アーカイブ - 2014年 9月 8日

ウェブアーカイブの品質保証の現況(文献紹介)

2014年8月19日付けで、ノーステキサス大学のBrenda Reyes Ayala氏らによるウェブアーカイブの品質保証の実践をテーマにした記事“Current Quality Assurance Practices in Web Archiving”が公開されています。

国立図書館、大学などのウェブアーカイブを実施している54機関を対象に、ウェブアーカイブの品質保証のプロセス等について調査を行った結果がまとめられているようです。

調査の結果、ウェブアーカイブを実施しているほぼすべての機関で、ウェブサイトの品質保証のためのプロセスがあり、通常、Internet Archiveが提供するさまざまなツール等を利用したウェブサイト収集の後に、行われるとのことです。多くの機関では、品質の問題を認識してはいますが、再度ウェブサイトを収集したり、クロールしたコンテンツで手動で補ったりしている機関は少数であるとのことです。

記事では、品質保証の多くは手動で行われているとし、品質保証のプロセスの自動化の必要性を指摘しているようです。また、米国議会図書館における品質保証のプロセスの自動化の取組みも紹介されているようです。

Current Quality Assurance Practices in Web Archiving

Jisc、英国学術機関のための共有データセンターの設立について発表

英国Jiscが、高等教育助成会議(HEFCE)による900,000ポンドの助成を受け、医療・学術向けの英国初の共有データセンターを設立することを発表しています。Jisc傘下で、英国の教育・研究機関向けのネットワークインフラの整備等を担当する組織であるJanetが、データセンターのプロバイダであるInfinity社と5年の包括協定を結んだとのことです。

共有データセンターの最初の提携機関はUniversity College London (UCL)、Kings College London等の6機関で、このコンソーシアムは今後拡大することが期待されています。

UK research secures new national data centre(Jisc, 2014/9/4)
http://www.jisc.ac.uk/news/uk-research-secures-new-national-data-centre-04-sep-2014

HEFCE funding for Jisc national data centre(HEFCE, 2014/9/4)
http://www.hefce.ac.uk/news/newsarchive/2014/news88127.html

IFLAの美術館図書館分科会、「アート・ディスカバリー・グループ目録」の支持を表明

2014年9月5日、国際図書館連盟(IFLA)の美術図書館部会(Art Libraries Section)が、アート・ディスカバリー・グループ目録(Art Discovery Group Catalogue)プロジェクトの支持を表明しています。2014年8月のIFLA年次大会の同分科会の常任委員会において満場一致で決定されたとのことです。

アート・ディスカバリー・グループ目録は、OCLCのWorldCatの環境を利用して、美術図書館の所蔵資料を、オンラインジャーナルやデータベースなどとともに検索できるもので、芸術関係のコンテンツのディスカバリーツールとなることが期待されているようです。artlibraries.netが主導するプロジェクトで、欧州、北米、アジア、オーストラリアの36の美術図書館、3つのコンソーシアムの所蔵資料が検索できるとのことです。

IFLA Art Libraries Section Endorses Art Discovery Group Catalogue Project(IFLA, 2014/9/5)
http://www.ifla.org/node/8986

Art Discovery Group Catalogue
http://artlibraries.worldcat.org/
※検索画面

JISC、継続教育機関に無料で提供する電子テキストブックを拡大

JISCが、2014年9月1日、英国の継続教育機関(FE)に無料で提供する電子テキストブックのコンテンツを、162点追加することを発表しています。FEでは、2014年9月1日から2016年8月31日まで、この新しいコレクションを無料で利用可能であるとのことです。

なお、既にFEで利用可能となっていた電子書籍のうち、「BTEC Level 3 National Business Student Book 1」は、1年で165,000回の利用があったとのことです。また、遠隔教育への支援にもつながっているとのことです。

400 colleges gain access to free e-textbooks (JISC, 2014/9/1付け)
http://www.jisc.ac.uk/news/400-colleges-gain-access-to-free-e-text-books-01-sep-2014

e-books for FE 2014-2016
https://www.jisc-collections.ac.uk/Catalogue/Overview/Index/1999

英国: Jisc、400以上のカレッジに電子テキストブックへの無料アクセスを提供(情報管理web, 2014/9/3付け)

Wikimedia Commonsが開始から10周年

2004年9月7日に正式に開始されたWikimedia Commonsが、10周年を迎えたとのことです。Wikimedia blogに掲載された記事によると、Wikimedia Commonsでは、現在までに2,200万点の画像が登録されているとのことです。また記事中では、過去10年の間に、画像のアップロード等に携わった人が400万人(いること、文化機関(GLAM;Galleries、Libraries、Archives、Museums)との協力によりコンテンツが充実したこと、特にフランス国立図書館(BnF)、ドイツ連邦公文書館、米国国立公文書館(NARA)などからの寄贈があったこと、等が言及されています。

Will you join in celebrating the 10th anniversary of Wikimedia Commons?(Wikimedia blog, 2014/9/5付け)
https://blog.wikimedia.org/2014/09/05/celebrating-the-10th-anniversary-

関連:
A guide to getting started on Wikimedia Commons(Wikimedia blog, 2013/8/29付け)

DataCite、ODINについてのウェブセミナーを開催を予定

DataCite(国際データ引用イニシアティブ)が、2014年9月9日の15時(BST:英国夏時間)から、ODIN(ORCID and DataCite Interoperability Network)をテーマにしたウェブセミナーの開催を予定しています。

ODINは、DataCiteと、研究者に識別子を付与するORCIDとの相互リンクを進めるプロジェクトで、セミナーでは、ODINのロードマップが示され、学術関係者による議論が予定されているとのことです。

講師は下記の4名が予定されているそうです。
Jude England (British Library)
Jennifer Lin (PLoS)
Mikael Elbaek (Technical University of Denmark)
Kyle Cranmer (New York University, NYU Centre for Data Science)
なお、この他にもODINプロジェクトのメンバーが参加し、質問に答えるとのことです。

セミナーの視聴は無料ですが、事前に登録が必要とのことです。

ビデオの長期保存を妨げる要因について:NDSA調査の中間報告

米国の国家デジタル管理連盟(National Digital Stewardship Alliance;NDSA)は、2014年8月2日まで、ビデオの長期保存をテーマにしたオンラインでの調査を行ったとのことです。2014年9月3日の米国議会図書館(LC)のデジタル保存に関するブログ“The Signal”で、その中間報告として、主要な数値が公開されています。米国を始めとして、ドイツ、オーストリア、英国、南アフリカ、オーストラリア、カナダ、デンマークやチリ等の国からも回答があったとのことです。

この調査は、ビデオの長期保存を妨げる要因を調査したもので、上位3件については、以下のような回答があったとのことです。
・ビデオの保存を進めるための資金やリソースを得ること(18%)
・容量が大きく複雑なビデオファイルを収容するための適切なデジタルストレージをサポートすること(14%)
・標準やベストプラクティスを含んだ、ビデオのファイルフォーマットに関する信頼できる技術的なガイダンスを定めること(11%)

三鷹市立図書館、開館50周年記念事業として、みんなで選ぶ「50年後まで図書館に残したい本50冊」の企画を実施

三鷹市立図書館において、「50年後まで図書館に残したい本50冊」を利用者アンケートとワークショップで選ぶ企画が実施されるとのことです。

この「50年後まで図書館に残したい本50冊」は、9月に募集したのち、募集結果とコメントに基づき、図書館サポーターと公募市民がアドバイザー(松田哲夫氏)とともにワークショップ形式で検討し選定するとのことです。また選ばれた本は、秋に開催される50周年記念イベントで発表、展示されるとのことです。

「50年後まで図書館に残したい本50冊」を市民の参加で選びます(三鷹市、2014/9/5付け)
http://www.city.mitaka.tokyo.jp/c_press/047/047683.html