アーカイブ - 2014年 4月

4月 18日

米国デジタル公共図書館(DPLA)、公開から1年

米国デジタル公共図書館(DPLA)が、2013年4月18日の公開から1周年を迎えました。

この1年間にDPLAが達成したこととして、以下が挙げられているようです。
・コレクション点数の増加(240万点から約3倍となる700万点へ)
・1,300以上の機関からのデータ提供(開始直後は500機関)
・ウェブサイトへの100万件以上のアクセス(ユニークユーザ)、APIを通じたヒット件数は900万件以上
・第三者からのアプリの提供
・160万冊の図書や雑誌をブラウジングするための斬新なインタフェースの導入
・ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団やアンドリュー・メロン財団、匿名の支援者などからの200万ドル以上の助成の獲得
・スタッフの増加(4名から8名へ。さらにあと2名も追加予定)
・DPLAfest 2013などのアウトリーチ活動を通じたコミュニティとの積極的な関与

電子媒体で読書する人にはたくさん読書をする人が比較的多い:オンライン調査の結果(米国)

2014年4月17日付けで、米国における読書に関して、Harris Pollのオンライン調査の結果が報じられています。PR Newswireに掲載された情報では、調査は、2014年3月12日から17日にかけておこなわれもので、以下のような内容が紹介されています。

・84%が1年に1冊以上は本を読み、36%は10冊以上を読む。
・紙よりも電子書籍で読書をする人では、1年に20冊以上読む人が30%である。一方、電子書籍よりも紙で、あるいは紙でのみ読書する人では、この値は18%、紙と電子書籍を同じくらい読む人では21%である。
・紙媒体が依然として主流であり、紙媒体のみ読書をする人は46%である。電子書籍より紙媒体をたくさん読む人は15%、紙媒体と電子書籍を同じくらい読む人は17%、電子書籍のみを読む人は6%である。

Power(ed) Readers: Americans Who Read More Electronically Read More, Period(PR Newswire)
http://www.prnewswire.com/news-releases/powered-readers-americans-who-read-more-electronically-read-more-period-255609091.html

オーストラリア図書館協会(ALIA)、電子書籍貸出(eLending)に関するレポート“E-lending Landscape Report 2014”を公開

2014年4月17日、オーストラリア図書館協会(ALIA)が電子書籍貸出(eLending)に関するレポート“E-lending Landscape Report 2014”を公開したと発表しています。

このレポートは、オーストラリアの公共図書館が電子書籍の貸出しサービスを導入するにあたって直面する課題(安全で信頼性の高いリポジトリ、適正な価格など)の現実的な解決に資するため、カナダ、米国、欧州(デンマーク、オランダ、ノルウェー、スウェーデン)における電子書籍貸出しの状況をまとめたものとのことです。

ALIA E-lending Report 2014(ALIA, 2014/4/17付)
http://ebookadvocacy.wordpress.com/2014/04/17/alia-e-lending-report-2014/

E-lending Report(PDF 42ページ)(ALIA)
https://www.alia.org.au/sites/default/files/publishing/ALIA-Elending-Landscape-Report-2014_0.pdf

参考:
CA1816 - 電子書籍を活用した図書館サービスに係る法的論点の整理 / 間柴泰治 カレントアウェアネス No.319 2014年3月20日

英国学士院、人文学および社会科学分野のジャーナル出版へのOA方針の影響についての調査レポートを公開

2014年4月17日、英国学士院(British Academy)が、人文学および社会科学分野のジャーナル出版にオープンアクセス(OA)方針が与える影響について分析を行ったレポート“Open access journals in humanities and social science”を公開しました。

このレポートでは、英国以外のジャーナルがどのぐらい英国のOA方針、特にグリーンOAの方針に合致するものであるか、分野による“利用半減期”、図書館の収集方針とエンバーゴがそれにどの程度影響するのかなどについて分析されているようです。

British Academy report offers new evidence about the impact of Open Access journal publishing(British Academy, 2014/4/17付)
http://www.britac.ac.uk/news/news.cfm/newsid/1080

Open access journals in humanities and social science(British Academy)
http://www.britac.ac.uk/openaccess/index.cfm

4月 17日

Free Music Archiveが米国芸術基金からの助成金を受けることを発表

2014年4月16日、米国ニュージャージー州の非営利ラジオ局による音楽アーカイブ“Free Music Archive”(FMA)が、米国芸術基金(National Endowment for the Arts: NEA)からの助成金“Arts in Media Grant”を受けることを発表しました。FMAが行っているRe:Invent:Media Projectのために75,000ドルが助成されるとのことです。

Free Music Archive Receives NEA Arts in Media Grant to Support "Re:Invent:Media" (FMA, 2014/4/16)
http://freemusicarchive.org/Free_Music_Archive_Receives_NEA_Arts_in_Media_Grant_to_Support_ReInventMedia

National Endowment for the Arts to Award More Than $74 Million to U.S. Nonprofits(NEA, 2014/4/16)

ペンシルバニア州立大学にアンドリュー・メロン財団が助成:文献管理ツールZoteroと機関リポジトリの連携へ

米国のペンシルバニア州立大学がアンドリュー・メロン財団より44万ドルの助成を受け、教員が自身の学術出版物等の情報を管理しアーカイブすることを支援するため、ソフトウェア開発に取り組むことを公表しています。

このソフトウェア開発は、文献管理ツールのZoteroの機能拡張に注力して行うもので、同大学の機関リポジトリScholarSphereとZoteroをリンクし、Zoteroのアーカイブに関する機能を強化するもののようです。同大学の教員や学生は、Zoteroを介してScholarSpherに著作物を登録することができるようにすることが目指されているそうです。

Penn State awarded Mellon grant to study personal scholarly archiving(Penn State News, 2014/4/15付け)
http://news.psu.edu/story/312098/2014/04/15/academics/penn-state-awarded-mellon-grant-study-personal-scholarly-archiving

Feeds and Institutional Repositories Coming to Zotero (Zotero, 2014/4/16付け)

フィラデルフィア、公共図書館のカードを生徒に配布

フィラデルフィアの学校とフィラデルフィア図書館がデータベースをマージし、同館の図書館カードを所持していない生徒に、カードを配るプログラムを開始したようです。2014年4月15日には、Michael Nutter市長らが、小学校を訪れ、最初の配布を行ったとのことで、同日付けで報じられています。報道によると、データのマージにより、同地域の136,000人の生徒のうち、およそ98,000人が図書館カードを持っていないことが確認されたそうです。

なお、フィラデルフィア市では、経済状況が悪化した2008年に図書館の予算を4,100万ドルから800万ドル削減し、117名分のポジションを削減すし、分館の開館時間を短縮するなどするなどしていました。同市はこの状況から脱すべく、Michael Nutter市長が、250万ドル増とすることを提案しているそうです。

Philly starts handing out library cards to students who didn't request them (NewsWorks, 2014/4/15付け)

2014の図書館システムの動向レポート

2014年4月15日、Library Technology Guidesを運営するブリーディング(Marshall Breeding)氏による図書館システム動向についてのレポート“Library Systems Report 2014”が公開されました。

同氏の図書館システム動向に関するレポートは、2002年から2013年まで“Automation Marketplace”として公開されており、2014年から、“Library Systems Report”として公開されているようです。

今回のレポートのサブタイトルは、“Competition and strategic cooperation(競争と戦略的な協力関係)”となっており、新世代の図書館サービスのプラットフォームやリソース管理のための製品、ディスカバリーサービスなどについて取り上げられているとのことです。

Library Systems Report 2014(American Libraries, 2014/4/15付)
http://www.americanlibrariesmagazine.org/article/library-systems-report-2014

Library Technology Industry Reports

米国の公共図書館における“E-rate”の受給率は9割以上:IMLSによる調査より

米国の学校と図書館のブロードバンド環境の整備を支援するため補助金制度である“E-rate”について、新しく利用可能になったデータに基づき、米国の博物館・図書館情報サービス機構(IMLS)が受給状況について分析を開始したそうです。IMLSのブログ“UpNext”において、その初期の分析の結果概要が紹介されています。

ブログの記事によると、2002年度から2012年度の11年間のデータを分析したところ以下のようなことが分かったとのことです。
・11年間でE-rateプログラムを活用した公共図書館は15,551館で、全体の9割以上を占める。
・図書館がE-rateを受給し続けている年数は平均で7.8年である。
・E-rateの受給率は州によってばらつきがあり、アリゾナ州、メイン州、サウスカロライナ州では100%である一方、受給率が少ない州は、ニューハンプシャー州(13%)、サウスダコタ州(21%)、テキサス州(51%)などとなっている。

なお、詳細な分析結果も今後公開されるようです。

New Data: More than 90% of U.S. Public Libraries Have Used E-rate(UpNext, 2014/4/16付け)
http://blog.imls.gov/?p=4778

文部科学省、「図書館実践事例集~人・まち・社会を育む情報拠点を目指して~」を公開

文部科学省が、全国各地の公共図書館等の特徴的な取組を事例集としてまとめて、2014年3月付で公開しています。この事例集は、都道府県から推薦のあった取組について、「連携」、「様々な利用者へのサービス」、「課題解決支援」、「まちづくり」、「建築・空間づくり」、「電子図書館」、「その他」の区分ごとに紹介しているとのことです。

図書館実践事例集 ~人・まち・社会を育む情報拠点を目指して~(文部科学省, 2014/3付)
http://www.mext.go.jp/a_menu/shougai/tosho/jirei/index.htm

都道府県別掲載図書館一覧(文部科学省)
http://www.mext.go.jp/a_menu/shougai/tosho/jirei/1346625.htm

【イベント】情報メディア学会第13回研究大会(6/28・東京)

2014年6月28日に、科学技術振興機構において情報メディア学会第13回研究大会が開催されます。今回の基調テーマは「デジタル化を拒む素材とアウトリーチ」というもので、国際日本文化研究センターの江上敏哲氏がコーディネータとなるパネルディスカッションのほか、展示出展機関によるプロダクトレビュー、ポスター紹介のライトニングトークなどが行われます。

第13回研究大会開催のご案内(情報メディア学会)
http://www.jsims.jp/kenkyu-taikai/yokoku/13.html

4月 16日

British Pathé社、85,000の歴史的動画をYouTubeで公開

British Pathé社とMediakraft Networkが、1910年から1976年までにBritish Pathé社が提供した85,000のニュース映画やドキュメンタリー映像等を YouTubeで公開したことを発表しました。これらの歴史的な動画は、British Pathé社のウェブサイトでこれまでも利用可能でしたが、YouTubeで公開することで利用者によるコメントやシェア等を可能にしたとのことです。

British Pathé (YouTube)
https://www.youtube.com/user/britishpathe/

British Pathé
http://www.britishpathe.com/

NDIIPPの情報サイト“Sustainability of Digital Formats”で電子メールフォーマットの取扱い開始

全米デジタル情報基盤整備・保存プログラム(NDIIPP)が維持管理しているデジタル・フォーマットの利用可能性についての情報を提供するサイト“Sustainability of Digital Formats”において、電子メールのフォーマットについての情報の掲載を開始したそうです。米国議会図書館(LC)のブログ“The Signal”でその概要が紹介されています。取り扱いが増えた際には独立した分類とするものの当面はテキストフォーマットの分類のもとに情報を掲載するそうです。

なお、“Sustainability of Digital Formats”は、各フォーマット(画像、音声、動画、テキストなど)の電子情報を長期に保存し、利用可能性を維持していくことなどを目的に、各フォーマットの特性や、他のフォーマットとの関係、持続可能性にかかわる要素などについての情報をまとめているサイトです。テキストフォーマットの分類ではEPUB3などについての情報も掲載されています。

Shaking the Email Format Family Tree(The Signal, 2014/4/4付け)
http://blogs.loc.gov/digitalpreservation/2014/04/shaking-the-email-format-family-tree/

図書館員向けの基礎的な手話のオンライン講座(米国)

2014年4月15日、米国図書館協会(ALA)が図書館員を対象にした基礎的な手話のオンライン講座の開講の予定を発表しています。2014年6月2日から開講され、全6週間の有料講座とのことです。

Basic American Sign Language for library staff(ALA, 2014/4/15付)
http://www.ala.org/news/press-releases/2014/04/basic-american-sign-language-library-staff

参考:
司書が覚えておきたい手話講座が動画で公開
Posted 2014年3月3日
http://current.ndl.go.jp/node/25603

英国図書館(BL)、同館のデジタルコレクションの活用プロジェクトを募集中

英国図書館(BL)が、2014年4月22日まで、アンドリュー・メロン財団の助成を受け、研究者やソフトウェア開発者等に、同館のデジタルコレクションを活用したプロジェクトの提案を募集しています。2014年5月23日に審査が行われ、2件の提案が選ばれる予定とのことです。提案が採用されると、提案者の環境やアイデア、予算の状況により3,600ポンドを上限に資金が提供され、BLの館内で、図書館関係者等と協働してプロジェクトを行う機会が与えられるとのことです。

採用されたプロジェクトは、2014年5月26日から2014年10月31日までに完成させ、11月か12月にその成果が展示・紹介される予定とのことです。

2013年にも同様の試みが行われており、実施された2つのプロジェクトの概要がウェブサイトで紹介されています。

Competition 2014(British Library)
http://labs.bl.uk/Competition+2014

Previous entries and ideas(British Library)
http://labs.bl.uk/Ideas+for+Labs

Pieter Francois: Winner of British Library Labs 2013

ノースカロライナ大学の“Library Extension Publication”がDigitalNCで利用可能に

ノースカロライナ大学刊行の“Library Extension Publication”(1934年-1958年)が、ノースカロライナ州の機関のデジタルアーカイブDigitalNCで利用可能となっています。North Carolina Digital Heritage Centerのブログ“Digital North Carolina Blog”で紹介されています。

この刊行物は、さまざまなテーマについて、エッセイと、図書館の資料に基づいた研究のアウトラインを紹介するものとのことです。例えば、1935年の“Europe in Transition”を扱った号では、当時のドイツやイタリアの政治情勢を取り上げるなど、さまざまな問題を取り上げているそうです。

UNC Library Extension Publications Now Online(Digital North Carolina Blog, 2014/4/15付け)
http://www.digitalnc.org/blog/unc-library-extension-publications-now-online/

DigitalNC
http://www.digitalnc.org/

“Europe in Transition”(1935)

岐阜県図書館、「教えて!あなたの図書館活用法・成功体験」を募集

岐阜県図書館が、図書館の活用法や成功体験について募集を行っています。岐阜県図書館創立80周年を機に実施しているもので、募集期間は2014年4月24日までです。

教えて!あなたの図書館活用法・成功体験(岐阜県図書館)
https://www.library.pref.gifu.lg.jp/gaiyo/chosa/katsuyo-enquete.html

岐阜県図書館 @Gifu_Pref_Lib
https://twitter.com/Gifu_Pref_Lib

京都大学図書館機構、iPhoneやAndroid端末向けの“KULINE スマートフォンアプリ”、再開

京都大学図書館機構が、iPhoneやAndroid端末向け“KULINE スマートフォンアプリ”が再開したとのことです。京都大学の蔵書検索システム KULINEを検索、貸出更新、予約等ができるものです。

スマホで蔵書検索! iPhone や Android で使える KULINE スマートフォンアプリを再開しました (京都大学図書館機構、2014/4/15付け)
http://www.kulib.kyoto-u.ac.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=1416

スマホで検索!KULINEスマートフォンアプリのご案内
http://www.kulib.kyoto-u.ac.jp/modules/service/index.php?content_id=63

山口大学図書館のりぶカフェ「栞」が正式オープン

2014年4月9日、山口大学図書館にりぶカフェ「栞」がオープンしました。学生が空き時間を利用して営業しているとのことです。このカフェの立ち上げにあたっては、2013年度の同学の資金支援制度であるおもしろプロジェクトの支援を受け、学生が企画運営の勉強をしながら、1年をかけて準備を続けてきたとのことです。1月8日(水)から2月7日(金)までの約1ヶ月の間でプレ・オープンを行い、調査やアンケートを実施し、営業時間やメニュー、価格等、この度の本オープンに活かしたとのことです。

図書館にりぶカフェ「栞」がオープン!(山口大学, 2014/4/15付)
http://www.yamaguchi-u.ac.jp/topics/_3436/_3450.html

参考:
E1533 - 学生主体の憩いの場―山口大学総合図書館「りぶカフェ」
カレントアウェアネス-E No.254 2014.02.20
http://current.ndl.go.jp/e1533

4月 15日

よりリッチな電子書籍が教育効果も高めるとは限らない(記事紹介)

2014年4月4日に米国教育研究協会(AERA)で行われたJordan Schugar氏とHeather Ruetschlin Schugar氏による発表” Reading in the Post-PC Era: Students’ Comprehension of Interactive E-Books”について、2014年4月10日付けの米New York Times紙等で報じられています。

Schugar氏らの研究では中学生を対象に、印刷体との図書と同じ図書のiPad版を渡した場合を比較し、印刷体の方が読書時の集中力が高かったとしています。その原因を調べた調査では、電子書籍版では被験者はテキストを読み飛ばし、インタラクティブな映像機能ばかり使っていたことがわかったとしています。

報道ではインタラクティブ性を高めるなど、リッチな機能等を備えた電子書籍が必ずしも集中力を高めるとは限らないとしています。一方で、テキストに直接関係しない機能を盛り込むことは集中力を削ぐものの、テキストの内容にそった効果を加える等、集中力を高めるような機能もあり得るとし、保護者や教師に対してそうした電子書籍を選ぶことなどをアドバイスしています。

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