アーカイブ - 2019年

12月 5日

E2202 - 大阪市立中央図書館のネーミングライツ協定締結について

大阪市立中央図書館は,2019年9月18日に株式会社辰巳商会とネーミングライツ協定を締結し,同年10月1日より「辰巳商会中央図書館」を愛称として使用している。本稿はその経緯と協定締結による効果,その後の動向を紹介する。

E2205 - 世界図書館情報会議(WLIC):第85回IFLA年次大会<報告>

2019年8月24日から30日にかけて,世界図書館情報会議(WLIC):第85回国際図書館連盟(IFLA)年次大会(E2078ほか参照)が,ギリシャ・アテネのメガロン・アテネ国際会議場等で開催された。今大会には130以上の国・地域から,3,300人以上の参加者があった。このうち日本からの参加者は61人,国立国会図書館(NDL)からは代表団9人が参加した。

E2204 - 環太平洋研究図書館連合(PRRLA)2019年総会<報告>

2019年9月1日から4日まで,環太平洋研究図書館連合(PRRLA;E1979,E2086参照)の2019年総会が韓国の高麗大学校で開催された。PRRLAには米国,カナダ,中国,韓国,シンガポール,インドネシア,オーストラリア等の太平洋をとりまく地域から43の大学等の図書館が加盟し,図書館の機能向上にむけた様々な活動を行っている。東北大学は例年総会に参加し,事例報告も一昨年の中国,昨年の米国での総会に続き三年連続で行っている。総会参加は通常は図書館長と随行1人であるが,2019年度は東北大学からは筆者を含む図書館職員2人での参加となった。

E2203 - 第30回日本資料専門家欧州協会(EAJRS)年次大会<報告>

2019年9月18日から21日までの4日間,「日本学資料の再考 Rethinking resources for Japanese studies」を全体テーマとして,ブルガリアの首都ソフィアにある聖クリメント・オフリツキ・ソフィア大学講堂を会場に第30回日本資料専門家欧州協会(EAJRS)年次大会が開催された(E2073ほか参照)。13のセッションに分かれて37件(51人)の発表が行われ(英語による発表が23件,日本語による発表は14件),朝日新聞社や紀伊国屋書店などによるリソース・プロバイダー・ワークショップも実施された。

オープンアクセス論文を検索可能なCORE Discoveryのブラウザ拡張機能が公開

2019年11月29日、英国の機関リポジトリアグリゲーターCOREが、オープンアクセス論文が検索可能なCORE Discoveryのブラウザ拡張機能を公開しました。

Google Chrome、Firefox、Operaが対象で、拡張機能をインストールすると、南京錠のボタンがブラウザに表示されます。論文の掲載ページに遷移すると、COREがOAの、もしくは、類似の論文を見つけられなかった場合は灰色に、OA版は存在しないが、利用者が検索しているものと類似のもしくは関連する論文がある場合はオレンジ色に、OA版が存在する場合は緑色に変化します。

リポジトリ・ジャーナルシステム等向けにCOREが無料で提供しているプラグイン“CORE Recommender”を用いて作成されたものです。

人文・社会科学分野のオープンアクセス(OA)の単行書の出版を促すイニシアチブ“Toward an Open Monograph Ecosystem(TOME)”のウェブサイトが公開

2019年12月3日、人文・社会科学分野のオープンアクセス(OA)の単行書の出版を促すイニシアチブ“Toward an Open Monograph Ecosystem(TOME)”のウェブサイトが公開されました。

TOMEは米国大学協会(AAU)・北米研究図書館協会(ARL)・Association of University Presses(AUPresses)により2017年から5年間の試験事業として開始されたプロジェクトで、今回のウェブサイトの公開は、人文・社会科学分野の研究成果へのアクセスを増やしたい学者・出版社・図書館員・大学職員によるコミュニティを構築することが目的で、TOMEの支援を受けての出版に興味を持つ著者や出版社への情報が提供されています。

これまでTOMEの助成により、28冊の単行書がOAとして出版されており、現在も30冊を超える単行書が作成作業中であると紹介されています。

【イベント】講演会 図書館 きのう・今日・あす 2019「「福島の図書館員」東日本大震災からの9年」(12/8・東京)

2019年12月8日、日本図書館協会において、講演会 図書館 きのう・今日・あす 2019「「福島の図書館員」東日本大震災からの9年」が開催されます。

2013年の世界図書館情報会議(WLIC)・国際図書館連盟(IFLA)年次大会(シンガポール)においてベストポスター賞を受賞した鈴木史穂氏(福島県立図書館)を講師に招き、2011年から現在までの鈴木氏の活動と福島の図書館の状況についての報告が行われます。

参加費は500円で、事前の申し込み(としょかん文庫・友の会宛)が推奨されています。

講演会「図書館 きのう・今日・あす 2019」 「福島の図書館員」東日本大震災からの9年(としょかん文庫・友の会)
https://toshokanbunkotomonokai.jimdo.com/

埼玉県立熊谷図書館、県職員を対象としたデータベース活用講座を開催(記事紹介)

埼玉県立図書館の2019年12月4日付のブログで、10月29日に埼玉県立熊谷図書館のビジネス支援室が実施した埼玉県職員を対象とした研修「政策法務に役立つ! D1-Law.com 法情報総合データベース活用講座」の様子が紹介されています。

同館のデータベースや資料を知ることで県政の運営に役立ててもらうことを目的とした研修で、D1-Law.comの活用講座に加え、同館のサービスや調査ツールの紹介を行ったほか、地域・行政資料担当から、埼玉に関する新聞・雑誌記事や人物文献が検索できる「埼玉関係データベース」や、県庁に最も近い浦和分室についての説明も行われたとのことです。

また、参加した県職員には、同館作成の小冊子「仕事に役立つリサーチガイド@埼玉」が配布されたことも紹介されています。

県庁職員向けデータベース活用講座を開催しました(埼玉県立図書館ブログ, 2019/12/4)
http://libprefsaitama.seesaa.net/article/471790745.html

日本近代文学館、特別資料のデジタル画像の館内端末での閲覧サービスを開始

2019年12月3日、日本近代文学館が、12月から一部の特別資料(原稿・書簡などの肉筆資料)のデジタル画像の館内端末での閲覧サービスを開始したと発表しています。

同館では、焼損や経年劣化により閲覧利用できなかったものや、閲覧頻度が高い資料のデジタルデータの作成を開始しており、今後も順次対象資料を増やし、データ化を進めていく予定としています。

画像のプリントアウト、データのコピー、写真撮影はできません。

特別資料デジタル画像閲覧が始まりました(日本近代文学館, 2019/12/3)
https://www.bungakukan.or.jp/cat-whatsnew/12269/

参考:
日本近代文学館、ウェブサイトをリニューアル:「特別資料」の所蔵検索や図書・雑誌のコピー申込みフォームの新設など
Posted 2018年5月14日
https://current.ndl.go.jp/node/35984

12月 4日

リポジトリソフトウェアDspace ver. 5とver. 6 のOpenAIREの最新メタデータガイドライン対応を目指す機能拡張がカナダの大学図書館を中心とした共同事業として開始される

2019年12月2日、オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)は、オープンアクセス(OA)学術コンテンツの国際的データベースであるOpenAIRE経由で、リポジトリソフトウェアDspaceが世界各国で提供するコンテンツの大部分が発見できるように、カナダの複数の研究図書館が資金提供を実施することを発表しました。

ネットワーク上に分散したリポジトリコンテンツに対して、コンテンツ発見等のサービスを構築するためには高品質で包括的なメタデータが必要になります。そのため欧州・ラテンアメリカ・カナダなどの世界のいくつかの地域のリポジトリネットワークは、OpenAIREの最新のメタデータガイドライン“OpenAIRE Guidelines for Literature Repository Managers v4”を採用しています。しかしこのガイドラインに対応するために、リポジトリプラットフォームはメタデータの公開方法の変更が必要になります。最新のリポジトリソフトウェアはガイドラインに対応しているものの、多くの機関では旧バージョンのリポジトリソフトウェアが使用されており、ガイドラインに対応していない、もしくは自機関でソフトウェア開発を行うことが困難な状況にあります。

図書館のコンテンツプロバイダーに「COUNTER実務指針第5版」への迅速な移行・対応を求める国際的な図書館コミュニティ連名の要求書が公開される

2019年11月26日付で、英国国立・大学図書館協会(SCONUL)等の国際的な図書館コミュニティが連名で、2019年1月に発効した電子リソースの利用統計の記録と交換のための実務指針「COUNTER実務指針第5版」への図書館のコンテンツプロバイダーの迅速な移行・対応を求めた要求書が公開されています。

要求書では図書館コンテンツプロバイダーに対して、「COUNTER実務指針第5版」で提供される一貫性のある、比較可能で、信頼できる利用データは、図書館が購読する電子リソースの価値の理解と実証に重要であること、「COUNTER実務指針第4版」のみでコンテンツの利用データを提供している場合COUNTERに準拠しているとは言えなくなっていること、「COUNTER実務指針第5版」はCOUNTERのウェブサイトで利用可能になっていること等に言及しています。

欧州図書館・情報・ドキュメンテーション協会連合(EBLIDA)、IFLA他2団体とともに図書館・図書館協会向けの改正EU著作権指令国内法化のためのガイドラインを作成

2019年11月25日、欧州図書館・情報・ドキュメンテーション協会連合(EBLIDA)は、2019年4月にEU理事会で採択された改正EU著作権指令「デジタル単一市場における著作権指令(the Directive on Copyright in the Digital Single Market)」の国内法化に関する、図書館・図書館協会向けのガイドラインを作成したことを発表しました。

このガイドラインはEBLIDA・IFLA・欧州研究図書館協会(LIBER)・SPARC Europeの4団体が共同作成したものです。ガイドラインは、テキスト・データ・マイニング(TDM)、教育機関の利用、保存、契約、技術的保護手段、絶版著作物、パブリックドメインの視覚芸術著作物、報道出版社の権利、オンラインコンテンツプラットフォームの責任について扱っており、著作権指令の中の12の条項をカバーしています。それぞれの項目に関して、その条項が何を示しているのか、新しい条項は何を意味しているのか、柔軟な運用を行う余地があるのか、などを示す内容となっています。

柏市立図書館(千葉県)、「柏市立図書館本館まるごと大野隆司展」を開催

千葉県の柏市立図書館が、2019年12月6日から2020年1月19日にかけて「柏市立図書館本館まるごと大野隆司展」を開催します。

柏市にゆかりのある版画家・大野隆司氏から寄贈を受けた作品100点以上をできるだけ多く見てもらうことを目的に、同館の本館全体を使って展示するものです。

「柏市立図書館本館まるごと大野隆司展」開催(令和元年12月3日発表)(柏市, 2019/12/4)
http://www.city.kashiwa.lg.jp/soshiki/020300/p053007.html

【イベント】第15回人間文化研究情報資源共有化研究会「人文系研究データの生成と管理ー「可逆性」の実現のために」(1/25・東京)

2020年1月25日、東京都千代田区の日比谷図書文化館において、大学共同利用機関法人人間文化研究機構の総合情報発信センター主催により、第15回人間文化研究情報資源共有化研究会「人文系研究データの生成と管理ー「可逆性」の実現のために」が行われます。

研究不正の防止や次の研究を生み出す新たな研究資源とするため、近年研究データの保存が求められています。しかし、人文系の研究では、限られた研究者だけが閲覧可能な写本や、保管の難しい音声を一次資料とすることがあり、論文から一次資料に戻ることができる「可逆性」の実現が容易ではない場合がしばしばあります。こうしたことを背景に、人文系研究データ生成の際の問題点とはどのようなもので、どのように解決されるべきか、研究データによる「可逆性」の実現をテーマに議論を行う、という趣旨の下で開催されます。

参加は無料ですが、事前の申込が必要です。

当日のプログラムは以下のとおりです。

・あいさつ・趣旨説明
 大内英範氏(人間文化研究機構特任准教授)

・講演「人文系研究データのライフサイクルを考える」
 天野絵里子氏(京都大学・学術研究支援室リサーチ・アドミニストレーター)

Unpaywallを通じて神戸大学学術成果リポジトリ(Kernel)が利用可能に

2019年12月4日、神戸大学附属図書館が、Unpaywallを通じて神戸大学学術成果リポジトリ(Kernel)が利用可能になったと発表しています。

同館では、Kernelに登録された論文が閲覧される可能性が更に向上したとして、教員に対してKernelへの論文の登録を呼びかけています。

Unpaywallを通じてKernelを利用できます(神戸大学附属図書館, 2019/12/4)
https://lib.kobe-u.ac.jp/libraries/14799/

参考:
Elsevier社、Scopusで検索可能なオープンアクセス(OA)論文の拡充を発表:UnpaywallのOA論文に関するデータ統合作業が終了
Posted 2018年12月12日
https://current.ndl.go.jp/node/37205

ユネスコ、オープン教育資源(OER)の促進を目的とした勧告を採択

2019年11月25日、ユネスコの第40回総会において、オープン教育資源(OER)に関する勧告が採択されました。

世界中の学生・教員・研究者に利益をもたらす、オープンライセンスの学習・教育資源の開発と共有を支援することを目的としたもので、OERに関する支援ポリシーの策定や持続可能なモデルの構築も含まれます。

Creative Commonsのブログによると、同勧告は満場一致で採択されており、OERを推進する団体では連携し、勧告の実現を支援していくとしています。そして、これらの団体は2020年の初頭に会議を開き、各国政府を支援するためのサービス・資源・活動・コミュニケーション計画のリストを作成するとし、OERの作成・アクセス・利用・採用・再配布のための関係者の能力開発、支援政策の策定、包括的で公平な品質のOERの促進、OERの持続可能モデルの作成促進、国際協力の促進の5つの活動領域と、効果を測定するための適切な研究プログラム・ツール・指標の展開、進捗・優良事例・研究報告書の収集・発表・普及、OERの有効性・長期的な財務的な効果の監視・評価のための戦略、の3つの監視・広報活動をあげています。

米国議会図書館(LC)、K-12の教員を対象に、一次資料を用いた教育に関するワークショップを開催:探求型基盤の教育戦略を作成

米国議会図書館(LC)において、2020年2月1日、K-12(幼稚園から高校まで)の教員を対象とした、一次資料を用いた教育に関する無料のワークショップが開催されます。

同ワークショップでは、同館がデジタル化した公民権運動家ローザ・パークスの文書を用いて、児童・生徒・学生を引き付け、批判的思考を養成し、知識を構築させ、独自研究を促すことを支援するために設計された、様々な探求型基盤の教育戦略を作成するとしています。

くまもと森都心プラザ図書館、熊本市内の古い写真を募集中:館内に展示し来館者から情報提供してもらう企画に利用

熊本県熊本市のくまもと森都心プラザ図書館が、2020年2月9日まで、熊本市内の、「いつ」「どこで」撮ったものかわからない古い写真を募集中です。

寄贈された写真は館内で展示し、来館者に撮影場所や時期の特定につながる情報を提供してもらう企画で使用するとしています。

@status(Twitter,2019/12/3)
https://twitter.com/stsplaza/status/1201662749698166784

くまもと森都心プラザ図書館では熊本市内の古い写真を集めています!(くまもと森都心プラザ, 2019/6/29)
https://stsplaza.jp/library/news/2019/06/post_993.html

高松市、高松市図書館のネーミングライツ事業者を募集

2019年12月3日、香川県の高松市が、高松市図書館のネーミングライツ事業者を募集すると発表しました。

対象は、中央図書館、夢みらい図書館、牟礼図書館、香川図書館、国分寺図書館の5施設、及び、移動図書館3台です。

愛称の条件として、「図書館」又は「図書館の意味を持つ言葉」が含まれるようにすること、各施設を区別するため、愛称に中央図書館は「中央」・夢みらい図書館は「夢みらい」・牟礼図書館は「牟礼」・香川図書館は「香川」・国分寺図書館は「国分寺」が含まれるようにすること、同市財産の公共性及び図書館としてのイメージを損なうおそれがないものにすること、があげられています。

募集期間は2020年1月31日までです。

ネーミングライツ事業者を募集します(中央図書館など6施設等)(高松市, 2019/12/3)
http://www.city.takamatsu.kagawa.jp/kurashi/kosodate/toshokan/ne-mingu_tosyo.html

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