
・調査の概要
・第1章 今回の調査で見えてきた日本の博物館
・第2章 博物館の変化 - 平成9、16、20、25 年、令和元年調査の時系列比較-
・第3章 調査結果
・第4章 館種別分析
・まとめ
・参考:調査票

山形県立図書館、ドローンを利用して撮影した同館のPRムービー「魅力満載!県立図書館」を公開

2020年11月14日、山形県立図書館は、ドローンを利用して撮影した同館のPRムービー「魅力満載!県立図書館」の公開を発表しました。

YouTube上での公開であり、上空からの同館の前景、高層書架上からの映像など、普段は見られない視点での映像により同館の魅力を伝える内容とあります。同館は、改修工事を経て2020年2月1日にリニューアルオープンしていました。

山形県立図書館PRムービー公開のお知らせ(山形県立図書館, 2020/11/14)
https://www.lib.pref.yamagata.jp/index.php?action=pages_view_main&active_action=journal_view_main_detail&post_id=301&comment_flag=1&block_id=868

英・ケンブリッジ大学図書館、デジタル保存プログラムの開始を発表:現在及び将来における同館のデジタルコレクションへのアクセス保証のため

世界デジタル保存デーである2020年11月5日、英・ケンブリッジ大学図書館は、デジタル保存プログラムを近日中に開始することを発表しました。

ケンブリッジ大学による支援の下で同館が主導するプログラムであり、収集したデジタルコレクションのケアや、オープンソースのシステム・ツール、標準に基づくサービスを提供するものです。これにより、同館はオープンソース・コミュニティを支援しつつ、デジタルコレクションと利用者双方のニーズを満たすことができるとしています。

発表では、同館におけるこれまでのデジタル保存関連の取組、開始されるサービスでは資料作成・登録・利用者によるアクセス等の各段階で長期保存のための工夫を行うこと、サービスの詳細情報は開始後に共有すること等が述べられています。

Cambridge University Library
https://www.lib.cam.ac.uk/
※“Latest news”に2020年11月5日付けのニュースとして“Cambridge University Library launches Digital Preservation Programme”が掲載されています。

英・電子情報保存連合(DPC)、2020年の“Digital Preservation Awards”を発表

世界デジタル保存デーである2020年11月5日、英・電子情報保存連合(DPC)が2020年の“Digital Preservation Awards”を発表しました。

同賞は2004年に創設されたもので、2020年は7つの賞が設けられており、デジタル保存に関するすぐれた取組や、デジタル保存の進展に多大な功績のあった個人に与えられます。

各賞の概要と受賞者は次のとおりです。

・The International Council on Archives Award for Collaboration and Cooperation
組織・専門・セクター・地理的境界を越えたすぐれた連携事例に対して授与される賞であり、米・国家デジタル管理連盟(NDSA)によるデジタル保存支援ツール“Levels of Digital Preservation”の改訂プロジェクトが受賞しました。

静岡市立図書館・静岡市立登呂博物館連携事業、本のひろば「登呂遺跡に移動図書館がやってくる!!」を開催

2020年11月15日、静岡市立登呂博物館が、登呂遺跡の広場で野外読書イベントとして本のひろば「登呂遺跡に移動図書館がやってくる!!」を開催しました。

静岡市立図書館との連携事業で、登呂遺跡に移動図書館車「ぶっくる」を巡回させ、博物館が用意した特設ピクニックシートで読書できるようにしたほか、復元水田を背景としたおはなし会も開催されました。

キッチンカーでのハンドドリップコーヒーの販売も行われています。

本のひろば(静岡市立登呂博物館,2020/11/10)
https://www.shizuoka-toromuseum.jp/event_info/1982/

本のひろばを開催![PDF:2ページ](静岡市,2020/11/11)
https://www.city.shizuoka.lg.jp/000872513.pdf

生誕90周年を記念し水戸市立中央図書館2階の深作欣二記念室が人数・日時限定で特別公開

映画監督の故深作欣二氏の生誕90周年を記念し、茨城県の水戸市立中央図書館2階に所在する深作欣二記念室が人数・日時限定で特別公開されています。

深作監督の没後6年の2009年、『キネマ旬報』『映画芸術』『月刊シナリオ』等の雑誌や図書類約4,000点、LD ・ビデオ・CD類約300点、日本アカデミー賞最優秀監督賞のトロフィー類、愛用の時計やサングラス、書棚といった遺品が、遺族から同氏の出身地である水戸市に寄贈されました。

これまで一般公開の機会は限られていたところ、生誕90周年を記念し、今回、特別公開をすることになったものです。

日程は、2020年10月18日・11月15日・2021年1月16日・3月6日の、各日11時から11:30と13時から13時30分の開催で、各回先着順で5人までです。参加費は無料です。

深作欣二記念室 特別公開(Fukasaku90mito)
https://fukasaku90mito.site/event.html#event05

松山市立図書館の移動図書館「つばき号」、「つくるたのしみ 食べるたのしみ」がテーマの「お城下マルシェ花園」に参加

愛媛県の松山市立図書館は、同館の移動図書館「つばき号」が、2020年11月15日に「つくるたのしみ 食べるたのしみ」をテーマに花園町通り商店街で開催された「お城下マルシェ花園」に参加することを発表していました。

料理の本や食べものが出てくる絵本等、一般書・児童書合せて約3,000冊を積んで参加するとしており、ピクニックテーブルセットを設置するほか、おはなし会も実施するとしています。

花園町通りで開催される「お城下マルシェ花園」に移動図書館「つばき号」が参加します(松山市,2020/11/9)
https://www.city.matsuyama.ehime.jp/hodo/202011/idou20201115.html

11月 13日

神奈川県川崎市高津区、謎解きまち歩きイベント「フォト映え武士の映之太郎(ばえたろう)いざ参る!」を開催:高津区ふるさとアーカイブ事業の一環として

2020年11月11日から12月15日にかけて、神奈川県川崎市の高津区が、謎解きまち歩きイベント「フォト映え武士の映之太郎(ばえたろう)いざ参る!」を開催しています。

同イベントは、地域の歴史がわかる写真資料等を収集・活用する「高津区ふるさとアーカイブ事業」の一環であり、地域に親しみや愛着を持ってもらうことを目的としています。

高津区役所や高津図書館、同区ウェブサイト等で謎解き冊子を入手し、大山街道周辺をまわりながら5つの謎を解き、5つ目の謎が解ければ賞品に応募することができます。

フォト映え武士の映之太郎(ばえたろう)いざ参る!【謎解きまち歩き】(川崎市高津区, 2020/11/11)
https://www.city.kawasaki.jp/takatsu/page/0000121534.html

@maigono_baetaro(Twitter)
https://twitter.com/maigono_baetaro

埼玉県教育委員会、県政サポーターへのアンケート「埼玉県内の図書館利用について」の結果を公表

2020年11月5日、埼玉県教育委員会は、県政サポーターへのアンケート「埼玉県内の図書館利用について」の結果を公表しました。

埼玉県では、インターネットを活用して県政課題への意見を聴取し県政に反映させるため、「県政サポーター」制度を設け、サポーターに対しインターネットアンケートへの協力を依頼しています。県政課題に関する様々なテーマのもとアンケートを実施しており、第64回アンケートのテーマは「埼玉県内の図書館利用について」でした。

アンケートは2020年8月20日から31日にかけて実施され、回答者は2,207人でした。結果公表のお知らせでは、回答者の属性と、以下に関する質問の回答結果が紹介されています。

東京経済大学図書館、「東京経済大学図書館デジタルアーカイブ 朝鮮関係錦絵コレクション」を公開

2020年11月6日、東京経済大学図書館は、「東京経済大学図書館デジタルアーカイブ 朝鮮関係錦絵コレクション」の公開を発表しました。

朝鮮関係錦絵コレクションは、朝鮮関係の書誌研究者である桜井義之氏の旧蔵書「桜井義之文庫」の一部であり、これまで「東京経済大学学術機関リポジトリ」で画像が公開されていました。今回、132点の資料をより高画質でデジタル化し、同デジタルアーカイブ上で公開しています。

「東京経済大学図書館デジタルアーカイブ 朝鮮関係錦絵コレクション」公開(東京経済大学図書館, 2020/11/6)
https://www.tku.ac.jp/library/news/post-22.html

東京経済大学図書館デジタルアーカイブ 朝鮮関係錦絵コレクション
https://www.i-repository.net/il/meta_pub/G0000719tkudb

北米研究図書館協会(ARL)、加盟図書館員の給与調査レポートの2019-2020年度版を刊行

2020年11月3日、北米研究図書館協会(ARL)は、加盟館124館を対象とした図書館員の給与調査レポートの2019-2020年版“ARL Annual Salary Survey 2019-2020”の刊行を発表しました。

今回ARLにデータを提供しなかった大学図書館1館の分を除き、115の大学図書館に勤務する1万691人と、8の非大学系図書館に勤務する3,154人のデータを分析対象としています。大学図書館のデータは、総合図書館・健康科学図書館・法律図書館に分けて報告されています。

刊行のお知らせでは以下の内容等が指摘されています。

・大学図書館におけるマイノリティ(historically underrepresented groups)の図書館員の割合は16.7%であり、管理職ではより割合が低い。
・マイノリティの図書館員の69%が女性である。
・115の大学図書館における女性図書館員の全体給与は男性の95.08%である。

パキスタンの7大学の図書館における新型コロナウイルス感染症対応(文献紹介)

2020年11月6日付で、Elsevier社が刊行する査読誌“The Journal of Academic Librarianship”に、パキスタンの7大学の図書館における新型コロナウイルス感染症対応を扱った論文のオンライン速報版(In Press, Journal Pre-proof)が公開されています。

著者らは、新型コロナウイルス感染症の拡大期におけるパキスタンの大学図書館の業務実践・サービス形態・運営戦略・果たした役割などの対応状況を調査する目的で、パキスタン国内の7大学の図書館長へインタビュー調査を行いました。インタビュー調査の内容及び分析結果から主に以下のことを報告しています。

【イベント】Japanese Association for Digital Humanities 2020(11/20-22・オンライン)

2020年11月20日から22日にかけて、日本デジタル・ヒューマニティーズ学会(JADH)の第10回年次シンポジウム(JADH2020)が、オンラインで開催されます。

当日の主な内容は、以下が予定されています。

【11月20日】
・人文系大学院における情報リテラシーの在り方
※日本語でのワークショップです。

【11月21日】
●Long Paper Session I
・Reviewing Digital Literature through Digital Literature(David Thomas Henry Wright)
・“He triumphs; maybe, we shall stand alone”(Iku Fujita)
・Linked-Potter: an example of ontology for the study of the evolution of literature and reading communities(Federico Pianzola)

●Panel

●Poster Presentation Session

●Plenary Session I

オランダの画家フィンセント・ファン・ゴッホの作品に関するデータをLinked Dataにより集約して構築したデジタルプラットフォーム“Van Gogh Worldwide”が公開

2020年11月5日、オランダ国立美術史研究所(Netherlands Institute for Art History:RKD)は、19世紀の画家フィンセント・ファン・ゴッホの作品に関するデータをLinked Dataにより集約して構築したデジタルプラットフォームとして、“Van Gogh Worldwide”が新たに公開されたことを発表しました。

“Van Gogh Worldwide”は、電子的に利用可能なゴッホの作品に関する学術データの主要保有機関である、RKD及びオランダ・アムステルダムのゴッホ美術館(Van Gogh Museum)、オランダ・オッテルローのクレラー・ミュラー美術館(Kröller Müller Museum)の3機関による共同イニシアチブです。3機関は設立パートナーとなり、オランダ文化遺産庁(Cultural Heritage Agency of the Netherlands)をはじめ、多数の美術館・個人・研究機関等の協力を得てプラットフォームを構築しました。

千葉市、「令和元年災害記録誌」を作成:令和元年台風第15号・第19号等における同市の被害状況や災害対応を取りまとめ

2020年11月5日、千葉市は「令和元年災害記録誌」を作成したことを発表しました。

「令和元年災害記録誌」は、2019年9月9日に千葉市付近に上陸した令和元年台風第15号、10月12日に静岡県に上陸した台風第19号及び10月25日を中心とした大雨によって、千葉市に発生した一連の災害の記憶を風化させることなく、教訓を次世代に継承することを目的として作成されました。一連の災害における千葉市の被害状況や災害対応が取りまとめられています。

作成された「令和元年災害記録誌」は、千葉市のウェブサイトからPDF版をダウンロードすることができます。

新着情報一覧(千葉市)
http://www.city.chiba.jp/shinchaku/index.html
※2020年11月5日欄に「令和元年災害記録誌の作成について」とあります。

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)、報告書「COVID-19 / SARS-CoV-2 関連のプレプリントを用いた研究動向の試行的分析」の補遺を公表

2020年11月4日、科学技術・学術政策研究所(NISTEP)は、2020年6月30日に公表した[DISCUSSION PAPER No. 186]「COVID-19 / SARS-CoV-2 関連のプレプリントを用いた研究動向の試行的分析」の補遺を公表したことを発表しました。

NISTEPは、主要なプレプリントサーバにおける新型コロナウイルス感染症に関する研究の概況を調査した[DISCUSSION PAPER No. 186]の公表後も状況が激しく変化していることから、2020年9月末時点のデータを追加して同様の分析を行い、新たに国・地域ごとの特徴の把握も試みた補遺を作成しました。

補遺では改めて行われた調査の結果として、2020年5月末頃をピークとしてプレプリントの投稿数が減少していること、研究トピック自体に変化はないこと、研究トピックの比重が徐々に社会経済・公衆衛生等にシフトしてきていること、などを報告しています。また、新たに追加した国・地域の分析においては、2020年5月以降、中国に代わって米国の投稿数が伸びていることを指摘しています。

JST-STMジョイントセミナー「学術出版における変革:研究データ」の講演資料が公開される

2020年10月27日に開催された、JST-STMジョイントセミナー「学術出版における変革:研究データ」の講演資料が、11月12日に公開されました。

同セミナーで行われた以下の講演について、資料が掲載されています。

・Open science and the PID Graph
Matthew Buys氏(DataCite Executive Director)
※試訳が付いています。

・A chemistry perspective on research data
Richard Kidd氏(Royal Society of Chemistry)
※試訳が付いています。

・Trends in the International STM Publishing Industry and the importance of Research Data
Ian Moss氏(STM Chief Executive Officer)

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