アーカイブ - 2014年 5月

5月 16日

公共貸与権の非図書資料への拡張に関する意見の概要と英国政府の回答が公開

英国文化・メディア・スポーツ省(Department for Culture, Media & Sport)は、公共貸与権制度の対象を非図書資料に拡張する件について、2014年2月13日から3月13日まで意見を公募し、5月8日にそれらについての回答を公開しました。

公貸権制度の対象を、オーディオブック、図書館の施設内でダウンロードされ、施設外で利用される電子書籍まで含め、権利者に製作者やナレーターを追加することについて、意見公募を行ったとこのとです。

合計で20件の意見が寄せられたとのことです。政府側から提示された7つの提案に対する意見とそれについての政府の回答がまとめられています。また、7つの提案に含まれない事項についても意見がよせられ、回答が示されています。

既存のライセンスの位置づけ、権利者が公貸権の受益者の権利を持っていることをどのように証明するか、公貸権制度へのオーディオブックや電子書籍の登録にISBNを利用すべきか否かなどが主要な論点として挙げられたとのことです。

公貸権制度の拡張に遠隔地での電子書籍のダウンロードが含まれないことについての懸念が多くよせられたようですが、政府側の回答では、現状ではEU法の制限により実現できないことが示されています。

“Open Access Workflows for Academic Librarians”の作成プロジェクトが進行中

“Open Access Workflows for Academic Librarians”(OAWAL)が2014年3月に公開されていたようです。運営者はJill Emery氏(米ポートランド州立図書館)と、Graham Stone氏(英ハダースフィールド大学)です。

OAWALは、図書館員が所属機関におけるオープンアクセス関係の業務に関して、そのワークフローを作成するためのベースとなる情報をまとめることを意図したもののようです。大きく6つのセクション(Adovocacy、Workflows、Standards、Library As Publisher、Creative Commons、Discovery)が示され、それぞれ説明等が掲載されています。ベストプラクティスの事例などの情報などのフィードバックを今後様々な形で得ながら、サイトを充実させていくとのことです。

国立西洋美術館、国際共同事業「アート・ディスカバリー・グループ目録」への参加をアナウンス

2014年5月1日に公開されたArt Discovery Group Catalogue(アート・ディスカバリー・グループ目録)に関し、国立西洋美術館研究資料センターが、アジアから唯一の美術館として参加していることを5月15日付けでアナウンスしています。

アート・ディスカバリー・グループ目録は、公開開始時点で、欧州、北米、アジア、オーストラリアの美術図書館36館とコンソーシアム3団体が参加している国際共同事業です。

美術図書館の国際共同事業「アート・ディスカバリー・グループ目録」に参加しました(国立西洋美術館、2014/5/15付け)
http://www.nmwa.go.jp/jp/information/whats-new.html#news20140515

ナカバヤシ、カラーコードを活用した図書館向け蔵書管理サービスを開始

2014年5月12日、ナカバヤシ株式会社は、デジタルカメラをかざせば一度に多くのデータを読み取ることができる二次元カラーコード(カメレオンコード)を活用した図書館向け蔵書管理サービスを始めると発表しました。

このサービスは、バーコード・電子タグ(RFID)の代わりに、二次元カラーコードを使用して資料を管理するもので、離れた距離から資料に貼付された複数のコードを一度に画面内に収めて認識でき、端末の画面上で所在や内容を同時に確認できる一括認識機能に特徴があるとのことです。この機能により、資料を書架に並べた状態で、書架単位でまとめて点検作業が可能になるとのことです。

また、画像の読込にあたっては、従来のバーコードやRFIDのように専用の設備は不要で、手持ちのWEBカメラ(パソコン内蔵)・タブレット・スレートPC(持ち運び型パソコン)に専用のアプリをインストールすれば読み込み作業ができるようになるとのことです。

カラーコードを活用した図書館向け蔵書管理サービスを開始(ナカバヤシ株式会社, 2014/5/12付)
http://www.nakabayashi.co.jp/service/news/detail.html?news_id=524&mode=view

参考:
幕別町図書館(北海道)で「カメレオンコード」を活用した図書館総合システムを導入

北米研究図書館協会(ARL)、ウェブアクセシビリティーツールキットを公開

2014年5月15日、北米研究図書館協会(ARL)は、大学図書館のためのウェブアクセシビリティツールキットを公開しました。

5月15日のGlobal Accessibility Awareness Dayにあわせて公開されたもので、アクセシビリティやユニバーサルデザインについての標準やベストプラクティス、アクセシブルな組織を育むためのプロセス、ARL参加館等によるウェブアクセシビリティの取り組み、ウェブアクセシビリティの基本資料や法、トレーニングなどの参考情報などが提供されています。

このツールキットは、電子情報関連の修士課程修了者を研究機関にインターンシップさせるプログラム(National Digital Stewardship Residency:NDSR)の研修生であるMolly Schwartz氏が主導したものとのことです。また、ARLの2012年11月2日の報告書“Report of the ARL Joint Task Force on Services to Patrons with Print Disabilities”を背景としているとのことです。

Web Accessibility Toolkit(ARL)
http://accessibility.arl.org/

総務省情報通信政策研究所、「高校生のスマートフォン・アプリ利用とネット依存傾向に関する調査」の速報を公開

2014年5月14日、総務省情報通信政策研究所は、東京大学情報学環 橋元研究室との共同研究として、「高校生のスマートフォン・アプリ利用とネット依存傾向に関する調査」を実施し、その速報を公開しました。

この調査は、東京都立の高等学校154校の高校生約15,191人を対象に、郵送による質問紙でスマートフォン・アプリの利用実態及び家庭環境や友人関係などの利用を取り巻く環境と、ネット依存傾向の関係を調べたものとのことです。

「高校生のスマートフォン・アプリ利用とネット依存傾向に関する調査」<速報>(情報通信政策研究所, 2014/5/15付)
http://www.soumu.go.jp/iicp/chousakenkyu/data/research/survey/telecom/2014/internet-addiction.pdf

5月 15日

カナダの大学図書館と公共図書館の協力事例(文献紹介)

Collaborative Librarianship誌の2014年第6巻第1号に、Rachel Sarjeant-Jenkins氏らによる記事“Working Together: Joint Use Canadian Academic and Public Libraries”が公開されています。

カナダにおける大学図書館と公共図書館の協力事例について、文献調査、カナダの大学図書館の館長を対象とした、協力事例の数や地域、協力の種類についての簡単な調査(回答数109)、電話でのインタビューを行い、大学図書館と公共図書館の協力の成功要件について検討を行っているとのことです。

“Working Together: Joint Use Canadian Academic and Public Libraries”
http://collaborativelibrarianship.org/index.php/jocl/article/view/266/223

東洋文庫研究部イスラーム地域研究資料室、アラビア文字とラテン拡張文字入力補助ページを開設

東洋文庫研究部イスラーム地域研究資料室が、目録作成時などに使用する文字や記号の入力補助のため、アラビア文字とラテン拡張文字の入力補助ページを開設しています。

アラビア文字とラテン拡張文字入力補助ページを開設しました。(イスラーム地域研究資料室、2014/4/21付け)
http://tbias.jp/2915

アラビア文字
http://tbias.jp/arabicchar.html

ラテン拡張文字
http://tbias.jp/latinextended.html

参考;
東京外国語大学附属図書館 VernaC(多言語横断検索システム)入力支援
http://vernac.tufs.ac.jp/cat/

米国議会図書館、連邦政府関係機関の情報サービス等への支出に関するレポート(2014年4月改訂版)を掲載

米国議会図書館(LC)のFEDLINKのサイトに、連邦政府関係機関の情報製品やサービス等への支出に関するデータを取りまとめたレポート“Federal Government Strategic Sourcing of Information Products and Services”の2014年4月改訂版が掲載されています。LCのFederal Research Division(FRD)によりまとめられているもので、1979年度以降のデータに基づき、支出額の推移や、支出先となっているベンダーの上位のデータなどが掲載されています。

FEDERAL GOVERNMENT STRATEGIC SOURCING OF INFORMATION PRODUCTS AND SERVICES(LC, 2014/4改訂)
http://www.loc.gov/flicc/publications/FRD/Strategic-Sourcing_2014-Q1.pdf

via.
FEDLINK news
http://www.loc.gov/flicc/

米国における10代への図書館サービスの歴史と発展に関するレポート(文献紹介)

米国図書館協会(ALA)のヤングアダルト図書館サービス部会(YALSA)のオープンアクセスジャーナル“The Journal of Research on Libraries and Young Adults”Vol 4 (May 2014)で、“Beyond Books, Nooks, and Dirty Looks: The History and Evolution of Library Services to Teens in the United States”と題する記事が掲載されています。著者はセントジョンズ大学のShari A. Lee氏です。米国の公共図書館の役割等の変化を調査し、10代へのサービスの発展に対する影響を考察したレポートとのことです。

Beyond Books, Nooks, and Dirty Looks: The History and Evolution of Library Services to Teens in the United States(YALSA, 2014/5/5)

国立国会図書館、『外国の立法』2014年5月号でフランスの「知的所有権侵害の対策を強化する法改正」を掲載

国立国会図書館の調査及び立法考査局が刊行する『外国の立法』(2014年5月号)において、フランスの「知的所有権侵害の対策を強化する法改正」についての記事が掲載されました。2014年3月11日に制定された法律第2014-315号についてのものです。

外国の立法 2014年刊行分 No.258-1~
http://www.ndl.go.jp/jp/data/publication/legis/2014/index.html

【フランス】 知的所有権侵害の対策を強化する法改正
http://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_8655786_po_02590205.pdf?contentNo=1

2014年米国図書館協会(ALA)年次大会が開催(6/26~7/1)

米国図書館協会(ALA)が主催する2014年のALA年次大会が、2014年6月26日から7月1日にかけて、ネバダ州ラスベガスで開催されます。Twitterのハッシュタグ“#alaac14”が設定されているようです。

ALA Annual Conference & Exhibision
http://ala14.ala.org/

All Sessions
http://ala14.ala.org/sessions/all
※セッションの一覧。キーワードのほか、開催日、対象とする館種などでも検索できます。

参考:
米国図書館協会の2013年度年次大会のハイライトを読む ALA Cognotes公開
Posted 2013年7月10日
http://current.ndl.go.jp/node/23897

日本の地球惑星科学関連の5学会が共同で刊行する欧文誌、Springer社からオープンアクセスで刊行

日本の地球惑星科学関連の5学会が共同で刊行する欧文誌“Earth, Planets and Space (EPS)”が、2014年1月刊行分から、Springer社からオープンアクセス(OA)誌として出版されることが、2014年5月12日に同社のサイトで発表されています。EPSのページでは、既に論文が公開されています。

EPSは、地球電磁気・地球惑星圏学会、日本地震学会、日本火山学会、日本測地学会、日本惑星科学会が共同で刊行してきた欧文誌で、1998年から2013年までは、TerraPubで購読雑誌として提供していたとのことです。2014年5月15日現在、1998年から2013年の刊行分については、Terrapubのウェブサイトで、オープンアクセスで公開されています。

なお、EPSは、“Journal of Geomagnetism and Geoelectricity”(1949-1997)、“the Journal of Physics of the Earth”(1952-1997)の2誌を合併して1998年からタイトルを変更して刊行されているもので、この2タイトルについては、J-Stageで公開されています。

COAR、EIFL、LIBER、中国科学院国家科学図書館、OpenAIRE、SPARCが共同で、研究成果の迅速な公開を支援する声明を公開

2014年5月14日、オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)、Electronic Information for Libraries:EIFL、欧州研究図書館協会(LIBER)、中国科学院国家科学図書館(National Science Library of the Chinese Academy of Science)、OpenAIRE、SPARCが共同で、研究成果の迅速な公開を支援する声明を公開しました。

オープンアクセス(OA)のエンバーゴについて、新しいモデルに移行するまでには必要な暫定措置であるとしながら、OAの利点を損なうものであるとし、エンバーゴの期間は、自然科学分野では最大6か月、人文社会分野では最大12か月が望ましいとしているようです。

Major international associations join together to underscore their support for immediate open access to research articles(COAR, 2014/5/14付)

EU司法裁判所、「忘れられる権利」を認める:Googleにリンク削除を求める判決

欧州連合(EU)司法裁判所が、2014年5月13日、スペイン人男性がGoogleに対して自分の情報が掲載されたページへのリンクを検索結果から削除するよう求めていた裁判で、男性の訴えを認める判決を下しました。Googleのような検索エンジンのオペレータは、ウェブページに表示される個人情報へのリンクの処理に対して責任があるとの判断を示しています。「忘れられる権利」を認めるものと報じられています。

An internet search engine operator is responsible for the processing that it carries out of personal data which appear on web pages published by third parties(Court of Justice of the European Union Press release No 70/14、2014/5/13付け)
http://curia.europa.eu/jcms/upload/docs/application/pdf/2014-05/cp140070en.pdf
※掲載場所

「楽天いどうとしょかん」が岐阜での運行を開始

楽天株式会社の「楽天いどうとしょかん」が、2014年5月14日、岐阜県図書館で運行開始セレモニーを行い、岐阜県での運行を開始したとのことです。

プレスリリースによると、岐阜県と楽天は、2009年にインターネットを活用した地域活性における包括連携協定を締結しており、今回の「楽天いどうとしょかん」は、教育分野においては初めての本格的な官民共同事業となるとのことです。

楽天いどうとしょかん
http://corp.rakuten.co.jp/csr/activities/education/mobile-library/

楽天いどうとしょかん > 岐阜県での取り組み
http://corp.rakuten.co.jp/csr/activities/education/mobile-library/gifu/

Facebook
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.511698422270020.1073741885.138962969543569
※写真多数

岐阜県と楽天の教育分野における初の官民共同事業「楽天いどうとしょかん」を運行開始(岐阜県、楽天株式会社、プレスリリース、2014/5/13付け)

5月 14日

丸善と京セラ丸善システムインテグレーション、大学図書館向け電子図書館サービスを提供開始へ

丸善株式会社と京セラ丸善システムインテグレーション株式会社が、2014年6月から、大学図書館向け電子図書館サービスの提供を開始することをアナウンスしています。8大学合同大学図書館電子学術書共同利用実験などで使用されているBookLooperを電子図書館配信プラットフォームとして提供するとのことです。また、丸善は、電子書籍閲覧サービス「Maruzen eBook Library」に搭載された12,000タイトルについて、順次出版社より許諾を得て「BookLooper」で提供するとのことです。

丸善、KMSI大学図書館向け電子図書館サービスを提供開始~学術・研究機関に特化した豊富な電子コンテンツで次世代図書館を目指す~(京セラ丸善システムインテグレーション、2014/5/14付け)
http://www.kmsi.co.jp/press/2014-05-14.html

沖縄県公文書館による「琉球政府文書デジタルアーカイブズ推進事業」

沖縄県公文書館が行う、琉球政府時代の公文書をデジタル化し公開する「琉球政府文書デジタルアーカイブズ推進事業」について、2014年4月30日付けの琉球新報の記事で紹介されています。記事によると、同館では約16万点の琉球政府文書が保存されており、そのうち約13万点がデジタル化される見込みとのことです。2015年4月に一部文書の公開を開始する予定とのことです。

琉球政府文書の電子化進む 来年4月ネット公開(琉球新報, 2014/4/30)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-224532-storytopic-1.html

沖縄県公文書館
http://www.archives.pref.okinawa.jp/

「琉球政府文書デジタル・アーカイブ推進事業」の取材(沖縄県公文書館 業務日誌, 2014/4/22)
http://www.archives.pref.okinawa.jp/publication/2014/04/422.html

参考:
沖縄県公文書館、16万簿冊の琉球政府文書から一部をデジタル化して試行公開
Posted 2013年2月6日
http://current.ndl.go.jp/node/22846

E1404 - 米国統治時代の沖縄関係資料の現地収集及びウェブ公開の意義

図書館で昼寝を。ミシガン大学図書館が“昼寝ステーション”を試験導入

米国のミシガン大学図書館で、“昼寝ステーション”(Napping Stations)が試験的に導入されているそうです。この昼寝ステーションは、学部学生向けの図書館Shapiro Undergraduate Libraryの1階に設置され、折り畳み式の簡易ベッド、使い捨ての枕カバー、ロッカーなどが用意されているとのことです。また、睡眠障害の学業への悪影響の対策を考慮したもので、睡眠時間は30分までときめられているそうです。

このスペースの導入にあたっては、同大学の学生自治体(Central Student Government:CSG)が支援しており、CSGが教員や同大学の睡眠障害センター(Sleep Disoders Center)の協力を得るなどして実現したものとのことです。

New Napping Station Draws Media Interest(M Library News, 2014/5/8付け)
http://www.lib.umich.edu/news/new-napping-station-draws-media-interest

メディア;
CSG implements first napping station in UGLi(Michigan Daily, 2014/4/28付け)

LYRASISのFOSS4LIBで、オープンソース統合図書館システムの機能比較ツールを運営

米国の図書館ネットワークLYRASISでは、図書館で使われるオープンソースソフトウェアに関する情報サイト“FOSS4LIB”を開設していますが、このコンテンツとして、オープンソース統合図書館システム(ILS)の機能比較ツールを運営することを公表しています。

この機能比較ツールは、もともとは2012年にGalecia Groupにより作成されたもので、オープンソースILSのKohaとEvergreenの機能を比較するものです。アナウンスによると、今後数か月のうちに他のソフトウェアパッケージとの比較も可能にしていく計画のようです。

LYRASIS to Manage Open Source ILS Feature Comparison Tool(LYRASIS, 2014/5/13付け)
https://foss4lib.org/article/2014/may/lyrasis-manage-open-source-ils-feature-comparison-tool

Open Source ILS Feature Comparison Tool
http://ils.foss4lib.org/

関連:
Galecia Group(About)
http://galecia.com/content/about

参考:

ページ