アーカイブ - 2020年 10月 5日

新型コロナウイルス感染症に関する研究データのポータルサイト「COVID-19データポータルJAPAN」が公開される

大学共同利用機関法人情報・システム研究機構、国立情報学研究所(NII)、国立遺伝学研究所の連名による2020年10月5日付けのプレスリリースで、新型コロナウイルス感染症に関する研究データのポータルサイト「COVID-19データポータルJAPAN」の公開が発表されました。

「COVID-19データポータルJAPAN」は、国内外に散在する新型コロナウイルス感染症に関する研究データへ研究者が迅速にアクセスできるよう、NIIのオープンサイエンス基盤研究センター(RCOS)と国立遺伝学研究所の生命情報・ DDBJセンターが実施したオープンデータの調査・収集の成果に基づいています。欧州で公開されている“COVID-19 Data Portal”の枠組みに賛同する形で開始され、RCOSが国内の様々な機関と連携して構築しています。

遺伝子配列情報・タンパク質情報・疾患情報などの生命科学系の研究データ以外に、画像・文献、データ投稿のツールも含めたリソースへのアクセスも提供しており、今後もコンテンツの強化を継続するとしています。

SPARC Europe、出版社の著作権・ライセンスに関するポリシーを調査・分析したレポートを公開

2020年9月30日、SPARC Europeは、出版社の著作権・ライセンスに関するポリシーを調査・分析したレポート“Open Access: An Analysis of Publisher Copyright and Licensing Policies in Europe, 2020”の公開を発表しました。

近年におけるオープンアクセス(OA)ポリシー策定・推進をめぐる活動の進展を背景として、出版社の著作権・ライセンスに関するポリシーがどの程度OAに向けた変革を支援しているかに焦点を当てたレポートです。

二つのアプローチによる調査が行われており、一つは大手学術誌出版社10社を対象としたウェブサイト上の情報及び各社への問合せによる調査、もう一つはDOAJ(Directory of Open Access Journals)に収録された欧州のOAジャーナルを対象とした調査です。学術誌における著作権・出版権の扱い、セルフアーカイブされた論文へのクリエイティブ・コモンズ・ライセンス付与の許諾状況等が調査の対象となっています。Plan Sへの準拠状況も分析されており、著作権・ライセンス面において、出版社のポリシーの多くがPlan Sと一致していないことを報告しています。

英・Software Sustainability Institute(SSI)、デジタル人文学に関するSSIへの推奨事項をまとめたレポートを公開:デジタル人文学に携わる実務家らによるワークショップの成果

2020年9月29日、英・Software Sustainability Institute(SSI)は、デジタル人文学に関するレポート“Sustaining Digital Humanities: Important developments in the UK landscape”の公開を発表しました。SSIは、持続可能かつ優れた研究ソフトウェア開発のための活動を行う国立の機関であり、英国のエディンバラ大学・マンチェスター大学・オックスフォード大学・サウサンプトン大学に拠点を置いています。

本レポートでは、人文学分野におけるSSIの使命を推進することを目的として、デジタル人文学に関するSSIへの推奨事項をまとめています。デジタル人文学の進展のための推奨事項を提示するという点で、英・アラン・チューリング研究所が2020年8月に公開したホワイトペーパー“Challenges and prospects of the intersection of humanities and data science: A white paper from The Alan Turing Institute”に続くものと位置付けられています。

米ハワード・ヒューズ医学研究所(HHMI)、Plan Sに準拠した2022年1月発効の新オープンアクセス方針とcOAlition Sへの参加を発表

2020年10月1日、米国の医学研究機関ハワード・ヒューズ医学研究所(Howard Hughes Medical Institute:HHMI)は、従来のオープンアクセス(OA)方針から大幅な変更を伴う新OA方針を発表しました。

HHMIの新OA方針は2022年1月に発効します。2022年1月以降、HHMI所属の研究者による論文について、クリエイティブ・コモンズのCC BYライセンスの下で即時OA公開することが義務付けられました。HHMIは、新OA方針が欧州の研究助成機関を中心としたコンソーシアムcOAlition Sの「Plan S原則」に準拠した内容であり、OAの推進に取り組むため、同日付でcOAlition Sに参加したことを合わせて発表しています。

Nature誌も同日付のお知らせとしてHHMIの新OA方針を紹介しており、米国の主要な研究助成機関としてはビル&メリンダ・ゲイツ財団に次いで2番目に研究成果の即時公開を義務付けたOA方針を定めたことなどを解説しています。

株式会社メディアドゥ、コカ・コーラボトラーズジャパングループウエスト労働組合に電子図書館サービスの提供を開始

2020年10月5日、株式会社メディアドゥは、コカ・コーラボトラーズジャパングループウエスト労働組合にOverDrive電子図書館サービスの提供を開始したことを発表しました。

発表の中で、今回の導入は、国内企業図書館における5例目であり、同組合員の人数増加、所在エリアの拡大、働き方の変化が背景であると述べられています。

コカ・コーラボトラーズジャパングループウエスト労働組合へOverDrive電子図書館サービスを提供開始(株式会社メディアドゥ, 2020/10/5)
https://mediado.jp/service/3208/

参考:
メディアドゥ、OverDrive社との提携により国内での電子図書館サービスを開始
Posted 2015年4月9日
https://current.ndl.go.jp/node/28304

カナダ統計局、文化・芸術機関に関するオープンデータベースを公開

2020年10月2日、カナダ統計局が、文化・芸術機関に関するオープンデータベース“The Open Database of Cultural and Art Facilities”を公開したことを発表しました。

同データベースは、政府や専門家団体等によるオープンデータへのアクセス可能性等の向上を目的とした取組“The Linkable Open Data Environment”の一部として公開されました。10月2日付で公開されたVersion 1.0では約8,000の文化・芸術機関に関するデータが、“Open Government License”により提供されています。

発表では、データベースで提供されているデータ項目として、機関の名称、種類、データ提供者、所在地等が挙げられています。

米・ワイオミング大学、ワイオミング州の歴史的新聞をデジタル化し“Chronicling America”で公開

2020年10月1日、米国のワイオミング大学は、同大学図書館が主導する歴史的新聞のデジタル化プロジェクトの第一弾の成果を、“Chronicling America”でオンライン公開したことを発表しました。

同プロジェクトは、1863年から1963年にかけてのワイオミング州の新聞10万ページが対象であり、全米人文科学基金(NEH)から約20万9,000ドルの助成金を得て実施されています。

発表によると、マイクロフィルム化された新聞をワイオミング州立公文書館から集め、同大学のプロジェクトチームが複製・デジタル化を行いました。今後のデジタル化対象として、“The Saratoga Sun”をはじめとした4紙が挙げられています。

国際図書館連盟(IFLA)、子どものプライバシーに関して国際連合の意見照会に回答を提出

2020年10月1日、国際図書館連盟(IFLA)情報への自由なアクセスと表現の自由に関する委員会(FAIFE)が、プライバシー権に関する国際連合の人権高等弁務官事務所(Office of the High Commissioner for Human Rights:OHCHR)の意見照会に対して、回答を提出したことを発表しました。

同意見照会は、子どものプライバシー権に焦点を当てたものです。発表の中で、IFLAは、社会・教育・娯楽の側面における、子どものプライバシー、アイデンティティ、技能等に関して、以下の内容等を回答したと述べています。

・知的自由の観点からの子どものプライバシー
・子どものプライバシーとメディア・情報リテラシーの関わり
・子ども、ヤングアダルトのプライバシーに関する技能構築についての図書館の経験
・図書館における子どものプライバシー保護や利用者データ取扱い時についての参考事例やガイドライン

2020年度グッドデザイン賞発表:図書館・美術館等も受賞

2020年10月1日、公益財団法人日本デザイン振興会(JDP)が、グッドデザイン賞の2020年度受賞結果を発表しました。

あわせて、「独自性、提案性、審美性、完成度などの面において、今日のデザイン水準を高めるに相応しく、これからのモデルとなるデザイン」として位置づけられる「グッドデザイン・ベスト100」も発表されています。

「グッドデザイン・ベスト100」から選ばれる「グッドデザイン大賞」等の特別賞は10月30日に発表されます。

受賞者には以下のような図書館、美術館等も含まれ、そのうち、京都市美術館(京都市京セラ美術館)の改修増築計画が「グッドデザイン・ベスト100」に選ばれています。

2020年度グッドデザイン賞受賞結果を発表(JSP,2020/10/1)
https://www.jidp.or.jp/2020/10/01/news1001

金沢市立泉野図書館(石川県)、同館キッズフロアにDAISY図書の視聴コーナーを開設

2020年9月26日、石川県の金沢市立泉野図書館は、同館キッズフロアにDAISY図書の視聴コーナーを開設したことを発表しました。

石川県視覚障害者協会から同館へ寄贈されたDAISY図書として、「人魚姫」や「くまのパディントン」などの児童向けのタイトルの視聴が可能です。中学生以下の利用者は、同館キッズフロアの職員に申し出て再生機器を貸出することで、DAISY図書を視聴することができます。また、高校生以上の利用者も公開ホールのカウンターで職員に申し出ることで、同館の公開ホール内で視聴することができます。

東北大学附属図書館、同館が所蔵する「狩野文庫」のデジタル化画像の公開を開始:第一弾として「新日本古典籍総合データベース」上に232点を公開

2020年9月24日、東北大学と国文学研究資料館は共同して、東北大学附属図書館所蔵の和漢書古典を中心とする古典籍コレクション「狩野文庫」のデジタル化を行い、順次オンライン公開を進めることを発表しました。

「狩野文庫」のデジタル化公開は、国文学研究資料館の「日本語の歴史的典籍の国際共同研究ネットワーク構築計画」事業の一環として取り組まれ、2018年度からデジタル化が開始されています。デジタル化公開の第一弾として、同日付で、国文学研究資料館の「新日本古典籍総合データベース」上に232点・1万3,073コマの画像が公開されました。今後、マイクロフィルムの電子化も進め、順次デジタル化画像を公開することを予定しています。

「狩野文庫」は明治期の思想家・教育者である狩野亨吉文学博士の旧蔵書で、文学・哲学・科学をはじめ美術、兵学などあらゆる分野の約10万8,000点の資料で構成されるコレクションです。

カナダ研究図書館協会(CARL)、研究図書館員に求められる能力等を示したガイドの最終版を公開

2020年9月17日、カナダ研究図書館協会(CARL)は、研究図書館員に求められる能力等を示した文書“Competencies for Librarians in Canadian Research Libraries”の最終版を公開したことを発表しました。

同文書は21世紀の研究図書館員に求められる中核的技能のガイドとして、2010年にCARLが発表した“Competencies for Librarians in Canadian Research Libraries”の更新版に位置付けられています。CARLは2017年に館長クラスの図書館員から業務経験が4年未満の図書館員まで多様な図書館員で構成するワーキンググループの下で、2010年に発表された同文書の更新を進めました。2019年12月にワーキンググループが発表した草案に対する35件以上のフィードバックを反映して、同文書の最終版が公開されています。

英・ケンブリッジ大学図書館における著作権教育の合理化・効率化の実践(文献紹介)

2020年9月16日付で、英国逐次刊行物グループ(UKSG)が刊行するInsights誌に、英・ケンブリッジ大学図書館の図書館員らによる共著論文“Copyright life hacks for librarians”が掲載されています。

「著作権教育」は、図書館員・利用者の双方に十分な知識の伝達が必要なテーマとされながら、研修等への参加の促進にしばしば困難が伴います。同論文は、著作権リテラシーの学習に消極的な層にも働きかけ図書館員全体のリテラシーを向上させるために実践している同館の手法が、様々な不満をシンプルに賢く解決する「ライフハック」として紹介されています。

岡山シティミュージアム(岡山市)、企画展「歴史家・山田貞芳の旧蔵書 ~岡山市立図書館に伝わった藩政期の学問と文化~」を開催

岡山市の岡山シティミュージアムが、2020年10月3日から11月1日まで、企画展「歴史家・山田貞芳の旧蔵書 ~岡山市立図書館に伝わった藩政期の学問と文化~」を開催しています。

山田貞芳は第一期の岡山市史の編集委員長を務めた歴史家で、1920年に亡くなった際に、教え子が旧蔵書約3,500冊を私財で買い取り、1928年には岡山市立岡山図書館(当時)に「特設山田文庫」として寄贈されました。

同企画展は、岡山空襲の直前に同館が疎開をさせて罹災を免れた約300冊の蔵書の中に、山田貞芳の旧蔵書88冊が含まれていることが近年分かったことから、その中に含まれる、岡山藩で活躍した学者や文化人の著作等や山田貞芳に関する資料を展示するものです。

企画展「歴史家・山田貞芳の旧蔵書 ~岡山市立図書館に伝わった藩政期の学問と文化~」(岡山シティミュージアム,2020/10/3)
https://www.city.okayama.jp/okayama-city-museum/0000025263.html

栃木県那須地区を拠点に資料保全活動を行う「那須資料ネット」が設立

2020年10月2日、那須資料ネットが設立されました。

事務局を栃木県那須塩原市の那須野が原博物館内に置き、那須地区(那須塩原市・大田原市・那須町・那須烏山市・那珂川町)を拠点に歴史文化資料の保全活動を行ないますが、災害時にはその活動を栃木県内外に広げるとしています。

@nasushiryonet(Twitter,2020/10/2)
https://twitter.com/nasushiryonet/status/1311970093065097216

那須資料ネット
https://nasushiryonet.wixsite.com/website