アーカイブ - 2014年 6月 19日

100年にわたる“Future Library”プロジェクト始動

2014年6月12日、ノルウェーの首都オスロで、スコットランドのアーティストであるKatie Paterson氏らによる100年にわたるアート・プロジェクト“ Future Library - Framtidsbiblioteket”が発表されました。オスロ郊外の森に1000本の木を植林し、100年後、成長した木によって100人の執筆者の作品を出版するプロジェクトとのことです。執筆者は2014年から2114年の間に毎年1名選ばれ、完成した作品は、2018年に開館予定の新しいオスロ公共図書館(Deichmanske bibliotek)の特別室で、未公開のまま2114年の出版まで保存されるとのことです。最初の執筆者は2014年9月に発表される予定です。

Future Library
http://futurelibrary.no/

プレスリリース
http://futurelibrary.no/Future_Library_Press_Release.pdf

Future Library launch event(slowspace, 2014/6/11)
http://slowspace.no/2014/06/future-library-launch-event/

東北大学災害科学国際研究所とハーバード大学ライシャワー日本研究所、災害科学およびデジタルアーカイブ分野においての学術協力協定を締結

2014年6月13日、ハーバード大学エドウィン・O・ライシャワー日本研究所において,東北大学災害科学国際研究所(IRIDeS)とハーバード大学ライシャワー日本研究所(RIJS)が、災害科学およびデジタルアーカイブ分野においての学術協力協定を結んだとのことです。

両者は、2011年秋頃から東日本大震災の震災アーカイブの研究を共同で実施し、2012年には震災アーカイブ国際シンポジウムを共同開催、2012年の夏には共同で震災アーカイブに関するサマーカンファレンスの開催などを行ってきたとのことです。また、研究者の交流も頻繁に行われてきたそうです。

この度の学術協定では,東日本大震災のデジタルアーカイブの更なる共同研究の推進、及び教員の研究者交流の推進を双方で協力していきながら進めて行くことが決定されたとのことです。

ハーバード大学ライシャワー日本研究所と部局間学術協定の締結(災害科学国際研究所, 2014/6/13付)
http://irides.tohoku.ac.jp/media/files/_u/topic/file1/20140613_report.pdf

参考:
E1401 - 東日本大震災アーカイブの利活用と参加型アプローチ<報告>
カレントアウェアネス-E No.232 2013.02.21

マレーシア国立図書館、“Samsung SMART Library”を開設

マレーシア国立図書館に、電子書籍の閲覧スペース“Samsung SMART Library”が開設されたようです。本館の1階に設けられたもので、サムスンのタブレットなど60台ほどが導入され、英語、マレーシア語など2,500タイトルの電子書籍が利用可能であるそうです。

Malaysia’s National Library goes SMART with Samsung(Vernonchan.com, 2014/6/19付け)
http://vernonchan.com/2014/06/malaysias-national-library-goes-smart-wit

ALA、データベースのレファレンスガイドを刊行(文献紹介)

米国図書館協会(ALA)が、データベースのレファレンスガイド“The Reference Guide to Data Sources”を刊行しました。

農業、経済、エネルギー、政治学、交通などの主題について、政府情報やNGOなどの、オンラインで無料で提供されており、信頼できるデータベースを中心に、調査でよく使用される情報源を紹介しているとのことです。

The Reference Guide to Data Sources(ALA Store)
http://www.alastore.ala.org/detail.aspx?ID=10976

英国における公共貸与権の運用に関する年次報告が公開

2014年6月18日、英国の公共貸与権に係る組織“Public Lending Right”が2013-2014年の公共貸与権の運用に関する年次報告を公開しました。2012年7月1日から2013年6月30日までの図書館における貸出数にもとづいて、2014年2月に22,371人の著者に対して、合計で約620万ポンドの支払いがされたとのことです。また、Public Lending Rightの英国図書館への統合についても報告されているようです。

PLR Annual Report 2013-2014(British Library)
http://www.plr.uk.com/mediaCentre/publications/pdfPublications/2013-14AnnualReport.pdf

PLR ANNUAL REPORT 2013-14(PLR, 2014/6/18付)
http://www.plr.uk.com/allaboutplr/news/whatsNew.htm#180614

参考:
英国公貸権組織Public Lending Rightが英国図書館へ統合
Posted 2013年3月29日
http://current.ndl.go.jp/node/23216

総務省、訪日外国人のICT利用環境整備に向けたアクションプラン「SAQ2(サクサク) JAPAN Project」を公表

総務省が、“訪日外国人が我が国の世界最高水準のICTを「サクサク」利用できるよう、選べて(Selectable)、使いやすく(Accessible)、高品質な(Quality)、ICT利用環境を実現することを目指したアクションプラン”として、「SAQ2(サクサク) JAPAN Project 」を取りまとめたとのことです。2014年6月12日付で公表しています。

2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催を見据え訪日外国人数の増加が目指されていることを背景に、検討されていたものとのことです。

「SAQ2(サクサク) JAPAN Project」の公表(総務省、2014/6/12付け)
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01kiban03_02000260.html

WSIS+10ハイレベルイベント、Outcome Documetsを掲載

2014年6月10日から13日にかけてスイスのジュネーブで開催されていたWSIS+10ハイレベルイベント(HLE)において承認されたWSIS+10 Outcome Document Geneva 2014が同イベントのウェブサイトに掲載されています。

WSIS+10 Outcome Documentsには、WSIS(World Summit on the Information Society Forum:世界情報社会サミット)のこれまでの成果についてのステートメント“WSIS+10 Statement on the Implementation of the WSIS Outcomes”と、2015年以降のWSISのビジョンに関するドキュメント“WSIS+10 Vision for WSIS Beyond 2015”が含まれています。

High-Level Track WSIS Outcomes(WSIS+10)
http://www.itu.int/wsis/implementation/2014/forum/dam/documents.html#high-level

High-Level Track WSIS Outcomes

SPARCがNew Venture Fundと契約、新たな運営体制へ

2014年6月17日、SPARCは、New Venture Fundと契約し、資金面で北米研究図書館協会(ARL)から独立し、新たな運営体制に移行することを発表しました。

SPARCは、1998年からARLのプロジェクトとして開始されましたが、その活動規模が非営利組織としての税金控除の上限に近くなったため、運営体制の変更を行ったとのことです。

両者は引き続き、協力して事業を推進するとのことです。

Positive Changes for SPARC's Operating(SPARC, 2014/6/17付)
http://www.sparc.arl.org/news/positive-changes-sparcs-operating-structure

エフラタの公共図書館等で、テレビでストリーミングサービス等を受信できる機器、“Roku”を貸出

American Libraries誌の2014年6月号に、公共図書館における“Roku”の貸出サービスを紹介する記事“Libraries Stream toward Roku Lending”が掲載されています。“Roku”は、デジタルビデオプレイヤーで、テレビに接続して、テレビの大きな画面でストリーミングサービス等を受けられるようにする機器とのことです。Rokuのパートナーである1,000以上のプロバイダーの多くは、広告収入で運営している無料のプログラムを提供しているとのことです。また、Amazon Primeのような有料サービスもRokuを通じて受けられるとのことです。

ペンシルバニア州エフラタの公共図書館では、Rokuの貸出サービスを開始して2年ほど経過しており、人気を博しているとのことです。ニューヨークのケント等、少なくとも5つの図書館でも導入されているとのことです。

米国の公共図書館の統計・概況調査、2011年度版が公開

米国の博物館・図書館サービス機構(IMLS)が、全米の公共図書館の統計や概況をまとめた“Public Libraries in the United States Survey”の2011年度版を公開しました。プレスリリースによると、今回はじめて公共図書館への投資と利用との関係性について分析がおこなわれたとのことです。

以下の様な点が紹介されています。

・図書、電子書籍、プログラム、利用者用コンピュータ、スタッフへの投資の増加は来館の増加と関連があった。
・コレクションとプログラムの増加は貸出の増加と関連があった。
・利用者用コンピュータの数の増加はコンピュータの利用とプログラムの参加者数の増加と関連があった。
・プログラム数とスタッフ数の増加は、プログラムの参加者数と関連があった。

また、図書館への来館数の減少は電子資料への投資と関連しており、サービスがオンラインへと移行している現れである可能性がある等とし、これらの変化は図書館のコレクションやサービスの電子配信に関する更に詳しい調査のための新しいデータ要素の必要性を示すとしています。

IMLS Releases 2011 Public Libraries in the United States Report (IMLS, 2014/6/18)

無料の高解像度画像コレクションリスト(記事紹介)

Open Education Database(OEDb)の2014年6月18日付けブログ記事で、無料の高解像度画像コレクションのリストが掲載されています。メトロポリタン美術館やウェルカム図書館、米国海洋大気局(NOAA)、米国農務省(USDA)等による画像コレクションが短い解説つきで紹介されています。

A Guide to Little-Known Image Collections with Millions of Free, Hi-Res Images (OEDB, 2014/6/14)
http://oedb.org/ilibrarian/guide-little-known-image-collections-millions-free-hi-res-images/

参考:
ニュージーランド国立博物館、30,000点の高精細画像を無料でダウンロード可能に
Posted 2014年6月4日
http://current.ndl.go.jp/node/26278

米国メトロポリタン美術館、40万点の高精細デジタル画像をウェブサイトからダウンロード可能に:“Open Access for Scholarly Content”(OASC)として公開
Posted 2014年5月21日

『カレントアウェアネス-E』261号を発行

E1577 - 図書館ウェブサイトのデザイン及びユーザビリティ調査(米国)

米国図書館協会(ALA)のレファレンス・利用者サービス協会(RUSA)が刊行している『Reference & User Services Quarterly』誌の2014年春号に,“The Website Design and Usability of US Academic and Public Libraries”と題する論文が掲載された。この論文は,米国の1,469館の大学図書館と公共図書館のウェブサイトにおけるデザイン,レイアウト,内容,サイト運営及びユーザビリティについて調査を行い,報告したものである。...

E1576 - インターネット・フィルタリングの現在:CIPAから10年(米国)

2014年6月11日,米国図書館協会(ALA)は,子どもをインターネットから保護する法律(CIPA)の2000年の成立および2003年の合憲判決から約10年経過した現在,改めてその影響について検討するレポート“Fencing Out Knowledge: Impacts of the Children’s Internet Protection Act 10 Years Later”を公開した。CIPAは,公共図書館や学校(学校図書館)がいわゆるE-rate(教育用割引料金)等の補助金を得るための条件として,オンライン上の「猥褻」,「チャイルド・ポルノグラフィー」,未成年者(17歳未満)についてはさらに「未成年者に有害な(harmful to minors)」資料をブロックするために,保護技術手段(technology protection measure:フィルターソフト)を組み込むこと等を規定するものである。CIPAは,憲法で保障された知的自由の権利を脅かすものとして,ALA等により提訴が行われるなど,図書館に大きな影響を与えた(CA1572CA1473等参照)。...

E1575 - CELA,プリントディスアビリティのある人へのサービスを開始

カナダにおいて,2014年4月1日に立ち上げられたCELA(Centre for Equitable Library Access)が,5月29日,プリントディスアビリティを抱えた利用者への図書館サービスの提供を正式に開始した。ビクトリアで行われたカナダ図書館協 会(CLA)の全国大会の開催にあわせたものである。...

E1574 - つくばリポジトリのJAIRO Cloudへの移行

 筑波大学は,大学の機関リポジトリである「つくばリポジトリ」(Tulips-R)を国立情報学研究所(NII)が提供する共用リポジトリサービス「JAIRO Cloud」上に2014年5月21日に移行した。...

E1573 - 2014年IIPC総会及びワーキンググループ<報告>

 国際インターネット保存コンソーシアム(IIPC;CA1664CA1733参照)の総会及びワーキンググループ等関連会議(E1432等参照)が,フランス国立図書館(BnF),フランス国立視聴覚研究所(INA),Internet Memory Foundation(IMF)の共同主催により,2014年5月19日から23日にかけてパリのBnFで開催された。IIPC加盟機関からの参加者のほか大学や研究機関の研究者など合わせて200名以上が参加し,国立国会図書館からは筆者が参加した。...

E1572 - 「忘れられる権利」と消去権をめぐるEU司法裁判所の裁定

 

欧州連合(EU)の最高裁判所に当たる欧州司法裁判所(Court of Justice)は,2014年5月13日に,EUデータ保護指令,EU基本権憲章の規定により,検索エンジンの運営者は,EU市民の過去の個人情報へのリンクを検索結果から削除すべき義務を負う旨の裁定を行った。また,今回の裁定に関連する立法の動向として,EUデータ保護指令の規則への変更も注目される。...

Google、被災地を海から撮影する「海からのストリートビュープロジェクト」を開始 東日本大震災デジタルアーカイブプロジェクトの取組の一環として

2014年6月18日、Googleは、三陸海岸の景観を海から撮影する「海からのストリートビュープロジェクト」を開始すると発表しています。2011年から行っている東日本大震災デジタルアーカイブプロジェクトの一環とのことです。

三陸海岸の田老、釜石、大船渡、陸前高田、気仙沼、南三陸、石巻、松島・塩竈エリアを中心に撮影する予定とのことです。通常のGoogle のストリートビューオペレーターによる撮影に加え、東北地方で地域に根ざした様々な活動をされているコミュニティの方にストリートビュー撮影機材「トレッカー」を無償で貸し出し、上記のエリアを撮影するとのことです。公開は2015年初頭を予定しているとのことです。

海からのストリートビュープロジェクトを開始(Google Japan Blog, 2014/6/18付け)
http://googlejapan.blogspot.jp/2014/06/tohokuseasv.html

参考:
Google、被災地のストリートビューを更新 東日本大震災デジタルアーカイブプロジェクトの一環として
Posted 2013年9月5日
http://current.ndl.go.jp/node/24316