カナダでは、カナダ保健研究機構(Canadian Institutes of Health Research:CIHR)、カナダ自然科学・工学研究会議(Natural Sciences and Engineering Research Council of Canada:NSERC)、及び社会・人文科学研究会議(Social Sciences and Humanities Research Council:SSHRC)の3つの連邦政府助成機関が、研究コミュニティの成果物のオープン化を促進するためのポリシーを実施しています。しかし、これらの研究成果は様々なプラットフォーム・リポジトリ・サービスに分散し、これらを発見し追跡する包括的な方法がありません。また、ある研究成果物やデータセットを研究資金助成機関と関連付けるための標準的な方法も存在しない状況にあります。
2019年10月23日、米・カリフォルニア大学は、同大学のアーバイン校が大学システム内で初めて“UC Presidential Open Access Policy”の実施校となったことを発表しました。
“UC Presidential Open Access Policy”は2015年に発行された、カリフォルニア大学のオープンアクセス(OA)方針の対象を、大学評議会(Senate)を構成しない大学所属の全ての学術論文著作者へも拡大したOA方針です。アーバイン校の拡大OA方針実施により、同校所属の臨床系教授や図書館員等が、自身の学術論文を同大学の機関リポジトリeScholarshipを通じて自由にOA化することができるようになっています。
英国図書館情報専門家協会(CILIP)の2019年10月14日付のお知らせで、CILIPと街頭新聞の製作等を通してホームレスの社会復帰等に取り組むThe Big Issue Groupが共同製作した、公共図書館の肯定的な影響関係に関する報告書“Public Libraries: The Case for Support”の公開が発表されています。
報告書は英国図書館(BL)、カーネギー英国財団(Carnegie UK Trust)、英国公認会計士協会(CIPFA)等の様々な機関が実施した調査をエビデンスとして、公共図書館が地域コミュニティに与える変革的な影響関係として以下の6点を指摘しています。
Springer Nature社は2019年10月23日付のプレスリリースで、82の高品質科学ジャーナルに掲載された論文を基にした研究者所属情報に関するデータベースNature Indexにおいて、設立50年以下の大学の研究力に関するランキングNature Index Young Universitiesが公開されたことを発表しました。
新興大学を対象にしたランキングはNature Indexにとって初めての試みです。公開されたNature Index Young Universities特別冊子の印刷版では、2018年のNature Indexにおけるある論文への各共著者の相対的貢献度を示す指標Fractional count(FC)に基づく上位50校のテーブル“Nature Index Young Universities”と2015年から2018年にFCがどれだけ上昇したかによって順位付けした上位25校のテーブル“Rising Young Universities”の2種類のテーブルが掲載されています。また、オンライン版では分野別のランキングも公開されています。
2019年10月21日、米国図書館協会(ALA)が、図書館情報学の学部課程・大学院課程で学ぶ際に資金援助を行う、州の図書館担当機関、国及び州の図書館協会、地域の図書館、研究機関、財団からの助成金のダイレクトリである“Financial Assistance for Library and Information Studies”の2019-2020年版を公開しました。
2019年10月23日、北米研究図書館協会(ARL)・カナダ研究図書館協会(CARL)・オーストラリア大学図書館員協議会(CAUL)・欧州研究図書館協会(LIBER)・英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)による大学・研究図書館協会の国際的な連合体“International Alliance of Research Library Associations”(IARLA)は、Plan Sに対する声明“A View of Plan S”を発表しました。