ラテンアメリカについていえば、学術情報のOAが世界に広まり始めた1990年代、汎米保健機構の仮想保健図書館(1)、CLACSO(2)、SciELO(3)(CA1566参照)やRedALyC(4)などのプラットフォーム上でゴールドOAは広がりを見せていた。DOAJ(Directory of Open Access Journals)(5)の登録情報からも、域内の各国が比較的早い時期からOAに取り組んでいることがわかり、ブラジル、メキシコ(6)を中心に2000年代後半にはかなり浸透していた(7)。
2003年12月、当時の中国科学院(中国科学院:Chinese Academy of Sciences:CAS)院長の路甬祥氏は中国の科学者を代表して、オープンアクセス(OA)に関するベルリン宣言(E144参照)に署名した。また2004年5月に路氏と中国国家自然科学基金委員会(国家自然科学基金委员会:National Natural Science Foundation of China:NSFC)主任の陳宜瑜氏は、CASとNSFCを代表し、ベルリン宣言に署名した。