アーカイブ - 2019年 11月 7日

公益財団法人新聞通信調査会、「第12回メディアに関する世論調査」の調査結果を公表

2019年11月2日、公益財団法人新聞通信調査会は、「第12回メディアに関する世論調査」の調査結果を公表しました。

2019年8月23日から9月10日までの期間、全国の18歳以上の5000人を対象に訪問留置法で実施された調査であり、回答率は61.0%(3051人)でした。

調査結果の報告書では、計37の設問への回答が、

・各メディアの印象・信頼度
・憲法改正問題に関する報道
・東京オリンピック・パラリンピック
・ニュースとメディア
・生活の中の新聞
・新聞への意見
・インターネットとニュース

の7つのテーマ別にまとめられています。そのうち「インターネットとニュース」では次のような内容等が紹介されています。

金沢大学附属図書館、「金大図書館時習基金」を設置

2019年11月1日、金沢大学附属図書館は、「金大図書館時習基金」を設置したことを発表しました。

同館利用者の利便性・快適性の向上、所蔵資料の保存・活用を継続的に実施するための基金であり、同基金への寄付を募集するとともに、寄付は以下の事業等に活用するとしています。

1.所蔵資料の保存修復及び貴重資料のデジタルアーカイブ化
2.図書館設備の整備・充実

「金大図書館時習基金」11月1日スタート(金沢大学附属図書館, 2019/11/1)
https://library.kanazawa-u.ac.jp/?p=25428

参考:
東北大学附属図書館、「図書館のみらい基金」(東北大学特定基金)を設置
Posted 2019年3月4日
https://current.ndl.go.jp/node/37697

立命館大学アート・リサーチセンター、文部科学省「国際共同利用・共同研究拠点」に認定:日本文化資源デジタル・アーカイブ国際共同研究拠点

2019年10月23日、立命館大学アート・リサーチセンター(ARC)は、文部科学省の「国際共同利用・共同研究拠点」の制度において、「日本文化資源デジタル・アーカイブ国際共同研究拠点」として認定を受けたことを発表しました。認定期間は2019年10月23日から2025年3月31日までの6年間です。

国際共同利用・共同研究拠点の認定は、国際的に質の高い研究資源を有するとともに、優れた国際協力体制を構築する研究施設を対象としており、国際拠点の共同研究を牽引する機能を強化するための支援を行うことで、当該研究施設の国内外の学術研究機関の「ハブ」としての機能強化が図られます。

立命館大学による2019年11月1日付けのニュースでは、今後、文化研究資源のデジタル・アーカイブによるデジタル・ヒューマニティーズ型日本文化・芸術研究の加速化や、各国に点在する日本文化研究拠点の活性化と連携を図り、日本芸術・文化研究の強化と進展を目指すこと等が述べられています。

鎌倉市(神奈川県)、万葉集や古今和歌集等の鎌倉の古典文学を集めた「鎌倉仙覚文庫」を鎌倉市中央図書館に開設

2019年11月1日、鎌倉市(神奈川県)は、万葉集や古今和歌集等の鎌倉の古典文学を集めた「鎌倉仙覚文庫」を鎌倉市中央図書館に開設したことを発表しました。

鎌倉市の市制80周年を記念する事業であり、同文庫の設立にかかる学術連携を中心に、青山学院大学、二松学舎大学と包括連携協定を締結することも発表されています。

また、2019年11月24日まで、鎌倉市中央図書館で同文庫の開設記念展示が行われています。

中央図書館で鎌倉仙覚文庫開設記念展示を開始(鎌倉市, 2019/11/1)
https://www.city.kamakura.kanagawa.jp/kisya/data/2019/20191101-3.html

日本学術会議、提言「第6期科学技術基本計画に向けての提言」を公表

2019年11月6日、日本学術会議は、同会議の科学者委員会学術体制分科会による2019年10月31日付の提言「第6期科学技術基本計画に向けての提言」の公表を発表しました。

この提言は、2019年4月から内閣府の総合科学技術・イノベーション会議で、2021年から5年間の科学技術政策の基本として策定の準備が進められている「第6期科学技術基本計画」について、学術の立場からあるべき計画に向けた提言を行ったものです。

提言の中では、日本の現状・問題点として、大学等の教育研究機関において、研究者各自の内発的関心に基づき、長期的視野から腰を据えて基礎研究に取り組む環境が急速に失われ、学術の裾野を形成する研究者の活動が弱体化していること等の危機的な状況を挙げています。こうした状況を改善し、日本の学術が今後も持続的な発展を遂げ期待される役割を果たし続けるためには、基礎研究の蓄積とそれを可能にする継続的な投資、学術の多様性・総合性の確保・形成、バランスのとれた基盤的研究資金と競争的研究資金の配分の3点が特に重要であることを指摘しています。

京セラコミュニケーションシステム株式会社、公共図書館システム「ELCIELO」と画像解析AIを組み合わせた蔵書点検用システムの開発を開始

2019年11月6日、京セラコミュニケーションシステム株式会社は、同社の公共図書館システム「ELCIELO」について、グループ会社の株式会社Rist提供の画像解析AIによる蔵書点検システムの開発を開始したことを発表しました。

同社のプレスリリースによると、開発が進められている蔵書点検システムは、スマホやタブレットなどで図書館の書架一面を撮影した写真を使用して、1点ずつ点検することなくまとめて蔵書点検できるようになるシステムです。撮影された画像データをRistが提供する画像解析AIに取り込み、画像内の複数冊の書誌の背表紙からタイトル・著者名・分類番号をAIが分析、書誌登録データベースとマッチング・照合して蔵書点検が行われます。

同社は、タブレットなどで撮影を行うことを想定し2020年2月の提供開始を目指しています。また、ドローン等による無人状態での書架撮影自動化構想があることや、撮影したデータを活用し自宅などから図書館を体験できるバーチャル図書館の開発の検討を行っていることも併せて発表しています。

「第65回学校読書調査」の結果が公表される

全国学校図書館協議会(全国SLA)と毎日新聞社が共同して、全国の小・中・高等学校の児童生徒の読書状況について毎年調査を行う「学校読書調査」について、2019年に実施された「第65回学校読書調査」の結果が公表されています。

2019年6月の第1週・第2週に、全国の公立学校98校に通う小学4年生から高校3年生を対象とした調査が行われ、9,510人から回答を得た結果が公開されています。

調査結果として、全国SLAのウェブサイトでは、2019年5月の平均読書冊数は、小学生は11.3冊、中学生は4.7冊、高校生は1.4冊、不読者(1カ月間に読んだ本が0冊の児童生徒)の割合は、小学生は6.8%、中学生は12.5%、高校生は55.3%であったことなどが示されています。

毎日新聞の記事では、調査結果に基づいて、学校で先生や図書館員に本を薦められた経験のある児童生徒は、小学生41%、中学生30%、高校生25%で、本を薦められる経験に乏しい児童生徒が多数派だったことなどが紹介されています。

米・プリンストン大学出版局、オーディオブック出版大手のRBmedia社と今後3年間で同大学出版局の資料120点以上をオーディオブックとして出版するため提携

2019年10月23日、米・プリンストン大学出版局とオーディオブック出版大手のRBmedia社は、今後3年間で同大学出版局の資料120点以上をオーディオブックとして出版するため、独占的なライセンス契約を締結したことを発表しました。

プレスリリースでは、米国出版協会(AAP)の調査等で示されているとおり、近年出版市場におけるオーディオブックへの需要が高まっており、プリンストン大学出版局の人気タイトルをオーディオブック化することは、こうした需要に応える重要な一歩である、としています。契約に基づき、RBmedia社は同大学出版局の幅広い分野の新刊タイトルとこれまでオーディオブック化されていなかった既刊タイトルの出版を進めます。

契約に基づきオーディオブックとして出版されたタイトルは、Audible、iTunes、Google Playなどのオーディオブック配信に対応した多数のサービスで利用可能になります。

E2193 - 子どものための図書館サービス専門職養成の国際動向<報告>

2019年8月4日,モエレ沼公園(札幌市東区)「ガラスのピラミッド」で国際シンポジウム「子どものための図書館サービス専門職養成の国際動向」(主催:子どものための図書館サービス専門職養成研究会 代表:立教大学・中村百合子)を開催した。海外では,学校図書館や児童サービスの専門職養成プログラムのオンライン提供が始まっている。本シンポジウムでは,日本の司書教諭や学校司書に相当するSchool Librarian, Teacher Librarian, Children’s Librarianの養成教育の現状についてカナダ・米国・スペインの大学教員からの発表が行われた。本稿では,当日の内容を,教育内容,学習管理システム(LMS)の利用状況,質疑応答で出された論点に焦点を絞って報告する。シンポジウムは,立教大学・ハモンド(Ellen Hammond)氏の進行で進められた。

『カレントアウェアネス-E』379号を発行

『カレントアウェアネス-E』379号を発行しました。

■E2190■ 三角コーンが結ぶふたつのまち:小樽・渋川コラボ展示の経緯
渋川市立図書館公式Twitter中の人

■E2191■ IFLA“The 10-Minute Library Advocate”の紹介
関西館総務課・伊藤響

■E2192■ 第9次地方分権一括法による図書館法等の改正
調査及び立法考査局文教科学技術課・澤田大祐

■E2193■ 子どものための図書館サービス専門職養成の国際動向<報告>
藤女子大学図書館情報学課程・下田尊久

E2194 - 議論の深化を目指して:肖像権ガイドライン円卓会議<報告>

2019年9月26日,御茶ノ水ワテラスコモンホール(東京都千代田区)において,デジタルアーカイブ学会(以下「学会」;E1997参照)の主催,デジタルアーカイブ推進コンソーシアム(DAPCON)の後援にて,「肖像権ガイドライン円卓会議-デジタルアーカイブの未来をつくる」(以下「本フォーラム」)が開催された。

E2195 - 欧州の研究図書館におけるデジタル人文学の現状と展望

写本をはじめとした資料のデジタル化,OCR技術を活用したデジタル翻刻,オンラインでの公開,テキストマイニングを用いた研究など,コンピュータ技術の発展と浸透によって人文学研究の様相は大きく変化した。デジタル人文学と総称される,こうした研究の新潮流はすでにその重要性を広く認識されている。しかし,デジタル人文学は(もちろん)コンピュータ技術の知識を要し,学際的な広がりを持つ方法論であり,従来の人文学研究の単なる延長線上にあるとは言い難い。現代の研究図書館はデジタル人文学研究をいかにして支援し,推し進めていくことが可能だろうか。

E2192 - 第9次地方分権一括法による図書館法等の改正

2019年5月31日,地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律(第9次地方分権一括法,令和元年法律第26号)が成立し,6月7日に公布・施行(一部の条を除く)された。これにより,社会教育法(昭和24年法律第207号),地方教育行政の組織及び運営に関する法律(昭和31年法律第162号)及び図書館法(昭和25年法律第118号)が改められ,各地方公共団体の判断で条例を定めることにより,特例として,公立図書館を教育委員会ではなく地方公共団体の長が所管することができるようになった。議論の発端である,2018年2月9日の中央教育審議会生涯学習分科会における「公立社会教育施設の所管の在り方等に関するワーキンググループ」(WG)の設置決定以後,図書館界のいくつかの団体からは反対の意見が示されていた。限られた字数の中で近年の社会教育関連法改正に係る大きな流れまでを取り上げることは困難であるため,本稿では,国会での法案審議の内容を踏まえ,今回の法改正に係る論点3つに注目することとしたい。

E2191 - IFLA“The 10-Minute Library Advocate”の紹介

図書館業界における広報活動の世界的な潮流において,昨今中心的な地位を占めている取組みがアドヴォカシーである(CA1646,CA1769参照)。図書館の果たす役割やその意義を理解し,図書館のために行動してもらえる賛同者を得ることは,長期的かつ安定的な図書館運営の根幹を成す重要な目標である。本稿では,国際図書館連盟(IFLA)が実施するアドヴォカシーの取組み“The 10-Minute Library Advocate”を紹介する。

E2190 - 三角コーンが結ぶふたつのまち:小樽・渋川コラボ展示の経緯

2019年6月19日,「日本のまんなか」に位置する渋川市立図書館(群馬県)の広報担当は,受話器を耳に当てたまま土下座をするという器用なポーズを取っていた。見守る館員の目は点。館長の表情は蒼白。三者が息を殺して互いに身動きの取れないこの状況は,本来の意味は違うが「三すくみ」に似ていた。広報担当の電話の相手は市立小樽図書館(北海道)の館長さんである。なぜ,このような事態が発生したのか。

SCOAP3、2022年までの3年間の期間延長を発表

2019年10月31日、SCOAP3は、同プロジェクトを中心となって進めている欧州原子力研究開発機構(CERN)が、オープンアクセス(OA)事業を3年間延長するため、11の出版者と契約を締結したと発表しています。

契約期間は2020年から2022年までです。

これまでと同じ11誌がこの3年間の延長契約に参加し、すべての記事はCC BYのライセンスの下、著者による費用負担なしで、出版者のプラットフォーム及びSCOAP3のリポジトリでOAで公開されます。

これまでの約6年間の活動の成果として、120か国の2万人の研究者の3万を超す論文がOAで公開されたとしています。

SCOAP3 extended until 2022(SCOAP3,2019/10/31)
https://scoap3.org/scoap3-extended-until-2022/

【イベント】第41回(2019年度)図書館建築研修会「オーテピア高知図書館:県と市による融合一体型図書館」(2/22-23・高知)

2020年2月22日・23日に、オーテピア高知図書館において、日本図書館協会(JLA)図書館施設委員会主催の第41回(2019年度)図書館建築研修会「オーテピア高知図書館:県と市による融合一体型図書館」が開催されます。

県立と市立の融合一体型図書館であり、ランドマークとしての存在感を発揮しているオーテピア高知図書館の施設整備の経緯とその建築、現状について学ぶことを目的としています。

また、図書館施設委員会委員による、新築・改修等個別事例に関する相談の時間も設けられます。

参加には事前の申込が必要で、定員は80人(申込順・定員次第締切)です。
参加費は、JLAの会員4,000円、一般7,000円、学生2,000円です。

内容は以下の通りです。

2月22日
・「四国における図書館と施設整備の動向(仮)」 
天野奈緒也氏(日本図書館認定司書第1137号(愛媛県議会図書室))

・「オーテピア高知図書館 整備プロセス・建築・運営 」
渡辺憲弘氏(高知県立図書館 館長)/渡辺猛氏(株式会社 佐藤総合計画)

・見学会「オーテピア高知図書館」/懇親交流会

豊橋市図書館(愛知県)、羽田八幡宮所蔵の織田信長・豊臣秀吉等の書翰や後奈良天皇等の宸翰8点が羽田八幡宮文庫旧蔵資料であったことが確認されたと発表

2019年11月6日、愛知県の豊橋市図書館が、羽田八幡宮が所蔵する書翰・宸翰8点が羽田八幡宮旧蔵資料であったことが確認されたと発表しています。

同文庫は、羽田八幡宮の羽田野敬雄や地元の町人らが嘉永元年(1848年ん)に設立した私設文庫で、明治40年(1907年)頃に閉鎖された際に旧蔵書は売却されましたが、その後買い戻され、それを基に豊橋市立図書館が設立されました。

同館では、同文庫の旧蔵資料を市の文化財に指定するため、羽田八幡宮において文庫旧蔵資料の所有者確認等調査を行って、これまで八幡宮と文庫と所蔵者の区別がつかなかったものを調べたところ、書翰5点・宸翰3点、あわせて8点が同文庫の旧蔵資料であることが確認できたとしています。同文庫が閉鎖された際に旧蔵資料は売却されたものの、書翰・宸翰など極一部の貴重資料は売却されずに羽田八幡宮へ移管されて宝物となったと評価しています。

また、書翰と宸翰の真贋鑑定を行い、足利義詮・織田信長・豊臣秀吉・徳川家康・徳川光圀の書翰は本物であることが確認できたと発表されています。また、これまで源頼朝とされてきた書翰が調査の結果、足利義詮のものと確認されたとしています。一方、後二条天皇・後奈良天皇・後陽成天皇の宸翰については判断資料が少ないため真贋については判断しておらず、診断方法を検討中としています。