アーカイブ - 2019年

11月 15日

北米研究図書館協会(ARL)、学術成果をオープンに利用できるようにするための学術出版社との交渉の原則を定めた“MIT Framework for Publisher Contracts”への支持を表明

2019年11月7日、北米研究図書館協会(ARL)、“MIT Framework for Publisher Contracts”を支持することが11月6日付の理事会で承認されたと発表しています。

“MIT Framework for Publisher Contracts”は、学術成果をオープンに利用できるようにするための学術出版社との交渉の原則を定めたもので、マサチューセッツ工科大学(MIT)図書館により策定されました。

著者の著作権保持、著者稿の機関リポジトリへの自動投入、追加のライセンスなしでの包括的なテキストデータマイニングの権利といった、図書館の出版者との交渉に係る6つの基本原則を定めたものです。また、出版サービスの持続可能で公正なコストベースの価格設定を求めています。

イスラエル国立図書館、Googleと連携し、12万冊の蔵書をデジタル化へ

2019年11月7日、イスラエル国立図書館が、Googleと連携し、12万冊の蔵書をデジタル化すると発表しました。

著作権保護期間が満了した未デジタル化の蔵書が対象で、約45%がヘブライ語・イデッシュ語・ラディーノ語で、残りはラテン語・英語・ドイツ語・フランス語・アラビア語・ロシア語で書かれた資料です。

現在進行中のデジタル化作業は、厳密な温度・安全管理の要件を満たす最先端のコンテナを用い、同館からオランダ・ロッテルダム経由で、ドイツにあるGoogleのデジタル化センターに運ばれて実施されており、デジタル化作業後同館に戻されます。同作業は、2年間で完了する計画で、その間、毎月1,000冊のペースで実施されます。

デジタル化された蔵書は、Google Booksから閲覧することができます。

@NationalLibraryofIsrael(Facebook,2019/11/7)
https://www.facebook.com/NationalLibraryofIsrael/posts/3026465837368620

韓国・ソウル特別市、「全員が共存する図書館づくり」をメインテーマにアイデアソンとフォーラムを開催

韓国・ソウル特別市が、ソウル図書館及びソウル市庁において、「全員が共存する図書館づくり」をメインテーマにアイデアソンとフォーラムを開催します。

同市が昨年まで開催していたソウルブックフェスティバルを、市民の参加を高める方向に変更したもので、2019年11月23日と24日に開催されるアイデアソンは、図書館の問題を参加者自身が発見・解決し、優れたアイデアを表彰する企画です。

参加者は20チーム(1チーム6人)に分かれ、参加者が他のチームに得点を与える参加者投票の得点に図書館関係者の評価を加算し受賞チームが決定され、大賞(1チーム)150万ウォン、優秀賞(2チーム)各50万ウォン、奨励賞(5チーム)各10万ウォンが「文化商品券」で授与されます。

また、「未来のための図書館、次の10年後の私たちの生活のための指針」をテーマに、「今日を楽しみ明日を夢見る市民の知識文化の発電所」としての公共図書館の革新と社会的役割を議論するフォーラムも11月21日から11月23日にかけて実施されます。

フォーラムは以下の3つのテーマ・5つのセッションで構成されています。

(1)民主主義のプラットフォームとしての図書館
1.誰のための「小さな図書館」か?
2.地域住民がつくっていく図書館とは?

総務省、同省保有データのオープン化についての意見を募集中

総務省が、2019年11月13日から12月12日まで、同省が保有するデータのオープン化について意見を募集しています。

民間ニーズに即したデータの公開を推進し、データを活用したイノベーションや新ビジネス創出を促進することを目的とした官民ラウンドテーブルの開催に向けた議論の参考とすることが目的です。

総務省保有のデータのオープン化についての意見募集(総務省, 2019/11/12)
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01kanbo05_02000127.html

11月 14日

英・電子情報保存連合(DPC)、電子メールの保存に関するレポート“Preserving Email”の第2版を公開

2019年11月7日、英・電子情報保存連合(DPC)は、2019年の世界デジタル保存デーにあわせ、電子メールの保存に関するレポート“Preserving Email”の第2版の公開を発表しました。

著者は2011年刊行の初版と同じく米・イリノイ大学アーバナシャンペーン校図書館のChristopher J Prom氏であり、電子メール保存の現状と課題、関連の標準とベストプラクティス、保存のための技術とワークフロー、ケーススタディー、個人や機関等に向けた推奨事項等がまとめられています。

SPARC Europe、欧州連合(EU)のオープンデータ指令の概要と国内法への導入のためのガイダンスからなる資料を公開

2019年10月31日、SPARC Europeは、改正を経て2019年7月16日に発効した欧州連合(EU)の“Directive on open data and the re-use of public sector information”(オープンデータ指令)の概要等をまとめた資料を公開しました。

EU加盟国では、2021年7月16日までに同指令の内容を国内法化することが求められています。今回公開された資料では、同指令の概要、公的助成を受けた研究データに関する第10条をはじめとした研究機関・図書館・研究助成機関に関わる条項の紹介、国内法への効果的な導入のためのガイダンスが掲載されています。

台湾・故宮博物院、Google Arts & Cultureにコンテンツを追加:所蔵品の高精細画像、オンライン展示など

2019年11月12日、台湾・故宮博物院は、Google Arts & Culture上の同館のページにコンテンツを追加したことを発表しました。

4つのオンライン展示と、2015年12月に開館した同館南部院区のバーチャルツアーが追加されているほか、所蔵品200点余りの高精細画像を追加することも発表されています。

故宮深化與Google Cultural Institute合作,與全球共享數位典藏資源(故宮博物院, 2019/11/12)
https://www.npm.gov.tw/zh-TW/Article.aspx?sNo=04011020

National Palace Museum(Google Arts & Culture)
https://artsandculture.google.com/partner/national-palace-museum-taiwan

中津市歴史博物館(大分県)所蔵の医学関係古典籍が「新日本古典籍総合データベース」で公開

2019年11月13日、国文学研究資料館は、大分県中津市・中津市教育委員会と覚書を締結し、中津市歴史博物館が所蔵する古典籍のデジタル公開を進めていくことを発表しました。

第一弾として、同館所蔵の医学関係古典籍のうち44点が同日「新日本古典籍総合データベース」で公開されました。国文学研究資料館のプレスリリースでは、江戸時代の中津藩が蘭学を奨励しており、『解体新書』の編著者である前野良沢らを輩出したこと等が紹介されています。

『解体新書』の編著者 前野良沢を輩出した中津藩医学古典籍 デジタル公開へ:国文研が中津市・中津市教育委員会と覚書締結(国文学研究資料館, 2019/11/13)[PDF:4ページ]
https://www.nijl.ac.jp/pages/cijproject/images/20191113_release.pdf

第21回図書館総合展で第8回ゲスナー賞授賞式が開催:「デジタルによる知の組織化」部門でCiNii、SAT大正新脩大藏經テキストデータベースが金賞受賞

2019年11月13日、第21回図書館総合展において、第8回ゲスナー賞の授賞式が開催されました。同賞は丸善雄松堂株式会社が主催しており、目録・書誌に関する作品を対象としています。

第8回では「デジタルによる知の組織化」部門が新設され、CiNiiとSAT大正新脩大藏經テキストデータベースが金賞を、佐賀大学地域学歴史文化研究センターの小城藩日記データベースが銀賞を受賞しています。

「第8回ゲスナー賞」受賞作品決定のお知らせ(丸善雄松堂株式会社, 2019/10/1)[PDF:2ページ]
https://yushodo.maruzen.co.jp/ir/news/2019/release20191001.pdf

第8回ゲスナー賞授賞式のご案内(丸善雄松堂ゲスナー賞公式サイト)
https://sites.google.com/view/gesneraward/home/about/08

米国議会図書館(LC)、女性参政権・南北戦争・造園・金融政策に関する7つのデジタルコレクションを公開

2019年11月4日、米国議会図書館(LC)は、女性参政権・南北戦争・造園・金融政策に関する7つのデジタルコレクションとして46万5,000点の画像を新たに公開したと発表しています。

「女性参政権」では全米婦人参政権協会の記録、「南北戦争」ではリンカーン大統領の秘書ジョン・G・ニコレイの文書及び南軍の将軍ジュバル・アンダーソン・アーリーの文書、「造園」ではオルムステッドアソシエイツ造園設計事務所の記録、「金融政策」ではネルソン・W・オルドリッチの国家金融委員会に関する文書及び、連邦準備制度理事会の議長を務めたチャールズ・S・ハムリン、ユージン・メイアーの文書の7件です。

Newly Digitized Collections Now Online Include History of Women's Suffrage, Civil War, Landscape Architecture and Monetary Policy(LC,2019/11/4)
https://www.loc.gov/item/prn-19-106/

閲覧室を「文化サロン」に改修した韓国・ソウル特別市の道谷情報文化図書館

韓国・ソウル特別市江南区が、最近5階の閲覧室を、勉強に加え、映画を見たり公演も楽しめる「文化サロン」として改修した、同区の道谷(ドコク)情報文化図書館を紹介しています。

仕切られた空間であった既存の閲覧室をオープンスペースに変え、円形のテーブルと黄色く温かみのある照明を設置し、リラックスできる雰囲気にしたとしています。メインの空間には、植物を植え、テーブルごとに照明やコンセントが備えられています。

その他、6人で利用できる小規模会議室4部屋や、窓際には外を見ながら思索を深められるように1人用のテーブルが用意されています。また、移動式の舞台と、音響設備、プロジェクタ、スクリーンも設置され、小規模な講演・公演も行なうことができます。

“Library of the Year 2019”の大賞・オーディエンス賞は札幌市図書・情報館

“Library of the Year 2019”の最終選考会が、2019年11月13日に第21回図書館総合展内で開催され、札幌市図書・情報館が、審査員の討論・投票による大賞、来場者の投票によるオーディエンス賞、を共に受賞しました。

@libraryfair(Facebook, 2019/11/14)
https://www.facebook.com/libraryfair/posts/2883985964969555

参考:
CA1953 - 「常識のカバーをはずそう」~札幌市図書・情報館が変えたこと、変えなかったこと~ / 淺野隆夫
カレントアウェアネス No.340 2019年6月20日
https://current.ndl.go.jp/ca1953

韓国・忠南図書館、「2019ユニバーサルデザイン・補助機器アイデア公募展」の2部門で受賞:障害・年齢・性別・言語にかかわらず多様な空間を利用できるように設計した点等が評価

2019年11月6日、韓国・忠清南道は、忠南図書館が「2019ユニバーサルデザイン・補助機器アイデア公募展」において、「障害物のない生活環境認証部門」「ユニバーサル建築設計デザイン部門」の2部門で受賞したと発表しています。

同館が、設計段階から、障害物のない生活環境及びユニバーサルデザインの概念を導入し、開館以降も継続的に施設を改善するなど、図書館内の障害物をなくし、移動が容易で、障害・年齢・性別・言語に関係なくすべての利用者が多様な空間を利用できるように設計した点が評価されたものです。

また、文化施設が不足している地域特性を考慮し、多彩な教育・文化イベントや公演・展示会を開催するなど地域の文化の中心としての役割を果たしたことも評価されました。

11月 13日

出版流通学院、『書店の未来』アイデアコンテストを開催中:“30年後の書店の未来の姿”についてのアイデアを募集

2019年11月1日、日本出版販売株式会社の出版流通学院は、『書店の未来』アイデアコンテストの開催を発表しました。

同学院開設30周年の節目を迎えるに当たって開催されるものであり、2020年1月6日までの期間、“30年後の書店の未来の姿”についてのアイデアを募集しています。

次の3点に基づいて、厳正かつ公平に審査を行うとあります。なお、入賞者には賞品が用意されています。

・着眼点が独創的で斬新なアイデアか
・本との素敵な出会いを演出しているか
・行ってみたい!と思う書店か

英・電子情報保存連合(DPC)、失われる恐れのあるデジタルコンテンツのリスト“BitList”の第2版を公開

2019年11月7日、英・電子情報保存連合(DPC)は、2019年の世界デジタル保存デーにあわせ、“BitList”の第2版となる“The BitList 2019:The Global List of Digitally Endangered Species”の公開を発表しました。

“BitList”は適切なデジタル保存が行われなければ失われる可能性の高いデジタルコンテンツのタイプをまとめたリストであり、デジタル保存に関わるコミュニティにとってのアドヴォカシー・ツールと位置付けられています。

各コンテンツは消失リスクの程度によって、“Lower Risk”、“Vulnerable”、“Endangered”、“Critically Endangered”、“Practically Extinct”の5段階に区分されており、コンテンツ毎に消失リスクが高い/低い状況等の簡略な情報が記載されています。

作成に当たっては、リストの旧版(2017年の初版、2018年の改訂版)と、各国のデジタル保存に関わるコミュニティから寄せられた投稿が元となっており、その後DPCによるレビューを経て公開されました。

【イベント】慶應義塾大学DMC研究センターシンポジウム「大学教育のミライ:オープンエデュケーションのその先へ」(11/20・横浜)

2019年11月20日、慶應義塾大学日吉キャンパス(神奈川県横浜市)において、慶應義塾大学デジタルメディア・コンテンツ(DMC)統合研究センターが主催するシンポジウム「大学教育のミライ:オープンエデュケーションのその先へ」が開催されます。

MOOCでの取り組みを含め、慶應義塾大学を含むいくつかの大学での経験を共有し、参加者とともにこれからの大学や学びについて考えるシンポジウムです。入場無料、事前申し込み要(先着順)です。

当日の主なプログラムは次のとおりです。

〇講演〜グローバルMOOCの経験から〜
大川恵子氏(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授/DMC研究センター副所長)
森秀樹氏(東京工業大学教育革新センター准教授)
藤本徹氏(東京大学大学院情報学環・学際情報学府講師/大学総合教育研究センター講師)
佐々木孝浩氏(慶應義塾大学付属研究所斯道文庫・文庫長)

〇デモ説明

【イベント】システム共同運用記念シンポジウム「早慶図書館の挑戦」(2/25・東京)

2020年2月25日、早稲田大学国際会議場 井深大記念ホール(東京都新宿区)において、早稲田大学図書館、慶應義塾大学メディアセンターが主催するシンポジウム「早慶図書館の挑戦」が開催されます。

早稲田大学図書館と慶應義塾大学メディアセンターは、2019年9月に日本初となる図書館システム共同運用を開始しました。今回のシンポジウムは、システム選定、導入、運用といったこれまでの経験について広く共有する機会として開催するとあります。

参加費は無料であり、定員は400人(先着順)です。また、シンポジウム終了後に情報交換会(定員100人、参加費3,000円)も開催されます。

当日の主なプログラムは次のとおりです。

〇午前の部
・Ex Libris 社による製品紹介 [英語:通訳なし]
・コンソーシアム事例 [英語:通訳なし]
TRAILS (Treasure State Academic Information & Library Services)
ゲストスピーカー:Kenning Arlitsch,Dean of the Library, Montana State University
※日本語訳資料が用意されます。

米国学校図書館員協会(AASL)、オープン教育資源(OER)の作成・選定を行なう学校図書館員を支援するためのツールキットを公表

2019年11月8日、米国図書館協会(ALA)は、米国学校図書館員協会(AASL)が、学校・学区等のためにオープン教育資源(OER)の作成・選定を行なう学校図書館員を支援することを目的とした“Open Educational Resources (OER) Toolkit”の公表を発表しました。

同ツールキットは、新しい学校図書館基準である『学習者、学校図書館員、学校図書館のための全国学校図書館基準』(National School Library Standards for Learners, School Librarians and School Libraries)に基づいて構成されているため、潜在的な役割や責任、機会などを明確に把握することができると説明されています。

ツールキットの「ペルソナ」を利用することで、学区のOERの実施目標を達成するために学校図書館員がどのように教員・管理職、その他利害関係者と交流・協力すればよいか理解できるとしています。

韓国、2019年「全国図書館運営評価」における優秀図書館を発表:最優秀賞はソウル特別市東大門区踏十里図書館等

2019年10月11日、韓国の文化体育観光部と、大統領所属図書館情報政策委員会は、今年の「全国図書館運営評価」において優秀図書館に選ばれた図書館を発表しています。

「全国図書館運営評価」は、図書館サービスの改善を目的に、2008年から、公共・学校・専門・兵営・刑務所の図書館を対象に行われているもので、2019年は、2,315館が参加しました。

大統領表彰2館、国務総理表彰7館、副総理兼教育部長官表彰3館、文化体育観光部長官表彰33館、図書館委員会委員長特別賞6館が選ばれ、副賞として賞金(総額)5,850万ウォンも授与されました。

最優秀賞にあたる大統領表彰には、使われていない空間を活用した住民主導の読書サークルといった地域の同好会へのコミュニケーション空間の提供・各事業に特化した情報サービスの提供・ビックデータの活用や情報疎外階層を対象としたサービスの拡大等が評価されたソウル特別市東大門区踏十里図書館と、教員・生徒が参加する読書教育プログラムの教科教育との連携・司書教諭による学校図書館を活用した読書プログラムや論文作成指導が評価された江原道の民族史観高校が選ばれました。

米国図書館協会(ALA)、学校図書館員を養成する修士課程の基準“ALA/AASL Standards for Initial Preparation of School Librarians”の教育者準備認定評議会(CAEP)による承認を発表

2019年11月11日、米国図書館協会(ALA)は、米国学校図書館員協会(AASL)によって策定された“ALA/AASL Standards for Initial Preparation of School Librarians”が、今年8月に、教育者準備認定評議会(CAEP)の専門職団体標準委員会(Specialized Professional Associations Standards committee)から承認されたと発表しています。

“ALA/AASL Standards for Initial Preparation of School Librarians”は、学校図書館員を養成する修士課程の基準で、同基準に基づいた修士課程を提供する機関のみが学校図書館員の養成機関として認められます。

新しい学校図書館基準である『学習者、学校図書館員、学校図書館のための全国学校図書館基準』(National School Library Standards for Learners, School Librarians and School Libraries)に則って策定されています。

承認されたことにより、2年間の移行期間が開始され、2010年版か2019年版かを選択できます。

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