2019年4月29日、米国議会図書館(LC)は、児童書週間(Children's Book Week)100周年を記念して、同館所蔵の100年以上前に出版された児童書の古典的作品67点の画像をデジタルコレクション“Children's Book Selections”においてオンライン公開したと発表しています。
“Children's Book Selections”には、「ハンプティ・ダンプティ」や「赤ずきん」等、米国及び英国で1923年以前に出版された児童書が含まれますが、それらはすでに著作権の保護対象ではなく、自由に読み、共有できるものであるとしています。
同じく2019年4月29日に、今回のコレクション公開と児童書週間の周知広報のため、“Children's Book Selections”から選ばれた20冊をワシントンD.C.の児童書作家らが朗読するイベントがLCのYoung Readers Centerで開催されており、当日の様子がYouTube上で公開されています。
2019年5月6日、米国議会図書館(LC)は、同館のアジア部が所蔵する中国の貴重書1,000点余りの画像をデジタルコレクション“Chinese Rare Book Digital Collection”においてオンライン公開したと発表しています。
公開された貴重書の大部分は明代・清代のものですが、宋代・元代のものも30点近く含まれているとあります。“Chinese Rare Book Digital Collection”のコレクション紹介ページの記載によれば、アジア部が所蔵する約5,300点の資料から計2,000点近くを公開する予定であり、今後資料の追加公開を行うとしています。
2019年5月1日、米・サウスカロライナ大学(University of South Carolina)はオハイオ州の個人収集家Gary Lee Watson氏から、同氏が収集した14万3,000点のコミックス、2万点の雑誌、1万5,000点のペーパーバック、5,000点のパルプ誌を含む合計18万点のコミックスコレクションが寄贈されたことを発表しました。
大学図書館のAssociate Dean of special collectionsであるElizabeth Sudduth氏は、寄贈されたコレクションは8月29日から館内展示される予定で、展示に関連してコミックス作家の講演など様々な企画も計画していることから、コレクションが大いに関心を集め利用されることを期待している、としています。
2019年5月13日、欧州大学協会(EUA)が、欧州の大学におけるビッグディール契約に関する調査報告書“2019 Big Deals Survey Report: An Updated Mapping of Major Scholarly Publishing Contracts in Europe”の公開を発表しました。本報告書は2018年4月に公開された報告書をアップデートした第2版に当たります。
調査対象には、2017年から2018年に欧州30ヵ国の31のコンソーシアムが、Elsevier社、Springer Nature社、Taylor & Francis社、Wiley社、アメリカ化学会(American Chemical Society)の5大主要出版社と締結した167のビッグディール契約が含まれています。報告書では以下のような調査結果が示されています。
同調査は、Web of Science(WoS)から2017年に抽出した、日本の機関に所属する著者が2012年から2016年に発表した論文のデータと、各出版社の価格表やDOAJ (Directory of Open Access Journals)のデータを参照して作成したAPC価格リスト等を用いて、日本の研究機関に所属する研究者の公表論文数・オープンアクセス(OA)率・APC支払推定額を調査したものです。